紹介記事
「ディアブロ II」と「ディアブロ III」は何が違うのか。リメイク版発売前にIIのシステムをおさらい
クエストの進行はIIIと同じく一本道。クラスは全部で7種類
ディアブロIIのクエストは,IIIと同じく全5章で構成されている。章ごとに訪れる地域が異なり,砂漠にジャングルに地獄にとバラエティに富んでいる。マップの構造はゲームをプレイのたびに変化し,もちろんモンスターの配置などもその都度変わる。各章にはクエストが6つ(4章だけ3つ)あり,そのなかのキーとなるクエストをクリアすれば,次の章に進めるといった具合だ。
ストーリーはディアブロIIIの前日譚にあたり,恐怖の王ディアブロと,その兄である破壊の帝王バールの企みを阻止するまでの壮大な旅が描かれる。ゲーム内にはIIIにも登場したキャラクターやロケーションが出てくるので,IIIから始めた人でも十分に内容を楽しめるはずだ。
そして,ディアブロIIには全部で7種類のクラスが登場する。槍や弓を得意とする「アマゾン」,格闘術や手裏剣の扱いに長けた「アサシン」,火山を噴火させたり動物に変身したりして戦う「ドルイド」,仲間の士気を上げ自らも前線で戦う「バーバリアン」,死者の軍勢を指揮して戦場を支配する「ネクロマンサー」,強力な魔法で敵を蹴散らす「ソーサレス」,高い耐久力とオーラで前線を支える「パラディン」と,個性豊かな顔ぶれが揃っている。
難度は「ノーマル」「ナイトメア」「ヘル」の3種類。ヘルはIIIと比べ物にならない難しさ
ディアブロIIには「ノーマル」「ナイトメア」「ヘル」という3つの難度がある。最初に選択できるのはノーマルで,これをクリアするとナイトメア,その次がヘルといった具合だ。ディアブロIIIの3番目の難度であるエキスパートは,ある程度のパラゴンレベルがあれば新規キャラでも進めてしまえるくらいの難しさだが,IIは3番目のヘルクリアこそがエンドコンテンツという位置付けになっている。
少なくとも相当に練り込まれたビルドでないとクリアが難しく,中途半端な状態で行くと第1章の最初のマップに沸くエリートにすら瞬殺されかねない。とくに,特定の属性攻撃を無効にしてくるエリートが厄介で,対策をしていないと手も足も出ない。そうならないためにも,その手前の難度でトレハンをがんばるわけで,ヘルクリアを目指すことこそがこのゲームを続けるモチベーションになっているわけだ。
ステータスはポイントを振って強化
ディアブロIIでは,IIIと違ってレベルが上がるだけではステータスが強化されない。キャラクターを強くするには,レベルアップでもらえる5ポイントを,「筋力」「敏捷性」「生命力」「エナジー」に割り振る必要がある。詳細は以下のとおり。
【筋力】
主に近接武器の攻撃力に影響する。また,装備できる武器や防具の必要条件として,筋力の数値が設定されていることが多い。初心者のうちは,装備の必要条件に合わせて数値を上げていくのがオススメだ。
【敏捷性】
命中率と回避率,遠距離武器のダメージに影響する。また,盾のブロック率を増加させ,最大で75%まで上げられる。槍や爪といった武器の必要ステータスにもなっているので,こちらも筋力と同じく,初めは装備の必要条件に合わせて上げていくのがオススメ。
【生命力】
キャラクターのライフとスタミナに影響する。本作ではライフの最大値を上げて死なないようにすることが重要であり,走るのにもスタミナを消費するので,初心者のうちは優先的にポイントを振っておこう。1レベルごとに2〜3ポイント振れるとベストだ。
【エナジー】
キャラクターのマナの量に影響する。ここにどれだけポイントを振っても魔法ダメージが上がるわけではないので要注意。マナの量は,レベルが上がったときに増えるほか,装備によっても追加のマナを得られるので,一部のビルドを除けば基本的にエナジーにポイントを振る必要はない。
スキルはツリー制。スキルポイントを注ぎ込むほど強力に
ディアブロIIではキャラクターのレベルが上がると,ステータスポイントと同時にスキルポイントももらえる。このポイントで好みのスキルを習得していく仕組みだ。各クラスのスキルは大きく3つの系統に分かれており,それぞれにツリーが用意されている。ソーサレスであれば「火炎魔法」「電撃魔法」「冷気魔法」という系統が用意され,火炎魔法のツリーではファイアボールやメテオを,冷気魔法のツリーではブリザードなどを習得できる。
ディアブロIIIではルーンでスキルの特性を変えられたが,IIにはそうした仕組みが存在しない。その代わり,1つのスキルに20ポイントまで注ぎ込むことができ,ポイントを振れば振るほど性能も上がっていく。例えば,ソーサレスのチャージボルト。このスキルは,ランダムな動きで前進する電撃を発射し,レベル1だと3つの電撃が放たれる。これがレベル2なると4つ,レベル3になると5つ,レベル20になると22個もの電撃が前方に広がっていくわけだ。
そして特徴的なのが,特定のスキル同士でボーナスを付与し合う「シナジー」の存在だ。このボーナスは,スキルのレベルが高いほど大きくなる。例えばソーサレスのファイヤボルトは,次に覚えるファイアボールにダメージボーナスを与える。要するに,序盤のスキルにたくさんポイントを振っても,後に覚えるスキルに活かされるというわけだ。
スキルを習得するときは,どのスキルにボーナスを与え,どのスキルからボーナスを受けるのかを確認すると,自ずとビルドの方向性も決まってくるだろう。
冒険中はインベントリ整理との戦い
「ディアブロ II リザレクテッド」では,PC版もコンシューマ版もインベントリはマスでの管理となる。大きさは4×10の40マスとなっており,アイテムによって占有するマスの数が変わってくる。この40マスというのがとにかくカツカツ。本作には,インベントリに入れておくだけで効果がでる「チャーム」や,街に戻るためのポータルの書,各種ポーションなど,持ち歩きの必需品が多いので,自ずと拾った装備を確保するマスが限られてくる。なので,とくに序盤の冒険中は,こまめに街に戻ってインベントリを整理する必要が出てくるはずだ。
そんなカツカツ生活を少しでも楽にするため,序盤は早めにベルトを入手しておきたい。ベルトは防御力だけでなく,ポーション用のクイックスロット枠を増やしてくれるので,ベルトを装備すればそのぶん,インベントリでポーションに割かれるスペースが空くわけだ。ベルトはドロップするのを待ってもいいが,序盤の街にも売っているので,ゴールドが貯まったタイミングでベルトを装備していなければ購入するといいだろう。
傭兵は頼もしい味方。武器や防具を持たせて強くしていこう
ディアブロIIIと同じく本作にも傭兵が登場する。傭兵は,各章(4章を除く)の街にいる雇用NPCにお金を払って雇うことができ,章ごとにその特徴も異なる。また,傭兵は専用のインベントリを持ち,対応した武器や防具を渡すと装備してくれる。死亡しても,雇用NPCにお金を払うことで復活させられるが,その前に別の傭兵を雇ってしまうと,渡していた装備が消えてしまうので覚えておこう。
序盤でオススメなのは2章で雇える傭兵だ。2章の傭兵は耐久力が高いうえ,パラディンのオーラスキルを使用できるのも強みとなっている。序盤だけでなくゲーム全体を通して,一番安定している傭兵なので,とくにこだわりがなければ2章以降も雇い続けるといいだろう。
装備の能力値はランダム。より良い装備を求めてトレハンしよう
ディアブロIIでドロップする装備の能力値はランダムになっている。具体的にいうと,ランダムなのはAffixと呼ばれるオプションの部分で,装備のクオリティ(レア度)によって性能も変わってくる。
ディアブロIIでドロップするのは,「ノーマル」(白),「マジック」(青),「レア」(黄),「セット」(緑),「ユニーク」(金)の5種類で,素材を集めて作る「クラフト」(橙)もある。ジェムなどを装着する穴が付くのはノーマル品のみで,その場合は基本的に白ではなく灰色で表示される。
ディアブロIIIのレジェンダリのように,スキルの性能を爆発的に高めるようなアイテムはほとんど存在しないが,それでもユニークレベルになると強力なものが揃っているので,そういったレア装備を狙ってトレハンをする醍醐味は,IIIもIIも変わらない。
ルーンワードをマスターしよう
ディアブロ IIでもっとも重要と言えるのが,「ルーン」と「ルーンワード」の存在だ。ルーンといえば,スキルの性質を変えるものというイメージがあるかもしれないが,本作ではソケットアイテムに装着するジェムのような扱いになっており,通常のアイテムと同じくドロップする。
例えば「タル」というルーンは,武器に装着すると毒ダメージを付与し,防具に装着すると毒耐性が30%アップする。「エス」であれば,武器に装着すると攻撃した敵の防御力が25%マイナスされ,防具に付けるとマナ回復速度が15%上昇するといった具合だ。
この隠密が発動すると,毒耐性30%とマナ回復速度15%の上昇という基本効果に加え,歩き/走り速度が25%,スキル発動速度が25%,ヒットリカバリー速度が25%,敏捷性が6上昇し,魔法ダメージが3軽減される効果が追加で付与される。このようにルーンワードが発動すると,複数の強力なオプションが固定で付いてくるわけだ。
ルーンワードを発動するときに気をつけたいのは,ルーンを装着する順番だけではない。装備の種類やソケットの数が一致している必要もある。例えば先ほどのルーンワード「隠密」は,鎧でしか発動せず,空いているソケットの数もピッタリ2つでなくてはならない。加えて,ルーンワードが発動すると,その装備の要求レベルも変化する。
いずれにせよ,ソケットの空いたアイテム(灰色)は,ルーンワード発動用の装備としてかなり貴重なので,ドロップしたらとりあえず拾って倉庫に保管しておくといいだろう。
ちなみに本作にはルーンが30種類,ルーンワードにいたっては50種類以上も存在するが,そのデータベースがゲーム内に存在しない。いちおう旧Battle.netに当該のページ(外部リンク)はあるのだが,すべて英語なうえ,ルーンごとの要求レベルも分からない。したがって,日本語で詳細を知りたい場合は検索エンジンに頼ることになる。20年以上前のゲームだが,「Diablo 2 ルーンワード」で検索すればすぐに見つかるだろう。今回紹介した隠密も,比較的序盤で発動できるオススメのルーンワードなので,参考にしてほしい。
ちなみにルーンのドロップを狙ったトレハンは,第1章のマップ「黒の湿原」にあるダンジョン「塔の地下室5階」にいるボス「伯爵夫人」がオススメだ。
ホラドリムのキューブを使いこなそう
ディアブロIIIでキューブといえばカナイのキューブだが,IIには似たようなアイテムとして「ホラドリムのキューブ」が登場する。ホラドリムのキューブは第2章の途中で入手でき,カナイのキューブとは違ってインベントリで保管する持ち運びアイテムとなっている。
ホラドリムのキューブを使用すると,4×3マスの専用インベントリが開かれる。ここに特定のアイテムを放り込んでボタンを押すことで,アイテムを作成したり,ジェムやルーン合成したり,ソケットに穴を開けたりと,いろいろなことができるわけだ。使い方はケインおじが教えてくれるが,吹き出しの中に一気に長文が流れるうえ,途中で止められないので,正直それだけで理解しきるのは難しい。
序盤によく使う機能は,ジェムとルーンの合成だろう。ジェムは同じクオリティのものを3つ入れて合成ボタンを押すと,ワンランク上のジェム1つに変換される。ルーンも同じで,同じルーンを3つ入れて合成ボタンを押すと,1つ上のルーンに変換されるといった具合だ。ひとまずこれだけは覚えておき,ほかの機能については旧Battle.netのページ(外部リンク)などで確認してほしい。
デスペナルティはかなりキツめ。死体は安全に回収しよう
ディアブロIIでは,死亡すると経験値を失ったうえ,装備していたアイテムとお金を死体に残したまま,街で復活することになる。この死体を回収する方法は2つ。1つは,死んだ場所まで戻って死体をクリックすること。こうして回収した場合は,所持品とお金,そして失った経験値もいくらか戻ってくる。ただ,その時点の最強装備で死んでしまうような場所に丸腰でたどり着けるのかと言われると,かなり怪しい。
そこで覚えておきたいのがもう1つの方法,街での回収だ。キャラクターが死亡した時点でゲームを抜け,再び入り直すと死体が街に戻ってくるので,これであれば安全に回収できる。ただしこの場合,お金と経験値は戻ってこないので要注意だ。そうならないためにも,お金だけは小まめに倉庫に預けておこう。
マルチプレイは最大8人。シーズンに参加して,トレードも活用しよう
「ディアブロ II リザレクテッド」のマルチプレイはロビー制になっており,自分または誰かが作った部屋に入って一緒に冒険できる。マルチプレイは最大8人で,それぞれが傭兵を連れて歩けるのも,IIIとの大きな違いとなっている。部屋に入ったからといって必ずしもパーティを組む必要はなく,8人それぞれが別のことをしていても問題ない。ちなみに本作にはPvPも用意されている。
その部屋の目的は,部屋の名前を見て確認することになる。アジアサーバーでも英語で書かれることが多いが,「Act 1」「Act 2 run」のようにシンプルに表記されることがほとんどなので,迷うことはないだろう。またディアブロIIではトレードも盛んで,そのためだけの部屋も多く立てられる。通貨としてルーンが使われることが多いので,ルーンが余り始めたらトレードに手を出してみるのもいいだろう。
また,ディアブロIIIと同じくリザレクテッドのキャラクターはシーズンで管理される。オリジナル版のIIではラダーと呼ばれており,ラダーキャラクターとノンラダーキャラクターでは発動できるルーンワードの種類などに制限があった。リザレクテッドでもこの仕組みが採用されるかは,今のところ不明だ。ちなみに,シーズンごとにランキングが用意され,獲得した総合経験値など競うこともできる。
以上が,「ディアブロ II リザレクテッド」で押さえておきたいシステムだ。ゲームはリリースの時期が後になるほど洗練されていくのが普通なので,リメイクとは言え20年以上前の作品であるIIを,IIIに慣れた体で楽しめるかどうか不安に思う人もいるだろう。ただ,ここまで読んでもらえば分かるとおり,IIIはIIの“正統進化版”ではなく,両作はまったくの別物である。なにより,ハック&スラッシュとしてはIIの時点で完成されているので,IIIが楽しめたのであれば本作も十分のめり込めるはずだ。発売直後はマルチプレイもにぎわうはずなので,興味があるのならこのタイミングで飛び込んでみてほしい。
「ディアブロ II リザレクテッド」公式サイト
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- 編集部:YamaChan
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