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[TGS2022]足から滴る絵の具で,悪者退治。世界の色彩を取り戻すアクションゲーム「Wetory」のブースを訪ねた
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印刷2022/09/18 14:08

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[TGS2022]足から滴る絵の具で,悪者退治。世界の色彩を取り戻すアクションゲーム「Wetory」のブースを訪ねた

 TGS 2022のPepperStonesブースに,Steamで早期アクセス中のアクションゲーム「Wetory」PC)が出展されていた

 主人公は,生まれつきの病気で“足から絵の具が滴る”ようになった,とある子供。彼(あるいは彼女)は,世界から色彩を奪った悪者たちを自分の絵の具で退治できると気づき,色を取り戻しにいく。

 概要だけだと「歩くスプラトゥーンか?」くらいに思っていたが。いやいや,それとはまた違って独創的であった。

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 童話やおとぎ話を思わせるアートワークやグラフィックスは,色調も暗めなモノトーンチック。ただし“暗いゲーム“かと言うと,遊んだ印象ではそうでもなかった。実際のゲーム画面では,コミカルでキュートに描かれたキャラクターばかりが登場するため,人を選ばない。

 まあ,デザインワークはちょっぴり怖そうに見えるが。

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 ゲーム内容は,ステージクリア制のアクションゲーム。レベルアップやスキルツリーの取捨選択といった成長要素に加え,ローグライク系によくある「どっちの特典を選ぶ?」で強化具合も変わる。
 あらすじ以上の物語の有無も含め,ゲームボリュームは不明だが,(展示された)早期アクセス版はチャプター4まで試遊可能だった。

 プレイヤーが操作する主人公は「移動」「ダッシュ」「絵の具の色変更」「ホーム画面」くらいのもので,移動速度はそれほど早くもなく,ダッシュのほうもいわば“一定距離の回避行動”みたいなもの。
 体力ゲージは敵にぶつかったり,攻撃されたりすると減少するが,自動回復のため危ないときは逃げていればいい。

 それで,敵を倒していく肝心の攻撃は「移動後の足跡」だ。

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 主人公が歩いた場所には絵の具がこぼれ落ち,「足跡から見て“主人公がいる方向に”絵の具で射撃」「足跡の位置に定点攻撃の設置物」などの攻撃アクションを発生させる。
 移動と攻撃がワンボタンにまとまっているため,操作すること自体は簡単であるが……これがまた絶妙に難しい

 その難しさは操作の難解さではなく,「敵は前にいるのに足跡は後ろに出てきて間に合わない」「逃げたら足跡の攻撃方向も逃げる側に」などと,自身の知恵の足りなさをポンポンと慰めてくるかのような,パズルゲームで感じやすい“あとちょっと!”の気持ちを煽ってきて,最初のうちはザコ敵相手ですら何度もトライするハメになる。
 そしてそのうち,ザコ敵をスムーズに倒せたことにすら喜べるようになり,楽しさがジワジワと追いかけてくる。

 チュートリアルはあるし,ダッシュに攻撃判定を付加するスキルも序盤に開放されるが,直接攻撃はあくまでサブウェポン。正直なところ,本作は誰でもすぐに理解できて,簡単に進めるゲームだとは思わない。
 しかし,そこのハードルの高さのぶん,当面はザコ戦も「フーっ!」と吐息してしまうくらいの達成感を覚えられてしまう。

画像集 No.007のサムネイル画像 / [TGS2022]足から滴る絵の具で,悪者退治。世界の色彩を取り戻すアクションゲーム「Wetory」のブースを訪ねた

 絵の具には「色」が存在し,赤なら遠距離攻撃,緑なら近距離攻撃,黒ならダッシュを使うのに必要なゲージを回収できる。
 色の種類は最終的に6色まで増えるらしい。

 各色にはスキルツリーが存在し,スキルポイントを使うことで性能や特性が変化する。序盤の赤色なら,低ダメージだが直線射撃,高ダメージだが投てき攻撃と,スキル種もさまざまだ。
 しかも,緑で設置物を用意したあと,赤で移動射撃して,黒でダッシュゲージを回収(自機狙いで走ってくる猫を拾う)してと。プレイングの組み合わせには際限がない。べつに忙しく操作する必要はなく,体力の自動回復システムとあわせてじっくりと戦えば問題ないのだが。

 思わずやりたくなってしまう。だって,できてしまうのだ。
 それにボス戦は攻略のための解法が求められ,普通に追いかけてもつかまらないところを,定点攻撃や対空攻撃を組み合わせて戦うといった戦術が必要だ。未知に出会うたびに,何度も悩みそうである。

画像集 No.008のサムネイル画像 / [TGS2022]足から滴る絵の具で,悪者退治。世界の色彩を取り戻すアクションゲーム「Wetory」のブースを訪ねた

 本作に関しては,PepperStonesのブーススタッフにも話を聞いてみた。同社は韓国を拠点とするインディゲーム会社であり,開発開始当初の4年前は2人で,4年経った今も総勢4人と,小規模で制作している。
 アート面に関しては,あとから入ってきた2人の女性スタッフが支えており,ブースに展示されていたグッズ類などで細かく描かれているイラストなども,すべて彼女らがちょちょいと手がけたのだとか。

 本作のアイデアの源になったのは,メインで開発している2人の幼少期の思い出。「ちいさいころ,色つきのタイルだけ踏んで家に帰ったりなど,そういうことをしていたなと思って企画しました」とのこと。
 日本で言うところの,白線(路側帯)を踏み外したらハイ死亡ー! みたいなものであり,共感できる男性諸君は少なくないはず。

 また,メンバー4人は全員専業で開発に携わっているという。生々しい心配だが,お金は大丈夫なのかと問うと「韓国のゲーム補助金制度を活用しています」と答えてくれた。
 日本でもインディゲーム開発者などを対象とした助成金プログラムの話は耳にするため,そういった仕組みをいかに使いこなすかも,今どきのゲーム作り,その環境作りに求められていそうである。

 それと,個人的な所感を信じて「このゲームは最終的に,絵の具6色をものすごく忙しく切り替えて活用する,スタイリッシュアクションのような意味合いも含んでいますか」と問うたところ,彼らは「絵の具を全部使って,夜空に舞う花火のようなビジュアルを楽しんでほしいんです」と語った。要は,そこまでに至るにはけっこうな修練が必要だが,アクションゲームとしての強靱性は編み込んだという意思の表れだ。

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 本作は現在,Steamにて早期アクセスで提供されている。こちらはメインゲーム「チャプター4」までのストーリーとコンテンツを楽しむことができるが,「2022年末を目指しつつ来年になるかも……」な時期に正式版へとアップグレードされ,完全版となる見込みだ。

 4年前。2人ではじめて,4人になって,4年間。
 PepperStonesの足跡も,イイ色してそうである。

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