プレイレポート
スイスの一風変わったへんてこパズル「Henry Halfhead」の最新デモをプレイ。憑依能力を持った,鼻から上しかないヘンリーの一生を描く[TGS2024]
「Henry Halfhead」は,頭の鼻から上しかない“ヘンリー”が主人公のパズルゲームだ。
不自由そうなヘンリーだが,彼は何にでも憑依できる能力を持っている。パンに乗り移ってトースターに飛び込み朝食用のパンを焼いたり,床に落ちて散らばった電池に憑依してリモコンに飛び込んだり,さらにはリモコンに乗り換えてテレビをつけたりできるのだ。
与えられたミッションをどのように解決するかはプレイヤーにゆだねられており,比較的自由にプレイを進めていける。150種以上存在するというオブジェクトには物理演算が活用されており,うまくコントロールできないと周囲のものをなぎ倒したり,ヘンリーの長い鼻が突っかかってしまったりとハチャメチャなことに。
部屋のオブジェクトすべてが物理演算された遊び場のようになっていて楽しく,ブリティッシュアクセントのシリアスなトーンで進行するナレーションも良い味を出している。
主人公のヘンリーは,もともとゲーム専門学校の講義で「上半身だけのキャラクターを作る」という課題から生まれたキャラクターなのだという。そこから,3人の仲間たちで練り上げたというプロジェクトが元になり,物理演算を利用したパズルアドベンチャーへと進化していき,「Henry Halfhead」が生まれたのだ。
筆者が過去にプレイしたのは,1年以上前のSummer Game Fest Play Dayz 2023(関連記事)だったが,最新バージョンでは,コンテンツがかなり増えていた。現在は,特にシナリオの開発が進められているそう。
実際,会場に出展されていたデモでも,目のクリクリとした赤ん坊のようなヘンリーが,あることをきっかけに,ヤンチャな幼少期の少年へと変化していく様子が確認できた。
また公開されているトレイラーでは,乱雑な白髪をたくわえたヘンリーの姿も確認できる。子供のころに鉢植えに入れておいたリンゴの種が,ヘンリーが老人になるころには大木になっており,時間の経過を感じさせる。そうした時の流れをパズルでも表現するというのは,ストーリーテリングとして面白いポイントと言える。
現時点では,Steamストアページに日本語対応の表記がないのは気になるところである。ローカルでのCo-opモードにも対応しているなど,仲間や家族でドタバタプレイするのが楽しそうな作品に仕上がりつつあるだけに,今後の日本語対応に期待したいところだ。
- 関連タイトル:
Henry Halfhead
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