会場のGOOD DESIGN Marunouchi。最寄り駅はJR有楽町駅である
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2017年7月21日から7月31日まで,
東京都・
千代田区丸の内にあるショールーム「GOOD
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uchi」において,
KDDI主催による携帯電話やスマートフォンの展示イベント「
ケータイの形態学 展 -The morphology of mobile phones-」が行われている。
このイベントは,2002年からスタートした「au
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ject」の15周年を記念して行われた入場無料の展覧会だ。au
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jectとは,デザインに注目した携帯電話を制作する活動として始まったKDDIの取り組みで,とくに
INFOBARシリーズの携帯電話機を世に送り出したことで名高い。INFORBAR以外にも,さまざまな端末の開発に関わっているという。
今回のイベントでは,そんなau
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jectが関わったKDDIの歴代フィーチャーフォンやスマートフォン,およびコンセプトモデルを中心に,約70点の端末を見学できるようになっている。中には今回が初公開となる端末もあるそうだ。
今回初公開となったコンセプトモデルの1つ「SUPER INFOBAR concept」(2008年4月)。全面タッチパネル+スライドキーボードを備えたスマートフォンである。アスペクト比の関係などでお蔵入りとなったが,いまなら大いにアリな感じのデザインだ
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こちらも初公開の「INFOBAR family concept」(2010年3月)。iPhone 4と似ているため,お蔵入りになったとのこと。今ならすごく受けそうである
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イベント開幕前日の7月20日に,報道関係者向けのイベント内覧会が行われたので,会場で展示されていた端末の写真を中心にレポートしよう。
イベント会場は5つの「章」で構成
会場内は,au Design projectの端末が,どのように変化してきたのかが分かるように,「
手が好きな形態」「
魂を揺さぶる形態」「
夢見る形態」「
シェアと形態」「
ほどよさと形態」という5つの「章」と題するコーナーで構成されていた。とはいえ,1から順に見て回らないと意味が分からないといったイベントではないので,面白そうなものから見ていくのもいいだろう。
会場内は章立てで分けられているが,順路を考えずに見ていくのも楽しい
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スマートフォンの登場は,ゲーム環境に大きな変化をもたらした。それ以前にもゲームは多くあったが,画面を直接タッチできる部分を強みとして,とくにカードゲームやリズムゲームでは,フィーチャーフォンはおろか,据え置きゲーム機でもできないユーザー体験を提供してくれるようになった。
そうした,フィーチャーフォンからスマートフォンへの変化といったものを念頭に置いて,自分のゲーム遍歴を重ねながら楽しんでみるのもお勧めである。あるいはゲームを抜きにして,単純に日々手にするデジタルガジェットの変化を見ていくのもいいだろう。
トランスルーセントなボディの「X-RAY」(左,2010年11月発売)。4Gamer読者にも使っていたという人はいるのではないか。夢と希望が盛りだくさんだったFirefox OS搭載端末「Fx0」のコンセプトモデルも展示されていた(右)
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「メガネケース」の愛称で呼ばれた「IS01」の展示もあった。IS01は,いかにもAndroid黎明期らしい製品だが,現代の部品を使った復活も望まれているのではないか。なお,Fx0とIS01は,au Design project発の端末ではないが,「形態学として外せない」という理由での展示となったようだ
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デザインスケッチ(左)。ざっくりしたラフから詳細に詰められていく過程を想像してみるのも楽しい。イベントの展示物を収録した書籍も販売予定とのことで,予約受付が始まっているそうだ(右)
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会場の隅に,INFOBARをかたどった顔ハメパネルが(左)。取り急ぎ,儀式を済ませた(右)
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第1章「手が好きな形態」
「手が好きな形態」と題した第1章は,フィーチャーフォン時代のコンセプトモデルや製品が展示されていた。形状の多様性と変化は目覚ましく,思い出しながら見ていくと楽しい。
コンセプトモデル時代の「info.bar」(左)と,実際に製品となったINFOBAR(右)
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第2章「魂を揺さぶる形態」
第2章のテーマは「魂を揺さぶる形態」。デザイン性を重視したコンセプトモデルが展示されている。
第3章「夢見る形態」
第3章の「夢見る形態」では,楽器を模したフィーチャーフォン展示が印象深い。「電話としての機能があれば,形状は自由ではないのか」といった発想と,その検証といったところか。
第4章「シェアと形態」
スマートフォンになった「INFOBAR A01」。2011年の製品だ
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第4章の「シェアと形態」からは,スマートフォン時代に入る。冒頭で掲載したSUPER INFOBAR conceptやIS01も,ここに展示されていた。
見慣れた雰囲気の端末が増えてくるが,それでもコンセプトモデルと実際に世に出た製品の違いは大きく,いろいろと考えさせられてしまう。
Fx0のコンセプトモデル(左)と製品版(右)
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第5章「ほどよさと形態」
最後の第5章「ほどよさと形態」は,これからの可能性を示す展示がまとめられている。あえて機能を減らして,通話のみに絞ったコンセプトモデルのほかに,トランスフォーマーとのコラボによる「au x TRANSFORMERS PROJECT」の展示もあった。残念ながら通話はできないが,スマートフォンとBluetoothで接続し,光って着信を知らせる機能があるそうだ。
au x TRANSFORMERS PROJECT。残念ながら現在は売り切れである
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フィーチャーフォン時代のINFOBAR(左)から,ロボットモードに変形(右)
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通話機能に絞ったコンセプトモデル。コレでいいという人もいるだろう
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