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GameWithに,4Gamerが攻略wikiの話を聞いた。だって「ぇぇ!? あいつと私が今日から一つ屋根の下で同棲生活ぅ!?」なの……
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印刷2023/07/13 08:00

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GameWithに,4Gamerが攻略wikiの話を聞いた。だって「ぇぇ!? あいつと私が今日から一つ屋根の下で同棲生活ぅ!?」なの……

ゲーム攻略サイトで働くということ


4Gamer:
 ここからは,さらに一歩踏み込んだ話へ。
 ゲーム業界は「ゲーム業界内で転職する人」が多いとされます。ただ,どの業界も同業他社なら余裕で転職なんて人はいないでしょう。私にせよ編集・記者で違う道があるようで,保証はないです。
 この点について,攻略サイト関係者はどうでしょう。業界的に新業種ですし。スタッフのキャリア形成として「GameWithの人が,どんな会社・業種・業界に旅立っていったか」の事例はありますか。

クライアントメディア部 I氏:
 私の知る範囲では,スキルセットに関連してWebライターやディレクター職を続ける人や,システムエンジニアになった人がいます。
 クライアントメディア部としては,ゲームメーカーのみならずエンタメ業界全般で,マーケティング方面に転職する人がいました。

4Gamer:
 ああ,マーケティング方面。

クライアントメディア部 I氏:
 そうです。私たちは業務内容的に,ある程度のWeb知識や専門用語を備えてクライアントと接しなければなりません。
 例えば,専門的なマーケティング用語が飛び交うミーティングのとき,「なにそれ?」だと会話になりませんので。

4Gamer:
 CTRと聞いて「クリティカル率?」みたいな(二重の間違い)。

クライアントメディア部 I氏:
 それです(笑)。Webマーケティングの知識を生かすとなると,そちら側が適正なんですよね。むしろ弊社の傾向としても,もともとそうしたスキルを持っている人に着目し始めたり,まっさらでも入社後にまずSEO知識をインプットしてもらったりの流れが強まっています。

4Gamer:
 従来型のメディア編集者にも,メーカーに転職する人はわりといます。ただ転職先の大半って,営業や広報や開発なんですよね。
 だからマーケティングが主要な転職例となるのは,GameWithが人材の能力からして方向性が異なることの表れに感じます。

モンスト班 F氏:
 あと,転職じゃなくて転属のパターンも多いかもしれません。
 社内には攻略業務以外にも,動画関係や開発関係,ゲーム運営にeスポーツ運用などもあり,異動の希望を出せますし,会社側もそうした動きを推奨してくれますので。やる気さえあれば今とは違うスキルや経験を積んで,また次のステップに臨むことが可能なんです。

パワプロ班 N氏:
 元攻略部の人もマーケティング方面に行った話はそれなりに聞きます。僕らは担当しているゲームのどこがユーザーに刺さっているのか,それを仕事として研究している強みがあるので。ただ,どちらかと言うとゲーム業界外のWebメディアに転職する人のほうがよく聞きますよ。
 あくまで個人的に知る範囲での話ですが,ゲーム業界の人材サイクルに乗っているかと聞かれたら,攻略部はまだまだな気もします。
 正直,攻略サイトの仕事に求められるスキルってかなり特殊なので。

4Gamer:
 同じ課題なのかなと思いますが,ライター陣はどうです? ライティングや取材能力を攻略業務に専門化してきた人たちは,既存のメディア側が求めたいスキルと合致するのか,みたいな。
 ああでも,転職例は知っているので悲観的な話ではないですが。

クライアントメディア部 T氏:
 そこは攻略部のキャリア形成と同じ課題かもしれませんが,社内なら「ライターからディレクターになる」は分かりやすい道ですよね。

4Gamer:
 お,昇進の道があるんですね。

クライアントメディア部 T氏:
 ありますね。私もそうでしたし。

モンスト班 F氏:
 自分も最初はアルバイトのライターからです。
 むしろここ全員,ライターからじゃなかったでしたっけ?

GameWith一同:
 そうそう。

パワプロ班 N氏:
 僕,Fさん,Tさんはほぼ同期でしたよね?

クライアントメディア部 T氏:
 ほぼ一緒ですね。

モンスト班 F氏:
 5年半,もうすぐ6年くらいですかね。

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4Gamer:
 なら,皆さんはどうしてGameWithに?

モンスト班 F氏:
 自分はもともとニートでした。大学と院では化学を専攻していたのですが,いろいろあって卒業後にニートになりまして。そのあと大好きなモンストが仕事にならないかと,GameWithのライター募集に応募したんです。当時は執筆力なんてまるでありませんでしたが,先輩方に教えてもらい,自分でも勉強を続けていたら,ディレクターにまでなれました。
 やる気さえあれば,好きをいくらでも武器にできる会社なんですよ。

パワプロ班 N氏:
 僕もだいたい同じです。以前は「興味ないけど,とりあえず営業で」と不動産会社で営業職に就いていましたが,疲弊して体を壊し,休職してしまいました。そんなときにGameWithの「パワプロのライター募集」の文字を目にして,コレだと思って転職を決めたんです。
 僕は昔からパワプロをがっつりやっていたので,とりあえず飛び込んでみた結果,それからずっとパワプロ担当をやれています。

クライアントメディア部 T氏:
 私は就活時に「ゲームが好きだから,ゲームを仕事にしたい」と思い,ゲーム業界のことを調べていました。そのとき初めて,GameWithのゲーム攻略という仕事について知ったんです。
 そのあとはもう,最初に知ったのがGameWithだったからという縁ですぐに応募し,アルバイトとして入社しました。

4Gamer:
 そこからタイトルディレクターになったのは。

クライアントメディア部 T氏:
 入社してから1年くらい経ったときです。

4Gamer:
 それはご自身の希望で?

クライアントメディア部 T氏:
 そうです。「ディレクターになるために,なにをすればいいですか」と上長に尋ねて,経験を積んでいき,テストを受けました。

パワプロ班 N氏:
 一昔前は社内で,ライティング技能やSEO知識を求める「ディレクターになるためのテスト」があったんですよ。それを通らなければ,ディレクターにはなれなかったんです。今はちょっと違うんですけど。

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4Gamer:
 あー,だからSEO知識が基本装備に。
 ちなみにIさんも,言える範囲で言いたいことは?

クライアントメディア部 I氏:
 僕は前職でライター,営業などをいろいろ経験してから,転職活動中にいいと思ったGameWithにディレクターとして入社しました。

4Gamer:
 入社後の所感はどうでしたか。

クライアントメディア部 I氏:
 GameWithは外から見るぶんだと,株式上場をするくらいだから,いろんな役割や制約が細分化されているんだろうと思っていました。
 でも実際は,フットワークの軽いベンチャー気質と言いますか,個々人の裁量で手広くチャレンジさせてくれるんですよね。
 それと入社後にプラスに思えたのは,同僚だけでなく,上司とのコミュニケーションが取りやすいところでしょうか。

4Gamer:
 それはどんな意味で?

クライアントメディア部 I氏:
 私は経歴的に,一般的な会社さんの社風を知らない身ではありますが,なんて言うんでしょう。ウチは上層部の部長だったり,役員だったりも「みんなゲームが好き」といった大前提が自然と広まっている風潮なのもあって,誰とでも気軽にしゃべりやすいですよ。

4Gamer:
 気楽になれる空気感なんですね。
 いや,まあ,その,ウチだってまぁ……そーですよ?

クライアントメディア部 I氏:
 (笑)。あと会社としてもいい意味で若いです。年齢層のボリュームゾーンを30歳前後が占めているので,ゲーム経験の共通点も多く,みんなのコミュニケーションのしやすさに寄与していると思います。

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4Gamer:
 次いで,同業の攻略サイトへの競争や差別化の意識はありますか。

モンスト班 F氏:
 今年で10周年のモンストはもう,どのゲーム攻略サイトもアプローチが似たり寄ったりになりがちです。昔は斬新だった見せ方も,今では競合を含めてマニュアル化されていますし。
 ですから,スピード感を大切にしながら,さらに質を高めることを意識しています。そこで元プロに協力してもらい,手作業で一つ一つ調べた結果を特色あるコンテンツに仕立てたりして。専門的な深掘り記事の制作には工数がかかりますが,今では必須だと考えています。

4Gamer:
 業務委託の区分が生きますね。

モンスト班 F氏:
 当然,競合サイトについてもしっかりと研究しています。自分たちはなにで勝っていて,なにで負けているのか。それを踏まえて,ただただ類似しそうなコンテンツを手がけるのではなく,ならではの価値を追求して,シェアを勝ち取るといった心がけもです。
 それと,サイト内でユーザーさんがコメントをくれるので,それらをこと細かにチェックし,求められていることを半日単位でリサーチして今後の方向性を整える。そういうことにも取り組んでいます。

4Gamer:
 利用者にもちゃんと目を向ける。

モンスト班 F氏:
 はい。サイト内部の情報で,利用者の満足度なども測れるようになっているので。品質とPVの関係などは常に考えています。
 こうした動きから開発部と協力し,ユーザーさんに何度も訪問していただける仕掛けを生み出して,アドバンテージになるものをどんどん組み込んでいく。だから最近はとにかくもう,質の追求です。

4Gamer:
 ゲームメディアが伝えるべき情報の核は,極論どこも同じ。ただ文章という装飾でカラーを出そうとすると,ちょっと違うような,同じようなくらいのアウトプットで差別化されるわけですが。
 基礎情報のみだと,より洗練された説明文,かつ値だけですもんね。

モンスト班 F氏:
 だからもう,とにかく検索します。あらゆる場所で,誰がどういう情報を求めているのか。皆さんのニーズを徹底的に調査しています。
 PVのみならず,ページ流入元はどこなのか。ページごとの滞在時間もちゃんと見て,反応にあわせたブラッシュアップを施します。

4Gamer:
 そういった対策や施策も,ディレクターの裁量なんですよね。

モンスト班 F氏:
 ディレクター単位で,チームごとにやる仕事ですね。タイトルごとにユーザーの特性が異なりますし,アピール方法も違っていますから。やり方のテンプレートもあってないようなものです。

4Gamer:
 ゲーム攻略サイトは,長らくGameWithの一強だったはずです。それは同時に,追いつけ追い越せをされる立場でもあったと思います。
 ここ数年,現場には他媒体への危機感などはありましたか。

クライアントメディア部 T氏:
 明確な比較対象とはいかないのですが,昨今の動画需要の高まりから,ゲームユーザーの傾向が変化してきたことは感じています。
 例えば,昔は深い攻略情報を参考にしながらゲームを進める人が多かったところ,最近は「一部攻略だけ落とし込んだ動画」をサッと見て,それで十分という人が増えました。いわば時短の攻略需要です。
 記事を一つ一つじっくり読み,ゲームを進め,また攻略情報を参考してといった利用方法ではない。画像や動画でパッと「ああこうやるんだ」と気付ければそれでいい的な。そうした風潮に対して,各ディレクターも動画の埋め込み対応を強化し始めています。

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4Gamer:
 身に染みる話で。しかし,クライアントメディアの場合は先方から「いやいやこういう感じで」と注文を受けたりしないんでしょうか。

クライアントメディア部 I氏:
 もちろんありますよ。こういうデザインにしてほしい,こういう機能が欲しいといった要望には逐一対応します。代表例は,リリース直後のゲームで,クライアントが取得したデータに即した対応です。
 例えば「チュートリアルで離脱者が多い」「序盤でやめてしまいがち」といった状況がクライアントの持つデータで分かり次第,その課題に対するソリューション提供ができるよう,コンテンツの中身を精査したり,記事量を増やしたりと対応していきます。

4Gamer:
 あの,こっち側に質問するのを忘れてましたけど。
 クライアントメディア部も,公式情報を事前にもらってない?

クライアントメディア部 I氏:
 ……残念ながらあまりもらえていないんですよ。ゲームのプレイ環境だけです。攻略情報は通常メディアと同じ,お手製でやっています。

4Gamer:
 うぇ……案件で連携するなら,多少は欲しいですよね。
 シナリオデータとかスキルデータのExcelファイルとか。

クライアントメディア部 I氏:
 いただければうれしいですが,経験上あまりないですね。
 本当に(笑)。

4Gamer:
 驚き。データ類もすべて真心込めての手作業なんですね。まあ,公開直前まで確定情報にならないのが,この業界のお約束ではありますが。

クライアントメディア部 I氏:
 そのへんはもう,私たちの宿命ですよね。

4Gamer:
 競合話にちなむと,この業界に長くいる私の上司は「4Gamerにいて,殺されるかと思ったことが2度ある」とよく口にしていました。

クライアントメディア部 I氏:
 え。

4Gamer:
 1度目はAppBank。従来のゲームメディアと違い,動画を使った手法,パブリックに思われていた攻略情報を商材とし,スマホゲームの潮流に乗っかった方々。あれは本物の実業家のやり口でしたね。
 当時は結果的に生き延びられただけで,「あのころマジで(業界シェア的に)殺されるかと思ったよ」とよく笑い話をされました。

クライアントメディア部 I氏:
 あー。

4Gamer:
 そして話は見えたと思いますが,2度目はそう。GameWith。
 あなた方の存在は現場の私でも「ああ,殺されそうってこのことか」と実感したくらい,昔は本当に目の敵でした(笑)。取材先でGameWithスタッフを見るようになったときは本気でビビりましたよね。
 という話はあけすけすぎて,こっちかそっちでトリでしょうが。

GameWith一同:
 (超苦笑い)。

4Gamer:
 今のを前置きにして,ゲーム攻略サイトへの私見もと。
 ネット上でのゲーム攻略情報という概念は,掲示板や個人サイトで盛んだったころを前時代とするなら,その先で生まれたのが攻略wiki文化でした。それは当初,熱量の高いファンが集い,有志で情報を記述していく,無償でパブリックなコミュニティでした(長すぎ中略)。


「中略文」


 私の場合,あれが個人だったのか集団だったのかは記憶にないものの,PS2のモンハンGの“黒い背景の攻略wiki”からとくに世話になりはじめましたね。以降は典型的な「wikiを見ながら進めないと取りこぼしが怖い人」になりましたし。今は真逆ですけど。

 そして,それから数年ほど経ったころのことです。

 それはおおよそ,大型掲示板系で叫ばれはじめたことから流れが生まれました。いつしか「wiki書いてる人じゃなく,立てただけのヤツが収益得るとかふざけんな!」という“実はちゃっかりWeb広告,もしくはアフィリエイトで利益を得ている人がいるらしい問題”が表面化したんです。

 それがゲームファンに周知された結果,新作ゲームのwikiが立っても,みんな不信感を払拭できないからか奉仕の執筆者が集まらない。それでいて収益のファーストペンギンを目指すべく,いくつものwikiが乱立する。でも誰にも更新されず,栄養素の枯れた体のまま死んでいく。そのうち,攻略wikiの文化自体が廃れる不毛不作の時代に入りました。そもそものwikiサービス自体,サーバー提供元の営利目的なんですけどねー。

 個人的な路線だと,私は対戦格闘ゲームを専攻していたので,その後はしばらく「したらば掲示板」を頼りました。しかし,そこもいつしか動画サービスやSNSの発達で“個人発信のほうがいろいろ稼げる”という構図が浮上し,情報が個々の閉じたコミュニティで取り扱われがちになっていく。検索すれば出てくるが,集積されることはない。
 そんな時期でも,一部タイトルのwikiが精力的だったのは事実ですが。淘汰と排他が進んだそのころから,私は「善意の輪だと思っていた攻略wikiは自然死した」と思い,意識も活用もしなくなっていました。

 ところがです。次に現れたのが時代の寵児スマホゲームと,それに追従する企業wikiというわけで。スマホからゲームをはじめた方々には,便利なものとして当然のように受け入れられた。
 そうしたGameWithなどのマス目線の事業に関しては,あらためてその慧眼を「やるね!」と称賛したいところです。

 同時に皆さん,本当に,耳タコなほど聞いたでしょうが。攻略wikiが企業のモノにされたときは私も「みんなのものだったwikiでビジネスするなんて!」と思ったクチです。近しい時代を生きた人たちは,いまだにそう思っていても不思議じゃない。ところがですね。この場にくるまでにいろいろ考えていたら,ある一つの衝撃的な事実に気づきまして

 私,数々の攻略wikiを散々利用してきましたが,一度もです。一度も自分で編集・追記したことないんですよ。元祖Wikipedia含めて。だから民意の仲間のようなポジションで構えていながら,その実は「そうだそうだ!」と言ってるだけの取り巻きだったという。
 いや,それが多数派のよくある姿ですし,集客も立派な戦略なので,利用方法の善しあしに白黒をつける気はありません。ただ結局,私は,攻略wikiの当事者で協力者なフリをして,善意の輪に寄りかかっていただけの消費者であることに気付いてヘコみましたっていう話で(笑)。

 今になって思います。公共の場に見えていた遊び場に,お金の問題が生じた時点で,誰かが枠組みを設けて,投資して成功を得るビジネスに仕立てるのは必然だったと。あらゆる界隈で“そうなってよかったもの”は,枚挙にいとまがないでしょう。まあ,逆もしかりだとして。
 少なくとも,利益の受け取り手が不透明であると,こうした活動がおおやけには言えない人たちのしのぎになる可能性も否定できませんし。さすがにそこまでいなかったとしても,調べない限り分かりませんし。

 そのうえで――。



 そのうえで企業wikiの出現以後は,落ち込んでいたゲーム攻略wiki文化も,ユーザー主導のものも含めて再活性している印象です。
 こうしたあたり,今現在のゲーム攻略サイトの現場に携わる身として,なにかイイ感じに言えることとかはありますか。

モンスト班 F氏:
 GameWithは,ゲームユーザーとゲーム業界が求めていることを実現し,「ゲームをより楽しめる世界を創る」ことを理念としています。実際働く身としても,この考えが社風も表しているのかなと思えます。
 当初は攻略事業からはじまりましたが,今ではゲーム運営やeスポーツのプロチームも運用するようになるなど,業界のいろいろな側面に関わっている。そうして皆さんにとって欠かせない存在になっていく。
 そういうゲーム好きのための会社で,自分もこれまでゲーム攻略サイトを手がけてきたので,今では同じような思いを持てています。

4Gamer:
 まさにイイ感じの。

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クライアントメディア部 I氏:
 私たち攻略サイトは,一部の人たちに「このエアプサイトが!」と言われてしまうことも少なくないのは事実ですし,そう思われてしまうコンテンツ状況は改善の余地があると思っています。
 でも同時に,それらは「需要がある情報を提供できている」と捉えられる意見だと考えています。端的に,そうした声が噴出するほどの人気タイトルの攻略情報というのは,月に何億とPV値が出るんです。

4Gamer:
 需要を突いたからこその叱咤だと思うと。

クライアントメディア部 I氏:
 私もライター時代から数えると,めちゃくちゃいろんなコメントをいただいてきましたしね(笑)。結局のところ「そういうタイトルはめちゃめちゃ見られてる」。あとは課題解決の糸口があればいいんです。

4Gamer:
 需要のデカさ。先行時のデカさ。攻略情報の強みが理解できます。そして最後に,もっとも聞いておきたいことがもう一つ。
 攻略サイトのお仕事って,現場の人は疲れません?

モンスト班 F氏:
 疲れるっていうのは,肉体的にとか精神的にとかの意味で?

4Gamer:
 すべてですね。ようするにゲーム攻略ってタイトルに不幸がない限り,作る人と同じく“ずっと終わらない仕事”じゃないですか?
 先ほどおっしゃっていたように,生活がゲームに依存する。張りついて更新する業務サイクルの不自由さは,こちら側以上でしょう。
 それに携わる身としては,どうなのかなって。こっちもまあ浅く広く数が多いので,対極ながらも同じ感覚を持つ人はいますが。

モンスト班 F氏:
 ああ,そういう話ですか。生活がタイトル基準になりますもんね。自分は実際この5年間,大型連休もクリスマスも忙しかったです。
 ゲームイベントは祝日などにあわせて開催されることが多いので,そのたびに休暇をずらすことになります。とくにリモート以前だと,年始のお正月にも会社のPCの前にいたくらいです。

4Gamer:
 ですよね。

モンスト班 F氏:
 モンストの場合はさらに,7月にリアルイベント,9月から10月にかけて周年イベントがあって,対応も付きっきりになりますし。
 生活のすべてをモンストに捧げているようなイメージは,おっしゃるとおりです。自分もモンスト班のディレクターをやっている限り,大きな旅行とかはもう割り切ってますよね。
 そして,付いてこられるメンバーだけが今もチームに残っている。それが長年運用されてきた,今のモンスト班です。

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4Gamer:
 ……それはもうメディア側ってより,メーカー側の苦労に似てますね。イベント時期は休めないと愚痴る,PRチーム的なアレ。

モンスト班 F氏:
 モンスト班のみんなも口には出さないけど,モンストが好きという気持ちだけでは拭いきれない苦心はあるはずです。繁忙期は休日をずらして働く必要がでてくるわけですし。
 なので,そうした葛藤を最大限ケアするために,大型施策が待ち受ける前週などで多めに休みを取ってもらうとか,業務時間を短縮させるとか。ディレクターとしてはなるべくフォローしてきました。

4Gamer:
 でも,Fさん自身はケアされませんよね?
 ついでに聞きたいのがもう一つ。提供元ではない立場で,仕事として,同じゲームに人生の数年を費やすことに恐怖感はありませんか。

モンスト班 F氏:
 うーん,ないですね。ゲームが好きだからこの仕事をしているので。たぶん興味ない人だと,この仕事を続けられないかもしれません。
 自分はニートのころですらモンストばかりやっていて,これを仕事にしたいと思って,いまだにモンストが好きで,プライベートでもモンストばかりやっているので。仕事のあり方にも納得できています。

4Gamer:
 いいですね。ちゃんと納得できてるの。

クライアントメディア部 T氏:
 私もやっぱりゲームが好きで,担当は違えど働き方はほぼ一緒で,長期休暇も5年くらい取っていないです。休暇自体は自由に取れていますし,フレックス勤務なので自分の裁量で働けていますけど。
 それとクライアントメディア部は性質上,いろんな新作を担当しますので,趣味嗜好より「どんなゲームでも楽しめる適性」が求められます。私自身は性に合っていましたが,やっぱり最後はゲームが好きで,その情熱がないと悩むかもしれないってところはあると思います。
 だからウチはみんな,こうして日々ゲームを楽しくプレイして,熱意を持って攻略情報をアウトプットしているんですよね。

4Gamer:
 まぶしぃ。

モンスト班 F氏:
 ああでも,リモートワークの影響は大きいかもしれません!
 さっき言ったように,以前は年末年始やクリスマスもイベント対応のために出社の必要があったり,朝イチ出社だったりでバタバタだったのが,今では家で落ち着いて対応できるので。今でも出社厳守であったなら,もしかしたら,どこかで心が折れてたかもしれません(笑)。

4Gamer:
 そういうときの仕事はだいたい「対応不可避な業務」ですしね(笑)。GameWithの現場のあり方として,熱意が仕事に追いついていることはよく分かりました。ってところで,そろそろ話の着地点をと。
 ほかの皆さんもゲーム,今でもちゃんと好きですか?

GameWith一同:
 はい。

4Gamer:
 (端のほうで見守ってる)広報さんも?

GameWith広報さん:
 好きですよー。ウチの会社,みんなちゃんとゲームが好きなんですよ。記事を書く人も,そうでない私のような役職でも,偉い人でも。
 もうみんなずっとゲームの話しかしていないですし(笑)。

4Gamer:
 そりゃまた。

GameWith広報さん:
 例えば,弊社では毎月「全社会」(社員全員会議)があり,各部署の進捗などを発表するのですが,6月と12月だけはその拡大版として“ゲーム大会”をやるのが恒例となっているんです。そこで部署とか関係なく,みんなで対戦・協力ゲームなどを遊ぶんです。
 つい最近も,社内の人たちだけで「GameWith 10周年のお祝い」で集まって,みんなでゲーム大会をしていました。

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4Gamer:
 分かりやすくゲーム好きっぽい。

GameWith広報さん:
 そうですね。そこはもう全員って言えると思います!

4Gamer:
 ならば,最後の締めはこれにしましょう。
 皆さん,最近やってるゲームを教えてください。

クライアントメディア部 I氏:
 私はもうほんとスマホゲームをめちゃくちゃやるので,最近リリースされたばかりの「崩壊:スターレイル」をやってます。

クライアントメディア部 T氏:
 私は「リーグ・オブ・レジェンド」です。

パワプロ班 N氏:
 僕はパワプロです。パワプロだけやってます。

4Gamer:
 プライベートでも?

パワプロ班 N氏:
 そうです。ずっとパワプロ一本。仕事も熱量高くやりたいので。

モンスト班 F氏:
 自分はモンストと,なんだかんだで「Dead by Daylight」を。

GameWith広報さん:
 私はガチャが大好きなので,ガチャがあるFGOとかウマ娘とかなんでも好きです。ガチャが生きがいみたいになってます!

4Gamer:
 現代のゲーム業界でもっとも美しいコメントが出てきたところで,本日はお話を聞かせていただき,ありがとうございました。

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