「キネマ51」：第6回上映作品は「ジャンゴ 繋がれざる者」

1.「クイール」
「盲導犬クイールの一生」という写真集を原作とする日本映画。監督は「十階のモスキート」の崔 洋一。盲導犬と，その主人との触れ合いを描いた感動作。映像業界では，「犬，猫，子供」は感動の鉄板と言われている


2.ジョージ高野
大相撲の大鵬部屋を経て，1976年に新日本プロレスに入門。後に初代タイガーマスクとなる佐山 聡戦でデビュー。端正なマスクと高い運動能力で注目されていた。覆面レスラーのザ・コブラとしても活躍していた


3.南北戦争
アメリカ合衆国で起こった内戦。奴隷制存続を主張するアメリカ南部の州と，反対する北部の州の間で1861〜65年の4年にわたって繰り広げられた


4.エンニオ・モリコーネ
Q.T.が敬愛するイタリアの作曲家。1960年代，マカロニ・ウエスタンのサウンドトラックを多く手がけ，一躍有名となる。1988年のイタリア映画「ニュー・シネマ・パラダイス」の大ヒットにより，世界的にその名が知られる作曲家となった。本作では，往年のスコアとともに，書き下ろしの新曲，「アンコラ・キ」も使用されている


5.藤原ヒロシ
音楽プロデューサー，ミュージシャン，デザイナー，DJなど多彩な顔を持つアーティスト。ヒップホップカルチャーを日本に持ち込んだ人物の一人であり，レコードをこすって音を出す，いわゆる“スクラッチ”という演奏方法を日本で最初に体得したとも言われている。1980年代の雑誌で初めて紹介されたときの肩書きは「自由人」。彼の半生とその時代を感じることが出来る名著「丘の上のパンク −時代をエディットする男・藤原ヒロシ半生記−」は必読


6.コーネリアス
1990年代のいわゆる渋谷系と称されたミュージックシーンの中心グループ，“フリッパーズ・ギター”の元メンバー，小山田圭吾が始めたユニット。1993年に活動を開始し，3rdアルバム「FANTASMA」（1997）で確立される，変拍子を織り交ぜたリズムとスクリーンに映し出された映像を完全にシンクロさせるステージングも話題となり，初のワールドツアーを成功させる。ちなみに，コーネリアスとは，映画「猿の惑星」（1968〜）シリーズに登場するチンパンジーの考古学者の名


7.スパイク・リー
1980年代から活躍する黒人映画監督。1982年のデビュー以来作品を発表するごとに論争が起こるといわれている，過激派監督としても有名。Q.T.とは自身の映画に出演してもらうような友人関係にあったが，「ジャッキー・ブラウン」（1997）の中に黒人差別を感じたということで，友情関係に亀裂が生じる。両者の作品に出演したサミュエル・L・ジャクソンが間に入ったが収まらず，今作も「観る気はない」と発言している


8.ブラックスプロイテーション
1970年代初頭に，アフリカ系アメリカ人をターゲットに作られた映画作品群。黒人を意味するblackと，搾取という意味のexploitationをかけあわせた造語。黒人の主人公が白人の悪者相手に大暴れするアクション作品が多かった。Q.T.は，子供の頃にテレビで見たヒロイン，パム・グリアを主演にして「ジャッキー・ブラウン」を作り上げた


9.「黒いジャガー」
1971年公開のブラックスプロイテーションの代表作。原題は「Shaft」。ニューヨークの黒人私立探偵シャフトの活躍を描く。アイザック・ヘイズによる主題歌とともに，映画は大ヒット。2作の続編とテレビシリーズを生んだ。2000年には，本作にも出演しているサミュエル・L・ジャクソン主演でリメイク版（「シャフト」）も作られている


10.「スィート・スィート・バック」
1971年公開のブラックスプロイテーションの重要作品。原題「sweet sweetback's baadasssss song」。いかした黒人の主人公スィートバック（監督兼主演：メルヴィン・ヴァン・ピープルズ）が，悪者白人に次々に制裁を加えていく痛快娯楽映画。映画制作会社との攻防など，この作品が公開されるまでの死闘を描いた作品「バッドアス！」（2003）は，メルヴィンの息子，マリオ・ヴァン・ピープルズが監督・主演という父親のフォーマットを継承して作り上げた，これまた傑作


11.奴隷解放宣言
前述の南北戦争中の1862年9月，アメリカ合衆国大統領であったエイブラハム・リンカーンが，南部連合が支配する地域の奴隷達の解放を命じたもの。宣言後，すぐに解放されはしなかったが，これを機に奴隷解放運動がアメリカ全土に広がっていくこととなった


12.ジェダイ
映画「スターウォーズ」シリーズ（1977〜）に登場する，宇宙の平和を司る「ジェダイ騎士団」のこと。フォースという“気”のようなエネルギーを使い，予知や戦闘，その他さまざまな力を発揮する。サミュエル・L・ジャクソンは，2002年公開の「スターウォーズ エピソード2／クローンの攻撃」，2005年「スターウォーズ エピソード3／シスの復讐」に，最強のフォースの使い手メイス・ウィンドゥとして出演している