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印刷2024/02/27 18:00

イベント

「レインボーシックス シージ」の世界大会「Six Invitational 2024 São Paulo」観戦記。地球の裏側で感じた,熱きブラジル魂

日本の人,聞こえますかー?

 筆者は今,日本から遥か彼方,地球の裏側と言っても過言ではない場所,ブラジルはサンパウロにいる。なぜかって? 2024年2月23日〜25日に開催された「Six Invitational 2024 São Paulo」決勝戦を取材するため,決戦の地・ブラジルへと28時間かけてやってきたのである。

会場エントランス。開演前から行列ができるのはどこの国でも同じ
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 Six Invitationalは,Ubisoftのタクティカルシューティングゲーム「レインボーシックス シージ」PC / PS5 / Xbox One / PS4 / Xbox Series X|S)の世界大会だ。2024年の決勝ラウンドの会場となったのは,ブラジル・サンパウロ市内にあるイビラプエラ体育館(Ginásio do Ibirapuera)。収容人数1万1000人を誇る施設だが,9000枚用意された3日間の通しチケットが完売するという盛況ぶりを見せており,このことからもブラジルでのシージのeスポーツシーンに対する熱狂度合いが伝わってくる。

 そんな,熱き会場で熱き試合が繰り広げられた「Six Invitational 2024 São Paulo」の現地観戦記をお届けしよう。各対戦の模様とともに,今回の取材ツアーに同行していたコンテンツクリエイターの野々宮ミカさんによる勝利チームインタビュー動画も掲載しているので,こちらも合わせてチェックしてみてほしい。

競技大会だけではなく,ゲームの今後の展開に関する発表なども行われる“R6コミュニティの祭典”としてもおなじみのSix Invitational。2024でもYear9のロードマップや2024年内に実施されるアップデートの情報などが届けられた。同プレゼンの模様は[こちら
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 Ubisoftは,現在開催中の「レインボーシックス シージ」の世界大会「Six Invitational 2024 São Paulo」にて,Year9のロードマップを公開した。現地で取材したプレゼンテーションの内容と合わせて,2024年に実施予定のアップデートを紹介する。

[2024/02/26 04:00]


初日(2月23日):Lower Bracket 準々決勝,Upper Bracket 決勝


 3日間に及ぶ決勝ラウンドには,グループステージおよびプレイオフトーナメントを勝ち進んだ6チームが出場。プレイオフの準々決勝から決勝戦までが実施された。
 なお,我らが日本代表のSCARZも2月13日から開催されていたグループステージを戦っていたが,筆者が到着する前に敗退が決まり,入れ違いで帰国してしまった。決勝大会でその雄姿を見たかったが,「勝負は非情さ……」ということだろうか。ううむ,非常に残念。

会場初日(2月23日)の様子。開幕すぐに撮影したので客足はまばらだが,時間が経つにつれて観客がどんどん増えていった
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 初日の第1試合は,北米チームのDARK ZEROと欧州チームのG2 EsportsによるLower Bracketの準々決勝だ。ここで負ければ敗退となる,両チームにとって大事な一戦である。

 いよいよ試合が始まる……という前に,特筆しておきたいことを一つ。本大会を観戦して印象的だったのが,ブラジルのeスポーツファンの観戦熱量の高さだ。
 端的に言うとヤバい(いい意味で)。まず歓声が超でかい。開催が平日の金曜日ということもあり,オープニング時は会場の半分も満たないほどしか席は埋まっていなかったが,それでも歓声と太鼓の音によって会場が揺れるような盛り上がりを見せていた。

大会のオープニングではオーケストラの演奏に合わせて,出場チームが登場。演出がカッコいい
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 DARK ZERO対G2 Esportsによる第1試合に話を戻そう。会場では,欧州のチームであるG2 Esportsに向けて,まるでホームチームのような声援が飛び交っていた。それもそのはず,チームメンバーにブラジル人のAlem4o選手がいるからだ。
 逆に対戦相手のDARK ZEROには無慈悲なブーイングが飛ぶアウェイっぷり。試合前に両チームの代表がコメントする場面があるのだが,そこでも大ブーイングがさく裂し,コメントできないほどだった。競技スポーツの世界ではままあることだが,さすがにこれにはDARK ZEROに同情する……。

G2のAlem4o選手。選手名の由来はポルトガル語でドイツ人やドイツのものを指す「alemão」で,ドイツ系ブラジル人が呼ばれがちな名称だとか
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 1マップめは「高層ビル」(Skyscraper)で,両チームによる一進一退の攻防が繰り広げられた。G2 Esportsが2ラウンドを先行して取ったあとに,DARK ZEROが5ラウンド連取し逆転。しかしそこからG2 Esportsが1ラウンドも落とさぬまま,7ラウンド取りきった。
 2マップめは「銀行」(Bank)。G2 Esportsは2ラウンドを落としたのみという結果でマッチに勝利し,Lower Bracket Semifinalへと駒を進めた。

試合に勝利し,喜びの抱擁をするG2 Esports
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 第2試合はアメリカチームのSoniqsとブラジルチームのw7m esportsの対戦。地元のブラジルチームの登場だけあって,1試合め以上に応援の熱量が高い。
 1マップめの「クラブハウス」(Clubhouse)は7-3,2マップめの「銀行」は7-2で,w7m esportsが勝利し,G2の待つLower Bracket Semifinalへと進出する。


渾身のガッツポーズ
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 第3試合はUpper Bracket Finalの試合で,ブラジルチームのFaZe ClanとロシアチームのVirtus.proが対戦した。ここまでの流れでもう分かると思うが,会場はFaZeの応援一色である。試合はFaZe Clanが「領事館」(Consulate)を7-3,「カフェ・ドフトエスキー」(Kafe Dostoyevsky)を7-4で取り,Grand Finalの切符を手に入れた。

 カフェ・ドフトエスキーの最終ラウンドは特に見どころのある試合で,FaZe Clanはディフューザーを仕掛けたあと,VITAKING選手が操るモンターニュが残り,Virtus.proはdan選手のスモークが残り,タイマンの形となった。倒されなければFaZeの勝ちという状況の中で,VITAKING選手は華麗な盾捌きを見せてディフューザーの回避不可能時間まで耐えきり,勝利をもぎ取ったのだ。
 耐え続けるモンターニュの姿に会場のボルテージは最高潮に達したその瞬間は,間違いなくこの日一番の盛り上がりを見せた場面だった。


試合を決めたVITAKING選手
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 ホームバフというかなんというか,これが声援の強さということだろうか。大会初日はブラジルに縁のあるチームが勝利するという結果に終わった。G2 Esportsとw7m esportsの対戦ではどのような応援になるのか,気になるところだ。


2日め(2月24日):Lower Bracket 準決勝 / 決勝


 大会2日めとなる土曜日。サンパウロは2月でも暑いと聞いていたが,少し曇りがちで存外涼しく過ごしやすい気候だ。この日は初日に勝ち上がったG2 Esportsとw7m esportsが対戦し,そこで勝ったチームとVirtus.proがGrand Finalへの進出をかけて戦う。

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HALL OF FAME
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物販コーナーは常に人が並んでいた
フォトスポット。その場でプリントされるマシンと,撮影画像をAirDropなどで送ってくれるマシンが設置されていた。もちろん筆者も撮影した(それは非公開……)
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 1試合めのLower Bracket Semifinalは,Six Invitational 2023で優勝を競った対戦カードであり,注目の一戦だ。前日はホームチームの如く声援が送られていたG2 Esportsだが,さすがに相手がブラジルチームのw7m esportsとなると話は変わり,前日とは一転してアウェイ戦といった様相に。また土曜日とあって,初日以上の客入りと賑わいを見せていた客席からは,w7m esportsへのすさまじい声援が飛び交っていた。

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土曜日ということもあって,観客は初日以上にぎっしり。席が埋まっていくにつれ会場の熱量もガンガンあがる
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ブラジルチーム相手となり,初日から一転アウェイな空気で戦うことになったG2 Esports。しかし気持ちは押されていないようで,Alem4o選手はブーイングに対して「聞こえないなあ?」とポーズを取る余裕っぷりを見せた

 1マップめの「ナイトヘイブンラボ」(Nighthaven Labs)は,w7m esportsが1ラウンドを落としただけで,7-1で勝利するという一方的な展開となる。
 2マップめの「高層ビル」でも,w7m esportsが優勢なまま前半が終わる。G2 Esportsが初日に逆転勝利をしたマップだけに,後半で防衛側となるG2 Esportsが巻き返すのでは――という予想もあったが,そのままw7m esportsが押し切り,7-3でw7m esportsが圧倒する結果に。こうしてw7m esportsが,Virtus.proの待つLower Bracket Finalにコマを進めた。


応援を受けるチームがとにかく強い。w7m esportsはLower Finalへと進み,連戦に挑む
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 2時間ほどのインターバルを挟み,2日めの第2試合であるVirtus.pro対w7m Esportsがスタート。もちろんブラジルのチームであるw7m esportsへの声援で一杯だ。しかし,ほぼ満席に近い会場からは,昨日のようなブーイングはほとんど聞こえてこない。

 じつは初日のFaze Clan対Virtus.proの一戦の際,Virtus.proの選手に対して一部のブラジル人ファンから悪質な行為があったという。試合開始時のMCでは,そのことを踏まえて「たとえ対戦相手のチームだとしても尊敬をもって接し,スポーツマンシップに則った応援をしよう」とあらためて呼びかけられたのである。その結果,応援するチームに送られる声援の熱量は変わらず,一方で相手を貶すような声は上がらなくなったわけだ。

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 この呼びかけによって,会場の雰囲気がポジティブな方向に変化した影響もあったのかもしれない。Virtus.proとw7m Esportsとの一戦はかなり白熱する展開となった。
 1マップめ「クラブハウス」ではw7m esports,2マップめの「山荘」(Chalet)をVirtus.proが取り,勝負の行方は最終マップ「国境線」(Border)に託される。まさしく一進一退の攻防が繰り広げられた「国境線」での戦いだが,先にマッチポイントを迎えたのはVirtus.proだった。
 4ラウンドを取っている状態で追いかけるw7m esportsは,あわやという場面がありながらもなんとか2ラウンドをとり,6-6のオーバータイムに持ち込む。先に8ラウンド取ったほうが勝利だ。

 最初にラウンドを取り,Grand Finalに王手をかけたのはVirtus.proだった。しかしw7m esportsもそのままの逃げ切りは許さない。次のラウンドを取りカウント7-7と並びかける。ブラジルの観戦者たちの応援と歓声の激しさは増していき,会場全体がさらなる熱狂に包まれていく。

 運命の最終ラウンド。勝利したのは――w7m esportsだった。先行されていた状態での逆転勝利に,会場のボルテージは最高潮に達する。

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 Grand Finalは,FaZe Clan対w7m esportsというブラジルチーム同士の対決に決まった。ブラジルのR6ファンたちは,決勝では一体どちらを応援するのだろうか?


最終日(2月25日):優勝決定戦


 ついに迎えた最終日。Upper Bracketを勝ち進んだFaZe Clan,Lower Bracketから這い上がってきたw7m esportsの2チームによる,世界一の座をかけた戦いの火ぶたが切って落とされる。世界チャンピオンが決定する日であることはもちろん日曜日というのもあってか,この日は開場前から長蛇の列ができるほどの賑わいを見せていた。

会場外に設置してあった巨大なスレッジハンマー
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 Grand Finalの前に,ブラジル対グローバルのコンテンツクリエイターによるショーマッチ,Six Invitational 2024 São Pauloのテーマソング「We Move As One」のライブパフォーマンスなどが行われ,会場の熱気は徐々に高まっていく。

テーマソング「We Move As One」のライブパフォーマンス。カッコよすぎてもっと観ていたかった
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 試合開始前には,観客はどちらのチームを応援するのかが拍手の量で示された。おお,さっそく筆者が気になっていたことの答えが出るようだ。その結果,割合的に7:3でw7m esportsを応援している人が多かった。
 また両チームの代表がコメントする場面では,FaZeからHandyy選手,w7m esportsからnade選手が登場。彼らは双子で,互いに違うチームのメンバーとして世界一を決めるこの舞台に歩みを進めてきた。つまり決勝は,ブラジルチーム対決だけではなく兄弟対決という側面もあるということだ。

対戦相手として世界大会という舞台に立つ双子の兄弟。さらっと流しそうになってしまうが,よくよく考えるとすさまじい出来事だ
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 BO5(5試合で3本先取したチームの勝利)で行われたGrand Finalは,FaZeがピックした「オレゴン」(Oregon)で始まった。自らがピックしたマップだけあって,同チームが破竹の勢いを見せる。1ラウンドも落とすことなくマッチポイントまでたどり着き,その後1ラウンドを取られるも勢いは止まらず,1マップめの勝負はFaZeが制した。

 2マップめはw7m esportsがピックした「銀行」だ。1ラウンドこそFaZeに一方的にやられたが,その後はw7m esportsが優勢に試合を進め,先にマップウィンに王手をかける。FaZeが追い上げるように2ラウンドを取り,あわやデュースかという展開になるもの,その次のラウンドをw7m esportsがもぎ取り勝利を手にした。

 3マップめはFaZeのピックによる「高層ビル」。防衛側の有利さが際立つマップだ。
 前半,防衛側のw7m esportsは立て続けに5ラウンドを奪取するが,FaZeに1ラウンドを与えてしまう。これが同マップの勝敗を分けた。後半,防衛側となったFaZeは6ラウンドを一つも落とすことなく守り切り,2本目の勝利を獲得。優勝に王手をかける。

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 4マップめはw7m esportsのピックマップ「国境線」。前半,w7m esportsは攻撃を通し,4ラウンドの先取に成功する。攻守が変わった後半もその勢いは止まらず,w7m esportsが早々に2ラウンド獲得してマッチポイントに。その後,FaZeが2ラウンド取るも届かず,w7m esportsが2本目の勝利をもぎ取った。これで2対2。優勝の行方は5戦目に持ち込まれた。

 決戦の地は,お互いのBANの結果で残った「ナイトヘイブンラボ」。防衛側からスタートしたFaZeが,5ラウンド獲得して折り返し,攻めになっても1ラウンドを奪取。すぐにマッチポイントにする。
 そのまま優勝するかと思いきや,w7m esportsが5ラウンド立て続けに取ってオーバータイムに持ち込むという熱い展開に。追い上げるw7m esportsの勢いは止まらない。7ラウンドを獲得し逆転に成功。優勝まであと1ラウンドというプレッシャーの中で8ラウンドを制し,手に汗握る攻防が繰り広げられたオーバータイムを2連勝。見事な追い上げと逆転劇でw7m esportsがSix Invitational 2024チャンピオンの座に輝いた


互いの健闘を称えるように抱き合うHandyy選手とnade選手
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 w7m esportsは2023年,コペンハーゲンとアトランタのMajorで優勝しており,Six Invitational 2024 São Pauloでの優勝を以って,まさに今シーズンの王者になった。

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熱闘の3日間を振り返り,ブラジルの観戦文化を想う


 Six Invitational 2024 São Pauloを観戦した3日間は,とにかくブラジルという国の人々のeスポーツに対する熱量の高さを感じた日々だった。どちらが良い,悪いという話ではないことを最初に断っておくが,日本とはまったく異なる観戦文化であることは間違いない。

 日本でのeスポーツ観戦はどちらかというとゴルフに近い。集中するときは邪魔にならないように静かに,素晴らしいプレイには歓声で称えるという,メリハリのある観戦スタイルだ。

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 ブラジルは,それとは対極に位置する観戦文化があるという印象だ。スポーツで言えば,野球やサッカーに近いだろう。音を鳴らし,ときに掛け声を上げ,歌う。サッカー大国なので,その観戦文化をそのまま受け継いだのだろうと思う。
 全力で試合を楽しもうという姿勢が見ていて分かる。一方で,1日めに起きた出来事などを考えると,感情が高まりやすく,普段はやらないようなことをやってしまうといった問題も起きやすいのかもしれない。ただ,2日めのMCの呼びかけで雰囲気が変わったように,コミュニティなどの働き掛け次第で良い方向にも変わりやすいという一面もあるのかと思った。

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 現地会場で熱狂を体験して思ったのが,世界大会が自国で開催されるというのは素直にうらやましいということ。なお2024年のMajorはイギリスのマンチェスター,カナダのモントリオール,Six Invitationalはアメリカ東海岸での開催が決まっている。
 2019年に常滑で開催された世界大会(関連記事)から5年。「そろそろシージの世界大会を日本で見たいなー」とあらためて思う今日このごろである。次のMajorあたり,日本で開催されないかなぁ。

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