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[OGC 2009#05]1億5000万人の巨大プラットフォーム「Facebook」がとんでもないことになっている
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印刷2009/02/05 20:35

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[OGC 2009#05]1億5000万人の巨大プラットフォーム「Facebook」がとんでもないことになっている

ブレークスルーパートナーズ マネージングディレクター赤羽雄二氏
 東京神田のベルサール神田で行われたOGC 2009から,ブレークスルーパートナーズの赤羽雄二氏による講演の概要を紹介したい。
 赤羽氏の「Facebook,iPhone,Android等,拡大するゲーム・アプリ流通プラットフォームの最新状況と参入ノウハウ」と題したセッションでは,タイトルにもあるようにiPhoneやAndroidなどの携帯電話をテーマにした話も行われたのだが,その大半を費やされたのは「Facebook」に関する話だった。

いまや空前の超巨大ゲーム市場となったFacebook


[OGC 2009#05]1億5000万人の巨大プラットフォーム「Facebook」がとんでもないことになっている
 Facebookといってもまったくピンとこない人も多いと思うので,軽く説明しておくと,Facebookはアメリカ発祥のSNSである。まあ,mixiの親戚みたいなもんだと思っておいて間違いはない。今年のOGCではmixiの講演もあったりしたので,SNSが話題になること自体は不思議ではないのだが,ここで取り上げられたのは,ゲーム流通プラットフォームとしてのFacebookである。いまやSNSの会員数は全世界5億人以上,年内に7億人に達するという見通しもある。Facebookの月間アクティブユーザーは1億5000万人以上に達し,世界最大のSNSだったMySpaceを抜き,現状では世界最大のSNSとなっている。
 そのSNSでゲーム配信が行われているのだと考えると分かりやすいだろうか。日本でいうと,mixiよりはアバター系のコミュニティでゲーム配信もしているハンゲームのノリに近いかもしれない。

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 とにかく,最大の特徴はその人数と口コミを中心とした展開の強さである。口コミの情報に対しては財布の紐が緩くなる人が多いというのはよくいわれることであるが,これだけのユーザー数を母体として,なおかつ躊躇なくお金を使ってくれる。そんな市場がFacebookにできあがっており,いまなおものすごい勢いで拡大しつつある。現在,公開されているゲーム/アプリ数は5万2000本以上,開発者数は60万人に達するという。

[OGC 2009#05]1億5000万人の巨大プラットフォーム「Facebook」がとんでもないことになっている
 一番人気は,簡単なポーカーゲームだ。そんなに特徴があるとも思えない程度のゲームだが,月に780万人にプレイされ,月間売り上げは3億円に達する。以下,水鉄砲で水をかけあったり,ペットを育てたり,脳トレみたいなゲームがなかなかの売り上げを見せている。
 さて,ゲームとして見ると,全然面白くもなさそうなタイトルが,どうしてそんなに稼ぎを上げられるのか? 実は,ゲーム自体は主目的ではないのだという。Facebookの本体はあくまでもSNSであり,友達との話のネタになるものであれば,ゲーム内容は二の次。いかにコミュニケーションに役立つかが重要なのだ。
 裏を返せば,低予算でもアイデア次第で濡れ手に粟という図式が見えてくるわけだ。まあ,似たような話は別のプラットフォームでも,これまで何度も繰り返されているのだが,今回はちょっと規模が違う。(比較的卑近な)iPhoneでの同様な話と比べても軽く桁が一つ違っている。

人気ゲームの例
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 実際問題として,どうってことないようなゲームで大儲けしている人が続出しているわけだが,この巨大市場はまったくオープンかつ無償で開放されており,まさに空前絶後のチャンスが到来していると赤羽氏は語る。
 Facebookによる収益モデルはゲームを作った側が勝手にやるという感じなのか,課金形態は千差万別。チップなどのゲーム内で使う通貨を買わせたり,バナー広告,アイテム課金,有料のプロ版の販売,あるいはそれらの組み合わせでやっているところが多いようだ。

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[OGC 2009#05]1億5000万人の巨大プラットフォーム「Facebook」がとんでもないことになっている
 市場の特性からして,オンラインでコミュニケーションを取ったり,サーバーにアクセスしたりということが多くなるので,下手に大当たりなどしてしまうと,サーバーや回線コストも大変になるという心配もないではない。最近になって,dangoプラットフォームというものが発表され,サーバー技術などを持たなくても,ゲームを作ってアップロードするだけで,Facebook対応のものとして公開できるような仕組みが提供されるという。
 すでに66万人と,Facebookには世界中のゲーム開発者が殺到しているわけだが,なぜか日本ではまったく知られていないといってよい状況だ。日本のゲーム開発会社,とくに中小の開発会社にとっては,アイデア一つで市場を席巻できる大チャンスであり,赤羽氏も声を大にして啓蒙に務めている。
 さて,ではFacebookで世界に打って出るにはなにが必要か?
 開発力や企画力も必要だろうが,重要なのはコミュニケーション力だと氏は語る。英語を中心とした市場なので,英語対応も必須だろう。

iPhoneで始まりつつあるソーシャルゲームとは?


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 講演ではiPhoneとAndroidの市場についての解説が行われたが,iPhoneはすでに一時のブームは去っており,ちょこっと作ってみたゲームで大金を稼げるようなバブルは崩壊しており,今後は,真にマーケティング力を持ったところだけが生き残るとしている。
 Androidについては,40〜50種の端末が登場すると見られ,年内に900万台に達するとの見方もある。iPhoneを上回る市場になるのではという観測もあり,参入するなら,いますぐ準備を進めることが重要とのこと。

 さて,iPhoneのゲームで氏が注目していたのが,ソーシャルゲームの流れだ。ソニックライターというアプリは,単体ではiPhoneにライターの火が燃える絵が出てくるだけの簡単なアプリなのだが,世界地図上で同じように火を点けている人の位置が確認できる。当然,火を点けている人が多いところは明るく表示されるわけだが,どの都市が最も明るく表示されるかなどを世界中で競い合うなど,大きな反響を呼んでいる。
 ソニックライターを作ったSmuleのiPhone用アプリ第2弾となったオカリナは,オカリナを演奏する楽器だ。iPhoneのマイクに息を吹き込むと,音の強弱として認識され綺麗なオカリナの音が出てくる。楽器としては演奏の難しいものに属するのだろうが,これも世界的な規模で展開しており,世界地図上で現在オカリナを演奏している人の位置が表示される。そして,地球の裏側の見知らぬプレイヤーの演奏をLiveで聞けるのである。

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 こういった,多くのプレイヤーと共同でコミュニティ的に楽しめるものがソーシャルゲームと呼ばれている。今後,コミュニティをターゲットとしたゲーム市場ではキラーとなるジャンルと目されているようだ。日本発のソーシャルゲームでは,Melody Bellというものがあるという。一人1音のハンドベルを持って,みんなで演奏するというiPhone用アプリだ。
 そして氏が,史上初のリアルタイムソーシャルゲームと位置づけているのが,ライブポーカーというiPhone用のポーカーゲームである。基本無料で毎日1000枚のチップが支給され,チップを買い足すこともできる。見たところ普通のポーカーという気はするのだが,50万人のプレイヤーと対戦でき,FacebookやMySpaceなどともつなぎ込みがされている。

巨大コミュニティを背景とした新しい広告戦略


CMはすべてゲームに移行する?
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 ゲーム自体の展開と同様に,氏が注目する流れは,広告,とくにゲーム内広告やゲーム自体を広告とするようなマーケティングである。
 まず,ゲームではないものの,事例として挙げられたのは,最近話題になっていたバーガーキングのWHOPPER SACRIFICEの例だ。これはWHOPPERという主力商品のプロモーションの一環で行われたもので,「Facebookで友達を10人削除するとハンバーガー1個がもらえる」というキャンペーンだ。かなりの悪乗りぶりではあるが,さらに「この人はハンバーガーのために友達から捨てられました」といった一覧が表示されるという徹底ぶりだった。プライバシーの問題があるとされてすぐに中止されたのだが,実際に23万人以上の友達が削除されるという反響を見せており,プロモーション効果は絶大だったといわざるをえない。
 単なるWeb上のプロモーションだが,ゲーム要素もあり,今後の広告のあり方を見るうえで重要である。赤羽氏は,こういったものをゲームでやるとさらに効果的ではないかと見ているようだ。氏に「これからのCMは,すべてゲームになるかもしれない」と言わしめるくらいだが,うまくやれば恐ろしいほどの効果が期待できる媒体になる可能性は否定できない。

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 こういった講演を行った赤羽氏が所属するブレークスルーパートナーズという会社は,ベンチャーを対象としたベンチャーの共同創業および経営支援に携わる会社である。日本発の世界的なベンチャーを作りたいというのが同社の願いのようで,現在,なおも拡大しつつあるFacebookというプラットフォームと急展開を見せそうなソーシャルゲームの流れに対して,新しい発想ができるゲーム企画者や,日本ならではの強みを生かしたゲーム作りを展開できるパートナーを求めている。
 日本のゲーム制作力については疑う人は少ないだろうが,Facebookで人気のゲームは,一見低品質のどうということはないゲームである。ゲームそのものよりも,コミュニケーションの道具としてのあり方が重要と,これまでのゲームの評価軸とは別次元の発想が必要なのだが,そこに乗り越えるべき心理的障壁があると赤羽氏は指摘している。またとない大儲けの機会は確かにそこにあるのだが,それをよしとできるか? ゲーム業界は大きなパラダイムシフトを求められているのかもしれない。
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