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[GC#24]いよいよ開発も終盤に入ったベトナム戦争アクション「Men of Valor」
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印刷2004/08/27 19:23

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[GC#24]いよいよ開発も終盤に入ったベトナム戦争アクション「Men of Valor」
2004/08/27 19:23
 ミリタリー系アクションシューティングの大御所2015が手がける「Men of Valor」が,かなり完成に近づいてきたようだ。作品名の語感は同社が手がけたヒット作「Medal of Honor:Allied Assault」と同系であるが,販売元はEAでなくVivendi Universal Gamesへと移行しており,E3以後のタイミングで製品名から"Vietnam"の文字が外されている。

 今回Vivendi Universal Gamesのブースに展示されていたのは,「テト攻勢」での激戦を描いたマップだ。当時のモノクロ記録映画から始まってインゲームシネマに変わっていくという表現手法で,戦端の開かれる直前にベトナム人の娼婦達がアメリカ兵達を見舞うシーンが描かれている。すべて試してみたわけではないが,各ミッションともこのような記録映像を用いた導入部を備えているようだった。

 テト攻勢とは,1968年の旧正月(ベトナム語でテト/Tet)の休戦中に,共産側が突如米軍駐留基地への攻撃を開始したもので,40以上に及ぶ大都市へ最大8万人ともいわれるNFL(北ベトナム解放戦線)・北ベトナム軍が決死の侵攻を試みたのである。結果,米軍を中心とする自由主義陣営の損害が4000人ほどなのに対し,仕掛けた共産側は半数以上の4万5000人の兵士を失っているので,戦術的には大失敗に見える。しかし,それまで楽観論に覆われていたアメリカ市民がテレビ中継を通して現実を直視し,急激に世論が冷めていく発端ともなった。

 このミッションでプレイヤーはいきなり戦闘の渦中に放り出される。情況がかなり混沌としているのはいうまでもない。当初は拳銃しか携帯しておらず,仲間の後ろについていくだけだ。すでに基地は爆発炎上し,敵の爆撃や銃撃があちこちで行われているという惨状である。気はひけるが[USE]ボタンを押して,敵や味方の死体から使えそうな武器を拾うしかない。

 インタフェースは,左上にコンパス,左下にヘルスゲージ,そして右下には残弾などの情報がある。プレイヤーキャラクターは異なる種類のダメージを受けるようになっており,濃い赤で表示された恒久的ダメージと,明るく点滅する流血ダメージが存在する。流血ダメージは傷口から出血が続いている一時的な状態を示しており,包帯を巻いてしばらくすれば点滅が消える。それに対して恒久的ダメージでは,救急パックを探して処置しなければばらない。

 Men of Valorのグラフィックスは,DirectX 9.0のPixel Shader 3.0をサポートしたUnreal Warfareエンジンを利用して制作されており,ジャングルの様子もうまく描かれている。テクスチャやキャラクターモデリングも繊細で,兵士の背負うバックパックや予備弾薬の装備状態はもとより,服の破れや階級章/部隊章まで確認できる。空を飛び交うジェット機やヘリコプターからふざけ合う兵士達まで,画面内で動くオブジェクトの数は並たいていのものではないようだ。
 欧米には火炎をリアルに表現しようと執念を燃やす開発者が多いが,Men of Valorのそれも相当な迫力だ。100mと離れていない場所にナパーム弾を落としていく味方の爆撃機など,あり得ないシチュエーションではあるものの,爆発や炎上の表現は視覚的に十分に楽しめる。



 特筆すべきは仲間の兵士達のAIで,プレイの最中も一人で戦っているような気分にはならない。主人公ディーン・シェファードは一兵士にすぎないので,周囲で戦ってくれる仲間達に命令を出すようなことはない。ジャングルや廃墟の街を歩く場合,彼らは自ら状況を見きわめて,最も適切と思われる場所を歩いたりカバーに入ったりするのである。敵も同じように戦術を踏まえて行動するので,まるで多数のヒューマンプレイヤーが刻々と変化する状況に対処しているかのように感じられる。

 史実に忠実なストーリーを求める2015の作品だけあって,Men of Valorにはベトナム戦争の展開を追った10種類のシナリオが用意されている。ほかのプレイヤーとともに任務を達成しながら進むマルチプレイヤーモードも付属する見込みだ。
 チームベースのデスマッチとは別に,基地から文書を盗み出すチームとそれを阻止する側,さらには爆撃機で基地を完全に破壊しようとするチームとそれを避けようとする側というような,任務が工夫されたチーム対戦も用意されているのが興味深い。

 当初PC版を念頭に開発されていたためか,同時発売される予定のXbox版にはないマップも含まれている。テト攻勢の後,PC版にはフエ(ユエ,Hue)宮殿を奪還するオリジナルミッションがあるが,これは高度なグラフィックス処理能力を要求するためにXbox版では省略されたものだ。「Unreal Tournament 2004」が動作するPCであれば問題なく遊べるとは思うが,うれしくもあり不安な要素でもある。

 欧米では,2004年10月にVivendi Universal Gamesから発売される予定だ。戦場の臨場感,レベルの高いグラフィックス,優秀なAI,マルチプレイヤーモードなどさまざまな面で期待できる作品であり,ミリタリーアクションファンには引き続き要チェックの作品だろう。(奥谷海人)


(C)2004 2015, Inc. All rights reserved. Developed by 2015, Inc. Men of Valor, 2015 and their respective logos are trademarks of 2015, Inc. Vivendi Universal Games and the Vivendi Universal Games logo are trademarks of Vivendi Universal Games, Inc. Dolby and the double-D symbol are trademarks of Dolby Laboratories. All other trademarks are property of their respective owners.



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