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印刷2013/05/02 12:00

インタビュー

【PR】「Logicool G」は若いゲーマーと既存ユーザーの両方にメリットのある新ブランドだ。ロジクールの偉い人にその概要を聞いてみた(前編)

画像集#013のサムネイル/【PR】「Logicool G」は若いゲーマーと既存ユーザーの両方にメリットのある新ブランドだ。ロジクールの偉い人にその概要を聞いてみた(前編)

 Logitechの日本法人であるロジクールが,2013年4月18日にゲーマー向け周辺機器ブランドとなる「Logicool G」を発表した。発表会の主な内容そのラインナップは,18日に掲載した記事でお伝えしたとおりだ。

 今回4Gamerでは,発表会でも登壇したLogitechの上席副社長Ehtisham Rabbani(エティシャン・ラバーニ)氏にインタビューを行う機会を得た。まずはLogicool Gとは何のために作られたブランドなのか,大枠の話から聞いてみたのだが,ゲーマー向け周辺機器部門を率いる氏の発言だけに,非常に興味深い話も飛び出した。ロジクールのゲーマー向け周辺機器が気になる読者は,ぜひご一読を。


4Gamer:
 本日はよろしくお願い致します。

Logitech 上席副社長 Ehtisham Rabbani氏
画像集#001のサムネイル/【PR】「Logicool G」は若いゲーマーと既存ユーザーの両方にメリットのある新ブランドだ。ロジクールの偉い人にその概要を聞いてみた(前編)
Ehtisham Rabbani氏(以下,Rabbani氏):
 こんにちは。よろしくお願いします。

4Gamer:
 Rabbaniさんは,先日の発表会とブロガーイベントに参加されていましたが,その手応えはいかがでしたか?

Rabbani氏:
 I loved it! 本当にエキサイティングでした。我々は今回の発表のために,「ゲーム用周辺機器ビジネスとは何か」ということや,製品ラインナップなどを1年間じっくりと考えてきたので,講演を行えて非常に嬉しく思いました。
 逆に質問しますが,先日の発表会を見てどう思われましたか?

4Gamer:
 興味深く聞かせていただきましたが,あえて言えば,これまでのロジクールのゲームデバイスを触ってきたファンの人達からすると,「あ,これはすごく新しい!」と思うような新鮮味がなかったという点は,少し残念だった気はします。

Rabbani氏:
 なるほど。我々は何年も素晴らしいゲーマー向け周辺機器を出してきたつもりですが,ここ最近は進化の速度が落ちていたというのは,実感していたところです。この背景には,我々の「ゲームに対する焦点」がブレてしまっていたことにあると思っています。
 そこで,今年の始めに新しいビジネス戦略として発表したLogicool Gで,日本を含めたグローバルなゲーマー向け周辺機器市場へ焦点を合わせ直すことにしました。今後は,ゲーマー向け周辺機器に100%注力し,ゲーマーの皆様のために行動していきます。

4Gamer:
 つまり,新製品投入というよりも,ロジクールとしてのゲーマー向け周辺機器市場に向けた宣言を行った,といった感じでしょうか。

Rabbani氏:
 そうなります。
 今回ブランドのあり方を見直すにあたり,我々は,2つの点について考えました。まず1つは,若いゲーマーや,ゲームを始めて間もない方々についてです。こういった方々はおそらく,ロジクールという会社名をご存じないでしょう。

4Gamer:
 そうかもしれません。古くからのPCゲーマーであれば,「Gシリーズ」と言えば定番のゲーマー周辺機器という印象ですけど,日本では,基本無料のオンライン専用FPSが流行したことで,若い世代のPCゲーマーがかなり増えているので,“定番”と言っても分からないという人は多いかと思います。

Rabbani氏:
 今回の新ブランドの立ち上げで,そういった人達にアピールしていければと考えています。
 一方で,もちろん長い間我々の製品を使っている人達を忘れるわけにはいきません。そういった人達に向けては,例えば「G400s」(ロジクール G400s オプティカル ゲーミングマウス)に,世界最高クラスの光学センサーを搭載したり,新機軸である「Hand Science」(ハンドサイエンス)を導入したりと,よりゲームを楽しんでもらえるよう,既存製品のブラッシュアップも行いました。

ロジクール G400s オプティカル ゲーミングマウス
画像集#002のサムネイル/【PR】「Logicool G」は若いゲーマーと既存ユーザーの両方にメリットのある新ブランドだ。ロジクールの偉い人にその概要を聞いてみた(前編) 画像集#003のサムネイル/【PR】「Logicool G」は若いゲーマーと既存ユーザーの両方にメリットのある新ブランドだ。ロジクールの偉い人にその概要を聞いてみた(前編)

4Gamer:
 製品情報ページなどでHand Scienceという単語は出てきていますが,これがどういったものか,具体的に説明いただけますか。

Rabbani氏:
 Hand Scienceでは,「ゲームプレイ中のどういった場面で手に負荷やストレスが掛かるか」など,キーボードやマウスが手に触れたときに起こる現象を,赤外線を用いて研究しました。そしてこれを改善すべく,我々が何をしたかというと,手を「手のひら」「指」「親指」という3つのゾーンに分けて,それぞれに違うアプローチを行うといったことを考えたのです。

4Gamer:
 あまり聞かないお話ですね。

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Rabbani氏:
 競合他社だけでなく我々も,これまでは手をひとつのものとして捉えていましたからね。
 ゾーンに分けることが大事な例を挙げてみましょう。手のひらのゾーンに注目すると,手のひらは汗をかきやすいので,触れる部分は疎水性が高い素材を導入しました。一方で,指が触れる場所は,何度もクリックし続けると手垢が溜まっていき,操作感に影響を与えてしまいます。ですから,ここには疎水性を重視したものではなく,指紋が付きにくく手垢も溜まりにくいコーティングが必要となるのです。
 そして親指の場合は,快適に,しっかりと握れるようなグリップが必要になります。こういった感じで,より良いゲーム体験のために必要な要素は,ゾーンによって異なってくるわけです。

4Gamer:
 なるほど。今のお話で1点質問したいのですが,手垢は主にパーツ間の溝に溜まる物かと思います。実際にマウスを使っていて,この汚れが気になっている人も多いでしょう。今回のHand Scienceで対処したのは表面のコーティングですが,溝ではなく表面に注力したのはなぜですか?

Rabbani氏:
 意外に思われるかもしれませんが,研究の結果,実際の操作において手垢が問題となるのは,指先が触れる部分だったんですよ。コアゲーマーの世界ではミリ秒単位での勝負になるので,ボタンが早く反応してくれないと困ります。しかし,指先が触れる部分に手垢が付着していると,スイッチを押し込むときに余計な力が必要となります。その結果,ボタンの「押し込み距離」が長くなったかのような悪影響が出てしまい,反応時間も延びてしまうんです。

4Gamer:
 なんと,そうだったんですか!? ボタンと筐体との隙間に溜まったものが一番影響するのかと思っていましたが,その結果は驚きです。

Rabbani氏:
 「ミリミリミリ秒」単位で反応時間を研究して,ボタンの表面に手垢が付着しにくい加工を施すのが,最善という結論に至ったのです。
 チャンスがあれば,我々のラボを訪問してみてください。ラボでは,10Gの速さでマウスを左右に何時間もくり返し振り続け,その後にセンサーの性能が低下していないか,あるいはマウス側面のコーティングを延々と擦り続けて剥げたりしていないかといった研究などをしていますよ(笑)。

4Gamer:
 それはぜひ一度見てみたいです。
 そういえば,1月に行われた「ゲーム機向けのゲーム用周辺機器市場から撤退」という発表には驚きましたが,具体的にどのジャンルから撤退したのでしょうか。ゲーマー向け周辺機器と言っても幅広いですから,もう少し具体的にお聞かせ下さい。

Rabbani氏:
 ゲーム機向けには,今までギターやマイクなどを(日本以外で)手広く展開していましたが,これらからは撤退という形になります。ですが,レースゲームで使用するステアリングコントローラなどの開発は,引き続き行いたいと思っています。なので,ゲーム機で使える周辺機器の取り扱いがなくなるというわけではありません。

4Gamer:
 完全に撤退というわけではないようなのでお聞きしますが,Logicool Gでは,格闘ゲームに向けてアーケードスティックなどを投入する予定はないのでしょうか。競技性のあるゲームジャンルとして,日本では格闘ゲームが大きなシェアを持っていますし,北米や欧州の市場でもそうだと思うのですが。

Rabbani氏:
 今のところは,ゲーム機向けの周辺機器で注力しているのはステアリングコントローラだけですね。1月の発表は,「今後PCゲームにフォーカスしていく」という意味で行った側面があり,あくまでPCゲーム向けの周辺機器に軸足を置くのが,我々の戦略なんです。日本でも,PCゲーム向けの周辺機器は36%という非常に大きな成長を見せていますから,今後はより力を入れていきます。
 逆に,我々の戦略は,あなたにはどのように映りますか?

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4Gamer:
 ゲーム市場のどこをターゲットにするかによるかと思いますが,アジア市場ということを念頭に置くと,PCゲームに注力するのは間違っていないと思います。ただ一方で,欧米では格闘ゲームという文化が定着しているので,そこにLogitech(ロジクールの海外法人名)の看板が出ていないのは,正直寂しい気もします。

Rabbani氏:
 なるほど。非常に良い指摘ですね。

4Gamer:
 日本よりも,欧米のほうが格闘ゲームの市場規模は大きいですし,何より日本ではゲームセンターに遊びに行くのが基本的なスタイルですが,海外にはそういった施設がほとんどありません。なので,家に持ち寄って遊ぶという人達が多く,アーケードスティックには大きな可能性があるのではないかと思うのですが。

Rabbani氏:
 そうですね,可能性は感じています。先日,ボストンのLANパーティーに行ったのですが,千人以上が参加しているのに驚きました。我々としては,LANパーティーに参加するゲーマーが必要な製品を,将来的にはすべて提供していきたいとは思っていますよ。

4Gamer:
 製品ラインナップといえば,Logicool Gにはマウスパッドがないことも気になっていました。ゲーマー向け周辺機器ブランド大手は,ほぼ例外なく,マウスだけでなくマウスパッドもリリースしていますが,Logicool Gでマウスパッドを投入する計画はあるのでしょうか。

Rabbani氏:
 これも非常に良い指摘ですね(笑)。

4Gamer:
 マウスパッドは,まさにゲーマーには必要となるアイテムですよね。

Rabbani氏:
 はい,本当にそのとおりです。

4Gamer:
 ……それは,期待しても良いということでしょうか?

Rabbani氏:
 お答えできませんが,まっとうな会社なら普通出しますよね。

4Gamer:
 それはほとんど答えじゃありませんか?(笑)。ともあれ,現在のラインナップのマウスとキーボード,ヘッドセット,ゲームパッド以外に,ジャンルが増える可能性はありそうですね。

Rabbani氏:
 どうでしょうね(笑)。この場で具体的なお話はやめておきますが,私達の使命は,コアなゲーマーの皆さんに奉仕するということですから,今後も色々な製品にチャレンジしていきますよ。

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 予想外に,マウスパッドの投入を臭わせる話が飛び出してきて驚いたが,Logicool Gが発表された経緯や意義は伝わったのではないかと思う。若いゲーマーにはロジクールブランドの製品を伝えつつ,既存のユーザーに向けてブラッシュアップも行うというのは,すべてのゲーマーにとって歓迎できる方針だろう。後日,新たなラインナップとして発表された各製品について掘り下げたインタビューも掲載するので,そちらも楽しみにしていてほしい。

「Logicool G」製品情報ページ

  • 関連タイトル:

    Logitech G/Logicool G

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