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[E3 2007#25]まさに新次元のグラフィックスを見せる「Crysis」がプレイアブル展示
その一つ,北米ゲーム業界最大のデベロッパ/パブリッシャであるElectronic Artsのブースには,「Burnout Paradise」「Army of Two」といったコンシューマ機用タイトルを中心に,「The Orange Box」「SimCity Societies」などのPCタイトルも展示されていた。その中で,やはりひときわ筆者の目を引いたのが「Crysis」である。
諸般の情報,というかそのへんにいたEAの人々の話を総合すると,Crysisはほとんどオートパイロットモードに入っているようだ。すでにさまざまな日程は決定されており,「ゲームの開発」という最大の山を超えたCrysisは,静かにプレイヤーの手に届く日を待っているのである。そんな安心感のたまものか,エキスポの展示は,早い話ほとんど放置状態で,試遊台のかたわらにEAの担当者が一人ポツンと立って「遊びたければお好きにどうぞ」という雰囲気だった。
ちなみに,Vistaの普及率を鑑みたEAの半公式見解として「DirectX 9でもそれほどグラフィックスが違うわけではない」としているので,実際に比べて見たわけじゃないが,Windows XPユーザーも安心だよ。
さて,展示されていたのはシングルプレイモードで,海に面した小村を舞台にして敵の歩兵と渡り合うという設定だ。マップは非常に広い印象だが,ハンヴィーを乗り回してあちこち行っても,まったくローディングが発生しない(あるいは発生していても気にならない)のが驚きだ。これがはるか遠くまでを一瞬にして描画できる,野外描写に特化したグラフィックスエンジン,Cry Engine 2の実力なわけだ。
また「Breakable Vegetation System」と呼ばれる機能もチェックできた。これは読んで字のごとく破壊可能な植物という意味だが,手持ちのアサルトライフルや車載の機関銃で木の幹を撃つと,次第に削れてやがて倒れるというものだ。これだけなら見たことがある人もいるだろうが(含筆者),どの木のどこを撃っても,弾の当たった場所から折れて倒れるのは,実際にやってみるとちょっと圧倒される。マップには数百本の木が生えているが,そのすべてが破壊可能なのだ。敵との乱戦になって銃弾が飛び交うと,木は倒れるわ人は倒れるわの大騒ぎになりそうだ。
まるで現実のような環境の中,バリバリと撃ちまくるのは快感だ。とはいえ,あくまでこれはデモをプレイしての印象であり,味方やエイリアンが登場する製品版ではまた違ったゲーム性を見せるのかもしれない。
スニークの要素はほとんどないが,ナノスーツを使って透明になれば(そう,なれるのだ),敵の目を欺くことができる。ただし,エネルギーを大きく消費するため,長い時間透明でいることはできない。ナノスーツを使ったハイジャンプやダッシュもまた爽快感が高いが,ナノスーツはちょっと強すぎるような気もして,ゲームバランスがやや気になるところだ。
E3 Summit以降,製品のリリースまでにはさまざまな情報が公開される予定になっている。直近では,最新のオフィシャルトレイラーが来週にも解禁されるとのこと。このページには,E3に合わせて発表された最新画像5点を掲載したので,発売を待っている人はぜひチェックしてほしい。(松本隆一)
- 関連タイトル:
クライシス 完全日本語版
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