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「Senseiが光る理由」に「Professional Gaming Gearの看板を下ろした理由」などなど。SteelSeriesの偉い人,Kim Rom氏にメールであれこれ聞いてみた
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印刷2011/10/08 00:00

インタビュー

「Senseiが光る理由」に「Professional Gaming Gearの看板を下ろした理由」などなど。SteelSeriesの偉い人,Kim Rom氏にメールであれこれ聞いてみた

SteelSeries Sensei
画像集#003のサムネイル/「Senseiが光る理由」に「Professional Gaming Gearの看板を下ろした理由」などなど。SteelSeriesの偉い人,Kim Rom氏にメールであれこれ聞いてみた
 「私達はおもちゃを作っているのではない。マウスは光らせない」という発言とともに,SteelSeriesがゲーマー向けマウス市場へ本格参入してきたのは2007年秋のことだが,あれから4年。SteelSeriesの新型マウスにして,主にFPSプレイヤーをターゲットとする「SteelSeries Sensei」(以下,Sensei)が,LEDイルミネーションを搭載するマウスとして発表され,物議を醸したことは記憶に新しいところだろう。プロモーションムービーの第1弾では,最大11400CPIという数字がアピールされたりもしていたので,「CPIは,マウスの正確性を示すものではない」と言っていたSteelSeriesはどこへ行ってしまうつもりなのかと,不安になった人もいると思う。

Kim Rom氏(Chief Marketing Officer, SteelSeries)。この写真は回答といっしょに送ってもらったものだ。Gamescom 2011のタイミングで,氏のインタビューを申し込み,当日,指定された時間に行くと氏は不在……という“事件”を経て,今回,メールインタビューに応じてもらえることとなった
画像集#002のサムネイル/「Senseiが光る理由」に「Professional Gaming Gearの看板を下ろした理由」などなど。SteelSeriesの偉い人,Kim Rom氏にメールであれこれ聞いてみた
 そこで4Gamerでは,「光らせない」発言の主でもあるマーケティング部門のトップ,Kim Rom(キム・ロム)氏にメールインタビューを申し込み,快諾を得たので,今回はその結果を下記のとおりお届けしたい。一部は,回答を得てから追加質問したものもあるので,それは文中でそう断っている。
 なお,言うまでもないことだが,インタビューは英文ベースだ。Rom氏からの回答を日本語に訳しつつ,意味が通りにくい部分に丸括弧で補足も入れてあるが,筆者は翻訳の専門家でも何でもないため,一部,分かりにくい表現があるかもしれない。この点はご了承のほどを。各回答の下には,Rom氏のメール原文もそのままで貼り付けておいたので,英文で読みたい人はそちらをチェックしてもらえれば幸いだ。


Kim Rom氏メールインタビュー


4Gamer:
 「マウスは光らせない」と,Romさんはおっしゃっていました。「見た目はよくなるが,5分もすれば飽きてしまう。私達はプロ向けの『スポーツ用品』を作っているのであり,子供向けのおもちゃを作っているのではない。ベッカムが緑色に光るシューズを履いているだろうか?」と。SenseiでLEDイルミネーションが光る理由を教えてください。

Rom氏:
 最初に,「光らせる」決断を安易に下したのではないということと,イルミネーション機能を搭載するにあたって私達が最初に加えたオプションが「消灯」だったということを言わせてください。
 なぜ私達がこの新機能を搭載したのかについては,主要な家電量販店のバイヤーがXaiに関して次のように述べていたことが,一番の回答になると思います。「ああ,君たちが作ったのは(たしかに)レースカーだ。しかし,見た目がファミリーカーだね」。私達は多数の顧客にこの点を確認しましたが,その多くは(バイヤーの意見に)同意するものでした。

 (そこで)私達は,Senseiの開発にあたって,これらのフィードバックを真摯に受け止めることにしたのです。Senseiにおいて,私達はとくに,非常に高い性能を持ち,かつ,外観からその性能を伝えられるような,(性能と外観の)調和が取れた製品にしようと考えました。
 Senseiの予約数は,私達のマウス製品史上最も多いものになっており,そのため私は,私達の取った(光らせるという)決断は賢明なものだと確信しています。また,時間をかけて,ファンの意見を取り入れられたことに満足しています。

Let me start by saying that it wasn’t a decision that we made lightly - and the very first option that we added to the illumination feature was the ability to turn it off. I can best describe why we’ve added this new feature by using the words of a professional purchasing manager for a major electronics retailer who described the Xai like this: “Wow, you made a race car, but you made it look like a family car”. We asked a lot of customers about their opinion on this topic, and many agreed. We took that feedback very seriously when we created Sensei. With Sensei, we specifically wanted to create a harmonious product, a product that was very powerful and that also expressed that power from a visual perspective. Our pre-orders for Sensei are the highest we have ever had for a mouse, so I’m confident it was a smart feature decision and very glad that we took the time to really engage with our audience on this topic.


4Gamer:
 そもそも,LEDイルミネーションを搭載する意義は何ですか。たとえば「インジケータとして見やすい」という話であれば,Senseiの本体カバーは,メタルよりも,Xaiと同じ黒い本体カバーのほうがよかったのではないかと思うのですが。

Rom氏:
 LEDイルミネーションを搭載する目的は,そこに価値を見出している顧客へマウスをアピールするためです。LEDイルミネーションの用例を挙げるなら,チームで戦ったり,LANイベントに参加したりするときに,自分のマウスをすぐに見分けたい場合,(Senseiであれば)ユーザーは自分のマウスをカスタマイズしておけます。
 もう1つ,Senseiでは5個のプロファイルをマウス側へ保存できますが,それぞれに異なる色を割り当てられるというのも,用例として挙げられます。

 LEDイルミネーションの搭載によって,何かをより見やすくしようという意図はありません。Senseiの表面加工は,念入りに検討した結果採用されたものです。

The purpose is to make the mouse attractive to customers who value a mouse with illumination options. The practical applications of this is that the customer can personalize his mouse, which for people who play on teams and/or go to LAN-events makes it very easy to identify his/her own mice. One other application of this is that the customer can assign different colors to different profiles (Sensei can store 5 profiles on the mouse itself). The intent is not to make anything more readable. The surface of the Sensei was something we carefully thought about.


4Gamer:
 「光るゲームデバイス」という点にのみ着目すれば,Razerを筆頭に,Logitechや台湾系ベンダーなど,競合が山ほどいることになります。同じ「光るデバイス」として,SteelSeriesはどう差別化していく予定ですか。

Rom氏:
 もし,SteelSeriesと競合他社の間にある違いが,製品を光らせるかどうかだけにあると考えている人がいれば,その人はかなり間違った情報を与えられており,かつ,市場に関する知識が乏しいと思います。

 2001年以降,私達は,ゲーム用の周辺機器に,数多くの革新をもたらしてきました。私達がゲーマー向けマウスで実現した各種調整機能を見てください。ゲーマー向けのUSBサウンドデバイスで私達が成し遂げたことや,2005年に私達がいかにしてNキーロールオーバー付きのメカニカルキーボードを投入したのか,どのようにして11以上ものボタンを搭載したMMOゲーム向けマウスを投入したかを思い返してください。私達が最初に実現した機能は,枚挙に暇がないほどです。そしてこれこそが,私達を私達たらしめています。

 私達は,価格や流行,口先だけのマーケティングに踊らされません。他社の動きを見て,それを少し改良するようなこともしません。私達は,(自分達の製品ならではの)特色と,ユーザーの利益を第一に考え,次に,それを実現するための技術と方法を探し始めるような会社なのです。
 私達は,目的があって技術を採用します。自分達が進化し続けるうえで,この考えを変えるつもりはありません。

If anyone feels that the only difference between SteelSeries and other companies in this market was that our stuff didn’t have illumination, I would think that person is exceptionally misguided and doesn’t have a lot insight into the market place. Since we started back in 2001, we have brought a lot of innovation and features to gaming equipment. Look at the adjustment options we have invented for gaming mice, look at what we did with USB-soundcards for gaming, how we introduced mechanical keyboards with n-key rollover all the way back in 2005, mice with 11+ buttons for MMO games. The list of our innovations and first-to-market ideas is very long. And this is who we are, this is how we operate. We are not a company driven by price points, trends or empty marketing. We don’t look at what others do and then try to do it slightly better. We think in features and customer benefits first, then we find the technology and methods to accomplish those features and benefits. We take technology and give it a purpose. This will not change, just continue to evolve.


4Gamer:
 「CPIの値が大きいのをアピールしていたのは馬鹿げている」とも,Romさんはおっしゃていました。「CPI/DPI自体はマウスの正確性を表すものではない。CPI/DPI自体はスクリーン上のマウススピードの結果に関係するものでしかない」とのことでしたが,「Double CPI range」は,ソフトウェア補間(Interpolation)によって数値を水増ししているようにしか見えません。11400CPIというカタログスペックを実現しなければならなかった理由を教えてください。

Rom氏:
 私の立ち位置はまったくもって当時のままです。
 私は,公式の場でそのセリフを繰り返してきましたし,今後も言い続けていくつもりです。より高いCPI/DPI設定が,ゲームを上手くしてくれることはありません。

 本件については,私達の歴史を振り返ってみてください。私達は以前,最大5001CPI設定が可能なマウスを発表しましたが,そのときの「+1」は,ユーザーに,この不自然な設定値を見て,疑問を感じてもらうためのものでした。より高感度なマウスだからといって,それがよりよい成績につながるとは限らないことを知ってほしかったのです。
 私達は,この活動が市場にいくらか影響を与えていると感じています。最近のリテールボックスを見る機会があれば,過去のそれと比較してみてください。多くのメーカーが,DPI設定値の強調度合いを以前よりは弱めているのが明らかです。

 今回私達は,1万1400CPI(もしくはDPI)という数値を使うことで,まったくもってバカげた“CPIレース”をきっぱりと終わらせ,ユーザーに本当の利益をもたらす,素晴らしいマウスを開発することに集中できるようになると信じています。

 私達のWebサイトにある,Senseiに関する言及を見てみてください。そこではとくに,以下に挙げる2つの事柄について述べてあります。

  1. Senseiは,それを望むのであれば,まるで光のように素速く動作します
  2. この機能はとくに,マルチディスプレイや,それに近い環境の人にとって有用です

 私達は,「これ(=最大1万1400CPI設定)がゲームの腕を向上させる」と主張してはいないのです。(こういう質問が来たということは)ウインクして,ちょっと肘で押して,うまく注意を引けたというわけですよ(笑)。

I totally stand by that statement. I have gone on record many times saying this, I will keep saying that. Higher CPI/DPI values does not make you a better gamer. Look at our history on this topic: We previously announced a mouse that had 5001 CPI. We added the last +1 to make sure people would look at this uneven value and question it. We wanted people to understand that a more sensitive mouse doesn’t mean that it is necessarily a better performer. We feel it did have some effect in the market place (when you look at most retail boxes now, compared to back then, it’s clear that many manufacturers of mice now put less emphasis on their DPI value). By going with a number like 11,400 DCPI we believe that we have now once and for all have ended this whole silly CPI values race and that everyone can start focusing on making great mice that bring real a benefit to the customer. Look at our product descriptions on our homepage (http://www.steelseries.com/sensei), where we specifically state two things:

1)SteelSeries Sensei can be fast, like really light-speed fast, if you need that kind of speed.
2)This feature is particularly useful for people using multiple monitor and similar environments.

We make no claim that this will make you a better gamer. I think we present this with the proper wink and elbow nudge. :)


4Gamer(※上の回答を受けて追加で質問したもの):
 念のため確認です。「Double CPI range」という機能には,「CPI/DPIの高い値を謳うのは無意味」というアピール以外の意味はないとのことですけれども,SteelSeriesとして,ゲーム用での5701〜11400CPI設定は非推奨ということでいいでしょうか。

Rom氏:
 そのような高いCPI設定を行ったときに,ゲームで何らかの恩恵が得られるような局面を,私は想像できませんから,回答は「そうです」ということになります。
 ところで,私から読者の皆さんに聞いてもいいでしょうか。「(5701〜11400CPIといった)高いCPIに意味があり,より効率的にプレイできるような局面はありますか?」)……このフィードバックには大変興味があります。もっとも,回答は(期待どおり)否定的なものになると思っていますが。

I personally can't think of a gaming scenario where you would benefit from having a CPI that high, this is correct. But instead of just asking me, why don't we ask your readers? I would be very interested in feedback from them: can you think of a scenario where that CPI makes sense and where it would make you more efficient? I would appreciate their answers, my gut feeling is that the answers will be negative.

「自分は超高CPI設定をゲームでこんな風に使っている」というコメントがある人は,SteelSeriesの日本公式サイト内にある「その他のお問い合わせ」フォームから伝えてみてほしい。SteelSeriesの川田“Hiro”洋志氏がRom氏へ伝えてくれるとのことだ。


4Gamer:
 Romさんは「重さ調整機能なんてものはゴミだ」とも言っていましたよね。Senseiは重量調整機能を搭載していませんが,これは,この点について考えが変わっていない,という理解でいいでしょうか。

Rom氏:
 はい,それはもうそのとおりです。マウスに錘(おもり)を足すなんて行為に意義はないというのが私の考えですね。私は,自分のランニングシューズに錘を足したりはしません。できる限り軽いものを買おうとします。それは,ベストのパフォーマンスを発揮するのにそれが一番向いているからです。

Yes. Very much so. My personal feeling about this is that it doesn’t make sense to add weights to a mouse. I don’t add weights to my running shoes, I want them to be as lightweight as possible, so I can perform at my best.


4Gamer(※上の回答を受けて追加で質問したもの):
 しかし,SenseiはXaiと比べて,数gですが重くなりました。これはRomさんとして許容できるレベルですか。できる限り軽いマウスが欲しい人からすると,Senseiにおける重量増はXaiからのマイナスポイントになってしまう懸念もあると思いますが。

Rom氏:
 メタルコーティングを採用したため,Senseiの総重量は確かにXaiよりも重くなります。金属はプラスチックより重いのです。ただ,メタルコーティングの採用によって,驚くべきグリップと握りやすさが得られているので,重量増の埋め合わせはできていると思っています。

Since we use metal coating the overall weight of Sensei is higher than that of Xai, this is correct. Metal is heavier than plastic. We feel that the amazing grip and feeling from the surface more than makes up for this.


4Gamer:
 Xaiでリフトオフディスタンスは自動調整でしたが,SenseiではEXACTLIFTとして調整できるようになりました。その意図はどこにありますか。

Rom氏:
 ユーザーに,パーソナライズの選択肢を与えるためであり,それによってどんな使い方であっても完璧な使い心地が得られるようになります。あなたのマウスにとっての完璧な挙動と,私のとってのそれは,おそらくまったく異なる設定でしょう。私達はユーザーに「自分にとっての完璧な設定」を探すための選択肢を提供したいと考えています。

To giver the user options to personalize his tool, so it behaves just in whatever way feels perfect to the user. How your mouse would behave to be perfect for you, and how mine would behave to be perfect to me, are probably 2 very different settings. We want to give the user the option to find those perfect settings that feels just right to him.


4Gamer(※以上の回答を受けて追加で質問したもの):
 ここまで回答いただいた部分について,一点だけ納得できない部分があります。それは,Senseiの発表にあたって作られたプロモーションムービーと,最近アップロードされた第2弾プロモーションムービーです。ここには,今回説明いただいたような内容はなく,ただイルミネーションや11400CPI,あるいは32bit ARMプロセッサといった,“スペック自慢”が並んでおり,正直,ミスリードするものではないかと思いますが,これらムービーの位置づけを教えてください。

Rom氏:
 数十秒間のビデオで,8〜10個もの機能を紹介するのですから,「なぜその機能を実装したのか」を1つ1つ説明するには時間がありません。また,リフトオフディスタンスの自動調整機能に,ExactAimの挙動,なぜケーブルが布巻きなのかや,そのほかの機能に関しては,語ることすらできていません。あのようなビデオは,より多くの人達に届くように製品のポイントを取捨選択し,製品について調べたりレビューを読んだりするのに時間を使わないような人達に向けて作らねばならないのです。

 多くのゲーマーは,何であれ,自分のニーズを満たしてくれるものを欲しているのであって,製品の詳細を読もうとしたり理解しようとしたりはしません。なので,DPI(とCPIの違い)とか,「高い数字が,より精密な動作をもたらしてくれるわけではない」とかいったことを語るようなビデオは観てくれないのです。
 私達は,blogや,今回いただいたようなインタビューなどを通じて,自分達の考えを伝えていきます。最初のマウスを投入する前からそうしてきたように。

In a video where you spend 30-60 seconds promoting 8 to 10 features of a product, there is no time to explain why you put in a feature. We also don't talk about adjustable liftdistance, how ExactAim works, why the cord is braided and all the other many features in the mouse. In a video like that you choose the points that resonate with the widest audience and you make a video like that for that part of your audience who doesn't spend hours researching and reading reviews. A lot of gamers just want a product that fulfills whatever their need is, they don't spend time reading or understanding every little detail. So in a video like that you don't spend time telling a story about DPI and how a higher number doesn't make you more precise. We do that thru articles we post on our blogs and through interviews like this one. And we have done that since before we released our first mouse.


4Gamer:
 今回,Senseiの製品情報ページには「Professional Gaming Gear」の文字が躍っていません。また,SteelSeries自体のロゴからも「Professional Gaming Gear」の文字が消えています。この文字は,「本当にゲーマー向けであると,自信が持てるとき」に付けられるとRomさんはおっしゃっていましたが,今後「Professional Gaming Gear」はどうなってしまうのでしょうか。

Rom氏:
 私達の心と魂はいつでもゲーム競技とともにあります。しかし,最終製品という立ち位置からは,実際のところ,「Professional Gaming Gear」を超えたものになりつつあるとも私達は感じているのです。
 私達は,世界で最も優れたゲーマー達と共同で製品を開発し続けていくという進化の過程のなかで,ゲーマーと共同開発した製品を,e-Sportsやゲーム競技,あるいは主流だと私達が考えているゲームを追っていない人々にも広げていくべきだと思うようになりました。

 たとえばiPodやiPhone,Ipad向けの「SteelSeries Siberia v2」。本製品はもともとトーナメント戦のために開発されたものですが,Appleとの協力とインラインリモコンの用意とにより,Apple製品を使う人にとっても素晴らしい製品となっています
 そういうわけで今後,「Professional Gaming Gear」というタグライン(=キャッチコピー)は,次第に姿を消していきますが,いま新しいタグラインを準備中です。その新しいタグラインは,どちらかといえば近い将来にお目見えすることとなるでしょう。

Our heart and soul will always be with competitive gaming, but from a product standpoint we actually feel we are becoming more than “Professional Gaming Gear”. We have reached a point in our evolution where we continue to develop products in concert with the best gamers on the planet, and we then take those products and spread them to customers who doesn’t follow eSports, competitive gaming or even mainstream gaming as we know it today. An example would be the SteelSeries Siberia v2 for iPod, iPhone & iPad. It is a product that was developed for tournament use, but thanks to our partnership with Apple and the in-line control, becomes a great product for customers who use Apple devices. That is why you will see use slowly loose that tagline, but we have a new tagline that we will introduce. And this will happen sooner than later.


4Gamer:
 Sensei,そしてコーポレートロゴからProfessioan Gaming Gearが消えたことで,SteelSeriesの方向性には変化が生じたのでしょうか。新しいコンセプト,新しいキーワードを発表する予定はありますか。また,これら注力していくカテゴリーのようなものはあるのでしょうか。

Rom氏:
 SteelSeriesというブランドや会社のファンからすると,(突然の)大きな方針転換に感じるかもしれません。ですが実際には長い期間をかけて変わってきたのです。ゲームが少しずつ進化するのとちょうど同じように。
 いまプレイされているゲームやプラットフォームを見てください。それらに対して,私達が会社を興した10年前はどうだったでしょうか。PCはいまや,ゲーム競技用として唯一のプラットフォームではありません。ゲーム機はネットワークにつながり,携帯デバイスは大躍進し,私達の世界は変わり続けています。
 この分野(≒ゲームデバイス市場)における私達の進化は,特定の製品ジャンルに制限されてはいませんが,しかし主体となるのは,正確で,使いやすく,反応速度が速く,ユーザーが自由にプレイできるものを作るという信条ですね。

It may feel like a big change for people who follow our brand and company, but it is really a change that has been under way for a long time. Just as gaming is evolving, so are we. Look at the games that are being played today, and the platforms they are being played on, versus how the world looked 10 years ago when we started our company. Since then the PC is no longer the only platform for competitive gaming, consoles have come online, new handheld devices are breaking through and the world will keep changing around us. Our evolution in this area isn’t limited to a specific product category, but centered around a belief that we can bring precision, accessibility, reduce reaction times and enable customers with the freedom to play.


4Gamer:
 Senseiのことが気になっているけれども,Xaiから買い換えるかどうか迷っている人も多くいると思います。そんな人達の背中を押すメッセージがあればいただけますか。

Rom氏:
 私達は,2009年のXaiで実現したことのすべてに誇りを持っています。そして,その後に学んだことのすべてを採用し,取り入れました。もし興味があるなら,ぜひ新機能に関する私達のコメントに目を通してください。いくつか,クールな技術を投入しています。
 もっとも結局のところ,(SenseiでもXaiでも)気に入ってくれて,使い続けてくれるなら,それでいいとは思いますけどね。

We are proud of everything we did with Xai in 2009. We have taken everything we have learned since then and put it into the Sensei. People should read up on those features if they are interested (we have added some cool technology), but ultimately I would say that if they are happy with their mouse then they should keep using it.



 ……正直なところ,「さすがマーケティング部門のトップだなあ」と唸らされる回答と,「いくらなんでもそれは苦しいんじゃないか」と思わざるを得ない回答とが7:3,といったところだが,Senseiを発表したSteelSeriesがいま,何を考え,どういった方向性を打ち出そうとしているのかは,ある程度見えてきたといえそうだ。

 また,それに合わせて,同社が「Professional Gaming Gear」の看板をいったん下ろし,新しいタグラインの導入を検討していると明らかになったことも興味深いところ。ゲーム機向け周辺機器市場への注力,そして,「主体となるのは,正確で,使いやすく,反応速度が速く,ユーザーが自由にプレイできるものを作るという信条」(centered around a belief that we can bring precision, accessibility, reduce reaction times and enable customers with the freedom to play)といったコメントが,ひょっとすると,新しいタグラインのヒントになるかもしれない。


SteelSeries公式サイト

SteelSeries日本語公式サイト

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