連載
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第361回「男色ゲイム大賞2015(後編)」
例えば2015年に何か事件があったとしましょう。その時に自分が何を思ったのかってことが,すなわち,今年という1年が自分にとってどういうものだったかってことだと思うの。自分が何を考え,何を思い,何をヤったかってことが,その1年の成果なんじゃないかと私は思うわ。“事件があった”ことじゃなくて,“事件をきっかけに,どんなことを考えたか”こそが,この1年間のあんたの成長なの。
だから,あんたの周りの環境的にとくに事件も変化もなかったとしても,何かを考えて行動を起こしたのであれば,それは実りある1年だったと言えるんじゃないかしら。
もし今年1年を振り返って本当に何もなかったのであれば,それは変化がなかった世の中や環境のせいじゃないわよ。あんたが何も考えなかったってこと。周りのせいにしちゃいかん。
でもね。他人に対して口では「何もなかった」って言ってもいいけど,せめて自分の中だけでは何を考えたかをちゃんと振り返ってあげて。せっかく2015年を生き抜いたんだから。ちなみに私はいろいろあったけど,具体的には何もなかったわ。結婚できなかったし。何なら1年経って,結婚しなきゃいけないような気分が減退した始末。
というわけで,先週に引き続いて「男色ゲイム大賞2015」をお届けするわ。とくに賞品も賞金もなく,栄誉すらないけども,賞なんて自分の中で決めればええんやというポリシーで決定いたします。ゲイマーにはゲイマーの数だけ思い入れがあるからね。ノミネート作品は,今年自分がプレイしたすべてのゲイム。
結局プレイし続けたスマホゲイム2015
●「東京カジノプロジェクト」(iOS / Android)
いやー,これも時代よね。何がって,私の中にスマホゲイムの賞が新設されたことが,よ。
これね,今でも葛藤を抱えてる人はいると思うの。プレイする側もそうなんだけど,それだけでなく作る側だったり携わる側だったりの人達も。これすなわち,「スマホゲイムをゲイムとカウントするかどうか」という。
いや,私の主観というか誤解も入っていると思うよ。問題提起としては古いしね。そして,導き出された答えだけ言えば,ダントツで「ゲイムと言ってもいい」なの。そこは分かってる。ただ,よく分からない危機感はあるのよね。このままゲイムが軽いほうに行ってしまうんじゃないかって。
……っていうのが去年までの話。今年は,私のスマホゲイムに対する考え方が定まった年で。
はい,ここで話は寄り道します。私,ゲイレスラーとしてプロレス界に存在させてもらってるんだけど,まあ,言うなればイロモノですよ。今でもいるだろうけど,私がプロになった14年前には今よりも私のファイトスタイルに対して抵抗がある人が多かったの。だって,試合中に対戦相手の股間を触ったり唇を奪ったりするわけだから。熱い戦いを見たいプロレスファンからすると,腹立たしい存在だったんでしょうね。
ただ,私には信念があった。「これもプロレスだ」と。私にとってプロレスって,その選手の生き様を対戦相手にぶつける競技なのよ。ほかの格闘技は,相手をどう倒すかをルールの中で追求するんだけど,プロレスの場合は相手の技を受けとめたうえで,相手をどう倒すかっていう競技。少なくとも私はそう捉えているわ。
だったら,私の性癖を受け止めてみなさいよ,と。プロレスなら受け止めてくれる。だから私はプロレスをヤってる。そして,私なんかを受け止めてくれるプロレスだから,多様性が表現可能なショウビジネスとして安定しているんだと思う。
まあビジネス的なアレはさておき,私は私で信念を持っていたわ。そして,プロレスの可能性を信じてた。私のスタイルに対して面白いと思ってくれる人がいるならば,そして面白いと思ってもらえるものを私が提供し続けてさえいれば,必ず居場所はできるって。で,この14年,何とかプロレスラーという肩書きで生活させてもらっているってわけ。
スマホゲイムも,そういうことなのかなって。楽しんでいる人がいるならば,それはれっきとしたゲイムなのです。
あ,東京カジノプロジェクトについて言及し忘れてた! えーと,ほぼ1年間,リアルマネーを投じることなく頑張れています。これがすべての答えじゃなかろうかと。1年間継続してプレイするって,なかなかないからね。程良い軽さ,そしてポーカーやらルーレットやらのシンプルなゲイム群。忙しいときにはログインボーナスをもらうだけ。それでもいいから気持ち的にも楽。そんなゲイム。
一応オンラインでほかのプレイヤーと遊んだりもするゲイムだけど,結局は自分との戦いだし,今からプレイし始めても楽しめる。これはオススメですよ。
一番ハマったゲイム2015
●「トロピコ5」(PlayStation 4 / Xbox 360)
そうなんです。今年一番ハマったの,トロピコ5なんですよ。ハマるにもいろいろな種類があって,上で紹介した東京カジノプロジェクトのように長い期間,まったりと楽しめるハマり方もあれば,短期間アホのようにプレイするようなハマり方もある。そのバランスがちょうど良くハマったのがトロピコ5だった,と。
私,まさに今,PlayStation Vitaで「シヴィライゼーション レボリューション 2+」をプレイしていて,これもアホのようにハマっているんだけど,私,やっぱりこの手のシミュレーションゲイムが好きだわ。トロピコ5もめちゃくちゃ面白かった記憶しかないもん。
シミュレーションゲイムなんて要は「俺つえー」ができればいいんだけど,それを味わうために努力をしなければならない感じが好きなんでしょうね。トロピコ5は,その努力のさせ方が絶妙なのよ。とはいえ,必ずしも思いどおりにいかないところもいい。清濁併せ呑まなきゃいけない局面もあるしね。
決して気軽なゲイムではないけれど,ゲイムならではのアメとムチが詰まったゲイムだと私は思っている。プレイヤーは選ぶけど,好きな人はたまらなく好きになれるゲイムよ。シミュレーションゲイムが好きな人は迷わずプレイしてほしいわ。こういうの,売れないと続編がローカライズされなくなっちゃうから……。
そんな感じで2週にわたって今年プレイしたゲイムを振り返ってみましたが。私のこの連載は,あくまで私がプレイした範囲内でオススメを紹介しているだけなので,意見が違っても怒らないでくださいね。実際に私がプレイしていないゲイムの中にも,私が面白く感じたかもしれないものはあるでしょう。すべては出会い。出会えるかどうかなのですよ。出会いの確率を上げるために,私は数多くのゲイムをヤってるのです。
したがって2016年もなるべく多くのゲイムに出会って,なるべく私の視点で楽しいゲイムをこの場で多く紹介できればな,と思っておる次第です。人間は裏切るけどゲイムは裏切らない。結婚なんてクソくらえ! でも2016年こそ結婚したいと思います。思うだけならタダです。そんな感じです。では,よいお年を!
今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 4:「ディアブロ III リーパー オブ ソウルズ アルティメット イービル エディション」「ウイニングイレブン 2016」
PlayStation 3:特殊なDVD ※死亡確認→復活予定
PlayStation Vita:「シヴィライゼーション レボリューション 2+」
PSP:「サモンナイト5」
Wii U:「Splatoon(スプラトゥーン)」
Wii:「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」
ニンテンドー3DS:「プロ野球 ファミスタ リターンズ」
Xbox 360:「剣の街の異邦人 〜白の王宮〜」
|
- 関連タイトル:
東京カジノプロジェクト
- 関連タイトル:
東京カジノプロジェクト
- 関連タイトル:
トロピコ 5
- 関連タイトル:
トロピコ 5
- この記事のURL:
キーワード
(C)COLOPL, Inc.
(C)COLOPL, Inc.
Copyright (C) 2014 Kalypso Media Group GmbH. Tropico is a registered trade mark of Kalypso Media Group GmbH. All rights reserved. All other logos, copyrights and trademarks are property of their respective owners.
Copyright (C) 2014 Kalypso Media Group GmbH. Tropico is a registered trade mark of Kalypso Media Group GmbH. All rights reserved. All other logos, copyrights and trademarks are property of their respective owners.