連載
インディーズゲームの小部屋:Room#744「Hohokum」
キーワードを元に画像を生成するAI「Midjourney」が描いたイラストがすごすぎて驚きを隠せない筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第744回は,Honeyslugが開発した「Hohokum」を紹介する。本作は,ニョロニョロと空を飛ぶ不思議な生き物(?)を操作して,はぐれてしまった友達を探しに行くというアドベンチャーゲームだ。このレベルで,筆者の代わりに原稿を書いてくれるAIも作ってください!
タイトルを見てピンと来た人もいるかもしれないが,本作は2014年にPlayStation 4,PlayStation 3,PlayStation Vita向けに発売された同名タイトルをPCに移植したもの。最終的に発売日が延期されてしまったものの,当初はPS4のローンチタイトルの1つとして発表されていたゲームでもあるので,当時プレイしたという人もいるだろう。主人公となるのは,色とりどりのヘビのような一反木綿のような生き物で,体の向きによって絶えずその色が変化するのが可愛らしい。
本作の大きな魅力となっているのが,鮮やかな色彩で描かれたポップな世界観。リゾートプールや遊園地のようなエリア,大きなウェディングケーキや洞窟のようなエリアなど,何とも形容しがたい不思議なエリアが多数存在し,ニョロニョロと体をくねらせながら飛び回るヘンテコな生物を操作して,そこらへんの住人やオブジェクトにちょっかいを掛けているだけでも,なんだか楽しい気分になってくる。
ゲームの目的や遊び方は一切説明されないが,目的はこれらのエリアのどこかに隠れている友達をすべて見つけ出すこと。どうすれば友達を発見できるかはエリアごとに異なっており,例えば遊園地で遊んでいる人を体に乗せてアトラクションまで運んであげたり,結婚式の参列者にワイン(?)を配るお手伝いをしたりとさまざまだ。謎解きのヒントはNPCやオブジェクトの反応に隠されているので,あれこれ試して,何が起きるかをじっくりと観察しよう。
見事友達を見つけ出すと,どうしてそこに隠れていたのかがコマ割りのイラストで表示される……のだが,それを見ても何が起きたのかさっぱり理解できないのも,実に本作らしくて笑ってしまう。本作は急いでクリアを目指すのではなく,自由気ままにあちこちのエリアを探索しながら,美しい風景や摩訶不思議な体験を楽しむタイプのゲームで,心地良く流れるアンビエントな音楽も雰囲気づくりに一役買っている。
とは言え,全体的に説明不足であることは否定できず,何をすればいいのか分からずに投げ出してしまう人がいてもおかしくないゲームなのが残念に感じられる。せっかく移植するのであれば,今の時代に合わせたさりげないヒントや誘導くらいは欲しかったところだ。そんな本作のPC版はSteamにて1250円で発売中なので,「パタポン」や「LocoRoco」のようなカラフルで楽しい世界観が好きな人は,ぜひ遊んでみてほしい。
■「Hohokum」公式サイト
https://www.annapurnainteractive.com/games/hohokumキーワード
(C)2022 Sony Interactive Entertainment LLC. Hohokum is a trademark of Sony Interactive Entertainment LLC.
(C)Sony Computer Entertainment America LLC. Developed by Honeyslug, Ltd.
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