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ASUS「ROG Phone」用周辺機器をまとめてレビュー。“変なデバイス”はスマホにおけるゲームの常識を変えるかもしれない
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印刷2018/11/22 00:00

レビュー

ASUS「ROG Phone」用周辺機器は,スマホにおけるゲームの常識を変えるかもしれない

ASUS TwinView Dock
ASUS WiGig Dock
Gamevice for ROG Phone

Text by 林 佑樹


画像(002)ASUS「ROG Phone」用周辺機器をまとめてレビュー。“変なデバイス”はスマホにおけるゲームの常識を変えるかもしれない
 2018年11月23日に発売となるASUSTeK Computer(以下,ASUS)のゲーマー向けスマートフォン「ROG Phone」は,多種多様な周辺機器を同時にラインナップしているのも見どころだ。そこで本稿では,ROG Phone本体のレビューでは触れられなかったROG Phone用周辺機器をチェックしてみよう。

 なお,本稿はROG Phone本体についての説明は省略している。まだ未見の人は,ぜひとも先に本体のレビューを参照してほしい。

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[2018/11/16 15:30]

 ROG Phone本体と同時に発表されたのは,以下の5製品だ。

  • TwinView Dock3万4800円(税込3万7584円
    ROG Phoneをはめ込むとニンテンドー3DS風になるドック
  • ASUS WiGig Dock3万4800円(税込3万7584円
    高速無線LAN規格WiGig(IEEE 802.11ad)対応のWireless HDMIアダプタ
  • Gamevice for ROG Phone8980円(税込9698円
    ROG Phoneをはめ込んで携帯ゲーム機風に使えるようにするゲームパッド
  • Mobile Desktop Dock2万2800円(税込2万4624円
    外付けのディスプレイやキーボード,マウスなどを接続できる据え置き型ドッキングステーション
  • ASUS Professional Dock1万1980円(税込1万2938円
    USBハブ型の小型ドッキングステーション

ROG Phoneの専用周辺機器。なお,ケースはROG Phone本体の製品ボックスにも1つ付属している
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 本稿では,これらの中から,TwinView DockとASUS WiGig Dock,Gamevice for ROG Phoneの3製品をチェックしていく。


TwinView Dock


 まずはTwinView Dockから見ていこう。
 TwinView Dockは,分厚く,かつ無骨になったニンテンドー3DSといった雰囲気のクラムシェル型の周辺機器で,上画面側にROG Phoneをはめ込むと,下画面側にも画面が表示されて,上下2画面でAndroidを操作できるという。

見た目からしてインパクトのあるTwinView Dock。ROG Phoneは上側にはめ込んでいる
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 TwinView Dockの公称サイズは172(W)×108(D)×54(H)mmで,公称重量は約390g。筐体下側には,ROG Phoneと同じ6インチサイズで解像度1080×2160ドット,90Hz表示対応の有機ELパネルを搭載している。
 ROG Phoneの周辺機器らしいのは,TwinView Dockの天板部に空冷ファンが組み込んでいるところだ。ROG Phoneには,外付けの専用クーリングユニット「Aeroactive Cooler」が付属しているのだが,TwinView Dockにはめ込んだ状態では,当然ながら取り付けられない。そこでTwinView Dockにも空冷ファンを内蔵することで,ゲームを長時間プレイしていても発熱による性能低下を気にせずに済むわけだ。

下画面は,有機ELパネルを含むROG Phoneの前面パーツをそのまま流用しているようだ(左)。背面中央には空冷ファンを装備(右)。LEDイルミネーションを内蔵するROGのシンボルマークもある
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 そのほかにもTwinView Dockは,ステレオスピーカーや振動機能,トリガーボタンを備えている。6000mAhの追加バッテリーを内蔵しているのもポイントだ。また,インタフェース類としては,USB Type-C Gen1×1,3.5mmミニピンヘッドセット端子,そしてSDカードスロット(最大容量2TB)を備えており,ROG Phoneを携帯ゲーム機感覚で使えるようになる。

TwinView Dockの底面(左)。6000mAhの内蔵バッテリーは着脱できない。ショルダー部分には,ROG Phone本体のAirTriggers代わりに使える大きなトリガーボタンを2つ装備する(右)。背面の中央にはUSB Type-CポートとSDカードスロットも備える。SDカードスロットは,ゲームの録画データ保存を考慮したものだろうか
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 TwinView Dockを取り付けた状態のROG Phoneは,さながら「フルアーマーROG Phone」だなと感じる。見た目どおりゴツいし,総重量は約590gと,それなりに重量もある。そしてなにより,立ちこめる“変態端末”的なオーラがたまらない。「ズキュン」ときたのであれば,本稿を読み進める前に購入してしまおう。

真っ先にコレを試してよく動いたため,記憶のどこから湧いて出たのかはともかく,可能性を感じた
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 TwinView Dockは,夢と希望だけは満載だったZTE製の2画面スマートフォン「M Z-01K」を彷彿とさせるのだが,見た目以上に実用的だ。
 少々ピンボケしていて申し訳ないが,本体のレビューでも掲載した動画を見てほしい。上画面で「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」(以下,デレステ)の,下画面では「アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ」(以下,ミリシタ)のMVを同時実行したものだ。いずれもグラフィックスに関する設定は最高に設定した状態でありながら,フレームレートも安定している。複数のアプリを同時に見ながらプレイできるというのが,TwinView Dockの強みといえよう。


デレステ&ミリシタの同時実行でも,Game Genieの「リアルタイム情報」機能で確認したCPU使用率は36〜45%程度,GPU使用率は75〜85%程度といったところで,まだ余裕がある
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 TwinView Dockの使い方は簡単で,筐体上部にROG Phoneを取り付けるだけで,自動的に2画面が使用可能になる。上下の画面で操作は独立しており,TwinView Dockを手に持って操作することを考えると,下画面側をメイン画面とした設計のようだ。ただ,上部に重量約200gのROG Phoneが収まるので,必然的に重心は高めであり,重さのバランスはあまりよくない。

 TwinView Dockの上画面でアプリを選ぶと,そのアプリは上画面で起動する。同様に,下画面でアプリを選べば下画面で起動する。起動済みのアプリを下画面から上画面に移動させるような操作は見当たらないのだが,下画面での表示に切り替えることは可能だ。下画面で動作中のアプリ一覧(マルチタスク画面)を開き,下画面側で使いたいアプリを選ぶと,表示先を変更できた。
 なおスクリーンショットを撮れるのは上画面のみで,下画面側でスクリーンショットを撮る方法は見つからなかった。マルチタスクボタンの長押しでスクリーンショットを撮れるように設定しておけば,スクリーンショットを撮れるかもしれない。

だらだらっとゲームをしつつ動画を見る環境としては,完成度が高い
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 何度か述べているとおり,TwinView Dock最大のメリットは,2画面とも表示しているアプリがアクティブのままであり,同時に操作可能であることだ。両手で持った状態では,必然的に指が届く下画面側の操作が中心となるため,上画面は何かを確認したり,たまに操作するアプリ程度のアプリを表示したりするのが前提となるだろう。
 それでも,下画面でゲームのプレイを配信をしながら上画面でコメントをチェックしたり,プレイしているゲームの情報や動画を上画面でチェックしたりと,今までのiOS端末やAndroid端末ではできない,あるいは難しい操作が可能になる。もちろん,上下に別々のゲームを表示して,並行プレイをするといった使い方も可能だ。

もちろん,2つのゲームを並行して遊ぶことも可能だ(左)。とはいえ,操作しやすい下画面にアプリを切り換えりわずらわしさがあるのに加えて,トップヘヴィで体勢によっては保持が辛いことが気になった(右)
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トリガーボタンの表面は,マット調の表面処理が施されていた
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 TwinView Dockの背面側にあるトリガーボタンは,ROG PhoneのAirTriggersの設定に従うもので,入力は下画面側のアプリに反映される仕組みだ。一般的なゲームパッドのアナログ式トリガーボタンとは異なり,完全に押し込むと入力が実行されるというシンプルなデジタルボタンだった。


 さて,2画面同時表示となると,画面が増えたことによる性能面でのデメリットはないのかと気になる人もいるだろう。デレステとミリシタのMV同時再生がスムーズであったことからも分かるように,2画面表示による性能低下はそれほどないように見える。とはいえ,処理負荷の高い2つのアプリを同時に動かせば,アプリ1つあたりの性能は相応に低下するだろう。では,アプリを1つだけ動かしている場合に,表示画面が増えた分の性能が低下したりはしないのだろうか。

 念のため,TwinView Dockに接続した状態のROG Phoneで,「3DMark」のSling Shot Extreme Unlimited OpenGL ES 3.1プリセットとSling Shot Extreme Vulkanプリセットを実行してみたところ,総合スコアはそれぞれ「5179」「3759」となり,レビューでのテスト結果と比べても,目につくスコア低下は見られなかった(※誤差レベルだが若干高い)。どうやら,仕様としては単純なデュアルディスプレイ的な扱いのようで,片方の画面でしかアプリを動かしていない場合のベンチマークスコアは,ROG Phone単体のスコアと変わらないようだ。
 なお,上画面側で実行する場合と,下画面側で実行する場合とで,ベンチマークのスコアが顕著に変動することはなかった。ただ,上下でそれぞれ異なるアプリを表示していると,さすがにある程度の性能低下は生じるようだ。

TwinView Dockに接続した状態のROG Phoneにおける3DMarkの結果(左)。右写真は,下画面で総合ベンチマークアプリ「AnTuTu Benchmark」の温度モニターを表示しながら,3DMarkを実行した結果で,OpenGL ES 3.1プリセットのスコアはだいぶ下がっているが,なぜかVulkanプリセットのスコアは変化していない
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TwinView Dockの内蔵ファンは,高負荷時になると相応にうるさい。なお,システム温度は34℃前後をキープしていた
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 一方,TwinView Dock状態で「AnTuTu Benchmark」を計測してみたところ,総合スコアは「259036」と,ROG Phone単体での総合スコアと比べて,約4万程度下回る結果となった。3DMarkとずいぶん異なる傾向となった理由は分からないが,それでも「Pixel 3 XL」や「Galaxy S9」と同程度のスコアであり,Android端末としては十分に高性能なので,ゲームにおける体感性能が大きく下がる心配はない。
 むしろ,さまざまな横画面ゲームをROG Phoneでプレイしたいという人であれば,検討する価値があるデバイスと言えよう。

TwinView Dock状態におけるAnTuTu Benchmarkの計測結果
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 興味深いのはデレステのタイミング調整で,上画面側は+14で,ROG Phone単体と変わらなかったのに対して,下画面側は+19と値が大きくなったことだ。下画面側でリズムゲームをプレイする場合は,タイミング調整を変更する必要があることは覚えておこう。

デレステのタイミング調整は上画面が+14,下画面が+19と異なる結果に
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ASUS WiGig Dock


 続いて試す周辺機器は,「ASUS WiGig Dock」(以下,WiGig Dock)である。本製品はROG Phone専用機器ではなく,本来は汎用のPC周辺機器をROG Phoneの登場に合わせて国内発売したものという印象だが,組み合わせて使うことで威力を発揮する製品であるのは確かだ。

WiGig Dock
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WiGig Dockは,背面にHDMI出力とUSB 3.1 Gen.1 Type-Aポートを備えている
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 WiGig Dockは,60GHz帯の電波を使う無線データ通信規格「WiGig」ことIEEE 802.11adを使うワイヤレスディスプレイアダプターである。ROG Phoneは一般的な無線LAN規格であるIEEE 802.11acに加えて,WiGigに対応する通信機能を内蔵しており,高画質かつ低遅延で端末の映像と音声をワイヤレス伝送する機能を持つ。その映像と音声の受け側となるのがWiGig Dockである。WiGig DockのHDMI出力にテレビやディスプレイを接続すると,ROG Phoneの映像と音声をワイヤレスで送って表示できるというわけだ。

WiGig DockにROG Phoneを接続した様子
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WiGig Dockとの接続設定は,ステータスパネルから行えるようになっていた。手順は無線LANルーターやBluetooth機器との接続と同じなので,とくに難しいことはない
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 WiGigの通信機能はROG Phone本体に内蔵されているので,ROG Phone単体はもちろん,TwinView Dockや後述するGamevice for ROG Phoneを装着した状態でも利用できる。手元の画面を見ないでも操作できるゲームパッドのGamevice for ROG Phoneと組み合わせて使うのが適当かもしれない。

 製品マニュアルによると,WiGig Dockの有効通信範囲は約5mで,デバイスの正面約120度をカバーするという。室内であればそれほど位置を気にしなくてもいいのだが,ROG Phoneのアンテナ部分――AirTriggersの右側あたり――を,何かで覆っていないことが推奨されている。筆者が試した限りでは,TwinView Dockにセットした状態でも接続状況は良好であったため,なるべくアンテナを隠さないようにするくらいでよさそうだ。

マニュアルによると,WiGig Dockの有効通信範囲は距離5mで正面120度となっている(左)。ROG Phone側のWiGig用アンテナは,赤丸で囲んだあたりにあるそうだ(右)
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TwinView Dockにセットした状態で,デレステの映像をWiGig Dock経由でディスプレイに飛ばしてみた
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遅延計測の様子。ROG PhoneとWiGig Dockは30cmほど離した位置で計測した
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 低遅延が売りとはいえ,実際のところはどうだろうか。ROG Phoneにプリインストールされているストップウォッチを表示した状態で,ROG Phone側と外部ディスプレイ側の差を240fpsの動画で撮影して確認する方法で計測してみた。WiGig Dockに接続したディスプレイはBenQの「XL2410T」で,ディスプレイ側の表示遅延はほぼないものだ。なお,ROG PhoneとWiGig Dockの距離は30cmほど離して設置している。
 この環境で計測したところ,外部ディスプレイ側の表示遅延は約0.02秒(20ms)となった。60fps表示における1フレーム分が約16.7msなので,1フレーム強の遅延が生じていることになるが,ワイヤレス伝送としてはかなり優秀と言っていい。


 この程度の遅延であれば,レースゲームやアクション,TPSあたりは違和感なくプレイできるだろう。リズムゲームのプレイも可能ではあるが,外部ディスプレイを見ながらのプレイだと入力位置がズレがちなので,この問題に対策をした場合のみ有効と言ったところか。もちろんMV鑑賞にはとても有用だ。

 次の動画は,ROG PhoneとWiGig Dock経由で接続したディスプレイを並べて,マウスポインターの動きを撮影したものだ。映像の情報量で遅延が変化するのではないかと思ったが,とくに変化は見られない。WiGig Dockの低遅延ぶりがうかがえる。



Gamevice for ROG Phone


 次にテストするアイテムは,外付けゲームパッドのGamevice for ROG Phoneだ。写真を見てのとおり,横置きしたROG Phoneの左右にはめ込んで使うゲームパッドで,アナログスティックやD-Pad,トリガーボタンなど,一通りの入力装置を備えている。

Gamevice for ROG Phoneを取り付けた状態のROG Phone
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 基本的には,Gamevice for ROG Phone対応ゲームで利用する周辺機器だ。ただ,すべてのゲームで可能なわけではないものの,対応リストにないゲームでも,ROG Phoneの機能であるAirTriggersと同じような仕組みでスティックやボタンの入力をゲーム画面における任意の位置に割り振って利用できるのが魅力である。
 WiGig Dockとセットで運用すれば,大きな画面で据え置き型ゲーム機風に使えるというのも検討要素になるだろう。

Gamevice for ROG Phone単体。右側にROG Phoneの下側面側USB Type-Cポートと接続するコネクタがある
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Gamevice製ゲームパッドの対応ゲームを確認する専用アプリ「Gamevice Live」。ちなみにPCやMacのゲームを「Steam link」にも対応しているとのこと
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 ちなみに,本製品はASUSが開発したものではなく,スマートフォン用ゲームパッドを手がける米国企業Gameviceが開発したものだ(関連リンク)。Gameviceは,端末を挟み込むタイプのゲームパッドをiPhoneシリーズやPixel 3シリーズ,Galaxyシリーズ向けにもラインナップしている。ROG Phone版とまったく同じことができるというわけではないようだが,興味のある人はチェックしてみるといい。

 Gamevice for ROG Phoneは,入力装置として左右アナログスティック,8方向入力が可能なD-Pad,[A/B/X/Y]の4ボタン,ショルダー部分には[L1/R1]ボタンと[L2/R2]トリガーを備えている。そのほかに2つのファンクションボタンと,「特別機能」ボタンなるものもあるのだが,これらで何をできるのかは,検証時間の都合で確認できなかった。

右アナログスティックが上側にあることを除けば,ゲームパッドのレイアウトとしてはよくあるタイプだ。左アナログスティックの右側,右アナログスティックの左側にあるものがファンクションボタン。D-Pad下にあるのが特別機能ボタンだ
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[L1/R1]ボタンと[L2/R2]トリガーを拡大してみた。作りは意外によく,押し込むと少しだけ重さ(抵抗感)を感じる。また,アナログティックの高さはそれほどないのだが,TPSを遊ぶくらいなら問題なさそうだ
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背面は内側をへこませてグリップのような形になっている(左)。小さいわりに保持しやすく感じた。左写真の手前側には,ROG Phoneの充電に使えるUSB Type-Cポートと3.5mmミニピンヘッドセット端子が見える。左右をつなぐ「フレックスブリッジ」は折りたためるので,右写真のような形でしまったり持ち運んだりしやすい
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 Gamevice for ROG PhoneをROG Phoneに初めて接続したときには,「キーマッピングが利用できます」というダイアログが表示され,ナビゲーションバーから表示できる「Game Genie」の画面に「キーマッピング」というアイコンが追加されていた。

Gamevice for ROG Phoneの初回接続時に表示されたダイアログ(左)。Game Genieに追加された「キーマッピング」(右)。「BETA」の文字があるので正式版ではないようだ
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ホットキー割り当て方法の説明画面
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 キーマッピングの設定自体は,ROG Phone本体のレビューで説明したAirTriggersの設定と似たものとなっている。キーマッピングの設定を始めると,Gamevice for ROG PhoneのボタンやD-Pad名が付いた仮想ボタン「ホットキー」が表示されるので,ゲーム画面上の操作したいUIのところまでドラッグすればいい。アナログスティックの割り当ても同様で,スティックの感度調整もできる。ゲームの操作に不要なホットキーは,削除することも可能だった。

Gamevice Liveのリストにないタイトルでも,画像の「Fate/Grand Order」のようにキーマッピングできる場合もある
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 「PUBG MOBILE」を例にすると,移動しながらカメラを動かしつつ,射撃をすると操作は,PCや据え置きゲーム機時となんら変わりなく行えてしまう。

PUBG MOBILEにボタンやスティックを割り振っているところ。アナログスティックは感度調整も可能で,画像は右アナログスティックをカメラ操作に割り当てて,画面中段の黒いバーで感度を調整している様子である
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 以下に示した動画は,実際にこの設定でPUBG MOBILEをプレイしている様子だ。ダッシュする操作がうまく機能していないことがあったが,どのような雰囲気でプレイできるのかはイメージできるのではないだろうか。



Mobile Desktop Dock&ASUS Professional Dock


 最後は,Mobile Desktop DockとASUS Professional Dockも簡単に紹介しよう。

Mobile Desktop Dock。ROG Phoneは左側面を下向きにしてサイドマウントポートで取り付ける
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 Mobile Desktop Dockは,ROG Phoneを取り付けて,外部ディスプレイに映像を表示したり,マウスやキーボードでアプリを操作したりといった用途に用いるためのものだ。スマートフォンをPC的に使用するための周辺機器と言えば分かりやすいか。
 公称サイズは176.3(W)×106(D)×87.8(H)mmで,公称重量は約400gだ。空冷ファンも内蔵している。主なインタフェースは背面に並んでいるのだが,左側面に,1台のディスプレイやキーボード,マウスなどをROG PhoneとPCで切り替えて使用するためのDisplayPort 1.2入力やUSB 3.0 Micro-Bポートを備えているのが面白いところだ。

背面には3.5mmミニピンマイク入力,3.5mmミニピンヘッドフォン出力(丸型光デジタルサウンド出力兼用),HDMI 2.0 Type-A出力,DisplayPort 1.2出力,Gigabit Ethernetポート(RJ-45),USB 3.0 Type-Aポートが4つ,電源用のUSB Type-Cポートが並んでいる(左)。左側面には,PCを接続するためのDisplayPort 1.2入力とUSB 3.0 Micro-Bポート,SDカードスロットが並ぶ
画像(045)ASUS「ROG Phone」用周辺機器をまとめてレビュー。“変なデバイス”はスマホにおけるゲームの常識を変えるかもしれない 画像(046)ASUS「ROG Phone」用周辺機器をまとめてレビュー。“変なデバイス”はスマホにおけるゲームの常識を変えるかもしれない

 Mobile Desktop Dockでもキーマッピング機能が使えるので,スマートフォンゲームをキーボードとマウスでプレイすることも可能だ。PC用FPSに慣れた人には嬉しいアイテムかもしれない。

ASUS Professional Dock
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 一方のASUS Professional Dockは,ROG PhoneのUSB Type-Cポートを拡張するための周辺機器だ。インタフェース類の少ないモバイルノートPC用周辺機器でよくある多機能ハブ的な製品である。ネーミングからしても,ROG Phone専用というよりは,ASUSのスマートフォン全般を対象にした製品のようだ。


スマートフォン派ゲーマーにマッチする周辺機器群

TwinView Dockは使えるが,ロマン優先な面も


 COMPUTEX TAIPEI 2018に合わせて開催したイベントでROG Phoneを発表したとき,ASUSは「スマートフォンは,広く普及したゲームプラットフォームである」と明言したそうだ。そうした現状に合わせて,ROG Phoneと今回紹介した周辺機器は,現状で最も“尖った”ゲームプラットフォームを構築できる製品群であるということなのだろう。
 とくに,ROG Phone本体に外部ディスプレイや各種入力デバイスを組み合わせることで,スマートフォン単体よりも優れたゲーム環境を容易に構築できるというのは,PCや据え置き型ゲーム機よりも高性能なスマートフォンでゲームをプレイすることが多いという人にマッチするのではないだろうか。

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 一方,ROG Phoneを重量級の携帯ゲーム機化するTwinView Dockは,2画面それぞれでアプリを使える点は評価に値する。1台のスマートフォンで複数のゲームを同時にプレイしたいという場合,現状では最も優れた周辺機器と言っていい。
 問題は,重心が高すぎて長時間持つには不向きで,だらだらとプレイする用途には少し厳しいこと。両手で持った状態では上画面側を操作しにくい点から考えても,ストリーマー向けの周辺機器といった印象だ。ロマンの塊といったところか。

 ROG Phoneとセットで今回紹介した周辺機器を揃えようとすると,20万を軽く超えてミドルハイクラスのゲーマー向けPCに手が届く価格になってしまうのもネックである。とはいえ,スマートフォン中心のゲームライフであれば,ROG Phoneと周辺機器は価値のある存在だ。ひとまずはROG Phone単体を購入してから,自分の用途に合いそうな周辺機器をチェックしてみるといいだろう。

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[2018/11/16 15:30]

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