プレイレポート
より楽しく快適に。5月3日から“パブリック マルチプレイヤー ベータ”テストが実施される,「Halo」シリーズの最新作「Halo:Reach」を先行体験
本テストは,Xbox LIVEゴールドメンバーシップ会員向けで,HDDを搭載したXbox 360本体とインターネット接続環境,そしてXbox 360用ソフト「Halo 3: ODST」のゲームディスクが必要となる。また,ワールドワイドで数百万人が参加できるという,コンシューマゲームのβテストとしては最大級の規模となる見込みだ。
4Gamerでは,4月15日にマイクロソフト社内で実施されたメディア向け先行体験会で,「Halo: Reach」のパブリック マルチプレイヤー ベータでプレイできるコンテンツの一部を,先駆けてプレイさせてもらった。今回は,その模様をレポートしよう。
舞台設定は「Halo」三部作の過去にあたるが
ゲームシステムや登場する武器は最新のものに
「Halo」三部作の主人公である「マスターチーフ」は,遺伝子操作を施されたスーパーソルジャー「スパルタン」の唯一の生き残りであったが,「Halo: Reach」では,まだ多くのスパルタンが存在し,戦線に投入されているという設定だ。
プレイヤーは,特殊機甲部隊「スパルタン」達による分隊「ノーブル チーム」の一員となり,地球に向け侵攻を続けるコヴナントと,地球側の最終防衛ラインに位置する「惑星リーチ」で戦闘を繰り広げることになる。
シリーズ全体を通したタイムラインでは,本作で描かれる惑星リーチでの戦いで人類はコブナントに敗北し,マスターチーフを除くスパルタンも全滅することになっているが,それが「Halo: Reach」でどのように表現されるのかは,明らかにされていない。
なおタイムラインについては,「Xbox.com」内「Halo Legends」(アニメ)紹介ページに詳しいので,気になる人はアクセスしてみよう。
マルチプレイの楽しさを増幅する新たなゲームタイプ
マルチプレイのゲームタイプには,少なくとも「Invasion」「Headhunter」「Stockpile」の3種類が追加されることが判明しており,今回はこの3種類のゲームタイプを実際にプレイして体験できた。
今回の体験会およびパブリック マルチプレイヤー ベータでの対戦人数は8〜12人に設定されているが,製品版では最大16人対戦がサポートされる予定。マップや武器,後述するアーマーアビリティについても,製品版では多数追加予定とのことである。
また「Halo: Reach」では,「Capture the Flag」「Oddball」「King of the Hill」「Judgement」といった,「Halo 3」における人気のプレイリストも多数用意されるとのことだ。
パブリック マルチプレイヤー ベータでは,このほかにもスパルタンとエリートが3対3で戦うゲームタイプ「Generator Defence」が体験できるのだが,こちらはネットワークテスト専用で,製品版に採用されるかどうかは未定とのこと。
参加者が,スパルタンとエリートに分かれて,6対6で戦う(12人参加の場合)ゲームタイプ。どちらの陣営に組み込まれるかはランダムで,スタートするまで分からない。
エリート側の目的は,人類の持つデータコアの奪取で,スパルタン側はそれを阻止するのが目的となる。
エリート側のチームは,まず第一エリアに設置されたジェネレーターを制圧し,シールドを解除する。続く第二エリアで三か所のポイントをすべて制圧すると,データコアが出現する。それをドロップシップ「ファントム」に持ち帰れば勝利となる。
実際にプレイした印象としては,マップがけっこう広く感じられた。何度かプレイすれば手順は理解できるのだが,攻守に有利なポイントを把握するには,やはりプレイ回数を重ねる必要がありそうだ。
なおリスポーンポイントは,通常の安全地帯のほか,味方のいるポイントも選択できるので,すぐに戦闘に復帰することも可能だ。またゲームが進行するにつれて,戦車などのオブジェクトが使用できるようになる。今回,体験できた中では,最も「Halo」の世界観を味わえるゲームタイプという印象だった。
「Headhunter」は,「Halo 3」にあった「Oddball」の拡張版的な位置付けといえるゲームタイプ。対戦相手を一人倒すとスカルをドロップするので,それを拾ってマークゾーンまで運ぶとポイントを入手できる。制限時間内に,最も多くのポイントを獲得したプレイヤーが勝利だ。
スカルは複数所持できるのだが,頭上にはスカル所持数が表示されるため,必然的に数字の大きいプレイヤーが狙われやすくなる。また,マークゾーンに運ぶ前に倒されると所持スカルすべてをドロップしてしまい,誰でも拾えるようになってしまう。
スカルを一つずつ運んでポイントを重ねるのも有効だが,スカルを集めてきた他プレイヤーをマークゾーン付近で待ち伏せして倒し,一挙にポイントを稼ぐといったこともできる。なお,マークゾーンは位置固定ではなく,マップ内をかなり頻繁に移動する。必死にスカルを運んできたのに,目の前でマークゾーンが移動して悔しい思いをすることもあるのだ。
シンプルな内容だが,確実にゲームが盛り上がるようなルール設定となっている。また,1キルでの一発逆転も不可能ではないため,FPSがあまり得意ではないプレイヤーでも,戦略を練れば勝つチャンスは十分にある。お互いをよく知る仲間内でプレイすると,かなり熱く楽しめるのではないだろうか。
「Stockpile」は,「Territories」と「Capture the Flag」を融合・拡張したようなゲームタイプだ。
マップ上に出現する中立の旗を,自陣の捕獲ゾーンに持ち帰るというのが基本ルール。しかし捕獲ゾーンに持ち帰っても,一定時間が経過するまではポイントにはならない。その間に敵に旗を奪取されてしまう可能性もあるので,その駆け引きが重要となる。
実際にプレイすると,マップが比較的狭く,敵味方の捕獲ゾーンもそれほど遠くない位置にあるため,熾烈な旗の奪い合いが発生しやすい。これも仲間内でプレイするとより楽しめそうなゲームタイプだ。
今回は「Standard」と呼ばれるマッチメイキングオプションで,それぞれのゲームタイプを体験したが,本作ではもう一つ,一定期間の中で誰が最も高い成績を収めたか,というランキングを競う「Arena」が用意される。なお「Arena」は,プレイヤーの技術や武器使用の精度などを競う場で,コアプレイヤーを対象としたものだ。
まず,プレイ時間が一定条件を満たすと,デイリーレーティングを取得できる。このデイリーレーティングを十分な日数分獲得すると,リーグに参加可能になる。リーグは「シーズン制となっており,シーズン終了時にランキングが発表されるという段取りだ。
なお,パブリック マルチプレイヤー ベータでは,実施期間全体を1シーズンとしているが,製品版では,数週間〜数か月のシーズンごとにランキングが更新される予定とのことだ。
繰り返し空を飛んだりバリアを張ったりできる
アーマーアビリティ
●アーマーアビリティ/武器セット
「Halo 3」では「バブルシールド」や「重力リフト」といった,使い捨てのアイテムが存在したが,「Halo: Reach」でこれらの要素は,繰り返し使える「アーマーアビリティ」に取って代わることになる。ただし,すべてのアビリティにはゲージが設定されており,使用したあとは一定時間が経過しないと再使用できない。
アーマーアビリティ/武器セットはゲームタイプごとに異なり,ミッションの内容や戦況に応じたものを選ぶことになる。また,ゲーム開始時に選択するだけでなく,リスポーン時に武器セットを変更することが可能だ。
以下に,今回存在が明らかとなったアーマーアビリティの一部を紹介しよう。
スプリント(Sprint)
素早く移動できる。スパルタンのみ使用可能。
回避(Evade)
回転して攻撃を回避する。エリートのみ使用可能。
ジェットパック(Jet Pack)
空中を飛ぶことができる。
アーマーロック(Armor Lock)
一定時間シールドが発生する。発動中は移動ができないが,シールド消失時にEMPバーストが発生する。
アクティブカモフラージュ(Active Camo)
姿を消し,近くにいるプレイヤーのモーショントラッカーを撹乱する。
●アサシネーション
敵の背後または横から近づき,近接攻撃ボタンを押し続けることで暗殺できる。この演出は,三人称視点で表現されるため,暗殺場面を堪能できる。
「Halo」三部作でマスターチーフが使用した武器は「スパルタンII」時代のものだが,「Halo: Reach」では,「スパルタンIII」時代に改良・強化された武器が多数登場する。
たとえば,高い精度と殺傷能力を誇る中長距離用ライフルのDMR(Designated Marksman Rifle),グレネードを撃つほか爆発タイミングを操作できるグレネードランチャー,粘着性のあるプラズマグレネードを放出するプラズマランチャー,長距離ビーム砲のフォーカスライフルなどが用意される。
●マッチメイキングの向上/投票システム
「Halo: Reach」では,マッチメイキングの機能が向上し,よりプレイヤースキルの近しいプレイヤー同士での対戦が可能になっている。
マッチメイキングの設定には,「ネットワークの状態」「ボイスチャットの有無」「リージョン言語」「TrueSkillランク」といった,多くのオプションが追加された。また,ソーシャル設定では「チームプレイ重視」「単独行動重視」といった,プレイスタイルの意思表示も可能だ。
また,投票システムが用意されており,マッチメイキングが確定したあと,参加プレイヤー全員による投票で,プレイするマップ/ゲームタイプを決定する形になる。
本作は,基本的にスパルタンでプレイすることになるが,マルチプレイの一部のゲームタイプ/ルールでは,敵対するエリート(コブナント)としてプレイすることも可能だ。
エリートは見た目はもちろんだが,スパルタンより大きく,素早く,強い。また,スパルタン/エリートはそれぞれ独自のアーマーアビリティを持っており,キャラクター属性は大きく異なっている。
各プレイヤーには,戦歴に応じたクレジットが与えられる。クレジットが溜まると,ランクが上昇し,アーマーオブションがアンロックされていく。
アーマーオプションは,クレジットを消費して,プレイヤーの分身となるスパルタンのアーマーを入手/カスタマイズできる。またアーマー色の変更や,エンブレムのモチーフ/カラーのカスタマイズも可能。
体験会でのプレイ全体を通して感じたのは,とにかくマルチプレイを盛り上げるべく,さまざまな改善が施されている点だ。もともと「Halo」シリーズのマルチプレイは,スポーティーな楽しさが高く評価されているが,今回は各種ルールを練り込み,それをさらに強く打ち出しているといった印象を受けた。
マルチプレイでは,ゲーム内のメインメニューにフレンドリストが表示されるため,チームでの参戦がやりやすくなっている。また,マッチメイキングのオプションも相当細かく設定できるなど,マルチプレイそのものに対してのハードルも下がっている。
全体的なクオリティは当然ながら向上しており,すでに製品レベルといってもいいほど完成度は高く感じたのだが,パブリック マルチプレイヤー ベータの結果を受けて,製品版ではさらなるブラッシュアップが図られるとのこと。当然,アーマーアビリティや武器,そしてマップにもさらに多くの数が追加される予定である。
「Halo」シリーズのファンはもちろんのこと,この記事を読んで興味を持ったというFPS好きな人は,この機会に「Halo 3: ODST」を購入し,「Halo: Reach」のパブリック マルチプレイヤー ベータに参加してみてはいかがだろうか。
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