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[COMPUTEX]ROCCATの新世代フラグシップマウス「Tyon」はアナログコントローラ付き
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印刷2014/06/07 00:00

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[COMPUTEX]ROCCATの新世代フラグシップマウス「Tyon」はアナログコントローラ付き

画像集#001のサムネイル/[COMPUTEX]ROCCATの新世代フラグシップマウス「Tyon」はアナログコントローラ付き
 COMPUTEX TAIPEI 2014のメイン会場であるTWTC Nangangに,ゲーマー向け周辺機器メーカーであるROCCATが出展し,イベントの開幕に合わせて発表済みの右手用ワイヤードマウス「Tyon」(タイオン)を展示していた(関連記事)。

天板部の色がメタリックグレーのモデルとホワイトのモデル,2製品で展開されるTyon。色以外に2モデルの違いはないそうだ
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「FPSゲーマー向け多機能マウス」となるTyon

アナログ入力や指の付け根付近で操作するボタンを搭載


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 実機を見た瞬間に分かることではあるのだが,Tyonの持つ最大の特徴は,その多様な入力系にある。
 ただ,一般に「多ボタンのゲーマー向けマウス」というと,多くのショートカットを駆使することになるオンラインRPG向けとなるところ,Tyonの場合は,「Battlefield 4」(以下,BF4)などのような,乗り物が出てくるFPSがターゲットとなっており,「乗り物を操縦するときにキーボードとマウスで不自由しないよう,多くの入力系を用意した」というコンセプトになっている。

重量情報は公開されていないが,78(W)×135(D)×40(H)mmというサイズの割にはそれほど重くない印象を受けた
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左サイドボタンとX-Celerator
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 入力系そのものも凝っており,単純にボタンが増えただけのものではない。最も注目すべきは,本体左側面に追加された「X-Celerator」(エクセラレータ。「Accelerator」のもじり)だ。
 ニュースリリース記事でも紹介したとおり,2個のサイドボタンとは別に用意されるX-Celeratorだが,何かのオン/オフ切り替えスイッチのようなものにも見えるこれの正体は,親指で操作するアナログコントローラである。具体的には,XInputのアナログ入力を割り当てられる。

 ROCCATのシニアPRマネージャーを務めるTim Krause氏は,BF4の戦闘機における機首上げ下げ,いわゆるピッチングをアナログコントローラに割り当てたデモを体験させてくれたが,確かにX-Celeratorを使うと,親指でのアナロ入力による操作が可能だった。

X-Celeratorを使い,BF4の戦闘機でピッチアップしているところ
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Fin Switch。よくあるスクロールホイール手前側のボタンと比べると明らかに上方向へ飛び出ている
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人差し指の第2関節部を使って,写真右下方向へ払うようにすると,右チルト的なスイッチが入る
 もう1つ,スクロールホイール手前に見える背びれ状スイッチにはそのまま「Fin Switch」(背びれスイッチ)という名が与えられているのだが,このスイッチはなんと,人差し指もしくは中指の第2関節周辺を使って,横から押すようにして操作する仕様になっている。

 スクロールホイール手前にただボタンを並べただけでは,押そうと思ったときに人差し指を大きく動かす必要があるため,少なくともアクションゲームでは使い物にならない。そこでROCCATは,半ば「かぶせ持ち」専用の入力系として,チルト付きホイールにおけるチルトスイッチのような感覚で操作できるボタンを用意したのだという。

 ぱっと触ってみた限り,使いこなすには慣れが必要とは感じたが,人差し指を大きく動かす必要がなくなっているのは歓迎すべきポイントではなかろうか。

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スカートの先端部にもボタンが1個用意されている
 さらにTyonでは,ユーザーの意見を聞いて追加された入力系がある。それが,左サイドのスカート部先端に用意されたボタンだ。
 ROCCATのゲーマー向けマウスは,かねてより「EasyShift[+]」という機能をサポートしており,1個のボタンに2つの機能を割り当てておいて,EasyShift[+]を押している間だけ,キーボードの[Shift]キーを押したときのようにセカンダリの機能を利用できるようになっている。ただ,従来製品ではマウス左サイドの手前側(=本体後方側)ボタンが標準のEasyShift[+]ボタンになっており,本機能を使おうと思った場合,どこかの1ボタンを犠牲にしなければならなかった。
 ……と説明すれば,ピンとくる人も多いだろう。そう,左サイドのスカート先端部に用意されたボタンは,この問題を解決するために用意されたもの。いわば,EasyShift[+]専用ボタンといったところである。
 もっとも,EasyShift[+]が不要なら,ここには別の機能を割り当てることもできるのだが。

 というわけで入力系をまとめておくと,左右メインとセンタークリック&チルト機能付きスクロールホイールのほかには,左メインボタン脇(2個),右メインボタン脇(2個)ホイール手前の背びれ(2個),左サイド(2個),EasyShift[+]用(1個)の14ボタンで,アナログコントローラの上下をボタンとして使うこともできるため,最大では16ボタン仕様ということになる。

左右メインボタン脇のボタンはLogitech G(日本ではLogicool G)の「Gaming Mouse G300」を彷彿とさせる。角度の付き方もよく似ている印象だ。一方で全体的なシルエットはROCCATのKone系に近い雰囲気もある
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 「8200 DPI PRO AIM(R3)」と名付けられたレーザーセンサーは,トラッキング速度150IPS(=3.8m/s),最大加速度30G,フレームレート12000fpsというスペックだ。センサーの出力をサーフェスに対して最適化するキャリブレーション機能と,リフトオフディスタンス調整機能,ホイール部と,本体をぐるっと囲むライン部2か所のLEDイルミネーションを個別に変更する機能を持ち,各種設定内容は内蔵される容量576kBのフラッシュメモリに保存することもできるようになっている。

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設定ツール。ボタンの割当てメニューを見ると,X-Celeratorに標準ではXIput対応のアナログ入力が割り当てられているのを確認できる(左)。右はサーフェスキャリブレーション中の様子

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 アクションゲーマーはそもそも,多ボタンを必要としていないケースが少なくない。「つまみ持ち」派だったりすると,サイドボタンなど押しようがなかったりするわけで,このコンセプトが受け入れられるかというと,正直,疑問がないわけではない。アナログコントローラも,使いこなせる人がどれだけいるだろうかとは思う。
 ただ,サイドボタンとメインボタン脇のボタンが両方用意されたことで,持ち方を問わずに,メインボタンとスクロールホイール以外のボタンも何個か使えるようになる可能性を,Tyonからは感じられる。その意味では面白い選択肢が登場するといえそうだ。

 メーカー想定売価は99.99ユーロ(約1万4000円)で,世界市場では2014年8月下旬発売予定とのことだった。ちょっと高いか。


「タイマー機能付き」の10キーレス版Ryosと

「Kone Pure Optial」とマウスパッドのセットモデルも


 ROCCATブースにはそのほか,「任意のキーだけを光らせられるキーボード」として注目を集めた「Ryos MK Pro」の10キーレスモデルとなる「Ryos TKL Pro」,そして,新型センサーが搭載された光学センサー搭載ワイヤードマウス「Kone Pure Optical」と布系マウスパッド「Sense」“軍事風デザインセット”もあったので,簡単に紹介しておきたい。

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Ryos TKL Pro。ちなみにTKLは「Ten Key Less」の意味だ

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Ryos TKL Proの設定ツール。まだツールは開発中とのことだが,LEDのフェードイン/アウト設定は,左下の「FADE FX」部に追加される予定とのこと
 Ryos TKL Proは基本的にRyos MK Proのコンパクト版という理解でいいのだが,1つ,LEDのフェードイン/アウト機能を用いたタイマーが用意される予定となっていることには注目しておきたい。Krause氏によれば,Ryos TKL Proには,点灯した状態からキーを押すといったんLEDが消灯し,タイマー機能によって,時間が来ると再点灯する」という機能が追加されるという。これを使えば,オンラインRPGにおいて,呪文やスキルのインターバルをLEDの点灯で把握できたりするわけで,「ただ派手に光るだけ」から,機能的に一歩進んだといえそうだ。

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Camo Chargeと(下に続く)
 一方,新しい光学センサーを搭載するKone Pure OpticalとSenseのセット品は,密林モチーフの「Camo Charge」と,海がモチーフの「Naval Storm」,砂漠がモチーフの「Desert Strike」の3種が用意される。ROCCATで日本市場のセールスマネージャーを務めるClaire Cheng氏は,「戦略的な価格で」日本国内でも発売する予定だと語っていた。

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Naval Storm(左),そしてDesert Strike(右)仕様のKone Pure OpticalとSense。いずれもマウスとマウスパッドのセット品として,エンドユーザーが買いやすい価格で流通することになるようである
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