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MARVEL VS. CAPCOM 3 Fate of Two Worlds公式サイトへ
  • カプコン
  • 発売日:2011/02/17
  • 価格:6990円(税込)
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“お祭り”であることと,格闘ゲームであることの両立を――11年の沈黙を破り登場した「MARVEL VS. CAPCOM 3」,プロデューサー新妻良太氏インタビュー
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印刷2011/03/05 01:43

インタビュー

“お祭り”であることと,格闘ゲームであることの両立を――11年の沈黙を破り登場した「MARVEL VS. CAPCOM 3」,プロデューサー新妻良太氏インタビュー

画像集#028のサムネイル/“お祭り”であることと,格闘ゲームであることの両立を――11年の沈黙を破り登場した「MARVEL VS. CAPCOM 3」,プロデューサー新妻良太氏インタビュー
 カプコンから2011年2月17日に発売された,PlayStation 3 / Xbox 360用ソフト「MARVEL VS. CAPCOM 3 Fate of Two Worlds」(以下,マヴカプ3)。MARVEL COMICのキャラクターと,歴代カプコンキャラクター達が夢の共演を遂げ,3on3のバトルを繰り広げる対戦格闘ゲームである本作は,前作「MARVEL VS. CAPCOM 2 New Age of Heroes」から,なんと11年という歳月を超え,満を持して登場したシリーズ最新作だ。
 すでに発売してから2週間が経過しているので,今まさに対戦に明け暮れている人も多いはず。そこで当然思いつくのが,なんであのキャラクターは出てないの? とか,対戦バランスは本当にこれでいいの? といった疑問だろう。

 今回はそんなマヴカプ3について気になる疑問を,本作のプロデューサー新妻良太氏に根掘り葉掘りぶつけてみた。すでにバリバリ対戦しているという格闘ゲーマーから,購入を迷っている東西ヒーロー達のファンまで,必見のインタビューとなったので,じっくり堪能してほしい。

画像集#042のサムネイル/“お祭り”であることと,格闘ゲームであることの両立を――11年の沈黙を破り登場した「MARVEL VS. CAPCOM 3」,プロデューサー新妻良太氏インタビュー

「MARVEL VS. CAPCOM 3 Fate of Two Worlds」公式サイト



アメリカで採ったアンケートが“カプコン格ゲー”復活のきっかけに


「MARVEL VS. CAPCOM 3 Fate of Two Worlds」プロデューサー 新妻良太氏
画像集#001のサムネイル/“お祭り”であることと,格闘ゲームであることの両立を――11年の沈黙を破り登場した「MARVEL VS. CAPCOM 3」,プロデューサー新妻良太氏インタビュー
4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。まず最初に,なぜ今「マヴカプ3」なのか,というところからお聞きしたいと思います。前作の「マヴカプ2」からは11年という空白がありますよね。

新妻氏:
 「マヴカプ2」が世に出た後のカプコンって,社内的に対戦格闘ゲーム以外のアクションゲームに力を入れていこう,という流れがあったんですね。その結果生まれたのが,今でも人気のある「バイオハザード」シリーズや「デビルメイクライ」「モンスターハンター」シリーズなどですが,その半面,格闘ゲームが作りにくい状況にあったのは確かです。
 ところが,「ストリートファイターの続編を望みますか?」というアンケートをアメリカでとったところ,ものすごい反響があったんですね。それなら「格闘ゲームを作ってみようか」という流れが社内でも出始めて,結果として最初に世に出たのが「ストリートファイターIV」です。ただ「マヴカプ3」も「ストIV」とほぼ同時期,5〜6年前から交渉を始めていて,ようやく皆さんの元に届けられたのがつい最近,というわけなんです。

4Gamer:
 あぁ,てっきり「ストIV」の成功があっての「マヴカプ3」かと思っていたのですが,そういうわけでもないんですね。

新妻氏:
 そうなんです。海外メディアからも,「ストIV」から「タツノコ VS. CAPCOM」(以下,タツカプ),その次だから本作なのかって,よく聞かれます(笑)。でもそういう時間軸じゃなくて,全部がほぼ同時に進んでいたプロジェクトだったんですよ。

画像集#032のサムネイル/“お祭り”であることと,格闘ゲームであることの両立を――11年の沈黙を破り登場した「MARVEL VS. CAPCOM 3」,プロデューサー新妻良太氏インタビュー

4Gamer:
 しかしカプコンの格闘ゲームなら,マヴカプシリーズ以外にも「ヴァンパイア」シリーズや「私立ジャスティス学園」シリーズなど,人気のタイトルは沢山ありますよね。ストリートファイターがエポックな作品として外せないのは分かりますが,なぜ続編を作るうえで,それらでなくマヴカプシリーズを選んだのでしょう。

新妻氏:
 やはり海外での展開を考えた際,見通しが立てやすかったことが一番の理由です。やっぱりMARVELキャラクターって,海外では絶大な人気があるんですよ。それに海外から「マヴカプ2の続編作らないの?」っていう声も沢山いただいてましたし。だったらチャレンジしてみよう,と。

4Gamer:
 ということは,やはり海外市場がメインだと。

新妻氏:
 付け加えるなら,マヴカプシリーズはストIVとの対比で差別化が図りやすいというのも,大きな理由ですね。ストIVは,じりじりとした差し合いを楽しむゲームですけど,マヴカプはある種お祭り的というか,難しいコマンドなんかもなくて,とにかく派手に楽しもうっていう。

画像集#030のサムネイル/“お祭り”であることと,格闘ゲームであることの両立を――11年の沈黙を破り登場した「MARVEL VS. CAPCOM 3」,プロデューサー新妻良太氏インタビュー 画像集#031のサムネイル/“お祭り”であることと,格闘ゲームであることの両立を――11年の沈黙を破り登場した「MARVEL VS. CAPCOM 3」,プロデューサー新妻良太氏インタビュー


「もっとハチャメチャだったらいいのに」という要望に答えるのが,マヴカプシリーズの使命


画像集#020のサムネイル/“お祭り”であることと,格闘ゲームであることの両立を――11年の沈黙を破り登場した「MARVEL VS. CAPCOM 3」,プロデューサー新妻良太氏インタビュー
4Gamer:
 先ほどの“お祭り感”というのは,マヴカプシリーズの一つのキモの部分だと思うのですが,一方で格闘ゲーマーとしては,やはりゲームバランスの方も気になります。正直なところ,個人的には過去のマヴカプシリーズは,ハチャメチャ過ぎてついて行けない部分もあったのですが,その辺りはどのようにお考えですか。

新妻氏:
 やはり対戦格闘ゲームである以上,対戦バランスについては,もちろんちゃんと考えてますよ。ただそのバランスの許容量が,ほかのシリーズなどとは違うのかな,と。

4Gamer:
 というと?

新妻氏:
 例えばタツカプシリーズでは,まずシステムありきで,システム側からバランスをコントロールするデザインをとっていました。全員2段ジャンプを持っていたり,空中ダッシュできたりするところがそれですね。一方で今回のマヴカプ3では,キャラクターを尖らせるだけ尖らせてから,その後でバランスを取ろうという考え方をしています。

4Gamer:
 ということは,本作の場合は,システムの違うキャラクター同士のバトルになるわけですか。

新妻氏:
 もちろん最終的には,システムでくるむ形にはなりますけどね。その順番が違うんです。タツカプの場合は,まずシステムを用意してから,できるだけその枠から外れないよう,キャラクターの特徴を付けていきました。本作の場合は,とにかくキャラクターありき,という考え方です。

4Gamer:
 システム的な枷をまず取っ払って,とにかくキャラクターを立たせるわけですね。しかしそうすると,最終的なバランスを取るのはすごく大変なのでは?

新妻氏:
 それはもう,1日に1000試合以上やってるスタッフがいたくらいなので(笑)。そこはもう,日々のテストプレイあるのみです。ただ,わざと緩く作っている部分というのは確かにあります。

4Gamer:
 わざと,ですか。

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新妻氏:
 マヴカプシリーズも,仮にストIVシリーズみたいにバランス最優先で作れといわれたら,それはそれで,ある程度は可能だと思うんですよ。しかしそれだと,キャラクターのトンガリ具合に,どうしても限界が出てきてしまう,マヴカプシリーズならではの魅力がなくなってしまいます。そこがまず差別化すべき点です。

4Gamer:
 ガチガチのバランスのマヴカプというのも,確かに“らしく”ない気がします。そこは個人の好みが大きいのかもしれませんが。

新妻氏:
 そうです。そのうえでマヴカプシリーズが肌に合わない人というのは,やっぱり居ると思いますし,居てしかるべきですよね。そういう人のためにストIVがあるわけですから,その逆のパターンだってあるはずなんです。マヴカプシリーズのハデハデ感というのは,それを踏まえて,あえてやっている。こういう格闘ゲームがあってもいいんじゃないかっていう,僕らなりのメッセージだと思っていただければ。

4Gamer:
 なるほど,よく分かるお話です。お祭り感を最優先しながらも,ゲームとしての面白さもしっかり守る。そういうスタンスだと。

画像集#024のサムネイル/“お祭り”であることと,格闘ゲームであることの両立を――11年の沈黙を破り登場した「MARVEL VS. CAPCOM 3」,プロデューサー新妻良太氏インタビュー
新妻氏:
 やっぱり,プレイして面白くないゲームは作りたくないですし。途中でこれは面白くないとなったら,方向転換も辞さないですよ。実は本作も,E3の前と後で,仕様が全然違うんです。E3の前は,すべてのキャラクターに2段ジャンプと空中ダッシュがあったんですが,それだとタツカプと変わらなくなってしまうということに気がついて。そこで現場スタッフに,「マヴカプ3はあくまでマヴカプシリーズの後継作であって,タツカプとは違うんだ」という話をして,一度仕切り直しています。

4Gamer:
 勝手な印象ですが,タツカプもマヴカプシリーズの延長線上なんだと考えていました。そうではないんですね。

新妻氏:
 発売したのがマヴカプ2→タツカプ→マヴカプ3の順番なので誤解されがちなんですが,僕らの考え方としては,マヴカプ2の後継はあくまでマヴカプ3。タツカプは全然別のライン,別の“新しい”ゲームです。

4Gamer:
 いわれてみれば,マヴカプは3on3ですが,タツカプは2on2ですよね。

新妻氏:
 アシストの性能やプレイフィールを考えると,マヴカプの場合は3on3がちょうど良いんです。マヴカプ2からのプレイヤーも混乱しないですし。

4Gamer:
 ストIVにタツカプ,そしてマヴカプと,プレイヤーの好みで選んで遊んでほしいと。

新妻氏:
 そうですね。カプコンとしては,その選択肢を提示しているつもりです。ただストリートファイターシリーズに関しては,やはりちょっと別格かもしれません。マヴカプシリーズは,その立ち位置として,ストリートファイターシリーズにはできないことを追い求めた側面があると思います。もしマヴカプしかない状態だったとしたら,たぶん全然違う作り方になってたハズですから。ストリートファイターで,プレイヤーの皆さんから寄せられた「もっとハチャメチャだったらいいのに」といった要望への,カプコンからの回答のひとつ。本作については,そう考えてもらっていいのではないかと。


前作から何がどう変わったのか。ゲームシステムのお話


4Gamer:
 ゲームシステムの話が出たので,次はその辺りについて詳しくお聞きしていきます。今作では,ボタンの配置というか,役割がかなり変更になってますね。これはどのような意図で,こうなったんでしょうか。

新妻氏:
 マヴカプの場合,6ボタンにあえてこだわる必要を感じなかった,というところですね。マヴカプは,自分の好きなキャラクターを,より簡単な操作で扱えるというのがテーマの一つにあります。それなら,攻撃に使うボタンは減らして,ハードルは下げた方が,初心者には優しいんじゃないかと。

画像集#011のサムネイル/“お祭り”であることと,格闘ゲームであることの両立を――11年の沈黙を破り登場した「MARVEL VS. CAPCOM 3」,プロデューサー新妻良太氏インタビュー

4Gamer:
 その代わりに,パートナーボタンとエリアルボタンが独立していますね。初心者に配慮したということなら,いっそボタンを減らしてしまう選択肢はなかったんでしょうか。

新妻氏:
 そうすると今度は,駆け引きの引き出しが減りすぎてしまうんですよ。これがストリートファイターだと,こういう変更はものすごく怒られそうですけどね。弱中強にパンチとキック,さらに立ちにしゃがみにジャンプまで。そこまで覚えなきゃいけない技が増えると,初心者はやっぱり壁を感じてしまいます。あと,アマテラスにパンチもキックもないよな,というのもあります(笑)。

4Gamer:
 それは確かに(笑)。そもそもエリアル始動がレバー入れ技だと,そこまで辿り着かないかもしれませんね。

新妻氏:
 エリアルを使った空中戦がウリのゲームなのに,それが出しづらいってどうなんだって話で。じゃいっそのことエリアルボタンでいいじゃない,というところから始まって,最終的に落ち着いたのが今の形です。

新たに導入された「チームエリアルコンボ」。キャラクターが入り乱れ,3回までエリアルコンボを決めていく。攻撃側は大ダメージを狙うなら8+S,ゲージを回収するなら2+S,回避されにくい6+Sの3つのパターンから選択可能
画像集#002のサムネイル/“お祭り”であることと,格闘ゲームであることの両立を――11年の沈黙を破り登場した「MARVEL VS. CAPCOM 3」,プロデューサー新妻良太氏インタビュー
画像集#003のサムネイル/“お祭り”であることと,格闘ゲームであることの両立を――11年の沈黙を破り登場した「MARVEL VS. CAPCOM 3」,プロデューサー新妻良太氏インタビュー
画像集#004のサムネイル/“お祭り”であることと,格闘ゲームであることの両立を――11年の沈黙を破り登場した「MARVEL VS. CAPCOM 3」,プロデューサー新妻良太氏インタビュー
4Gamer:
 ほかに変更されたシステムだと,「チームエリアルコンボ」周りと「X-ファクター」の二つの要素が追加になっていますね。

新妻氏:
 チームエリアルコンボは,空中での駆け引きをさらに楽しんでほしいと考えたのが,今回追加された理由です。

4Gamer:
 確か,「チームエリアルカウンター」で回避できるんですよね。ダメージを伸ばすためのエリアルコンボなのに,回避される可能性があったら,意味がないのでは? 普通に打ち下ろしなり,必殺技で締めた方が,安定しますよね。

新妻氏:
 そこが駆け引きの部分ですね。チームエリアルに繋ぐ場合は,3択になっているんです。さらに打ち上げるパターン,打ち落とすパターン,横に吹っ飛ばすパターンの3つです。それぞれ微妙に効果も違うんですが,その3つの方向に対して,チームエリアルカウンターでどれか一つを抜けることができます。

4Gamer:
 あぁ,なるほど。チームエリアルを出す方は,ダブルアップを狙うような感覚ですか。ゲージも使わないし,面白いですね。

新妻氏:
 ゲージを使う案も検討したんですが,やっぱり空中戦がウリなんだから,どんどん使ってほしいと思って,今の形になってます。ただやられる側も,やられっぱなしでは面白くないですから。対抗策としてチームエリアルカウンターに成功すれば,主導権を奪い返せます。

チームエリアルカウンター
画像集#005のサムネイル/“お祭り”であることと,格闘ゲームであることの両立を――11年の沈黙を破り登場した「MARVEL VS. CAPCOM 3」,プロデューサー新妻良太氏インタビュー

4Gamer:
 「X-ファクター」の方は,これは逆転要素ということですよね。

新妻氏:
 そうです。これは例え負けたとしても「おれ一矢報いたな」っていう感覚,モチベーションに繋がるようなシステムがほしくて,用意したものになります。これも開発中は,何回も使えるようにしたほうがいいのか,あるいは1回きりのほうがいいのか,かなり議論しながら二転三転しました。

画像集#021のサムネイル/“お祭り”であることと,格闘ゲームであることの両立を――11年の沈黙を破り登場した「MARVEL VS. CAPCOM 3」,プロデューサー新妻良太氏インタビュー
4Gamer:
 結果的には1回のみに落ちついたと。

新妻氏:
 その代わりに,いつでも使えるようにしたんです。例えば試合開始直後に使って,とにかく一人倒しきるでも良し,逆に最後の一人で使って,全部ひっくり返すのも良し。戦略次第で色々な使い方ができます。

4Gamer:
 ちなみにここで言うモチベーションというのはどういう意味ですか?

新妻氏:
 初心者と上級者が戦ったときとか,あるいは上級者同士であっても,一方的にやられてしまう事って,やっぱりあるじゃないですか。そういう時って,どうしてもネガティブになっちゃいますよね。それでも,一発はくれてやったっていう感覚があると,次に繋がると思うんですよ。

4Gamer:
 あぁ,なるほど。格闘ゲームの面白さって,実は上手い下手じゃなくて,上手くなりたいというやる気が続くかどうか,というところがありますよね。もちろん下手だと続きにくいわけですが,あそこでこうしていたら……という感覚さえあれば,まだまだ続けられる。

新妻氏:
 そう。逆転要素って色々考えられるんですが,その中からこれを選んだのは,主にそういう理由からですね。

1試合中に1度だけ使用できる「X-ファクター」。使用すると機動力と攻撃力が一定時間上昇し,大ダメージを狙うことができる。またキャラクターによっても若干効果が変わり,チームの残り人数が少ないほど,効果は高く,発動時間も長くなる
画像集#006のサムネイル/“お祭り”であることと,格闘ゲームであることの両立を――11年の沈黙を破り登場した「MARVEL VS. CAPCOM 3」,プロデューサー新妻良太氏インタビュー

4Gamer:
 ゲームシステム以外だと,どういうところが見どころになりますか?

新妻氏:
 今回「ライセンスカード」っていうシステムがあって,これが面白いですよ。自分の戦績や“プレイポイント(PP)”,プレイスタイルといったデータをお互いに確認できる。ちょうど「モンスターハンター」のギルドカードみたいなイメージですね。

ライセンスカード(画像はPS3版)
画像集#007のサムネイル/“お祭り”であることと,格闘ゲームであることの両立を――11年の沈黙を破り登場した「MARVEL VS. CAPCOM 3」,プロデューサー新妻良太氏インタビュー 画像集#008のサムネイル/“お祭り”であることと,格闘ゲームであることの両立を――11年の沈黙を破り登場した「MARVEL VS. CAPCOM 3」,プロデューサー新妻良太氏インタビュー

4Gamer:
 それは「スーパーストリートファイターIV」(PS3 / Xbox 360)(以下,スパIV)にはなかった要素で,ちょっと楽しそうですね。逆にスパIVにあった要素は,概ね揃っていると考えていいんでしょうか。

新妻氏:
 コンボの練習ができるTRAININGモードや,お題となるコンボをこなしていく,MISSIONモードなんかは揃ってますね。ただネットワーク関連については,今回入れられなかったものがあります。

4Gamer:
 というと?

新妻氏:
 ランクマッチにフリーマッチ,ランキングやロビーといった基本的な要素はすべて入っているんですが,観戦モードは入りませんでした。

画像集#012のサムネイル/“お祭り”であることと,格闘ゲームであることの両立を――11年の沈黙を破り登場した「MARVEL VS. CAPCOM 3」,プロデューサー新妻良太氏インタビュー 画像集#015のサムネイル/“お祭り”であることと,格闘ゲームであることの両立を――11年の沈黙を破り登場した「MARVEL VS. CAPCOM 3」,プロデューサー新妻良太氏インタビュー
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4Gamer:
 それはやはり技術的なハードルでしょうか。

新妻氏:
 そうですね。3on3でゲームスピードもかなり早い本作では,通信データ量が,ストIVよりもどうしても多くなってしまうんです。なので今回は快適な対戦環境を優先した形になってます。いろいろなシステムを用意しても肝心の対戦がラグまみれではしょうがないので。

4Gamer:
 外野から見ると,スパIVでできたんだから簡単だろう,と思ってしまいそうですが,やっぱりそうはいかないんですね。

新妻氏:
 いかないですね。僕も最初はそう思ってましたが(笑)。でもストIVがこれだけ皆さんに愛されているのは,第一にネット対戦の基本部分がきちんとできていたからだと思っていますし。その判断は間違っていないと思っています。あとキャラクター選択の時に,キャラクター3人と,3人分のアシストを選ぶのって結構手間なので,あらかじめお気に入りのセットを作れるようにしています。そういう細かいところは,結構気を遣って作っています。

画像集#023のサムネイル/“お祭り”であることと,格闘ゲームであることの両立を――11年の沈黙を破り登場した「MARVEL VS. CAPCOM 3」,プロデューサー新妻良太氏インタビュー

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