インタビュー
「戦国IXA」は10周年と言わず15周年を目指す。プロデューサーとディレクターが語る“ここからもう一盛り上がり”するための施策とは
そんな「戦国IXA」だが,2018年はさらなる盛り上がりを目指し,新たな展開を予定しているという。そこで4Gamerでは,本作のプロデューサーを務める安次嶺(あしみね)佑太氏と,ディレクターの木滝航介氏にその詳細を聞いてみた。
現在の勢いなら,10周年と言わず,15周年を目指せる
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。安次嶺さんは,ファンにはおなじみだった高橋祐介氏に代わって新プロデューサーに就任したとのことですが,まずはお2人がどのような形で「戦国IXA」に関わってきたのか,教えていただけないでしょうか。
スクウェア・エニックスのブラウザゲームやスマートフォンゲームの基盤となる「SQUARE ENIX BRIDGE」を作った後,ブラウザゲーム「ドラゴンクエスト モンスターパレード」に携わるようになりました。現在は,スマホゲームの「ドラゴンクエスト どこでもモンスターパレード」(iOS / Android)のプロデューサーを務めていますが,並行して「戦国IXA」も手がけることになりました。
4Gamer:
というと,「戦国IXA」に関わるのは今回が初めてということでしょうか。
安次嶺氏:
そのとおりです。1人のプレイヤーとして,「戦国IXA」を楽しんではいましたけれども。
私は2011年からの7年間,ずっとプランナーやディレクターとして「戦国IXA」に関わってきました。
安次嶺氏:
「戦国IXA」は2018年8月に8周年を迎えますから,木滝は初期から関わってきたことになります。
4Gamer:
プロデューサーの就任が決まったとき,安次嶺さんは率直に何を思いましたか。
安次嶺氏:
結構大変な仕事を任されたなと。というのも「戦国IXA」は,お客様に長年好評をいただいており,社内でも評価の高いプロジェクトです。しかし私自身は,「戦国IXA」がたどってきた過去をすべて網羅しているわけではありません。また「ドラゴンクエスト どこでもモンスターパレード」との兼任ということもあり,私に何ができるのか,何をするべきなのかをかなり悩みました。
4Gamer:
積み重ねてきた歴史がありますし,簡単に何かを変える,というわけにはいかないタイトルですよね。
安次嶺氏:
いろいろと考えた末,ゲームの遊び方を変えることなく,その延長線上に新しい体験を提供していくことが重要だろう,という結論にたどり着きました。
そしてもう一つ,ここ数年の「戦国IXA」は積極的にプロモーションを打っていませんでしたから,まだまだ多くのお客様に楽しんでいただいていることをアピールしつつ,新規のお客様を開拓していくのがベストだろうと。
木滝氏:
ゲームの中のことは主にディレクターの担当ですが,プロデューサーはそれをどうやって広めていくのか,集客していくのか,あるいはプロジェクトを会社にとってどういう存在にするのかといったことを考えるのが仕事です。安次嶺はプロデューサーとしての実績があるので,引き続き「戦国IXA」をいいプロジェクトとして展開できると信頼しています。
4Gamer:
安次嶺さんがおっしゃるとおり,「戦国IXA」は長寿タイトルですから,ある程度ゲームが好きな人であれば,名前や,あるいはおおまかな内容といったことを知っていると思います。その状況で,今後どのように盛り上げていくのでしょうか。
安次嶺氏:
確かに「戦国IXA」の存在を知っている方や,過去に遊んで今は休眠していらっしゃる方は多いと思います。そういった方々に「またやってみるか」と思っていただけるなら幸いです。しかし現実的には,私自身もそうですが,一度遊ぶのを止めたゲームに復帰するタイミングはなかなかありません。
4Gamer:
確かにそうです。
安次嶺氏:
その一方で,「戦国IXA」は他社さんの戦国もののゲームと比較すると,まだまだ知名度が高いわけではないにもかかわらず,遊んでいる方からは非常に高い評価をいただいています。またビジネスとしても大変好調なんですよ。しかし,それがなかなか世の中に伝わっていない。そこで戦国イベントに出展するなどして認知を広げ,来たる10周年に向けて精力的に活動していこうと考えています。
木滝氏:
よくプレイヤーの皆さんから,「最近,遊ぶ人が減ってきているんじゃないか」「ゲームとして衰退しているんじゃないか」といったご意見をいただく一方で,会社からは「好調だからガンガン行こう」「10周年と言わず,15周年を目指そう」と言われているんです。実際,ゲーム内が閑散としているかというと,まったくそんなことはありませんし。
4Gamer:
プレイヤーが心配する一方で,社内が「ガンガン行こう」というのは興味深いですね。逆ならありそうな気もしますが。
木滝氏:
ええ。好調なんですが,我々の努力不足もあって,それが世間に伝わっていません。オンラインゲームは時間とお金を使って楽しむものですから,「もしかしたら1年後にはサービスが終了してしまうかもしれない」といった心配が生まれると,気分が乗らなくなってしまいます。そこで「戦国IXA」が好調なことを,あらためてアピールしていきましょうと。
安次嶺氏:
私としても木滝としても,そしてスクウェア・エニックスとしても,「ここからさらにもう一盛り上がり」くらいの気持ちなんですよ。
もっとも,新規にプレイを始める可能性のある方は,「8年前のゲームか」「結局ストラテジーゲームだろ」と思うかもしれませんが,それでも私達には,「戦国IXA」を通じて新たな体験を提供していけると思っています。言葉では伝わりにくいでしょうから,行動で示していきます。
4Gamer:
そうした行動の1つが,戦国イベントへの出展であると。
安次嶺氏:
そのとおりです。2019年が北条早雲の没後500年ということで,その記念イベントの第1弾が2018年5月に開催されるんですけれども,これを皮切りに,続々と戦国イベントにブースを出展します。ただ,こうした戦国イベントは春と秋に集中する傾向があるので,すべてに出展するのは難しいですね。
4Gamer:
春と秋に集中するのは,何か理由があるのでしょうか。
安次嶺氏:
武将にまつわるイベントは,武将の亡くなった時期に合わせて開催されることが多いらしく,そして武将が命を落とすことになる合戦は,田植えや稲刈りの時期を調整して行われていたから……という説を聞いたことがありますが,真相は不明です(笑)。
2018年8月から全プラットフォームの垣根を越えた対戦が可能に
4Gamer:
先ほど話に出たとおり,「戦国IXA」は今年で8周年,2020年には10周年を迎えますが,そこまでの具体的な施策の構想はすでにあるのでしょうか。
木滝氏:
フワッとした構想はありますが,具体的なものとなるとこの先1年程度になってしまいますね。
安次嶺氏:
サービスとして提供するゲームは,先の予定を確定させるのがなかなか難しいんですよ。
直近の予定では,8月にYahoo!ゲーム,mixiゲーム,NHN ハンゲーム,my GAMECITY,ゲソてんの,どのアカウントを使ってもすべてのワールドにログインできるという刷新を行います。
木滝氏:
つまり,異なるプラットフォームのアカウント同士であっても,対戦できるようになるわけです。
安次嶺氏:
これまでもYahoo!ゲーム以外のアカウントなら可能でしたが。そこに8月からYahoo!ゲームも加わるという形です。
4Gamer:
プレイヤーとしては嬉しい話ですが,開発する側としては大変な作業ではないでしょうか。
安次嶺氏:
もちろん大変なのですが,運用面では楽になる部分もあるんです。プラットフォームごとに違う内容を展開していると,バージョン管理が大変になるんですよね。例えば不具合が発生した場合に,すべてに同じパッチを当てることができない,といった問題が起きるんです。
それが8月からは1つになりますから,運用上の効率が上がりますし,お客様にもよい効果があるだろうと期待しています。
4Gamer:
システム周りでいうと,7周年記念のオフラインイベントで,前プロデューサーの高橋氏が「サーバーが重くなる症状の改善に取り組む」と発言していましたが,そちらはどうなっているでしょうか。
木滝氏:
改修を進めています。サーバーが重くなる原因は,プレイヤーの増加やピークタイムの問題などいくつかあるのですが,外部ツールの使用もその一つです。最近では1つのアカウントから,数分間で数千から数万ものアクセスがくることもあって,こういうものを使われると,瞬間的にサーバーが重くなってしまうんです。
安次嶺氏:
個人で1万アクセスとなると,もはやDoSアタックと変わりませんからね。
木滝氏:
当然,我々もそうしたツールへの対策を試みていますし,サーバーの機材も新しいものに入れ替えて,サービスイン時よりも格段に性能が良くなっています。ただその一方で,長年サービスを続けていると,ミドルウェアのサービスが終了してしまって,新しいものではずっと使っていた関数が使えなくなってしまう……といった問題が発生することもあります。
安次嶺氏:
ソースコードで見れば,サービスインの頃とはまったく別ものですからね。
木滝氏:
今後も改修を続けていきますが,常に状況と様子を見ながら最適化していくことが主になるので,例えば「今日からサーバーが重くなることはありません!」と宣言するといったことは難しい……というのが正直なところです。
4Gamer:
対症療法的な手段しか取れないと
木滝氏:
そうなんです。
あとは「不正プレイヤーのものらしき城がある」というご指摘もよくいただくのですが,今のシステム上,そういったプレイヤーのアカウントを停止しても,ほかのお客様には伝わらないんです。おそらく「ずっと不正者の城が残っているじゃないか」と思うお客様もいらっしゃるでしょうが,適宜対策はしていますので,ご理解いただければと。
4Gamer:
アカウント停止した城を消してしまうことはできないのでしょうか。
木滝氏:
万が一,不正者でなかったケースを考慮すると,データを消してしまうことは難しいんです。現状は,不正者の疑いがあるアカウントを停止してログインできなくさせることで対処しています。
ただもちろん,正規のお客様が不快な思いをしなくとも済むよう,順次改修は試みていきます。
常に緊張感があり,かつプレイヤーそれぞれの楽しみ方ができるゲーム
4Gamer:
プロモーションとシステム回りのお話がありましたけれども,今後「戦国IXA」はゲームとしてどのように展開していくのでしょうか。
木滝氏:
今までもそうですが,基本的には「必勝法がある」「特定のプレイヤーが勝ち続ける」「これだけやっていればいい」という状況が起き続けないようにしていきます。確かに必勝法を発見したお客様は,短いスパンで見ると楽しめるでしょうが,半年後,同じことを続けていて本当に楽しいかなと。すごくうまく立ち回っても「もしかしたら,負けるかもしれない」という緊張感がないと,面白くないと思うんですよ。
そこで「戦国IXA」では,1戦闘ごとの勝率を見て,同じくらいの順位のお客様同士が対戦したときには,なるべく五分五分になるように,ちょっと順位差があるときは6:4なり7:3なりになるように調整を進めています。
4Gamer:
絶対に勝てない,絶対に負けないという状況を作らないようにすると。
木滝氏:
はい。調整に関しては,過去に「槍」「弓」「馬」という兵科の三すくみとは別扱いだった「砲」を三すくみに加えるという大きな改変を行ったことがあります。
この調整を実行した理由は,当時のお客様が訓練している兵士のデータを見ると砲が60%,馬が30%,残りが10%というような状況だったからです。つまり3すくみや相性を考えなくとも,砲を使えばいいというゲームになっていたんですね。
4Gamer:
まさに“短期で見れば楽しいけれど,そのまま続くと作業になる”という状況ですね。
木滝氏:
お叱りを覚悟のうえで調整を進めた結果,現状は全5兵科がほぼ横並びとなり,相性などをきちんと考えて遊ぶゲームになってきています。こうした調整は,どうしても「育てた武将が弱くなる」と受け取られがちですが,「戦国IXA」は最終的に勝った負けたを楽しむ対戦ゲームであることを大切にして,アップデートを進めています。
4Gamer:
プレイヤーの声に耳を傾けるけれども,長期的な視点を忘れないと。
木滝氏:
何かを大きく変えた結果,お客様の育てた武将が使いものにならなくなる,ということは避けなければならないので,少しずつ調整を加えています。
また「戦国IXA」はどこまで行っても内政で兵士を作り,武将を育成し,それを合戦で戦わせるというゲームです。安次嶺が「新しい体験は,これまでの延長線上で」と話していたとおり,その本質は何年経とうが変えるつもりはありません。RTSっぽい部分を残しつつ,合戦のコアとなっている部分はきちんと維持していきます。
4Gamer:
急にアクション要素が入ったり,といったことはないわけですね。
木滝氏:
はい。ですが,例えば最近の最近の傾向として,合戦の1日めと比較すると,2日めは戦闘の発生数が少ないんですよね。そこで以前,NPCの影武者を投入したりもしたのですが,直近では「やはりPvPにできないか」「2日めならではの要素を作れないか」といった議論はしています。
4Gamer:
2日めに戦闘発生数が少なくなる理由は何でしょう。
木滝氏:
1日めだけで満足してしまった,使える兵士がいなくなってしまった,あるいは攻めるところがなくなった,勝てるところがなくなったといった,さまざまな事情があります。それらを踏まえて,2日めを楽しめる要素を作りたいですね。
安次嶺氏:
やるべきこと,解決すべき課題は常にいっぱいあるんです。それは,おそらく1年後も変わりません。
4Gamer:
その中でも常に最優先で考えているのが,おっしゃっていたようにバランス調整であると。
木滝氏:
バランス調整では,どこに焦点を当てるかが一番難しいんです。「時間と所有しているリソース,プレイヤー自身の能力などいくつかの要素が噛み合ったときに,誰の勝率が何%ならバランスがいいのか」という問いには,なかなか答えを出せません。
例えば,かけた時間と労力によって勝率が上がるのは,そのお客様が頑張ったからなので当然なのですが,それが勝率100%にならないように,かといって,頑張って勝率50%では頑張りがいがありませんから,ほどほどに設定する必要があります。
4Gamer:
難しい課題ですね。同じ調整でも,プレイヤーによって受け取り方は違うでしょうし。
木滝氏:
イメージ的には,「すごく頑張ったら勝率が8割に上がった」くらいの感じでしょうか。
また,ランキング1位と,100位や200位,あるいはそれ以下というプレイヤーでは,遊び方が異なります。
例えば武将の能力に自信はないが時間はある,というプレイヤーであれば,ほかのプレイヤーがログインしていない時間を狙って拠点を落とし,戦功を稼ぐという手段もあります。そうした,いわゆる“空き巣”をゲーム側が推奨するのはどうかという問題もありますが,常にガチンコでバトルするのではなく,ほかのお客様のサポートに回るなど,各人が楽しめる要素をきちんと提供することを心がけていきます。
4Gamer:
分かりました。
ちなみに安次嶺さんは,プレイヤーとして「戦国IXA」をどう見ていたのでしょうか。
安次嶺氏:
私は,4期か5期くらいまでしかプレイしていないんです。当時は短い時間でいかに楽しめるかを考え,「一戦撃破」ランキングの上位に入ることだけを狙っていましたね。まさに木滝の言っていた「砲」の最強時代で,最高の部隊を組み,一戦撃破の数字を上げることに血道を上げていました。
4Gamer:
今後は,そういった人それぞれの楽しみ方を増やしていくと。
木滝氏:
そうです。最近,その部分が弱くなっているので,一戦撃破もそうですが,あるいは内政を頑張って人口や資源生産量のトップを目指すなど,さまざまな形でモチベーションを保てるようなゲームにしたいですね。
「今年は去年よりもいいゲームにする」という気持ち
4Gamer:
「戦国IXA」は約8年前に開発されたブラウザゲームですが,ここ数年はHTML5を使ったリッチなタイトルも出てきていますよね。そうした新しいブラウザゲームとの差別化をどう考えていますか。
まず「戦国IXA」は,ブラウザゲームの中でも,ゲームの性質上,表計算ソフトやメーラーを立ち上げたまま遊べるところが大きいですよね。つまり仕事中にも遊べてしまうという安心感があります。
また,例えばグラフィックスをリッチにするといった方向ではなく,マップがスムーズに動くようにするなど,利便性を上げる方向でアップデートを重ねてきました。その意味では,自ずと差別化ができているんじゃないかと思います。
木滝氏:
以前,よかれと思って内政画面で空が徐々に明るくなったり,施設の松明がチラチラしたり,キャラクターが動いたりという演出を入れたのですが,「動作が重い」「目が疲れる」といった苦情が相次いで,2週間で取り下げたことがあるんです。
4Gamer:
プレイヤーも,見た目より利便性を求めていたと。
木滝氏:
演出次第で,もっと今風のゲームに見せることもできるのですが,その代わりに要求スペックが上がって,手軽さがなくなってしまいますから。そのぶん,お話してきたようにゲームとしての楽しさを充実させていこうと考えています。
4Gamer:
なるほど。ところで,「戦国IXA」のプレイヤー層は,どんな構成になっているのでしょうか。もちろん可能な範囲で構いませんので,教えてもらえますか。
木滝氏:
「戦国IXA」では個人情報を取得していませんので,基本的には開発チームも分からないんです。
安次嶺氏:
「WebMoney Award」で公開されているデータから,投票してくださったプレイヤー層の傾向を把握したりはしていますけれども。それを見るかぎりでは,30〜40歳以上の男性が多いですね。
木滝氏:
また課金システムをご利用いただくときに,年齢認証で生年月の入力が必要になります。そこでも30代後半〜50歳が半数以上という結果が出ています。
安次嶺氏:
8年近くサービスを提供しているタイトルですから,最初からプレイしてくださっているお客様だと単純に8歳年齢を重ねているんですよね。私も当時ギリギリ20代でしたが,今や40歳に近くになっていますし。
4Gamer:
ゲームとともにプレイヤーの年齢が高くなっているという実感はありますか。
木滝氏:
当初思っていた「40代くらいの方が結構多い」という感覚のそれが,今は50代になっていますね。ちょうど8年分,そのままスライドしてきたんだろうと捉えています。
4Gamer:
長年遊び続けてもらえる理由を,どこにあると分析していますか。
木滝氏:
繰り返しですが,どこかに緊張感を残しているからだと思います。「戦国IXA」は常時戦闘中のRTSとは違い,合戦日が周期的にあり,しかもそれが6日間のうち2日間に限定されます。その中で基本的には自分の城が必ず建つため,「空き巣されるかも」「ちょっと目を離した隙にやられるかも」といった不安が,どんなに強いお客様にもつきまといます。
ゲームには,「ストレスと解放」「目標とその達成」といった本質がありますけれども,「戦国IXA」の場合は「楽勝じゃない」という対戦の緊張感を残しているのが,長く遊んでいただける理由になっているのだろうと。
4Gamer:
程度はともかく,常にゲームのことが気になっているということですね。
ワールドを分けている理由も,そうした緊張感を保つためです。そうしないと長く遊んでいる方はずっと勝ち続けて緊張感がなくなりますし,そうでない方は負け続けてゲームを遊ぶモチベーションを失ってしまいかねませんから。なるべく勝った負けたを繰り返すように作っているからこそ,長く遊んでいただけているんだろうなと。
安次嶺氏:
あと,スタッフがあきらめないことも大きいでしょうね。
木滝氏:
ゲームに限らず,サービスというものは,続けていくうちにお客様の数が減り,収益が厳しくなり,いつか閉じるということを前提に運用されることが多いと思うんですよね。
でも僕自身は負けず嫌いなので,「今年は去年よりも絶対によくする」と毎年考えているんです。それはお客様の数も,収益もそうです。「戦国IXA」のプロジェクトに関しては,ずっと上げていきましょうと。
4Gamer:
閉じることは考えていないと。
木滝氏:
むしろ,ほかのタイトルをどれだけ見送れるか,ぐらいの気持ちです。
安次嶺氏:
常に見送っていきたいですね。
4Gamer:
では,今後の予定でほかに決まっているものがあったら教えてください。
安次嶺氏:
5月からは,お話したとおり,各地の戦国イベントに出展します。同時にインゲームキャンペーンを開催し,戦国イベント会場に足を運べないというお客様にも記念アイテムなどを提供できる仕組みを用意します。もちろん会場にいらっしゃった方には,プラスでさらに何かしら提供いたします。とくに北条早雲の記念イベントには,私も顔を出す予定です。
そのあと8月の刷新のタイミングで,その先の展開についてのお話ができるかと思います。
4Gamer:
最後に「戦国IXA」の今後に注目している人に向けてメッセージをお願いします。
木滝氏:
ここまでサービスを続けて来ましたし,これからもお客様としっかり向き合っていこうと考えています。ずっと楽しんでいただけるよう,アップデートなどを展開していきますので,引き続きよろしくお願いいたします。
安次嶺氏:
至らないことも多々あるかと思いますが,スクウェア・エニックスとしても私としても「戦国IXA」を続けていく体制を保っていきます。その中で,私がやれることを最大限努力してまいりますので,ぜひよろしくお願いします。
4Gamer:
ありがとうございました。
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