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[TGS 2011]まさにジェットコースターアクション。「BioShock Infinite」は日本語吹き替えで発売。キャラクターを担当する声優も明らかに
「BioShock Infinite」公式サイト(要年齢認証)
まずは,Take-Two Interactive Japanの森田卓宏氏から,ゲームのストーリーが説明された。これまでも何度か書いてきたように,シリーズ第一弾となる「BioShock」(2007年)の舞台だった海底都市「ラプチャー」に対して,Infiniteの舞台は空中都市「コロンビア」。時は1912年と,BioShockより四半世紀以上も昔に遡る。当時の科学技術の粋を尽くして作られた空中都市だったが,義和団事件をきっかけにアメリカ政府はコロンビアとの関係を絶つことになり,その後,コロンビアはどこへともなく消え去る。そして,たまに空中に姿を現しては人々を恐れさせる存在になってしまうのだ。
主人公のブッカー・デュイットは,落ちぶれ気味の元ピンカートン探偵社のエージェントで,彼は15年前に誘拐された少女,エリザベスを救出するためにコロンビアに乗り込んだ。エリザベスをさらったのは,謎の怪鳥“Song Bird”で,理由はエリザベスの持っている特殊能力と何か関係があるらしい。以来,Song Birdはエリザベスの唯一の交流相手となり,彼女はSong Birdに逆らうことはできなくなっている。
芸術と科学の理想郷として作られたラプチャーが,行きすぎた人体改造技術によって自滅したように,コロンビアもまた,崩壊の危機に瀕している。富裕層によって構成される「ファウンダーズ」と,労働者の組織「ボックス・ポピュライ」が激しく対立しているのだ。そんなわけでブッカー,つまりプレイヤーは強力なSong Birdの追跡をかわしつつ,見境なく襲ってくる過激な連中を倒して,エリザベスと共に地上に戻らなくてはならないのだ。
日本語吹き替え版で,キャラクターの声を担当するのは,以下の皆さんだ。
ブッカー・デュイット:藤原啓治さん
エリザベス:沢城みゆきさん
現在役名非公開:朴 璐美さん
藤原啓治さん |
沢城みゆきさん |
朴 璐美さん |
さて,下に掲載したムービーは,2011年6月に開催されたE3でのデモの模様を収録したものだが,今回のプレゼンテーションでもほぼ同一の内容になっている。森田氏の話に続いて,ライブデモが行われたのだが,具体的にはこのムービーのテキストと音声が日本語になったものが,メディアに公開されたと思ってもらって間違いない。とくに,エリザベスの特殊能力である「ティア」と,スカイラインを使った,ジェットコースターに乗っているようなアクションに注目してほしいところ。内容としては,Song Birdから逃げる二人が,ファンダーの指導者であるカムストックに会いに行こうとしている一連のシーケンスだ。
デモ終了後,デベロッパであるIrrational GamesのBill Gardner氏との質疑応答に移った。Gardner氏は,初代BioShockの産みの親であり,ゲームデザイナーとして有名なKen Levine氏に協力して,ハイレベルなゲームデザインとビジョンを作り上げた人物だ。
Gardner氏の話によれば,場所も時代もキャラクターも異なるが,Infiniteの世界は,初代BioShockのDNAを色濃く受け継いでいる。エリザベスとSong Birdの関係は,BioShockにおけるビッグ・ダディとリトル・シスターのそれを思わせる雰囲気――あくまで印象であり,実際のところどうなのかは分からない――だし,ラプチャーとコロンビアは「夢破れたユートピア」という点で一致している。
ストーリーのキーとなるのは,やはりエリザベスの持つ特殊能力,ティアだ。ムービーでも分かるように,次元をつなぐティアにはものすごい力があるようだが,エリザベスはそれをコントロールすることができない。死にかけた馬を助けようとしたエリザベスが呼び出したのは,「Revenge of the Jedi」(ジェダイの帰還)が上映され,ヘリコプターが飛び,電気製品が売られる現代社会だ。うーむ,これは気になるところ。
ゲームのメカニズムとしては,こちらもムービーにあるように,ロケット砲などの武器をティアを通して手に入れたり,大きなオブジェクトを出して,敵の攻撃をよける盾にしたりできる。ただし,望んだものが必ず手にはいるわけではなく,エリザベスはたまに望んだものを出せない場合もあるので,そのあたりが戦略というか,ゲーム的な面白さになるわけだ。
また,ブッカー自身が特殊能力を持っていることにも気づいたと思うが,これは「ビガー」と呼ばれるアイテムによるもの。BioShockのプラスミドのような位置づけだが,具体的になんなのか? コロンビアのテクノロジーなのか? という点は現在のところ鋭意調査中だ。ビガーには,ムービーに登場したもの以外,いろいろな種類があるという。
ゲームの進行は基本的にリニアだが,個々の局面で選択を迫られることもある。例えば,郵便局員の処刑に行き会った主人公は,それを阻止しようとして戦いに巻き込まれるが,無視して進むこともできるといった感じだ。また,ティアやビガーがあるため,戦い方の自由度も高い。とはいえ,本作がストーリーに重点が置かれた作品であることは間違いない。
日本語版は,日本語音声でも英語音声+日本語字幕でもプレイできるとのこと。日本語は話せないが,日本語版の音声を聞く限り感情がこもっていて非常にいい感じだとGardner氏は言う。
最後にGardner氏は「発売が待ちきれない」とし,日本のプレイヤーに今までにないゲーム体験を提供できるのは非常にエキサイティングだと延べ「ユニークな物語を,ユニークな形でプレイヤーに届けるBioShock Infiniteを,きっと日本の人々も気にいってくれると思います」という言葉で締めくくった。
ちなみに,ボストンのIrrational Gamesから日本に到着するなり,取るものもとりあえずといった雰囲気で秋葉原に向かったというGardner氏。何を購入したのか聞いてみたところ,NES用のレトロゲームとのこと。ある有名専門店に向かおうとしていたが見つからず,あきらめかけたとき,どこからか流れたてきた「ゼルダの伝説」の主題歌に気づき,その音を頼りに目当ての店を見つけだしたという。BioShockなみの冒険だが,どう考えても,根っからのゲーマーとしか思えないGardner氏らの作るBioShock Infiniteに期待したい。
- 関連タイトル:
BioShock Infinite
- 関連タイトル:
バイオショック インフィニット
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(C) 2002-2013 Take-Two Interactive Software, Inc. Developed by Irrational Games. BioShock, BioShock Infinite, Irrational Games, 2K Games, Take-Two Interactive Software and their respective logos are all trademarks of Take-Two Interactive Software, Inc. All rights reserved.
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