前回大会の優勝チームも参戦！　PSO2公式全国大会「アークスグランプリ」の大阪大会予選をレポート

　2014年6月21日，セガのオンラインRPG「ファンタシースターオンライン2」（PC/PS Vita。以下，PSO2）のオフラインイベント「ファンタシースター感謝祭2014」（大阪会場）が，大阪・インテックス大阪にて開催された。本稿では，イベント会場の模様と，PSO2公式全国大会「アークスグランプリ」の大阪大会予選の結果をお伝えしよう。

プレイヤーへの状況説明を行う開発チームの3名（左から菅沼氏，酒井氏，木村氏）。真摯に語りかけるその姿に，温かい拍手が贈られた

　なお，本イベントの直前に外部からのDDoS攻撃によってネットワーク障害が発生し，PSO2のサービスが一時停止，さらに公式サイトが閲覧できない状況になっている（関連記事）。
　そのため，イベントの開催前には開発チームを代表して，シリーズプロデューサーの酒井智史氏，シリーズディレクターの木村裕也氏，「EPISODE3」とPS Vita版のディレクターである菅沼 裕氏が登壇し，「悪意ある第三者からの攻撃により，サーバー内のデータを守るために一時停止しています」と，直接プレイヤーへの状況説明が行われた。酒井氏が「現状ではいつとは言えないが，必ず再開させます」と決意を語ると，場内からは温かい拍手が沸き起こり，開発チームとプレイヤーとの深い信頼関係を感じさせた。

東京会場と同じく，場内には多数のオブジェクトが展示。とくにボスエネミーの巨大像は，フォトスポットや待ち合わせ場所として大いに活用されていた。また，タペストリーにはEPISODE3からの新クラス「バウンサー」も加わった

物販やアトラクションコーナーも大行列ができる賑いに

オフラインイベントならではの来場者が自由に寄せ書きできるコーナーも。「ファンタシースター ノヴァ」のPV上映も行われた

大阪大会のご当地キャラクター「いしきりんちゃん」がステージに登場（しかもバルーンでできたフォニュエールのヘッドピース付き）。これには菅沼氏も，思わずデュアルブレード（バルーン製）を手にして決めポーズ！

来場したコスプレイヤーがステージを彩った。プレイヤーキャラクターだけでなく，ダーカーやNPCのコスプレを披露する人もいて，かなりの盛り上がりを見せた

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「ファンタシースターオンライン2」公式サイト

前回大会の優勝者らが熱戦を繰り広げた

アークスグランプリ大阪大会予選

　アークスグランプリの予選は，東京大会と同じく，専用クエスト「アークスGP2014予選」のクリアタイムを競う形式となっている。大阪大会といえば，前回の全国大会優勝チームを輩出したこともあり，参加チームの腕前は全体的な高め。サービスが一時停止しているため，直前の練習ができないという状況ではあったが，そんな不安を微塵も感じさせない熱戦が展開された。
　イベント当日に実施された予選を勝ち上がり，セミファイナルに進出したチームは以下のとおり。

●PS Vita部門
予選1位：ラヴフェニックス
　予選クリアタイム：2分43秒26
　チーム構成：ブレイバー/ブレイバー
予選2位：レアドロップなんて無かった
　予選クリアタイム：2分49秒91
　チーム構成：ハンター/ブレイバー
予選3位：Oblivion
　予選クリアタイム：3分02秒86
　チーム構成：ハンター/ハンター
予選4位：ホモシズ
　予選クリアタイム：3分03秒05
　チーム構成：レンジャー/ハンター

●PC部門
予選1位：ちくわ。
　予選クリアタイム：2分15秒97
　チーム構成：フォース/レンジャー/ハンター/ハンター
予選2位：チャリで来た2014
　予選クリアタイム：2分51秒38
　チーム構成：フォース/ハンター/ハンター/レンジャー
予選3位：らっぴーのふとももo
　予選クリアタイム：2分53秒39
　チーム構成：ハンター/レンジャー/フォース/ハンター
予選4位：Arks(株)
　予選クリアタイム：3分18秒89
　チーム構成：ハンター/ハンター/ハンター/フォース

予選には，PS Vita部門に26チーム，PC部門に28チームがエントリー。東京大会の優勝チームを上回るタイムを叩き出したチームもいるなど，激戦が展開された

大会MCは前年同様，K-1などでも活躍したリングアナウンサーのボンバー森尾氏が務め，会場の盛り上げに一役買った

　熱心なPSO2プレイヤーなら，すでに気づいているだろうが，PS Vita部門の顔触れを見ると前回大会のPS Vita部門優勝チーム「Oblivion」と，PC部門優勝チーム「ラヴフェニックス」の姿がある。2年連続優勝を狙った両チームだが，セミファイナルの結果は「Oblivion」が敗退，「ラヴフェニックス」が決勝進出と明暗を分けることになった。
　一方，PC部門のセミファイナルは，予選で東京大会の優勝チームをしのぐ2分15秒97というズバ抜けたタイムを叩き出した「ちくわ。」に注目が集まった。余計なプレッシャーにもなりかねない状況ではあったが，予選を上回るタイム（2分10秒68）でファイナル進出を果たしていた。

セミファイナルに進出したチームが勢揃い。前回大会の優勝チームがいることもあって，レベルの高いタイムアタックが繰り広げられた

　PS Vita部門のファイナルは，「レアドロップなんて無かった」と「ラヴフェニックス」の顔合わせに。クリアタイムはほぼ横並びだったことで接戦が予想されたが，ジリジリと差を広げていった「レアドロップなんて無かった」が2分33秒57の好タイムでクリア。セミファイナルに続き，前回の優勝チームを下しての栄冠に来場者から大きな歓声が贈られていた。
　また，PC部門のファイナルの組み合わせは，「チャリで来た2014」と「ちくわ。」。両チームともにバランス重視の編成で好勝負が期待されたが，大一番の緊張感からか両チームに手痛いミスが見られた。それでも最後まで戦い抜いた結果，「ちくわ。」が2分22秒82のタイムで優勝を勝ち取った。

PS Vita部門を制した「レアドロップなんて無かった」。優勝賞品として記念メダルと25000AC，ルームグッズのトロフィーが贈られた

ハンターがチェインをミスする場面なども見られたが，それでも2分22秒82というタイムでPC部門を制した「ちくわ。」。メンバーがアカウントハックに遭った際にも助け合ったという熱いエピソードも披露した

　ファイナルを戦った4チームについて，開発チームの3名は「PCとPS Vitaの違いが出ていて，見応えがあった。それぞれのプレイの突き詰め方が勝敗の鍵を握る」（菅沼氏），「昨年の優勝者がいるだけにレベルが高く，ジャイアントキリングもあった。大会には魔物が住んでいるので何が起こるか分からない」（木村氏），「昨年の優勝者が2連覇を狙うも番狂わせがあって面白かった。実力のある新しいプレイヤーが出てきて嬉しい」（酒井氏）とそれぞれコメント。今後，福岡（6月28日開催），札幌（7月26日開催），名古屋（8月3日開催）で行われる地方大会を勝ち抜いたチームが激突するアークスグランプリ決勝大会（8月16日開催）がますます楽しみになってきた。

「ファンタシースターオンライン2」公式サイト