インタビュー
なぜ,あえて“JRPG”にこだわるのか。29歳の新たなリーダー,イメージエポックの代表取締役・御影良衛氏に,そのビジョンを聞いた
目標は“JRPG”が世界で認められ,
RPGのスタンダードになる瞬間
4Gamer:
では,改めて聞きます。イメージエポックが「JRPG」をキーワードに掲げる意義と理由を教えてください。先ほど,言葉の枠からはみ出す部分もあるというお話もありましたが。
コンセプトのステージはいくつかあるのですが,イメージエポックとして,まず“日本産のRPGを懇切丁寧に作れる企業になる”という意味を込めています。気に入って遊んでくださる方がいらっしゃるのは承知の上ですが,これまでリリースしてきたタイトルは“もう一歩”足りないと捉えています。
そのもう一歩は,2012年には到達できるのではないかと僕は見込んでいます。というのも,以前は「イメージエポックのRPGってフツーだよね」といわれていたのが,最近では「面白いよね,良作だよね」「凡ゲーと良作の間」という評価に変わったからです。そこをひとまず,何年で「良作と神ゲーの間」くらいまでに持っていくかが大切だと思っています。
4Gamer:
一つ一つ段階を踏んでいくわけですか。
御影氏:
僕はこの場で,日本のRPG市場がどうこうと偉そうなことを言っていて恐縮ですが,どんなにいい市場であっても,いいゲームを作らなければ意味がありません。当たり前ですが。
僕らがいうJRPGという言葉には,今まで作ってきた商品に対する責任感と,これから未来に向かって作り続けていくという責任感が込められています。
二つめのステージは,JRPGをきちんと作れるようになった上で,世界に通用するRPGを作ることです。僕らはまだまだJRPGが完璧に作れる存在ではありません。「イメージエポックのRPGは面白い」といってくださるユーザーさんを裏切らない形で,今度は世界のユーザーさんにも届けられるJRPGを作っていきましょう,と。
4Gamer:
基本に忠実でありながらも,世界で評価されるようにしていくわけでね。
御影氏:
三つめのステージは,JRPGを壊すことになります。そもそもJRPGという言葉は海外における蔑称ですから,認められた瞬間に必要なくなるんですよね。僕達を含めて,日本でRPGに関わっている人達の目標は,JRPGという今の蔑称をなくすことにあるといってもいいかもしれません。
4Gamer:
JRPGの代表的な特徴として,コマンド選択式などが挙げられますが,そういった部分に何かこだわりはあるのですか?
御影氏:
そこはまったく意識していません。実は,会社のお題目としてJRPGというキーワードを選んだときに,「最後の約束の物語」を作ろうと思ったんです。「ドラゴンクエスト」や「ファイナルファンタジー」から培われてきたコマンド式の面白いRPGをキチンと作ること自体に,僕らとしては大きな意義があるなと。いわば“再確認”のための作業なんですね。
4Gamer:
なるほど。
例えば,40代の開発者にとって,コマンド式のRPGを作るのは古いことかもしれません。ところが20代の開発者は,コマンド式RPGを作った経験がないんですね。つまり,先輩がコマンド式RPGの開発から得たであろう経験を,僕らは共有できていないんです。
とくに今の若手開発者は,業界に入った直後からもの凄くクオリティの高い3Dゲームに携わることになります。そういう意味では,小学校から中学校,高校とステップアップしていくのと同じく,今,コマンド式RPGを作ることには,きちんと意味があるんです。
4Gamer:
本来,知識の積み重ねがあってこそなのに,今はいきなり最新技術から入らざるを得ないんですね。
御影氏:
どのくらいの強さの敵を,どこにどれだけ配置するか,一つのダンジョンのプレイ時間をどのくらいに設定するかというレベルデザインを考えたとき,コマンド式RPGは知識の宝庫といってもいいくらい優れたお手本なんです。そこを再確認させていただこうという狙いがありますし,僕らみたいな若い開発者が,先輩の作ったものをリスペクトして再構築してみましたというところで,さまざまな意見が出てくるかと思います。そうした再確認や批評を受けていく中で,JRPGを今よりいいものにしていけるんじゃないかという狙いがあります。
4Gamer:
手本から学ぶというのはともかく,ユーザーさんの評価/意見などはどのくらいゲームの改善に影響するものですか?
御影氏:
例えば「ルミナスアーク」シリーズも,1,2と非常に多くのご意見をいただいたんですが,3は評価が高かったんですよね。それは,僕がメディアのレビューから個人ブログに至るまで,毎日2〜3時間チェックして,そこに書かれていることをすべてメモに取っていったからです。「次は直そう」と考えながらその作業を続けていくと,きちんとゲームに反映されるものなんですよ。商品を世に送って,批評を受けるということは,この上ない教育なんです。
4Gamer:
評価/批評をきちんと受けとめ,次に繋げる,と。
御影氏:
この前の発表会でも口にした「ユーザーさんに育てていただく」という言葉は,本当に嘘偽りない僕の気持ちなんです。ユーザーさんにはお金を払っていただいているのに,僕らはまだ僕ら自身が考える満足を完全には提供できていません。いわば皆さんには,イメージエポックが将来大きくなって,面白いゲームをお届けするための先行投資をしていただいているわけですよね。僕らは先行投資に対するロイヤリティを払う義務があります。今回,コマンド式RPGを作るのも,JRPGの今後に期待している人に向けて,再確認,再勉強という形でコミットメントするという意味が含まれています。
4Gamer:
というと,最終的にコマンド式から脱却する可能性もあるのですか?
御影氏:
ええ。コマンド式に愛着があるかどうかと問われたなら,当然大好きですが,それは必ずしも,今後のアプローチを限定するものではありません。今回のケースでは,階段の登り方の一つとして採用したということですね。
4Gamer:
ところでRPGといえば,以前は花形というイメージがあり,RPGの大作シリーズを抱えている企業が市場をリードしていました。しかし,今はどちらかというとニッチな存在というイメージになりつつありますよね。
御影氏:
そこはムチャクチャ簡単に説明できます。例外は無論ありますが,アクションゲームのほうが,開発費が安く,そして開発期間が短く,かつ海外で認められているからそうなっているのです。
ストレートにいうならば,RPGというジャンルがメジャーだったのは,最初から日本市場くらいだったと思います。そしてこの10年間でオンラインRPGが市場の半分を持っていってしまったので,コンシューマRPGが行き詰っているんです。
4Gamer:
RPGといえば「Wizardry」や「Ultima」が発祥なので,海外作品のイメージも強いのですが,日本ほどの一大ジャンルにはなり得ませんでしたね。
海外ではゲームにリアリズムを求めるんです。「自分が今いるところに,こういうものが降って来たらどうなるだろう」というようなリアリズムですね。アメリカ人にとって,歩いたり何かに乗ったりしながら広大な土地を移動する,その中で強盗事件などが発生するというのは日常茶飯事ですから,「GTA」みたいなゲームは究極のリアリズムなんです。そして,そこに「父が子を守る」というような正義が組み込まれます。そのベクトルの延長で作っていったものの代表がハリウッド映画ですから,当然,ゲームもそういうものが売れるようになります。
しかしWizardryのようなタイプはそうではないですよね。僕個人は大好きですけれども。
4Gamer:
話を日本市場に限定すると,個人的には以前ほどではないにしてもRPGの人気はまだまだ高いと思うんですよね。日本ファルコムの近藤季洋さんも,「きちんと作れば10〜20万本は売れる」とおっしゃっていましたし。
御影氏:
ええ。アクションゲームとRPGが逆転して,大きく差がついたかというと,そういうイメージはないです。例えばカプコンさんの「バイオハザード」にしても,海外込みの売り上げでは300〜400万本ですが,日本のみならハーフミリオンくらいだったり。全体的な売り上げが下がったので絶対的な売り上げ本数は減りましたが,相対的に見たらRPGはニッチというわけではありません。
全体的に下がっていった結果,大手さんがRPGマーケットに訴求できなくなってきているから目立っているだけだと思います。
イメージエポックのアイデンティティは
「才能ある若手が活躍できる場」
4Gamer:
今は携帯ゲーム機や携帯アプリの登場により,屋外でRPGを遊ぶというスタイルも普通に見られるようになりましたよね。
御影氏:
そこも日本では誤解があるのですが,海外では屋外でPSPを使って遊ぶ光景はまず見られません。そんなことをしていたら,まずカツアゲされるか,かっぱらいに遭うという話もあります。日本は全体に裕福なので想像できないかもしれませんけれども。
したがって日本のメディアが「携帯ゲーム機でゲームスタイルが変化する」といっても,世界的には自宅で遊んでいるケースがほとんどですから,まだ何も変わっていません。また,ゲームの中心が携帯機に移ったという話もありますが,モンスターハンターのような例外的なビッグタイトルを除けば,PSPとPS3のソフト稼働率はほとんど変わらないんですよ。
4Gamer:
そういえば一番最初のお話では,今後,御社はHD機にシフトしていくというお話でしたが,それも今おっしゃったことと関係があるのですか?
御影氏:
そこは,HD機ユーザーにJRPGを好む方が多いから,という一言につきます。もちろんPSPなどにも多いのですが,後継機が噂されている中でいつまで作り続けられるかというと……。まあ,そういったこともあって,2011年開発スタートからはHD機を中心に,2012年からはそこに3DSを加えたラインナップになるのが必然といえるのではないでしょうか。
4Gamer:
それでは,先日,御社でも取り組まれることを発表しましたが,ブラウザゲームやソーシャルゲームに思うことはありますか?
御影氏:
全部おいしくやります,以上のことは言えないですよね(笑)。凄く単純化すると,ソーシャルゲームを含めたオンラインゲームは5万人にリーチできればいいと捉えています。その人達が12か月遊んでくださったら,60万本の売り上げと同じなんですよね。
そこで重要なのは,継続して遊んでいただくための施策をどうしていくかということで,コンシューマとは考え方や売り方が全然異なります。そういう意味では,コンシューマもオンラインも,どちらも大事です。
もう一つ大きな部分は,コンシューマで10万本ヒットしているタイトルは,モバイルでも高い売り上げを出しているんですよ。しかし売り上げが高いといっても,ユーザー数はそこまで多いわけではありません。つまり,回転率が高いんです。最近は,売り上げとユーザー数をごちゃ混ぜにして語る人が多いので,一概に鵜呑みにすると誤った考え方になってしまいます。
4Gamer:
確かに。
御影氏:
まとめると,僕にとってコンシューマは大事です。コンシューマでいいゲームを提供した上で,それをPCオンラインやモバイルに落とし込んで提供していくことが,これからの主流になっていきます。
今回,NHN Japanさんと取り組む「シュヴァリエ サーガ タクティクス」は,凄くクオリティが高いんです。イメージエポックがオンラインRPGを作るとどういうものになるかを見せたいというところで,NHN Japanさんとも意見が一致しています。これは2011年にブラウザゲームが国産,海外産含めて乱立するという見込みのもと,最高レベルのものを作ろうというコンセプトに基づいて進めています。
4Gamer:
PS3版やスマートフォン版は,どういったものになるのでしょう?
御影氏:
PS3版は,PCブラウザ版の移植です。スマートフォン版は,チクチクとキャラクターを育てていくタイプで,育てたキャラはPCブラウザ版もしくはPS3版で使えます。また日本以外では北米やアジアで展開していきます。
4Gamer:
イメージエポックは,これからそういったさまざまな形でオンラインに注力していくと捉えてもいいですか?
御影氏:
これは発表会でも言ったんですが,コンシューマゲームメーカーでオンラインを活用できているところはあまりにも少ないんです。それはオンライン上での対戦やCo-op機能がどうこうというだけでなく,例えば公式サイトの滞留時間がゲームの宣伝に直結するとか,そういう部分も含めてです。そこを理解している人が少ないという状況は,5年後を見据えたときに,大変危険といえるんじゃないでしょうか。繰り返しになりますが,今やゲーム業界全体が2ndステージに向かっているのですから,アンテナも高くしておかなければなりません。
4Gamer:
オンラインの部署は,社内に構えるのですか?
御影氏:
はい。現在,新たに人を採用していますが,社内教育も進めています。また可能なら,今,日本国内のオンラインゲームデベロッパのオピニオンリーダーの座にもチャレンジしてみたいですね。
4Gamer:
なるほど。発表会では,イメージエポックがパブリッシャ事業を始めると宣言されましたが,実際問題として,昨今のゲーム業界では新規に会社を立ち上げるケースは少なくなりました。今,イメージエポックが行動を起こす意義とは何でしょう?
イメージエポックの存在意義は,“才能ある若手”の受け皿になっているという点です。僕からすると,今,ウチにいるスタッフは誰もが優秀なはずなのに,なぜか他社では第一線を張れていなかったんですよ。イメージエポックは常に修羅場があって,トップダウンで「頼む,何とかしてくれ」という第一線の戦場ばかりなんです。そこを乗り越えることで皆伸びていきますし,うまくやれば名を挙げるチャンスになります。そういった,ある意味,夢のある会社であり続けたいです。
とはいえベンチャー企業ですから,もって10年だとは思います。途中で買収されることもあるかもしれません。そうなっても,必ずイメージエポックとしてのアイデンティティとして“若い人達が集まるところ”という部分は絶対に変えたくないですし,彼らへの支援を続けたいですね。
4Gamer:
若手の支援・育成が,大きな意義になっている,と。
御影氏:
若い人達にきちんとバトンを渡して,市場を活性化していく一つの礎となれたら光栄ですね。例えば大手さんに入社すると,ディレクターになれるのは30代中盤です。そんなに長い間修行して,そのあと一体何タイトル作れるのかと考えると……。そういう意味でも,ウチはチャンスが多いですよ。
4Gamer:
実際,パブリッシャ事業を始めることに対する周囲の反応はどうでしたか?
御影氏:
事前にセガさんとカプコンさんにお話したときは,「何いってるんだ」と一蹴されるかと思ったんですが,意外と喜んでもらえました。というのは,皆さん,何とかして今の業界を活性化させたいと考えているんですね。なので,若手は今こそ表に出てきて,もっとワイワイガヤガヤするべきです。今は,先輩の愛が一身に受けられる時期じゃないでしょうか。
4Gamer:
少し突っ込んだ話をすると,現在,デベロッパさんからは,ゲーム開発の受注が非常に減っていると聞いています。また案件があったとしても,入札競争で値下げ合戦になってしまうとも。
御影氏:
ああ,ウチはそういう意味での苦しさは味わったことがないかもしれません。
4Gamer:
それはなんでだと思いますか?
御影氏:
うーん,他社さんの企画の相談に乗ったりすることもあるのですが,往々にしてコンセプトと対象ユーザー,プラットフォームがマッチしていないケースが多いです。何でこのゲームをこのハードでリリースするのか,という明確なコンセプトが企画書にないこともあります。
誰に売りたいのか,どんな主人公なのか,どんなシナリオなのか,どんなゲームシステムなのか,いつ頃遊ばせたいのかという5か条を,僕なら常に考えるんですよ。正直,どんな絵になるのかはもちろん,「この時期は中高生のテスト期間が終了して,小遣いを一番貰っている日がここですから,この発売日だと一番売れます」というところまで調べて記載しますよ。
4Gamer:
ああ,ゲームではないですが,人気のタレント事務所のCDやグッズ販売計画に関しては,似たような話がありますね。
御影氏:
僕らはエンターテイメントを提供しているわけですから,それがユーザーさんにとって苦痛になったりするのは本末転倒なんです。ユーザーさんが苦労することなく手にしてもらえるところまでプロデュースしてこそのゲーム作りなんですよね。もちろん,イメージエポックが完璧にできているかといったら,まだまだ足りないところだらけですけど。
でも,僕らはそこまで考えられるように成長すべきなんでしょうね。これまでゲーム業界に足りなかったことを,もちろん僕もそうですが,勉強していかなければなりません。
4Gamer:
なるほど。ところで昨今,ニコニコ動画やpixivなど,若手が才能を表現する場も増えてきました。そういった中で,敢えてゲーム作りを選ぶ理由はなんでしょう?
うーん,嫌な質問がきますね(苦笑)。
実を言うと,クリエイティブな仕事を志した時に,ゲームである必然性はまったくないんですよね。
正直なところ,今のゲーム業界には才能のある若い人が近づかなくなっています。それは,ゲーム業界に元気がないからです。頭のいい若い人たちって,元気のない業界に来ないんですよ。
その状況の中,イメージエポックが“ゲームを選ぶ可能性”を若い人に見せてあげられるといいですよね。数年前にレベルファイブさんが登場したとき,やはり業界は活性化したんです。非常に優秀な学生さん達が,「レベルファイブに入りたい」と言ってたんですよ。
4Gamer:
デベロッパからパブリッシャに移行した先達としてのレベルファイブをどう捉えていますか?
御影氏:
僕はレベルファイブさんがパブリッシャになるといったときのことを覚えていますが,当時は頭を押さえつけるような風潮もあったというか,ウチよりも全然応援されていなかったんです。その状況の中で,あれだけの結果を残しているのですから,日野(晃博)さんの情熱とセンスは,尋常じゃないですよね。本当に尊敬の念を抱かざるを得ないというか,僕なんか,全然甘ちゃんです。
とはいえ,僕らもレベルファイブさんに続くことになったわけですから,後進のためにも潰れちゃいけないという責任感はあります。皆さんに応援していただいて失敗しない,ユーザーさんに対していいゲームを作り続けるというのが,ゲーム業界への最大の恩返しですから,相当の覚悟が必要でしたし,プレッシャーもあります。
4Gamer:
何かレベルファイブの展開などで参考にされていることはありますか?
御影氏:
そこはあまり意識していないのですが,100万本ヒットってそうそうできることじゃありません。それを,いとも簡単に2タイトルで100万本を達成した日野晃博という男の頭の中は一体どうなっているんだろうと思います。近々,お会いする機会をセッティングしていただいたので確かめてきますよ。それが終ってからじゃないと,レベルファイブさんについて述べるのは難しいですね。
4Gamer:
それでは発表された新規プロジェクトについて,今お話できる範囲で教えてください。
御影氏:
「REMUS」プロジェクトは,ウチの新納(一哉氏)が古いPCゲームの版権を持っている方とお会いして,「いいよ」ってOKをもらったとか……ただ,震災で当時の資料は全て焼けてしまったそうです。というか,私自身,それ以上は教えてもらってません(笑)。取り組みとしては,先ほど話した通り,僕らが勉強させていただく一方で,10代20代のユーザーさんにも納得してもらえる内容にするというものです。
「ARK」プロジェクトは,新規のシミュレーションRPGですね。「MARS」プロジェクトは,発表を待っていてください。
TYPE-MOONとのプロジェクトは,先日,竹内(崇)さんから連絡があって,「まだ何も決まってないのに,問い合わせが殺到して困っている」と言っていたので謝っておきました(笑)。
4Gamer:
最後に,これからのイメージエポックに期待する人に向けたメッセージをお願いします。
御影氏:
今後とも,ゲーム制作に正面からぶつかっていきます。応援よろしくお願いします。
4Gamer:
ありがとうございました。
とかく「元気がない」といわれている昨今のゲーム業界の中で,さまざまな立場の人が,さまざまな発言をしている。その中には,「もっともだけれど,ちょっと結論を急ぎすぎていないか?」というものも多く,何か別のアプローチはないのだろうかと,何だかモヤモヤした気持ちが続いていた。
イメージエポックがパブリッシャになる,そしてその主軸にJRPGを据えると最初に聞いたとき,失礼ながら全然ピンと来なかった。
しかし,今回のインタビューで御影氏は,「ゲーム業界が厳しい」と言われる今,なぜパブリッシャーとして打って出ようとするのか,そしてなぜJRPGというものにフォーカスするのか。それぞれを理路整然と,5年10年先の将来を含め語ってくれた。
無論,氏の筋書きどおりの展開になるかどうかは,現時点では誰にも分からない。それでも御影氏がイメージエポックのキャパシティを把握し,舵を取っている限りは心配ないんじゃないかと思わせるほど,氏の語り口は自信に満ち溢れていた。そこには,6年間で実力と評価を着実に高めてきた,イメージエポックの歴史という裏付けもあるのだろう。
産業全体の不振と,それに伴う漠然とした不安が漂う中で,目先の事象にのみ捉われることなく,ゲーム業界全体の将来を冷静に考えたアクションが,今まさに求められているわけだが,ここでイメージエポックがどう立ち振る舞い,何を目指していくのかは,お伝えできたのではないか。
今後のゲーム会社のあり方を考えるうえで,同社のこれからの展開は,一つの試金石になるように思える。そして,ゲーム業界における新世代の経営者/リーダーの一人として,御影良衛という人物にも注目していきたい。
「イメージエポック」公式サイト
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