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[GDC 2012]15世紀の「ばら戦争」を描いたアクションゲーム「War of the Roses」がプレイアブルで公開。格闘戦によるマルチプレイがメインの一作
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印刷2012/03/07 18:49

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[GDC 2012]15世紀の「ばら戦争」を描いたアクションゲーム「War of the Roses」がプレイアブルで公開。格闘戦によるマルチプレイがメインの一作

 Paradox InteractiveとFatsharkは,GDC 2012においてメディア向けのイベントを開催し,2011年8月に制作発表された(関連記事)アクションゲーム「War of the Roses」を,プレイアブルな状態で公開した。本作は,15世紀の「ばら戦争」をモチーフに,格闘および弓やクロスボウといった素朴な遠距離武器による戦闘を,敵味方合わせて最大64人で楽しめる,マルチプレイを中心に据えたタイトル。今回イベント会場に用意されたのは,6対6の戦いを試せるα版だった。

画像集#002のサムネイル/[GDC 2012]15世紀の「ばら戦争」を描いたアクションゲーム「War of the Roses」がプレイアブルで公開。格闘戦によるマルチプレイがメインの一作

 「ばら戦争」と聞いてもピンと来るのはヨーロッパ史に詳しい人ぐらいだろうが,これは,イギリス王家の継承権をかけて,赤い紋章を掲げるランカスター家と白い紋章のヨーク家の間で,1455年から30年にわたって繰り広げられた戦争だ。本作のシングルプレイモードでは,プレイヤーは1人の戦士として,この血で血を洗う抗争に身を投じていくことになるという。

 ただ本作は,キャンペーンモードよりもチームベースの対戦モードを中心に据えたタイトルであり,ランカスター家とヨーク家に分かれての戦闘がキモとなる。
 マルチプレイは,一つのゲームに参加するごとにクラスを選ぶような「Call of Duty」「Team Fortress」に通じる仕組み。今回試せたプレイアブル版に用意されていたのは,長剣,短剣,メイス,斧,ポールアーム,クロスボウ,大弓がそれぞれ使える7クラスだった。数軒の民家を中核にした農村マップが用意され,全体的に広いフィールドではないと感じたが,これは遠距離戦闘よりも格闘による近距離戦闘がメインとなるゲームだからだという。

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 例えばFPSでの近距離戦闘は,「相手を狙おうと肉薄して武器を振るが,相手の動きを読みきれずに通り過ぎてしまう」ようなことが起こりやすいが,本作はTPSのため,そのあたりのストレスは軽減されるよう調整されている。
 また面白いのは,マルチプレイモードではそれぞれのクラスにフィニッシュムーブが用意されており,殺される側だけ一人称視点になるという点だろう。実際に,6対6の対戦中に何度か敵に倒されたが,「やられた,くっそー!」という敗北感に打ちのめされた。なんとも競争意識を煽る演出である。

画像集#008のサムネイル/[GDC 2012]15世紀の「ばら戦争」を描いたアクションゲーム「War of the Roses」がプレイアブルで公開。格闘戦によるマルチプレイがメインの一作

 まだ不明点の多い作品だが,2つの家系が勢力拡大のために領土を奪い合うような,持続性を持った専用サーバーが用意されるほか,アイテムのアンロック要素などを備えることで,マルチプレイモードを長く楽しめるような工夫があることは明らかになっている。今回は登場しなかったものの,馬をミリタリーシューティングにおける乗り物のような形で利用できるとのことで,どうやら槍騎兵なども登場するようだ。

 本作の開発を手がけるFatsharkは,オンラインシューティング「Lead & Gold」などで知られる,スウェーデンの気鋭のインディデベロッパだ。本作では自社製のゲームエンジン「Bitsquid」のDirectX 11対応版が利用されており,「Call of Duty」の舞台を中世に移したような,もしくは「Mount & Blade」にさらに臨場感を持たせたようなゲームになりそうな気配である。

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 War of the Rosesは2012年の第2四半期のリリースが予定されており,プラットフォームはPCであると発表されている。Paradoxがパブリッシングする作品では,過去最大の開発費を投じる予定であるらしく,同社CEOのフレデリック・ウェスター(Fredrik Wester)氏をして,「長い間,私が夢に描いていたアクションゲーム」と呼ばせるほど,力の入ったゲームとなっているようだ。

「War of the Roses」紹介ページ(Paradox Interactive)

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