スクウェア・エニックスは2025年12月5日,同社が開発・運営するMMORPG
「ファイナルファンタジーXIV」 (
PC /
PS5 /
PS4 /
Mac /
Xbox Series X|S )の情報番組「第90回FFXIVプロデューサーレターLIVE」(以下,PLL)を実施した。
今回は「パッチ7.4実装コンテンツ特集Part2」ということで,12月16日にリリースが予定されている
パッチ7.4「霧の中の理想郷(アルカディア)」 にて実装されるコンテンツの内容について,実機でのプレイを交えて,より詳しい紹介が行われた。
「FFXIV」プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏 (左)と,グローバルコミュニティプロデューサーの室内俊夫氏
各言語版のパッチトレイラーは「FFXIV」公式YouTubeチャンネルにて公開
FINAL FANTASY XIV パッチ7.4トレーラー 「霧の中の理想郷」
今回は年末年始に差し掛かるため,前回のPLL配信時にパッチリリースのスケジュールが公開されている
パッチリリース後の各コンテンツのリリース状況も同様だ。スケジュールのおさらいも行われた
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MMORPG「FFXIV」 で,12月16日に最新パッチ7.4「霧の中の理想郷」 が実装される予定だ。メインクエストや8人レイドの最終章など注目度も高いアップデートだが,とくに武具投影の制限緩和に喜んだプレイヤーも多いはず。なぜ,いま緩和に踏み切ったのか。最新パッチの内容を含め,プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏 に聞いた。
[2025/12/04 17:00]
パッチ7.4実装コンテンツのおさらい
まず,前回のPLLで発表された内容の振り返りと補足があった。しかし,今回のPLLでは紹介内容が多く,気になる人も多いであろう「グラシャラボラス討滅戦」などは割愛された。 また,「クレセントアイル」については,次期パッチ7.5で難度の追加がされるという。
追加のアップデート情報としては,「ディープダンジョン」について,回線切断が原因の脱落の救済措置として,10分以内であれば復帰できるよう調整される。
●パッチ7.40実装項目
●パッチ7.41実装項目
●パッチ7.45実装項目
トム・モレロ氏の熱い楽曲にも注目の「至天の座 アルカディア:ヘビー級」
「至天の座 アルカディア:ヘビー級」について,実機を使った紹介が行われた。ヘビー級2(2層)は,炎と水がテーマとみられる2体と戦うようだ。
2人のHPは共有となる。ギミックに応じて入れ替わり,どちらかと交戦することになる
外周は落ちないものの,虹色のエリアに踏み込むと一瞬でHPが0になって戦闘不能になる
パッチトレイラーにもあった,リング外で巻き起こる波に乗って攻めてくるド派手なギミック
そして,恒例の報酬のチラ見せだ。パッチ7.4からは,武具投影が改良され,ロール違いの装備でも,入手すれば着こなせる。
また,ここで1点大きなお知らせがあった。それは,「至天の座 アルカディア:ヘビー級」で,外部アーティストの書き下ろしの楽曲が使われるというものだ。
そのアーティストとは,Rage Against the MachineやAudioslaveなどで活動し,「FFXIV」のサウンドを担当する
祖堅正慶氏 が大ファンと公言する
トム・モレロ氏 だ。 経緯としては,「漆黒のヴィランズ」でテーマ曲を担当したシンガーの
ジェイソン・チャールズ・ミラー氏 がトム氏とボードゲーム仲間であり,「FFXIV」と祖堅氏のことを伝えたところ,曲を作ってくれることになったそうだ。
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スクウェア・エニックスは本日(2025年12月5日),MMORPG「ファイナルファンタジーXIV」 の新パッチ7.4「霧の中の理想郷(アルカディア)」最新トレイラー を公開した。それに合わせて,レイドダンジョンに,グラミー賞受賞ギタリストであるトム・モレロ氏 による書き下ろし楽曲が用意されることが明らかにされた。
[2025/12/05 22:02]
しかし,そのやり取りは「FFXIV」チームに知らされないままで,完成した曲が突然送られてくることになったという。とはいえ,祖堅氏としてはゲーム体験に基づく楽曲を使用するのが信条であることから,それでは……というわけにもいかず,1年ほど吉田氏らとともに使用許諾周りの調整を進めてきたという。そして,今回の「至天の座 アルカディア:ヘビー級」が楽曲にマッチしたコンテンツとなったことで,その曲を使わせてもらうことになった。
なお,その楽曲「EVERYTHING BURNS」は,パッチ7.4リリース翌日の12月17日から配信開始予定となっている。
「FFXIV」サウンド担当の祖堅正慶氏(中央)は思わず喜びを全身で表現。楽曲が送られてきてからこの1年ほど,そわそわしていたという
PvPアップデート「ウォーコー・チーテ」の詳細が明らかに
PvP関連では「フロントライン」の新マップ&新ルール追加に加え,さまざまなアップデートがある。まず,そちらが紹介され,その後,フロントライン自体のおさらいもされた。
フロントラインの新マップ&新ルールである「ウォーコー・チーテ(演習戦)」では,次々に開放される拠点をいち早く制して,ポイントを稼いでいくことになる。いったん制圧した拠点は奪い返される心配はないので,全員で攻め込むのが重要だ。
拠点を制圧するには,三角形なら3点,四角形なら4点の各頂点に出現するサークル上で,一定時間留まる必要がある。敵陣営のキャラが乗っていると制圧用のゲージは伸びず,また味方が複数人乗ってもゲージの伸びは早くはならない。
また,天候変化も発生し,雪の場合は遮蔽物となる雪だるまが出現したり,バリアのバフを得られたりする。オーロラの天候では未制圧の拠点のポップアップが促進されたり,リミットゲージの溜まる速度が早くなったりもする。
ここからは,吉田氏が実際に実機を使ってデモプレイを行った。
三角形の拠点。最初は制圧するためのサークルが出現しておらず,拠点上部の三角形のゲージがいっぱいになると制圧ができるようになる
サークルが出現したら一定時間そこに留まればOK。残り2か所も同様の手順で自軍の色に変えれば拠点制圧できる。3人で挑めば短時間で済むが,1人でも制圧はできる
四角形の拠点ではサークル4つをすべて支配する必要がある。この頂点に出現するサークルの数が多い拠点は,得られるポイントも高い
天候が雪に変化すると,各所にバリアのバフを得られるポイントなどが出現
オーロラではリミットゲージの溜まりが早くなり,拠点のポップアップも早くなる。一発逆転も可能なフィーバータイムだ
ミラプリ勢待望の「武具投影アップデート」
“ミラプリ勢”待望の武具投影アップデート。クラス・ジョブの制限を超えて,かなり自由な衣装を身につけられる。
さらに,「まとめて幻影化」もアップデートされる。全部位がそろっていなくともまとめて幻影化ができるうえに,あとから同じカテゴリーの装備を手に入れた際には,いったんまとめたものであっても,そこに追加できる。
ここでも新装備のチラ見せタイム。新式の装備が公開された。
本の世界を冒険する新ヴァリアントダンジョン「商客物語」
次に紹介されたのは,構成がやや変化したヴァリアントダンジョン「商客物語」。本の世界を冒険することになるこのコンテンツは,これまでにないグラフィックスの背景画像が見どころだ。
また,前回のPLLでも触れられたように,アドバンスド・ヴァリアントダンジョンが追加され,アナザーダンジョンの構成も変化する。
ベースとなるヴァリアントダンジョン自体の構成はこれまでのものと基本的に同じだ。分岐を探し,異なるルートを発見して攻略する
右の道を選んで進むと崩れた荷車が。荷物運びを手伝うかどうかが分岐点となる
場面の切り替わりは本をめくる演出になっている
もちろん戦闘もある
吉田氏,ボスに大苦戦
別ルートにも,異なるボスが待ち受けている
ボスを倒した先には岩場のような風景が。紹介はここまでだった
ノーマルのヴァリアントダンジョンに続いて,アドバンスド・ヴァリアントダンジョンもお披露目された。アドバンスド・ヴァリアントダンジョンおよびアナザーダンジョンは,ボス戦に特化したコンテンツだ。
アドバンスド・ヴァリアントダンジョンでは,最初の選択でどのボスと戦うか決めることになる
ボス部屋に移動し,任意のタイミングで戦闘を開始する。
これらのボスはノーマルのヴァリアントダンジョンで登場したボスだが,ギミックなどは応用編としてパワーアップされているとのこと
今回から,ヴァリアントアクションに「ヴァリアント・イーグルアイ」が追加された
カスタマイズ性も高い新UI「クイックパネル」
前回のPLLで初公開された,新たなUI「クイックパネル」。今回は,その詳細が実機で解説された。
クイックパネル起動アクションは,アクションリストのエクストラにある。これをホットバーなどにセットして起動する。オプションによっていろいろな挙動に変更可能だ。プレイヤー1人ひとり使いやすい形で設定できる。
例えば,クイックパネル起動アクションを実行した際に,マウスカーソルの位置にクイックパネルを展開し,そのまま左クリックすればアクションできるよう設定できる。このとき,実行後にクイックパネルを閉じるように設定しておける。
パッド操作の場合は,起動したクイックパネルの中央にカーソルが置かれた状態で開く。このときYボタン(Xboxコントローラの場合。PlayStation系の場合は△ボタン)を押しながらカーソルを操作することで一気に2マス移動する。
クイックパネルは5×5のパネルになっているため,この操作を活用することで,上下と左右の最大2操作で目的のアイコンまでたどり着けるようになっている。熟練すれば瞬時に設定したアクションが実行できるようになるだろう。
さらに,最後に操作したクイックパネルを開くように設定することもでき,4ページある各クイックパネルを直接開くアクションも用意されている。最初は戸惑うかもしれないが,慣れてくれば多くのアクションを直感的に使いこなせるだろう。
パッド操作では「カーソル加速」を利用することで,中央からわずか2操作でどのアイコンにもたどり着ける。慣れないうちは中央付近にまとめてアイコンを配置するだけでもいいだろうとのこと
高難度コンテンツをサポートする「ストラテジーボード」
主に戦闘時の立ち位置やギミックの解説に利用できるホワイトボードのような機能。今回はこちらも実機を交えて詳細が語られた。
大前提として,こちらの機能は全プレイヤーに使いこなしてほしいというようなものではなく,一部の“職人”が作ってくれたものをプレイヤー間で共有したり,自分なりに改良したりして利用することが想定されている。
ストラテジーボードはパーティメニューから起動する
基本的には「プリセットを指定して新規作成」
「共有コードから作成」はこのウィンドウに文字列を入力する。共有コードはかなり長いので,コピー&ペーストをする前提と考えられる
「プリセットを指定して新規作成」では,まずはプリセットを指定し,そこにアイコンなどを追加していく
数字の時計回りや反時計回り,日本で主流のDPS1〜4,欧米で主流の近接・遠隔といったアイコンの設定も可能
オブジェクトも自由自在に変形できる。グリッドに合わせた角度変更・移動,各オブジェクトのレイヤーの上下の変更などもできるため,細かい調整が可能だ
もちろんコメントの記入もできる
スタッフが作成した,現在プレイヤー間で利用されている戦術の解説例
応用するとこういった複雑なものも作れるようだ
また,このストラテジーボードではリアルタイムの共有を行い,パーティメンバーと話し合いながらボードの作成や作戦説明なども行える。
パーティメンバーがいるときに,ストラテジーボードの共有メニューから「リアルタイム共有を開始する」を選ぶ
パーティメンバー側は画面右下にメッセージが表示される。そちらを選択すると共有されたストラテジーボードが表示される。ただし,共有された側からはストラテジーボードを編集できない
なんと編集中の画面はリアルタイムで動かせる。パーティメンバー側には少々のラグはあるものの,遅延自体はさほどなく,作戦の説明などには十分な速度があった
そのほか,ストラテジーボードを受け渡す方法としては下の画像のようなやり方がある。パーティメンバーに渡す場合はフォルダごと共有ができる。保存が可能な50枚の制限のほかに,一時保存として20枚までのストラテジーボードがストック可能だ。
また,共有コードは,あまり使わなくなったストラテジーボードの保管にも活用できる。テキストデータとして別途保存しておけば,いつでも読み込み直してゲーム内に復活ができる。
お知らせコーナー
最後は恒例のお知らせコーナー。北米に続き欧州のファンフェスでもプレイヤー先行抽選のお知らせが公開。日本ファンフェスについてはもう少し先になるとのことだ。なお,今回はお知らせコーナーに入りきらなかったお知らせが2点ほど直前テスト放送で公開されていた。
パッチノート朗読会はメンテナンス当日の12月16日に開催予定。時間は追って告知される。当日の開催なので,パッチのメンテナンスは24時間にはならない予定とのことだ。
また,今回は最後にコンテンツテスターの募集があった。いわゆるテストプレイヤーとみられるが,学生のアルバイト採用もありえるそうだ。
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[2025/12/04 17:00]