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HDMI 2.0対応に次世代GPU,そしてMantle。AMDのデスクトップGPU担当に20分で聞けるだけ聞いてきた
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印刷2014/10/11 00:00

インタビュー

HDMI 2.0対応に次世代GPU,そしてMantle。AMDのデスクトップGPU担当に20分で聞けるだけ聞いてきた

Devon Nekechuk氏(Senior Product Manager, Desktop Descrete Graphics Division, AMD)
 2014年9月27日,AMDの日本法人である日本AMDは,秋葉原で,Radeonが主役のエンドユーザー向けイベントを開催した(関連記事)。AMD本社でデスクトップGPUのシニアプロダクトマネージャーを務めるDevon Nekechuk(デヴォン・ネケチャク)氏が,本イベントのために来日していたというのもすでにお伝えしているとおりだが,氏が,最終セッションの最後に「まだ会場にいるので,質問があれば捕まえて聞いてください」と言っていたのを受け,これ幸いと,閉会後に20分程度の時間を割いてもらい,質問を投げてみた。
 初めからインタビューの約束をしていたわけではなく,完全な“突発イベント”なので,ほとんど思いつくままの質疑応答となった点はあらかじめお断りしておきたいが,今回は,そんな会話の内容をほぼそのままお伝えしてみたい。


思いつくままにNekechuk氏へいろいろ聞いてみる


4Gamer:
 セッションおつかれさまでした。
 本日のイベント(※冒頭でも述べたとおり,9月27日に開催されたイベントのこと)における1つの主役が「Radeon R9 285」(以下,R9 285)だったので,これについていくつか聞かせてください。
 最初の質問です。従来よりHDMIのサポートに積極的だったAMDが,今回R9 285でHDMI 2.0をサポートしなかったのはなぜでしょうか。

R9 285リファレンスデザインだと,外部出力インインタフェースはDisplayPort 1.2×1,HDMI 1.4×1,Dual-Link DVI-D×1,Dual-Link DVI-I×1となっている
Radeon R9 200
Devon Nekechuk氏:
 もちろん,将来的にはサポートされるべき技術です。(HDMI接続によって)4K解像度で60fpsを実現するためには,HDMI 2.0が必要で,R9 285を含む我々の現行ラインナップでは4K解像度において30fpsまでのサポートとなるわけですが,ではなぜHDMI 2.0をサポートしていないかというと,理由は3つあります。
 1つは対応テレビがほとんどないこと。もう1つは,HDMI 2.0のサポートは将来の製品でサポートする計画に(初めから)なっていたこと。そして最後に,PC用の4KディスプレイではDisplayPort 1.2がサポートされており,これで4K解像度での60fps表示を行えることです。
 HDMI 2.0は,対応製品が出揃ってからということになるでしょう。

4Gamer:
 最近,東芝など,いくつかのメーカーから,HDMI 2.0に対応したテレビが出てきました。「いま4Kテレビを使いたい」という場合にはどうしたらいいですか。

Devon Nekechuk氏:
 現状では30Hzのサポートになってしまいますね。ただ,(我々の製品ではなく)サードパーティ製品なので約束はできないのですが,DisplayPort 1.2からHDMI 2.0へ変換するアダプターが,年内に出てくるはずですよ。

4Gamer:
 なんと。それはどこのメーカーからなんでしょうか。

Devon Nekechuk氏:
 まだ言えません(笑)。言ってもいいという段階になったらお知らせしますよ。ただ,AMDのスタンスとしては,「ネイティブでHDMI 2.0をサポートするまでの間は,アダプターを使ってください」というものです。
 HDMI 2.0のテレビが十分に普及した段階で,グラフィックスカードにもHDMI 2.0のサポートを追加していくのが正しいと我々は考えています。

4Gamer:
 そのアダプターはRadeon専用なんですか。あるいは汎用品で,極端なことをいえばNVIDIAのGPUでも使えるものなんでしょうか。

Devon Nekechuk氏:
 NVIDIA製GPUでも使える汎用品です。

4Gamer:
 楽しみにしておきます。
 R9 285ではもう1つ,ネーミングに関する質問もあります。R9 285の「Tonga」コアで採用する「Graphics Core Next」(以下,GCN)アーキテクチャは,いままでに登場したどのGPUコアよりも新しいものになっているわけですが(関連記事),今回,完全に新しい型番を与えず,やや中途半端な印象も受ける「285」という数字を与えた理由は何なのでしょう。

Devon Nekechuk氏:
 正直,異なるモデルナンバーを与える選択肢はありました。“385”と呼ぶこともできたのですが,ただ,現行のラインナップにマッチさせていきたいということで,Radeon R9 200の型番を引き続き採用した次第です。どこかのMaxwellを見てください。750の次が900番台?(笑)
 あと,新しいモデルナンバーを採用すると,従来製品が“古く”見られて,販売的にマイナスになる現象が往々にして生じます。それを避けたいというのもありました。

4Gamer:
 では,新型番は次の世代からということですね。
 お答えいただくのは難しいと分かったうえで,あえて聞きます。次世代製品はいつ頃登場するのでしょうか。

Devon Nekechuk氏:
 よくご存じのとおりで,直接お答えするのは難しいですね。ただ「200番台は,今年の年末までは確実に続いていく」ということは言えます。

4Gamer:
 では,年内までは続くという200番台は,あと何製品くらいが控えているのでしょう?

Devon Nekechuk氏:
 スタック(=製品ラインナップ)的には,200番台はほぼ完成です。よほどのことがない限り,追加されることはないでしょう。

4Gamer:
 つまりTongaのフルスペック版が出るか出ないか,といった感じですね。となると,第2世代Maxwellの対抗製品は,年内は出てこないという理解でいいでしょうか。

9月27日のイベント会場でデモ展示されていたBeyond Earth。期待のストラテジーはMantle対応となる
Radeon R9 200
Devon Nekechuk氏:
 直接的なカウンターを年内に当てるかといえば,その予定はありません。ただ,それでお手上げかというと,そんなことは全然ないと思っています。
 その理由の1つが,本日デモ展示した「Sid Meier’s Civilization: Beyond Earth」(以下,Beyond Earth)でも採用しているMantleです。Beyond EarthにおけるMantleは,これまでよりも最適化が進んでいまして,「これは絶対イケる!」と期待しているんですよ。

4Gamer:
 Mantleの最適化が進んでいるとのことですが,たとえば「Battlefield 4」(以下,BF4)などとは何がどう違いますか。

Devon Nekechuk氏:
 BF4では,「Mantleを使ってください」とデベロッパに話を持っていったタイミングが,ゲーム開発の後期も後期で,ほとんど完了に近い頃でした。そのため,CPUの読み出し負荷を下げるだけでいっぱいいっぱいだったのです。しかしBeyond Earthでは,開発の初期から協力できているので,そんなことはありません。
 具体的な性能向上率はお話しできませんが,Civilizationシリーズって,マップの拡大/縮小を頻繁に行いますよね? あのときのスピードを比較してもらえれば,体感レベルで分かってもらえると思います。

4Gamer:
 性能向上率のヒントだけでももらえませんか。たとえば「Radeon R9 290X」(以下,R9 290X)と「GeForce GTX 780 Ti」の比較とか。

Devon Nekechuk氏:
 NVIDIAの最適化ドライバが出ていないので,何とも言えません。判断はお任せします。ただ,「たぶん」で語っていいなら,R9 290Xが圧倒するでしょう。

4Gamer:
 Mantleの話題が出たのでもう1つ。私達がR9 285をテストしたとき,レビュワー向けドライバを使ってテストしたのですが,BF4をMantleモードで実行すると,性能が上がらないどころか逆に落ちてしまいました(関連記事)。
 これはなぜなのでしょうか。

BF4
Radeon R9 200
Devon Nekechuk氏:
 それを聞いていただいてよかったです。
 MantleとDirectXの大きな違いは,「ハードウェアが見えるか見えないか」にあります。DirectX経由でハードウェアを“見る”ことはできませんが,Mantleでは,ハードウェアのかなりの部分にアクセスできるわけです。
 そして,BF4や「Thief」は,第1世代および第2世代のGCNアーキテクチャに向けて最適化されていました。なので,(R9 285に対応する)最新のパッチが出るまでの間,第3世代GCNではパフォーマンスが上がらないことになります。

 DirectXであれば,我々が(ドライバレベルで)最適化を制御できますが,Mantleでそれを行うのはデベロッパだということですね。そのため我々は現在,第3世代のGCNに最適化するためのパッチを提供してもらうべく,ゲームデベロッパに協力しています。

4Gamer:
 となると,仮に第4世代,第5世代とGCNが進化していったときに,ゲームデベロッパ側のサポート負荷が上がっていきませんか?

Devon Nekechuk氏:
 そこは,我々のISV(Independent Software Vendor)チーム(※AMD社内用語。ゲームデベロッパやそのほかのソフトウェアメーカーを技術的にサポートする部隊のこと)のリソースを重点的に充てて解決していくことになります。

4Gamer:
 ひょっとして,BF4のMantleサポートで,リリース当初に対応GPUが絞られていたのは,それが理由だったりしますか。

Devon Nekechuk氏:
 ええ。BF4はTahitiとPitcairn,Cape Verde,Orandでのサポートでスタートしましたね。

4Gamer:
 今後も同じような展開になるのでしょうか。最初はいくつか限られたGPUコアのサポートでスタートし,追ってパッチによってサポートを広げていくという。

Devon Nekechuk氏:
 そのとおりです。
 その流れの中で1つ押さえておいていただきたいのは,「一度Mantleに最適化されたタイトルは,(パッチが当たる限り)より新しい世代のGCNアーキテクチャ対応GPUで,より大きな性能向上を得られる」ということです。第1世代GCNよりも第2世代GCN,第2世代GCNよりも第3世代GCNのほうが,対DirectXモード比での性能向上率は高くなります。

4Gamer:
 それはなぜですか?

Devon Nekechuk氏:
 アーキテクチャが拡張されていくから,ですね。一例を挙げると,Tongaは「Lossless Delta Color Compression」(※ピクセルデータを可逆圧縮して,実効メモリ帯域幅を引き上げる技術)を持っています。そのためデベロッパは,Tongaが持つこの機能を直接“叩く”ことで,メモリの読み出しや書き込み,割り当てを従来よりもかなり効率的に行えるようになっているのです。

 第2世代までのGCNアーキテクチャでは,(デベロッパが)ハードウェア側の挙動を制御しなくてはならなかったのですが,Tongaではそこがハードウェアレベルで効率化されているので,そういった制御をわざわざ行う必要がなくなっています。

4Gamer:
 それは確かに効果が大きそうですね。あとは,ISVチームの頑張り次第といったところでしょうか。
 さて,イベントではR9 285に関連して「TrueAudio」の話が出てきました。APUだと,たとえば「APUのポテンシャルを活かすためのアプリケーション」をAMDさんがリリースしていたりしますが,そういうのをTrueAudio関係で出すといった予定はありますか。

Neal Robison氏(Senior Director of ISV Relations, AMD)。3月28日の記事より
Devon Nekechuk氏:
 私はゲームのほうにフォーカスしているので,ほかの用途に向けたアプリケーションをどうするかは分からないです。Neal Robison(ニール・ロビソン)をご存じだと思いますが,彼が担当なので,彼のチームに聞いてもらったほうがいいかもしれません。

4Gamer:
 すいません,質問の仕方が悪かったですね。私が伺いたいのは,ゲーム用途に特化したTrueAudio活用アプリのお話です。たとえばXbox Oneで採用されているような,ボイスチャット時のノイズリダクションを実現するアプリなどはいかがでしょう。「Radeon搭載機ならチャット時のノイズが少ない」という話になれば面白いと思うんですが。

Devon Nekechuk氏:
 ああ,なるほど。そういう話ですね。技術的には可能でして,同じようなアプリケーションを作ることはできると思います。

 ……って,ああ,そうか! 「Gaming Evolved」アプリケーションに入れるって手はありますね。いいアイデアですよそれは。

4Gamer:
 (笑)。本日はありがとうございました。次は,いつ頃お会いできますかね?

Devon Nekechuk氏:
 来年の1月頃かな?(笑) ではまた!

AMD公式Webサイト

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