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【PR】低負荷時にファン回転の止まるGTX 980カード「STRIX-GTX980-DC2OC-4GD5」を使って,超絶静かな小型ゲームPCを自作してみた
ただ,だからといって闇雲にハイエンドのグラフィックスカードを選択してしまうと,動作音に悩まされるケースがある。ゲームプレイ中は,ゲームサウンドをスピーカーなりヘッドフォンなりから再生するので,普通ならそこまで気にならないはずだが,そうでない場合は,デスクトップ作業中にも回転し続けるGPUクーラーのファンノイズと戦う必要が出てくるのだ。
本製品は,GPU温度65〜67℃あたりを閾値として,それを下回るようであれば,GPUクーラー「DirectCU II」のファン回転を止める「ゼロノイズファン」の採用が大きな特徴になっている。一般に,デスクトップ作業時のGPU温度は――たとえFlashベースの2Dブラウザゲームを実行していたとしても――ここまで上がることはないので,事実上,3Dゲームをプレイしたりしない限り,ファンの回転数ゼロで運用できるというわけである。
今回は,そんなSTRIX-GTX980-DC2OC-4GD5を主役に据え,自作PCの初心者でも簡単に作れる,静かでパワーのある,その上コンパクトなPCの構成を考え,実際に組み立ててみたいと思う。この秋,ゲームPCを手に入れたいと思っている人は,ぜひ参考にしてほしい。
STRIX-GTX980-DC2OC-4GD5をMicroATXシステムに搭載。気を付けるべきは「大型カード搭載時の新常識」
というわけでさっそくだが,今回用意した構成は以下のとおりである。
●今回用意したシステムの構成
- グラフィックスカード:STRIX-GTX980-DC2OC-4GD5
- マザーボード:MAXIMUS VII GENE
- CPU:Core i5-4690K
- CPUクーラー:ENERMAX ETS-T40-TB
- メモリモジュール:ADATA Technology AX3U1600GC4G9-2G(PC3-12800 DDR3 SDRAM 4GB×2セット)
- ストレージ:Micron Technology Crucial MX100(CT256MX100SSD1,容量256GB)
- 電源ユニット:Corsair RM550(定格550W,フルモジュラー)
- PCケース:Aerocool Advanced Technologie DS Cube Window
- OS:64bit版Windows 8.1(DSP)
※Windowsのインストールには,別途USB接続の光学ドライブ,もしくはUSBフラッシュメモリが必要
組み合わせるマザーボードはもちろん,ASUSの「R.O.G.」(Republic of Gamers)からチョイスした。具体的には「Intel Z97」チップセット搭載モデル「MAXIMUS VII GENE」だ。
しかし,準ファンレス化によってGPUクーラーが大型化しているSTRIX-GTX980-DC2OC-4GD5のようなカードの場合,そこをチェックするだけでは不十分だ。具体的には,カードの横幅,とくにI/Oインタフェース近くの横幅が,I/Oブラケット部からどれくらいはみ出しているかをチェックする必要がある。これを怠ると,そもそも側板を閉められないとか,基板が強度を確保するために曲げてある筐体側のフレームと干渉するとかいったことが生じやすいのだ。
こういった問題は,マザーボードを床置きするようなデザインのPCケースだと,カードの側面方向に空間があるので回避しやすい。
ハイエンドクラスのグラフィックスカードを選ぶ場合,リファレンスデザインのものを買うケースはあまり多くないと思われるだけに,このポイントは「新常識」として押さえておいてほしい。
組み合わせる電源ユニットはフルモジュラータイプ。小型筐体ゆえ,エアフローには気を配る必要があり,その点でケーブルの取り回しは死活問題となりかねないだけに,必要なケーブルだけ差して使えるようにしたいというところからフルモジュラーにこだわった次第だ。さらに,STRIX-GTX980-DC2OC-4GD5と組み合わせることでさらなる静音化を図れるよう,負荷が40%を下回るときにファンの回転が止まるモデルをチョイスした格好である。
ETS-T40-TB。4000円以下で購入できる手軽さと,ほかのパーツと干渉しづらいコンパクトさが魅力のサイドフロー型CPUクーラーだ |
メモリモジュールはAX3U1600GC469-2G。ゲーム用途では容量8GBもあれば十分なので,コスト重視で選んだ次第 |
ストレージはコストと性能を重視のうえ,容量256GBのCrucial MX100に |
電源ユニットはフルモジュラー&準ファンレス仕様のRM550とした |
まるでカタログな勢いで
組み上げる行程を見ていこう
人生で初めてのPC自作を行う場合,ヒントはどうしても必要だ。本稿で紹介する構成で組む場合は,手持ちのスマートフォンなどで記事を確認しながら作業を進めるといい。
なお,写真では服を着ているが,静電気対策を考えると究極的には全裸が正解である。脱ぐべし。
●CPUとCPUクーラーの取り付け
●メモリモジュールとSupremeFX Impact IIの取り付け
●PCケースへの組み込みと通電テスト
しばらく待って,BIOS(UEFI)画面が表示されたらテストは通過だ。ここで何も表示されなかったら,メモリモジュールやCPU,ケーブルの接続にミスがある可能性が高い。たいていはメモリモジュールなので,慌てず騒がず電源スイッチを[○]にして,メモリモジュールを差し直すなど,1つずつ見直そう。電源ユニットのスイッチは「1がオン,0がオフ」と理解しておくと覚えやすい。
●ストレージとSTRIX-GTX980-DC2OC-4GD5の取り付け
さて,STRIX-GTX980-DC2OC-4GD5が非常に大きいカードだという話は本稿の序盤でしたが,実際,DS Cube Windowへ組み込むには,3.5インチオープンベイを取り外す必要があった。
なお,筆者が試してみると,5インチベイもないほうが,ケーブルマネジメントしやすいことが判明したので,今回は思い切って5インチベイも外しているが,このあたりはお好みで,ということになろう。
●ケーブルマネジメント
最後はケーブルマネジメントである。オープンベイ2基を外した状態のDS Cube Windowにおいて,ケーブルマネジメントの難度はそれほど高くないので,初めての自作にはもってこいだろう。束ねてあったケーブルをバラバラにしたうえで,それぞれ何だったか確認しながら,1本ずつ差していくと,うっかりの差し漏れがなくていい。
あとは,側板と天板を取り付けたら,組み立て完了だ。STRIX-GTX980-DC2OC-4GD5のグラフィックス出力とディスプレイとをつなぎ,今度はDC Cube Window側の電源ボタンから電源を入れ,無事にBIOS(UEFI)が起動するのを確認しておこう。
●Windows 8.1のインストール
Windows 8.1のインストールにあたっては,OSの起動が快適になる「UEFI Boot」を有効にした状態にしておきたい。これはインストール時にしか設定できないので,必ず指定しておこう。
と言っても,MAXIMUS VII GENEにおける設定は簡単で,専用のマザーボード設定ツールである「UEFI BIOS Utility」にある「Exit」から,「Launch EFI Shell from USB devices」を選ぶだけだ。USB接続の光学ドライブ,またはUSBフラッシュメモリを差しておけば,再起動時にUEFIインストールが始まるようになっている(※Windows 8のインストールUSBフラッシュメモリを作成するには別のPCが1台必要だ。持っていない場合や,頼める友人がいない場合は,素直に光学ドライブからのインストールを行うのがいい)。
GPU負荷が低い状態ではほとんど無音!
間違いなく「速くて小さくて静かなゲームPC」に
「ビデオを再生しながら艦これ」のような処理をさせてみても,「GPU-Z」(Version 0.7.9)で表示される温度は,室温24℃に対して34〜35℃。GPUの使用率は3%前後,“ワットチェッカー読み”したシステム全体の消費電力も48〜55Wなので,ファンが回転しないのも当然といったところだ。
ファンの回転が始まるか始まらないか,レベルの負荷を与えたらどうなるか。それを確かめてみたのが下のムービーだ。ここでは「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」(以下,新生FFXIVベンチ キャラ編)を「最高品質」でループ実行し,その間の録画から一部を抜き出したものだが,1周めは終盤のドラゴン戦までファンは回転せず。2周め以降は,熱が溜まり始めるからか,徐々にファンの回り出すタイミングが早くなるのだが,回転数は700〜1000rpm程度で落ち着くため,静かな部屋であっても,PCの動作音はゲームサウンドにマスクされる。これが気になるプレイヤーはまずいないだろう。
ファンの挙動を追ってみると,GPU温度65℃前後でファンが回転し始める。ファンによる冷却が効果を発揮したり,負荷が下がったりして,GPU温度が50℃あたりまで下がったところでファンが停止するようなルーチンになっているようだ。そのため,特定の温度を閾値にファンの回転が止まったり動いたりを繰り返すような,みっともない事態にはならない。
グラフィックス設定をとにかく高めるべく,ULTRA設定をベースにAmbient Occlusion設定も最大にしてみた |
さすがに動作音は大きくなったが,ヘッドフォンをしてしまえば気にならないレベル(※画面は填め込み合成です) |
さすがにここまで回転数が上がると,「ファンの回転数が気にならない」と言ったら嘘というレベルになる。スピーカーからゲームサウンドを出力していても,音量次第では高周波ノイズが気になるくらいの音だが,これはハイエンドGPUを“ぶん回している”以上,やむを得まい。密閉型ヘッドフォンを装着すればまったく気にならなくなるので,許せる人のほうが多いのではなかろうか。
というか,高負荷時にも“熱負け”せず,きっちりと70℃台にGPU温度を抑えられる冷却性能のほうを,ここでは評価すべきだろう。
GTX 980というGPUの実力自体は4Gamerのレビュー記事で詳しくお伝え済みだが,念のため,「3DMark」(Version 1.4.778)の結果も取得してみた。テスト方法は4Gamerのベンチマークレギュレーション15.3準拠で,比較対象としては,STRIX-GTX980-DC2OC-4GD5の動作クロックを,GTX 980のリファレンス相当となるベース1126MHz,ブースト1216MHzへ落とした状態を用意したが,グラフを見てもらうと分かるように,ベース1178MHz,ブースト1279MHzへ引き上げられた効果は,きっちり出ているといえる。
速さと静音性重視ならSTRIX-GTX980-DC2OC-4GD5で決まり! ハイエンドPCでもここまで小さくできる
一昔前,3D性能を徹底的に重視するということは,静音と(PCの)コンパクトさを諦めることになるのと同義だった。ただ,STRIX-GTX980-DC2OC-4GD5が中心となる今回の構成では,文句なしのハイエンド構成でありながら,その動作音は非常に小さい。3Dゲームアプリケーション実行時以外は実質的にほぼ無音と述べてよく,「準ファンレス」の謳い文句は伊達ではない印象だ。ゼロノイズファンは相当に効いている。
3Dゲーム実行時はさすがに音が気になるものの,低騒音重視に振ったPC構成でもしっかりGPUを冷却してくれるのはポイントが高い。その3D性能は文句なしなので,安心してゲームをプレイしたい人もチェックすべきグラフィックスカードといえるだろう。
この秋から冬にかけて,ゲームPCの購入や買い換えを検討しているなら,STRIX-GTX980-DC2OC-4GD5を軸に検討してみてはどうだろうか。後悔はしないはずだ。
ASUSのSTRIX-GTX980-DC2OC-4GD5製品情報ページ
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