ニュース
玄人志向,信頼性と安定性重視の新シリーズ「DuraPro」をスタート。第1弾製品としてGTX 980 Ti搭載カードを2月中旬に発売
2月中旬発売予定で,メーカー想定売価は9万9800円(税別)。単純計算した税込価格は10万7784円となる。
玄人志向はなぜこのタイミングで,自らの存在意義を否定するかのような,まったく新しいコンセプトの新シリーズを立ち上げるのか。玄人志向によるとその理由は,自作PC市場の変化にあるという。
たとえば,メーカー製のゲーマー向けPCを購入する20代の若いゲーマーの場合,PCパーツに関する知識が十分でないことが多く,PCパーツに対して求める要素も,ベテランの自作PCユーザーとは異なっているそうだ。CFD販売では,こうした新しいユーザー層には,高い性能を割安な価格で提供するだけでなく,製品の信頼性や安定性,しっかりしたサポートが重要になると考え,従来的な「玄人志向の製品」とは異なる,プレミアムな製品群として,DuraProを展開することにしたそうだ。
カードの製造は,以前から玄人志向に製品を供給しているGALAXY Microsystems(以下,GALAX)が担当しており,玄人志向ブランドとして製造しているわけではない。ただ,単にGALAXの製品を買ってきて売っているわけではなく,DuraProのコンセプトにあった製品になるように,調整を重ねて開発,製造しているという。
では,その第1弾であるDuraPro-GTX980Ti-6GBは,どういった特徴があるのだろう。
基板上には,10cm径の空冷ファン2基と赤く光るLEDを備えたGALAX独自の大型クーラーを搭載。カード背面には,基板の湾曲を防ぐとともに,放熱やノイズ対策も兼ねたアルミニウム合金製の真っ赤なバックプレートを装備し,全体的に「赤い」カードになっている。
ちなみに,最近のグラフィックスカードでは,低負荷時にファンの回転を止めて静音化する機能を備えているが,本製品では長期にわたる安定した動作を重視して,低負荷でもファンの回転は止めないようになっているそうだ。
電力供給量を増やして安定させるべく,PCI Express補助電源コネクタが,リファレンスの8ピン+6ピンではなく,8ピン
玄人志向のグラフィックスカードといえば,「最新GPUを割安な価格で買える,しかしサポートは事実上なし」というのが定番というイメージが強いだろう。一方,DuraProは信頼性重視のプレミアムな製品という位置付けなので,価格設定はかなり強気な印象を受ける。実際,第1弾製品となるDuraPro-GTX980Ti-6GBの税込10万円台後半という価格設定は,8万円台すら珍しくないGTX 980 Tiカードの実勢価格(※2016年1月26日現在)からすると,明らかに高い。
そうした製品コンセプトがユーザーに受け入れられるかは分からないが,PCパーツを選ぶときに,安定して長期間動作する点を重視したい人は,選択肢の1つとなるかもしれない。今後のラインアップ拡充にも期待したいところだ。
DuraPro-GTX980Ti-6GB 製品情報ページ
玄人志向 公式Webサイト
- 関連タイトル:
GeForce GTX 900
- この記事のURL: