プレイレポート
恋の相手と拳で語り合う女性向け恋愛ADV「喧嘩番長 乙女」のプレイレポートをお届け。乙女ゲームで,ヤンキー達をシメる
本作は,2005年に1作めが発売された「喧嘩番長」シリーズ初の女性向けアドベンチャーゲームで,県内の不良・猛者が集まる高校「獅子吼学園」を舞台に,同級生や一匹狼,アイドルなヤンキーとの恋や友情が楽しめるという作品です。
主人公・中山ひなこ(※名前変更可能)は,高校の入学式当日,ある少年に出会います。彼の見た目は,主人公にそっくりで……なんとその正体は,生き別れの双子の兄! 主人公は,兄である鬼ヶ島ひかる(CV:代永 翼)の代わりに,ヤンキー高校である獅子吼学園に男装して通うことになるのですが,極道である鬼ヶ島家の決まりで,在学中に学園をシメなければならなくなって……。
本稿では,ヤンキー高校で体を張って相手を落とす,そんな一風変わった乙女ゲームである本作のプレイレポートをお届けします。
「喧嘩番長 乙女」公式サイト
ヤンキー高校に男装して通う主人公と,
彼女を取り巻くヤンキー達を紹介
主人公である中山ひなこは,家族を知らず,孤児院で育ちました。孤児院の方針で,幼い頃からさまざまな格闘技を習ってきたということで,可愛らしい見た目に反して,喧嘩の腕は,獅子吼学園でも充分に戦えるほどです。
そんな主人公が,獅子吼学園で一緒に過ごすことになるのは,5人のヤンキーです。
主人公が最初に仲良くなるヤンキーは,箕輪斗々丸(CV:KENN)という同級生。彼は,入学式の当日に1年生のトップになるため,主人公に勝負を挑んでくるのですが,そこから友情が芽生え親友に! 裏表のない性格で,主人公が困っているときは,見返りなく助けてくれる気のいいヤンキーです。
1年生で斗々丸同様の強さを持つ金春貴之(CV:蒼井翔太)は,柔術を使いこなすストイックヤンキー。早寝早起きを心がけており,友達との泊まりであろうと,夜は10時に寝てしまいます。「女=弱い」と思っているため,女の子が嫌いだとか。
2年生のなかで,実力ナンバーワンの吉良麟太郎(CV:細谷佳正)は,トップ争いに興味がない一匹狼なヤンキーです。ひかるの代わりに男装して獅子吼学園に通うひなこの姿が何やら気になる様子……。
未良子裕太(CV:柿原徹也)は,吉良と並ぶ実力を持つと言われている2年生……なのですが,いまは何故かアイドル。ひなこのことを女の子ではないか? と疑い,ちょっかいを出してくるようになります。
鬼ヶ島鳳凰(CV:前野智昭)は,主人公とひかるの腹違いの兄であり,獅子吼学園に入学して,1か月足らずで学園をシメた伝説のヤンキー。幼い頃から別々に暮らしているひかるには,毛嫌いされています。ひかると瓜二つのひなこが「兄さん」と呼ぶと,顔を赤らめるといった可愛い一面も。
攻略対象となる5人のキャラ以外にも,魅力的なサブキャラ達も登場します。
主人公の双子の兄・鬼ヶ島ひかるは,ひなこの代わりに女子校に通うことになりますが,その生活を満喫している様子。女装にも抵抗がないようで,可愛い服を着たり,可愛いアクセサリを買いに行ったり,アイドルのファンになったり……と女子高生としての生活を楽しんでいるようです。
鬼ヶ島組の若頭で,ひかるの世話係である坂口春生(CV:近藤 隆)は,主人公のフォローを何かとしてくれる頼れる存在!……なのは間違いないのですが,彼は“ひかる命”をモットーに動いているということで,何だか残念なイケメン。
ほかにも,何だか憎めない獅子吼学園のヤンキー達がいっぱい登場! もちろん,そんな名もなきヤンキー達とも喧嘩できるので,彼らにも注目してみてください。
トップになるために,攻略対象であろうとメンチを切る
入学式が終わり,教室に向かった主人公ですが,ここで斗々丸と喧嘩をすることに! 喧嘩は,相手を睨み,いわゆる挨拶を行う「タンカバトル」と,殴り合いの「喧嘩バトル」といった2つのバトルを通して行います。
メンチ顔を選ぶと,タンカの台詞が一定時間表示されるので,それをしっかり覚えましょう。台詞が消えると,4種類の言葉が出てくるので,先程覚えた台詞になるように,言葉を選んでいきましょう。表示されていた台詞通りにボタンを押すことで,次の喧嘩バトルでの相手の体力を減らすことができます。
また,表示されるタンカ台詞と異なる単語を組み合わせる「裏タンカ」という喧嘩番長シリーズでお馴染みのシステムも! ぜひいろいろな言葉を組み合わせて裏タンカを探してみてください。
タンカバトルが終わると,続けて喧嘩バトルを行います。
画面の中央に流れてくるアイコンが画面下の炎アイコンと重なった時,タイミングよくボタンを押しましょう。連続で成功すると,相手の体力を削ることができますが,失敗すると,相手に攻撃のチャンスを与えてしまうので注意が必要です。
どちらかの体力がなくなった時点で,喧嘩バトルは終了します。もし負けてしまった場合も,ペナルティなしで「勝ったことにする」という選択を選ぶことができます。ゲームが苦手な女性に優しい仕様ですね!
またメンチ顔を選ばずに,いきなり殴りかかることも可能! ただし,流れてくるアイコンの速さなどが変わってくるので,メンチ顔を選んだ時に比べ,喧嘩バトルの難度が上がり,不利な状態で相手に挑まなければいけません。
このバトルに勝利すると,斗々丸が主人公のことを認めてくれるので,1年のなかで暫定トップに! しかし,ほかの1年にも認められるためには,金春にも勝利しなければいけません。
ヤンキーだらけの獅子吼学園に通いながら,
トップを目指そう
キャラがいる場所には,そのキャラのアイコンが表示されますが,そのキャラとの個別イベントが発生する場合は,黄色の「!」がプラスされます。またマップ上に,黄色の「!」のみが表示されている場合は,その他のキャラ達がいるということになります。
キャラがいる場所を選択すると「遭遇イベント」が発生! この遭遇イベントでは,その場所にいるキャラとの会話ができます。学園や趣味のことなど,普通の会話をすることになるのですが,選択肢の選択次第で,男らしさを表す「漢度」と女らしさを表す「乙女度」が変化していきます。
本作の画面右上には,「漢・乙女パラメータ」というものが表示されています。このパラメータが漢に傾いていると友情ルート,乙に傾いていると恋愛ルートに進むことが可能です。会話で変動した漢度と乙女度は,このパラメータで確認できます。
ちなみに筆者は,キャラと出会うたび,ついメンチを切ってしまい,漢にパラメータが偏ってしまいました。恋愛ルートを狙っていたはずなのに,どうしてこうなった。
どうやら会話で“乙女らしい”選択肢を選んでいると,パラメータが乙に傾き,恋愛ルートにたどり着けるようです。次はあんまり喧嘩しないぞ……と意気込んで再度挑戦すると,無事恋愛ルートに辿りつけました。よかった。
さらにストーリーの途中で,さまざまなミッションが発生します。
最初に起こるミッションは,1年生のトップになるため,ほかの組のトップを倒すというもの。このミッションをクリアするには,決められた期限までに,マップ上に表示される赤色の「!」のアイコンを選択する必要があるので,忘れずに!
期限までにほかの組のトップを倒すと,残りは金春を倒すのみとなるのですが,彼はトップ争いに興味がないので,主人公は勝負をする気になってもらうため,奮闘することになります。
毎日喧嘩な学生生活を送ることになる主人公は,果たして獅子吼学園を在学中にシメることができるのでしょうか。また,女であることがバレずに過ごすことができるのか,それとも……。
女性向けのゲームでは珍しい“喧嘩”という要素が楽しめる本作。普通の乙女ゲームじゃ,何か足りない……という人にもおすすめしたい作品です。
「喧嘩番長 乙女」公式サイト
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