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【PR】世界中が待ちわびた「シェンムーIII」がついに発売。シリーズファンも納得,新しくて懐かしいシェンムーの世界へ旅立とう
2019年11月19日,Deep Silverからシェンムーシリーズの最新作「シェンムーIII」(PC / PlayStation 4)が発売された。
1999年に登場したドリームキャスト用ソフト「シェンムー 一章 横須賀」から続くシェンムーシリーズは,圧倒的な自由度の高さからオープンワールドゲームの先駆けとも言われ,後年に数々のフォロワータイトルを生み出した。その影響力は日本国内のみならず,世界中に多数のファンが存在している。それは2015年に実施され,ビデオゲーム部門のKickstarter史上最高額となる633万3295ドル(約7.85億円)を集めたクラウドファンディングキャンペーンの結果が証明している。
[E3 2015]鈴木 裕氏の新作「シェンムー III」が発表。アナウンスと同時にKickstarterでの資金募集がスタート
SCEは,同社がロサンゼルスで開催しているプライベートカンファレンス「PlayStation E3 EXPERIENCE」にて,鈴木 裕氏の新作「シェンムー III」を発表した。発表に合わせて,シリーズの生みの親である鈴木 裕氏の口から,本作のKickstarterでの資金集めがアナウンスされている。
しかし,全11章のシナリオで展開される予定だったシリーズは,3章から6章までを収録した「シェンムーII」(2001年)の発売を最後に続編が途絶えていた。
生みの親である鈴木 裕氏がイベントなどでファンの前に姿を見せると,「IIIはまだですか?」と質問されることが非常に多かったそうで,ファンの間では“未完の大作”として,長きにわたり続編が待ち望まれてきた作品なのである。
だからこそ,E3 2015で「シェンムーIII」が発表されたときは,世界中のシェンムーファンが歓喜の声を挙げたのだ。筆者もそんな一人であり,新しい旅の始まりを待ちわびていた。
すでにどっぷりとシェンムーの旅を満喫している人も多いと思うが,今回は「シェンムーIII」がどのような作品になっているのか――を(ネタバレに細心の注意を払いつつ)綴ってみたい。
なお,4Gamerでは前2作の物語と足跡を振り返る記事を掲載している。ぜひ,こちらも合わせて目を通してほしい。
「シェンムーIII」発売直前企画(後編):海を渡り,香港の地へ――「シェンムーII」の物語と足跡を振り返る
「シェンムーIII」(PC / PlayStation 4)の発売まで,あと2日と迫った。新しい旅の幕開けを心待ちにしている人も多いだろう。前編に続き,今回は2001年に登場した「シェンムーII」を振り返ってみたい。
「シェンムーIII」発売直前企画(前編):1999年に現れた伝説のタイトル,初代「シェンムー」の物語と足跡を振り返る
2019年11月19日,Deep Silverから「シェンムーIII」(PC / PlayStation 4)が発売となる。これを記念して,1999年に登場した第1作「シェンムー 一章 横須賀」をじっくりと振り返ってみたい。かつて散策した横須賀の日々を思い出してもらえれば幸いだ。
「シェンムーIII」公式サイト
しっかりと感じる実家のような居心地の良さ
「シェンムーIII」のシナリオはIIのエンディングの翌日から始まる。現実世界はIIから十数年の時が流れてしまったが,シェンムーの世界で経過している時間はわずか1日なのだ。なんとも言えない不思議な気持ちになるが,それは「安心」と言っていいのかもしれない。どれだけ月日が流れようとも,シェンムーの世界は我々を置いてけぼりにせず待っていてくれた。
メニュー画面から選択できる「ダイジェストムービー」も丁寧に作られており,一章とIIのストーリーをじっくりと振り返れる。ストーリーを忘れてしまった人はもちろん,そうでない人も当時のさまざまな思い出や感情がこみあげてくるので,ぜひ視聴しておこう。
新しい旅はシェンムーのヒロイン,玲 莎花(レイ シェンファ)が暮らしている白鹿村から始まる。牧歌的なこの村の豊かな自然は,主人公の芭月 涼を優しく包んでくれるが,彼らが置かれている状況はそれほど穏やかなものではない。
そもそも涼が中国・桂林まで来た目的は,父親である芭月 巌を殺した謎の男・藍帝を探すことであり,IIのラストでは莎花の父親が行方不明になっている。
そのため,序盤のストーリーは莎花の父親探しが軸になる。もちろん,白鹿村の日々にはシェンムーらしさが健在で,村人との会話からさまざまなイベントが発生し,その内容は多岐にわたる。
「シェンムーIII」をプレイしていると,村人との何気ない会話がとにかく楽しいという感覚を思い出す。これは一章とIIにも通じるもので,決してコミュニケーション能力が高いとは言えない涼と村人のぎこちない会話には,思わず吹き出してしまうシュールさがあり,そこにいる人々の日常が伝わってくる。
道を尋ねて,村人が微妙な返答をすると,「はあ……」とか「そうですか」とか,涼の反応はそっけない。こういった何気ないやり取りにも涼の天然さが見てとれて,「ああ,涼らしいな」と何だか嬉しい気持ちになる。当たり前だが,あの頃の涼と全然変わってないのだ。
謎多きヒロイン・莎花の魅力
莎花がガッツリと登場するという点も,ファンにとっては重要だ。というのも,莎花はシリーズのメインヒロインという位置づけでありながら,本格的に活躍するのは「シェンムーIII」が初めてなのだ。
一章には涼のクラスメートである原崎 望,IIにはジョイや薫 芳梅,紅 秀瑛といった魅力的な女性キャラクターが多数登場した一方で,莎花は,一章では涼の夢(?),IIではラスト付近(DC版ではディスク4枚目)でようやく登場するに留まっていた。しかもその後,すぐにエンディングに突入するので,莎花については多くを語られないまま,十数年も経っているわけである。
ある意味,ゲーム史上もっとも謎多きヒロインと言っていいだろう。それゆえ,ファンとしては莎花がいかなる人物であるのかを知りたかったし,彼女の活躍を望んでいたのだ。
筆者が抱いた莎花の印象は「純朴でありながらも,芯の通った部分を合わせ持つ少女」といったものだ。IIのわずかな出演シーンからもその片鱗を感じ取れたが,十数年ぶりの再会となった「シェンムーIII」でもそれは変わらなかった。
夜には莎花との会話が楽しめ,さまざまなやり取りをしていくうちに彼女の好感度に変化が起きていく。親密になれば,朝に莎花が枕元に来て起こしてくれたり,出かけるときに見送ってくれたりする。
一方,ゲーム開始直後は涼とまだ出会ったばかりということもあり,ほどよい距離感が保たれている。筆者が年をとったからだろうか,そんな2人がただただ微笑ましく思える。そして物語が進展していくにつれて,彼らがどのように関係を築いていくのか。プレイヤーは気になって仕方がなくなるはずだ。
フォークリフトや薪割り。涼は今日もアルバイトに精を出す
至るところでミニゲーム風のアルバイトをしてお金を稼げるというのも,シェンムーシリーズの特徴だ。白鹿村では薪割りに挑戦できるのだが,やっぱりというか,ついつい熱くなって「あと,もう一度だけ!」とリトライしてしまう。いつの間にか,結構なお金が貯まっていくので結果オーライと言えるけれど……。
当面の目的を忘れて,なぜかアルバイトに明け暮れていた日々――あの頃の記憶に懐かしさを覚える読者は少なくないだろう。
また,後述する第二の街「鳥舞」では,一章にも登場したフォークリフトを使った荷物運びのアルバイトが待っている。港でせっせと荷物を運び,次第に運転の上達を実感していく。あの頃の喜びは筆者の心にも深く刻まれているが,そんなフォークリフトを発見したときは,思わず声を挙げてしまった。
「シェンムーのアルバイトといえばコレ!」というのは少々言い過ぎだろうか。だが,個人的にはそれくらい,新横須賀港でフォークリフトを操縦した日々は強烈な印象を残している。「シェンムーIII」での実装は嬉しい限りだ。懐かしさに浸りながらお金を稼ぎまくろう! 久しぶりの操縦で1回や2回ぶつけても気にせず,あの頃を思い出して頑張ろう!
さらに遊技場では「亀レース」「おとしだま」「花鳥風月」「上でやったり」といったバラエティ豊かな遊戯が堪能できた。
おとしだまは過去作にも登場しており,ギリギリのところで玉がアタリを外れて,悔しい経験をした読者も多いはずだ。とはいえ,その分当たった時の嬉しさもひとしおなのだが。アルバイト同様,いつの間にか数時間が過ぎていて,びっくりした記憶も懐かしい。
今回,筆者が熱中したのは亀レースだ。のんびりとゴールを目指す4匹の亀のうち,1着を当てるというものだが,亀のグラフィックスはリアル過ぎて生々しさを感じるほど。なかでも甲羅の質感は尋常ならざるこだわりが伝わってくる。「グラフィッカーはどれだけ亀に力を入れているのか」と首をひねってしまった。
レベルを上げて強敵に挑め
RPG要素とアクション要素が融合したバトル
シェンムーと言えば,アクション要素の高いバトルが目玉の1つだ。本作でも至るところでバトルが展開される。
バトルを大きく分けると,修行を兼ねた試合と悪人とのガチンコバトルがある。どちらも操作には少々慣れが必要という印象を受けた。とはいえ,技をボタン1つで繰り出せるコマンド短縮機能もあり,システム的にはシンプルになったので,ハードルはさほど高くない。
なお,「シェンムーIII」では4段階の難度から選択できるので,決して恐れることはない。安心してほしい。
そして,涼にはレベルが設定されている。プレイヤーの腕前以上に,キャラクターレベルが勝敗を大きく左右するという印象だ。「シェンムーIII」はアクションゲームでありながら,RPG的要素もしっかりと内包されていると言える。
そのため,バトルで負けてしまっても,修行を重ねる(レベルアップ)ことで活路を見いだせるようになる。2回も3回も敗れた相手に対して,技を鍛えられる「散打」を重ねてから再戦を挑むと,明らかに涼の成長を実感できるはずだ。やはり,一にクンフー,二にクンフーというわけである。
白鹿村に続く第二の街「鳥舞」
涼と莎花はとあるタイミングで白鹿村を離れ,新たな街「鳥舞」へと活動の拠点を移す。鳥舞は広大かつ優美な港町で,白鹿村の牧歌的な雰囲気とは違った魅力を持っている。
鳥舞は相当広く,探索のしがいがある町だ。しかも,多くの人が集まる場所であるだけに,建物やお店の数も尋常ではない。多くの屋台をはじめとして,お土産屋さんや遊技場,複数のゲームセンターもある。どれだけ歩き回っても,まだ行きたい場所があり,話したい住人がいる。
かつて横須賀から香港に渡ったときも,その広大さに面を食らったものだが,鳥舞のインパクトも香港に負けないものがある。こうした街の作り込みも,シェンムーのシェンムーたる由縁だろう。
涼たちが宿泊する旅社では,原崎 望や陳 貴章,早田 稲(稲さん),ジョイや薫らに国際電話がかけられる。
往年のシェンムーファンであれば,一章のキャラクターである原崎や稲さんの声を聞くと,ノスタルジックな気持ちが溢れてホロリとしてしまうだろう。ジョイは相変わらず口が悪いし,薫はちょっぴり怒りっぽいが,涼を心配してくれる。あらためてシェンムーという世界のキャラクターたちの魅力を感じられるはずだ。
シェンムーらしさは変わらない
まずはゆっくりと桂林の地を満喫しよう
「シェンムーIII」には,「藍帝を探し出して復讐する」「対となる2枚の鏡(鳳凰鏡と龍鏡)の秘密を解き明かす」という2つの大きな目的がある。涼はそのために中国まで足を運んだのだから,それは間違いない。
しかし,桂林の豊かな自然とそれらが育んできた人々に囲まれているうちに,十数年ぶりのシェンムーを実感していく。そして,だんだんと心が穏やかになってくる。のんびりと村を探索したり,ガチャガチャを回したり,ゲームセンターで遊んだり,居候している莎花の家で引き出しを開けまくったりして,スローライフを満喫するのもシェンムーの立派な楽しみ方だ。そう,あの頃のように。
一方で,白鹿村や鳥舞の圧倒的な“世界の作り込み”には驚くしかない。それぞれの住人に日常があり,生活があり,それが当たり前のように描かれている。「シェンムーIII」の主人公は涼だが,プレイヤーは“涼の物語を楽しむ”というより,“この世界にいることを楽しむ”という感覚になるはずだ。
「あの頃の姿から変わってしまっていたら……」「きれいな思い出のまま,残したほうがいいのでは……」
十数年ぶりの再会には,ちょっとした心配が付き物だ。ハードが変わり,グラフィックスが進化し,年号も変わった。でも,シェンムーらしさは何も変わっていなかった。だから,シェンムーファンに伝えたい。ちょっとの勇気を持って,新しい旅に出会ってほしい。そして,それぞれの“自由”に満ちた旅の感想を教えてほしい。
「シェンムーIII」公式サイト
Original Game(C)SEGA (C)Ys Net
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