プレイレポート
初めてでも楽しく上手にイラスト制作を楽しめる「ちゃおイラストクラブ」のプレイレポートをお届け
ゲーム名を見ればお分かりだろうが,本作には小学生向け漫画雑誌「ちゃお」で連載されている作品のイラストがお手本として収録されている。一見すると子供向けタイトルに思えるかもしれないが,トーンやフキダシなども使える本格的な描画ツールや,通信機能を使って描いたイラストのお披露目や交換ができるなど,その内容はなかなか侮れない。
本作では,動画と図を使った分かりやすい解説でイラスト制作を学べる「マジカルレッスン」と,自由にイラストを描ける「フリーモード」の2つのモードを楽しめる。絵心にあまり自信のない筆者は,マジカルレッスンで基本的なイラストの描き方を学んでみることにした。今回はこちらをプレイレポートとして紹介してみたい。
「ちゃおイラストクラブ 」公式サイト
マジカルレッスンは,難度順に入門・初級・中級・上級・最終試験の5段階に分かれており,各難度ごとにいくつかのお手本イラストが用意されている。レッスンは描画ツールの使い方から始まり,目や髪型の描き方や,男女の描き分け,ポーズや表情の違いなど,実践的な内容になっている。
お手本となるのはオリジナルイラストと,「ちゃお」で連載中の少女漫画のイラストだ。収録されているのは「12歳。」「ドーリィ♪カノン」「プリプリちぃちゃん!!」など,いずれも人気の6作品とかなり豪華。
まずはイラストの輪郭を描いていくことに。下画面にある矢印のアイコンから描画ツール「マジカルパレット」を開き,使う画材を選択しよう。
イラスト制作において非常に重要なポイントとなる画材だが,本作に収録されているマジカルパレットは子供向けとは思えないほど本格的だ。輪郭を描くために使う“りんかくペン”や色塗りに使う“マーカーペン”など,さまざまな用途に向けたペン類をはじめ,ハートや星,ふきだしといった模様を簡単に入れられるスタンプや,プロの漫画家も愛用するというスクリーントーン「アイシースクリーン」など,非常に豊富な画材が揃っている。
各種ペンの選択画面。ペンの太さと濃さは細かくカスタマイズできるので,お手本イラストに合わせて変更していこう |
マジカルパレットの消しゴムツールは,輪郭線専用の青色と,そのほかを消せる緑色の2種類。うまく使い分ければより丁寧なイラストに! |
プロの漫画家も使用するという「アイシースクリーン」。ドットのほかにチェックなどの模様もあるぞ |
スタンプは非常にバラエティ豊か。中にはスクリーントーンのスタンプも |
中でも,漫画などでは柄によって色を表現するため,基本はモノクロであるスクリーンが,本作ではさまざまなカラーに変更できるのがたのしい。なぞるだけでスクリーンを入れられるので使い勝手もとてもいい感じだ。
ズームアップするとわからなくなってしまうイラストの全体像は,上画面のお手本イラストを切り替えることで確認できる |
だいたいの関節の位置などを丸で記す“アタリ”はイラストを描くうえで非常に重要な要素。お手本イラストの中には,アタリ線を表示できるものも |
輪郭が描けたら,次は色を塗る作業だ。今度は色塗り用のマーカーペンに切り替えて色を塗っていく。色の選択はマジカルパレットの星マークで行えるが,本作で選択できる色は非常に細かくバリエーションも豊富。色の設定では濃淡も簡単に変更できるので,イラストに影やハイライトを入れる作業も楽チンだ。
こうして完成したイラストは,Miiverseに投稿してお披露目できるほか,ローカル通信を使って友達と交換することも可能だ。交換したイラストにさらに手を加えることもできるので,複数の友達とイラストリレーを楽しんだり,絵心ある友達に添削してもらうこともできちゃうわけだ。
また,「いつの間に通信」でお手本イラストが増えるなど,今後楽しめるコンテンツも用意されている。発売日に合わせて11月26日からMiiverse専用コミュニティでイラストコンテストも開催されており,2016年1月12日まではオリジナルキャラ「モモ」がお題となっている。
また,ここまではイラスト入門者の視点で書いてきたわけだが,豊富なペン類やトーン類を扱えるマジカルパレットは,イラスト上級者でも納得できるくらい充実した描画ツールだろう。イラストがうまくなりたいという人だけでなく,すぜに上級者の人でも楽しめる本作でイラストマスターを目指してみよう。
「ちゃおイラストクラブ 」公式サイト
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