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[TGS 2016]「CoD:IW」のプレス向け説明会で,シングルプレイ,マルチプレイ,そしてゾンビモードに盛り込まれた新要素が明らかに
ゲームの解説を行ったのは,開発を担当するInfinity WardでNarrative Directorを担当するTaylor Kurosaki氏だ。
Kurosaki氏は,本作をシングルプレイキャンペーンとマルチプレイ,そして今や3つめのモードとも呼べるゾンビモードに分け,シングルプレイでは宇宙空間での戦いを導入したことが,従来作に比べての大きな変更点であると述べた。
遠い未来,人口の爆発により宇宙空間に資源を求めた人類は,United Nations Space Alliance (UNSA)を作って地球の平和を維持していた。そこへ,狂信的な敵の集団Settlement Defense Front (SDF)が突然の侵略を開始する,というのが本作のざっくりめな物語展開だ。
シングルプレイでは,低/無重力環境下での新たな戦いがフィーチャーされている。これまでのように,平面的ではなく,立体的な戦いが展開され,コール オブ デューティーシリーズのコアとなるプレイスタイルはそのままに,新たなアクションが堪能できるとKurosaki氏は述べた。
ゲームでは,宇宙空間だけでなく,さまざまな惑星を舞台にした戦いが描かれるようだ。低い重力の星では,例えば,これまでは遮蔽物は地上にあったが,本作では上にあるもしれないし,下かもしれない。そこで,グラップリングフックやジップワイヤーを使って移動するという戦略をとる必要がある。
また,戦闘機「ジャッカル」もゲームに新たな変化を与える要素だという。目新しい,という理由だけで導入したわけではなく,360°自由な移動が楽しめるため,リプレイアビリティも高いと考えている。操作方法も,ジャンプで上昇,クラウチ(かがむ)で下降と,FPSプレイヤーにとって分かりやすいモノになっている。ウェポンも,メインとサブの2種類だ。
また,このジャッカルの投入によって,新たな部隊「スカー」(Scar)が生まれた。これは,Navy SEALsとトップガンをドッキングさせたような特殊部隊で,低/無重力下の戦いで高い能力を発揮するという。主人公のニック・レイスはそんなスカーのメンバーだ。
シングルプレイでは,主人公の視点も異なっているとKurosaki氏は言う。2003年にリリースされた初代「Call of Duty」以来,主人公は兵卒であり,複数の兵士の視点から見た戦争の実相が描かれてきたが,レイスは上官だ。
SDFの卑怯な奇襲により大打撃を受けたUNSAの司令部は,多数の軍艦や兵員を失ったため,クレイを急きょ昇進させる。彼は,これまで必要なかった,リーダーの資質を急速に学ぶ必要に迫られるのだ。しかもクレイは,わずか2隻だけ残った軍艦の1つを率いることを命じられる。軍艦をどのように使うのか,目標はどうするのか,プレイヤーは,クレイと同様に厳しい選択を迫られるという。
このように「インフィニット・ウォーフェア」には,新たな視点,戦い方,兵器など,シリーズ従来作にはなかった多数の要素が詰め込まれている。
続いて,最大16人(8人vs.8人)で遊べるマルチプレイについて。Kurosaki氏は,人気の高いマルチプレイの面白さを維持しつつ,ビギナーでも遊びやすくすることにフォーカスしたと語る。
そのために用意されたのが,6種類の「Combat Rig」と呼ばれるハイテク戦闘スーツだ。例えば,Merc Rigは防御特化型,Phantom Rigはスナイパー向きのステルス性の高いもの,といった具合で,これが一般的なFPSのクラスに相当するようだ。さらに,「Payload」という選択肢があり,3種の武器から1つを選択でき,さらに特殊能力を与える「Trait」でも,3種類から1つが選択できる。これらの要素によるカスタマイズで,自分のプレイスタイルに合ったプレイヤーキャラクターが作成可能だ。
武器は,実体弾を使うものも,レーザーなどのエネルギー系のものもあり,種類も豊富。また,「サルベージ」という機能で,マルチプレイ中に武器のプロトタイプが製作でき,「ガン・パーク」でカスタマイズできるなど,種類はかなり多くなりそうだ。Kurosaki氏のおススメは,Butcherと呼ばれるもので,1丁でショットガンのように使えるほか,2つに分けて,両手持ちの武器にもなるという……聞いただけでは,ちょっと想像がつかない。
マップも,遠い未来にふさわしい,さまざまな環境のものが用意されており,さらに「モダン・ウォーフェア」シリーズで人気だった空港のマップが,新たに月の宇宙港のマップとして登場するとのことだ。
また,「ミッションチーム」という新たな要素も導入される。これは,4種類のユニークなチームに属することで,特別な報酬やアイテムが得られるというもの。それぞれのチームには,独自の指揮官がおり,さまざまなチャレンジに挑むプレイヤーを助けたりしてくれるとのこと。指揮官がほかのプレイヤーのことなのか,ミッションチームをどうやって選ぶのかなどといった細かい部分は説明されなかったが,ビギナーでも楽しめるマルチプレイという観点で作られたフィーチャーであるのは間違いないだろう。
なお,シングルプレイには低/無重力状態の戦いが登場するが,マルチプレイではバランスを考えて,ほかの惑星が舞台であっても,すべて1Gの状況になるとのことだ。
お次はゾンビモードだ。8月19日の記事でもお伝えしたように,本作のゾンビモードは,1980年代のアメリカをイメージしたポップな世界が描かれており,本編とはまったく異なっている。
ウェーブになって襲ってくるゾンビを,仲間とともに撃退するという基本的なゲームシステムは従来作と同じだが,舞台となるのはテーマパークで,ジェットコースターやクラシカルなアーケードゲーム機,的当てなどが並んでいる。
女の子がスプーンを武器にして戦ったりするが,スプーンなのに,かなりのダメージを与えるらしい。また,ラジカセ風の武器では,音楽を流すとゾンビが集まってきて,なぜか踊りだすので,そこで爆発させてゾンビを一網打尽にできるという。ラジカセは当時「BOOMBOX」と呼ばれていた。BOOMには「どーんと鳴る」という意味もあり,BOMBと発音も似ているので,要するにダジャレらしい。
シビアでシリアスな本編の息抜きとして遊べるゾンビモードだが,その割には作りこまれており,さすがという感じだ。
最後は,「コール オブ デューティ4 モダン・ウォーフェア」のリマスター版としてRaven Softwareが開発を進める,「Call of Duty Modern Warfare Remastered」について。Kurosaki氏によれば,これは単純な高解像度化ではなく,細かなアイテムなど,ほとんどすべてを作り直しているとのこと。ライティングや地形,キャラクターなど,現代のグラフィックス技術の限界を追及しているそうで,ファンとしてはかなり期待が持てる。
ただ,例えばアニメーションのデータなどはブラッシュアップしているものの,オリジナル版のものを使うなど,あくまでもリマスター版としてかつての雰囲気を再現することにも力が入れられているという。「思い出補正にも負けない,面白い作品になります」とKurosaki氏は述べて,説明を終えた。
「Call of Duty: Infinite Warfare」公式サイト
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