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DMM GAMES公式大会「PUBG JAPAN SERIES」,β1部リーグ PHASE1 DAY1をレポート。開幕戦を制したのはSunSister Suicider's
「PUBG JAPAN SERIES」とは,DMM GAMESが「PUBGプロリーグ設立」を目指して開催するリーグ形式の大会だ。2018年2月10日から3月31日にかけてαリーグが行われ,熱い戦いが繰り広げられた。
βリーグはPHASE1とPHASE2に分かれており,各PHASE3日間,各日3試合が行われる。βリーグから1部リーグ(CLASS1),2部リーグ(CLASS2)という2部制が採用され,PHASE1終了のタイミングで,1部リーグの下位6チームと,2部リーグ上位6チームが入れ替わり,PHASE2が行われるようになった。
また,PJSβリーグのPhase1・Phase2のポイントを合計した上位2チームは,7月25日から29日にかけて,ドイツのベルリンでPUBG Corp.が主催する,賞金総額200万ドル(現在のレートで約2億2227万円)の公式世界大会「PUBG Global Invitational 2018」(PGI 2018)の出場権を得られる。
さて,そんな世界大会の切符もかかったβリーグCLASS1 PHASE1 DAY1の模様をお届けしよう。
注目チームとして名前をあげるなら,αリーグPHASE2で総合優勝を果たしたUSG-Hyster1cJam(USG)と,序盤の不調から凄まじい追い上げで2位にまで上り詰めたSunSister Suicider's(SSS)だろう。
また入替戦で怒涛の活躍を見せた野良連合 4U(元白虎組,略称はN4U),屈指の実力を持つWesker選手とfiachan選手が加入した野良連合 Rosso Bianco(nRB)も,注目が寄せられている。
βリーグに参戦するチームをこちらの記事にもまとめているので参照してほしい。
関連記事「公式リーグ大会「PUBG JAPAN SERIES」,5月開幕のβリーグ参戦チームまとめ。各ラウンドデータや入替情報など」
「PUBG JAPAN SERIES」公式サイト
「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」公式サイト
ROUND1
βリーグの第1試合はFPPモードでスタートした。日本で一般的に親しまれているのはTPPモードで,大半のチームはFPPモードの経験をそこまで積んでいない。ゲーム性も大きく異なるので,FPPモードの知識をどこまで深め,戦術に落とし込めているかが大きな差として出てきそうだ。
終盤戦で素晴らしい動きを見せたのはUSGのClockbox選手だ。安全地帯の方向になる西側正面の建物にSSS,南側にRascal Jester(RJ)がいて,どちらかを打破しなければ安全地帯に入れないという状況の中,RJとの交戦でダウンを奪った瞬間に突撃する指示を出す。身を隠すと敵の移動する姿を確認できないFPPモードの特徴をよく理解した采配だった。結果,RJへの肉薄に成功したUSGは,RJを討ち取り,安全地帯への進入に成功する。
そして試合の最終盤,SSSの動きが極まっていた。相互に連携できる位置取りをしつつ,広く安全地帯内を確保していく。安全地帯外から押し寄せてくるN4U,Crest Gaming Windfallを見事な連携で討ち取り,安全地帯内を完全に制圧。最後はTeam AEGISのCrimNine選手が安全地帯外に残るのみという展開で,キルポイントを与えない選択肢をCrimNine選手が選び,SSSが初戦のドン勝を手にした。
ROUND2
2試合めはお馴染みのTPPモードだ。αリーグを経てさらに実力をつけているチームも多く,以前にも増した激戦が期待できる。
終盤で輝いたのはTHE SHABLES(SBL)で,「Rozhok」の北側の川沿いに広く展開し,周辺を確保し,川に入る敵を討ち取っていく。途中,多くのチームが川へ移動を始めるが,すでに川沿いを確保していた,SBLが次々に討ち取り,キル数を稼いでいった。
最終盤はnRBが強かった。最終的に遮蔽物が少ない場所が安全地帯となったのだが,その中でも車両で遮蔽物を作りやすい場所を確保しつつ移動。Wesker選手が的確で素早い判断と,強気な攻めで,DetonatioN Gamingを討ち取り,さらに有利なポジションの確保に成功する。
最後はCYCLOPS athlete gaming(CAG)がKimari選手,SSSがgabha選手とSabrac選手,SBLがLia-EMT選手とSixVII選手,そしてnRBがWesker選手,fiachan選手,liavely選手,LyzeFelt選手という状況となった。
nRB_Wesker選手がSBLを討ち取りに車両で移動し攻撃を仕掛けるが,SBLのLia-EMT選手とSixVII選手の反撃でダウンを取られてしまう。nRB_liavely選手がカバーに入り,Lia-EMT選手をダウンさせつつ,Wesker選手の蘇生に成功する。
その間,CAGのKimari選手が,SSS_Sabrac選手を討ち取るが,その隙をnRB_liavery選手が見逃さず,Kimari選手を討ち取った。
最後は1人生き残ったSBL_SixVII選手が,同じく1人残っていたSSS_gabha選手を倒す。その後は4名生存していたnRBがSixVII選手を圧倒し,ドン勝に輝いた。
ROUND3
いよいよこの日の最後の戦いだ。結論からいうと,今回ドン勝を獲得したのはN4Uだ。安全地帯内のポジションを確保する早さが際立っており,周囲が見渡せる起伏を見事に確保する。その後は迫りくる敵を倒して,その場所を堅持することに成功している。
最後はSengokuGaming Destroy(SGD)との熾烈な戦いとなった。遮蔽物が多く,若干有利なポジションを陣取っていたSGDだったが,N4U_JapanNo1選手がSGD_Smith選手のダウンを取ることに成功する。その一瞬の隙を見逃さず,N4UのBrazilian選手とamonot選手がSGD_rorichan選手に詰め寄り討ち取る,と同時にJapanNo1選手もSGD_illiroth選手に詰めて,包囲し,見事ドン勝を手にした。
DAY1の戦いを振り返って,αリーグと比べて,序盤から中盤の戦いがさらに発生しづらくなっているように感じた。おそらくこれは各チームの動きの研究や,生存方法の確立,練度の上昇といった要因があるのだろう。序盤から中盤にかけて倒される要因は,ほとんどが車での移動中に撃ち落とされること。そこをうまく回避できているチームが終盤まで残っている印象だ。
特にDAY1終了時点で総合順位1位のSunSister Suicider'sの安定性と強さは際立っている。また,総合2位の野良連合4U,総合3位のTHE SHABLESはαリーグから比べて格段に成長しており,今までだと倒されていたような局面でもしぶとく生き残り,かつ多くの敵を打倒している。
αリーグ PHASE2では初日に1000ポイントを超えるチームはいなかったが,今回は上位3チームが1000ポイントを超えた。一方で,下位との差はより開く形になっており,トップと最下位では960ポイントも差がついている。5月27日に行われるDAY2で挽回できるか,巻き返しに期待したい。
最後に1つ付け加えておきたいのだが,今回の試合では選手同士の連携に使用していたVC(ボイスチャット)ソフト「Discord」のサーバの不具合に見舞われ,1試合めと2試合めで満足に連携が取れないチームが出てしまった。ある程度は仕方のないことなのだが,大会運営側で「Discordが不調時の代用案」が用意されておらず,試合の中で混乱が生まれてしまったチームも多いだろう。
今回は予期せぬ事態だったようだが,すべての選手,そして観戦するファンが納得できる環境を整えることは絶対に必要な要素だ。次回以降のスムーズな運営に期待したい。
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