［EVO Japan］強さを積み上げるのは，自分1人の力ではない――「BLAZBLUE CROSS TAG BATTLE」部門優勝，Tomo/relo選手インタビュー

　格闘ゲームイベント「EVO Japan 2019」の最終日（2019年2月17日），「BLAZBLUE CROSS TAG BATTLE」部門の決勝トーナメントが行われた。見事優勝を果たしたのは，TSURUGI所属のプロゲーマー，Tomo/relo選手。決勝戦では，Winner's側で待ち構えていたアルコル選手に6連勝しての堂々の勝利だった。本稿では，同選手へ優勝後に行ったインタビューの模様をお届けしたい。

Tomo/relo選手
富山を拠点とするチーム「TSURUGI」所属のプロゲーマー。マイ使いの強豪として知られるほか，自らBBTAG入門向けサイトを作成するなど，コミュニティの活性化にも取り組んでいる

4Gamer：
　優勝おめでとうございます。今の気持ちを聞かせてください。

Tomo/relo選手：
　「感無量」の一言ですね。たくさんの人たちに応援してもらえて感謝しています。

4Gamer：
　決勝戦は6タテという圧巻の内容となりました。勝因はどこにあったんでしょうか。

Tomo/relo選手：
　TOP8に残っていたほとんどの人とは対戦の経験があったんですが，決勝で当たったアルコルさんとだけはあまり対戦経験がなかったんです。ただ，アルコルさんの使っているチームは爆発力のあるタイプで，試合を見ていると大胆な選択肢を取る人だなと思っていました。それであれば，「それ以上のパワーをぶつけてやろう」と考えたことが，上手くいったのだと思います（笑）。


4Gamer：
　Tomo/relo選手は力勝負が得意なんでしょうか。

Tomo/relo選手：
　そうですね。守備的に戦うよりかは打ち合いの勝負のほうが得意です。

4Gamer：
　今回のような大規模なオープントーナメントを戦い抜いての感想はいかがでしょうか。

Tomo/relo選手：
　自分の試合では，勝負所で大胆な技をぶっぱなして勝てた試合が複数ありました。みんなが勝ちたいと思って真剣にプレイしている中，当たり前のプレイをしているだけではなかなか勝ちきれません。大舞台になればなるほど，そういったリスキーな選択肢をいつ通すか，というのが重要になってくると感じましたね。

4Gamer：
　マイとゴルドーというチームを使用していますが，どういったきっかけで使い始めたのでしょうか。

Tomo/relo選手：
　マイは「BLAZBLUE CENTRALFICTION」から登場したキャラクターですが，そのときから使っていたんですよ。すごく自分に合うキャラだなと思っていたので，「BLAZBLUE CROSS TAG BATTLE」でマイが追加されたときもすぐ使い始めました。それでマイと相性のいいキャラを探した結果，今のタッグに落ち着いたという感じですね。

4Gamer：
　先ほど新規参戦キャラクターが発表されていました。気になっているキャラクターはいますか。


Tomo/relo選手：
　セトはすごくカッコいいので使ってみたいですね。「UNDER NIGHT IN-BIRTH」シリーズはあまりプレイしたことがないのでどういう性能のキャラクターか分からないですが，とりあえず触って動かしてみたいです。

4Gamer：
　EVO Japanは現バージョンでの最後の大きい大会となりました。次バージョンの展望を聞かせてください。

Tomo/relo選手：
　新バージョンでは，無敵技をアシストでフォローしながら出すという「逆ギレアシスト」が使えなくなります。自分のタッグとしても手痛い変更点となるのですが，強力すぎるがゆえにプレイヤーからは不満があったテクニックでしたので，それが修正されることでゲームとしてはいい方向に進むんじゃないかなと思っています。
　また，自分が使っているゴルドーが弱体化されるのですが，これまでゴルドーの強さによって抑え込まれていたキャラクターが活躍したり，新しい発見が出てきそうな予感もあって楽しみですね。

4Gamer：
　ということは，Tomo/relo選手にとっては，マイの新しいパートナー探しが始まるわけですね。

Tomo/relo選手：
　既にルビーを新しい候補として考えているんですが，これからいろいろと試していく予定です。

4Gamer：
　Tomo/relo選手は今回の優勝で「ARCREVO WORLD TOUR」の出場権を獲得しました。同大会では，海外のプレイヤーと戦うことになるわけですが，海外の情勢について何か知っていますか。

Tomo/relo選手：
　自分もあまり詳しくはないのですが，有名なプレイヤーは何名か知っています。EVO2018で準優勝という結果を残したアメリカのFame96選手とは，東京に来たときに対戦したんですが強かったですよ。最近の海外の大会の動画などもチェックしていますが，みんなドンドン強くなっているので対戦するのが今から楽しみです。

4Gamer：
　壇上での優勝者インタビューでは，賞金50万円の使い道を「買いたいゲームを買います」と答えていました。ふだんはどういったゲームで遊んでいるのでしょうか。

Tomo/relo選手：
　格闘ゲームは一通りのものを買ってプレイしています。あとは，「デビル メイ クライ」シリーズがすごく好きで，もうすぐ新作が出るので早く遊びたいですね。

4Gamer：
　最後に応援してくれた人や4Gamer読者に対し，メッセージをお願いします。

Tomo/relo選手：
　格闘ゲームは1対1のゲームなので戦うのは自分1人ですが，それを支える強さというのは，自分1人で積み上げていくものではありません。対戦相手や一緒に遊ぶ仲間，そして自分をサポートしてくれたチームの方々など，すべての人たちへの感謝を忘れないようにしたいです。
　また，「BLAZBLUE CROSS TAG BATTLE」だけでなく，これから格闘ゲームを始める若いプレイヤーには，そういった「ほかのプレイヤーを大事にする」という意識を心の片隅にでも持ってもらえたらうれしいですね。

4Gamer：
　本日はありがとうございました。今後の活躍にも期待しています。

「BLAZBLUE CROSS TAG BATTLE」公式サイト