インタビュー
[GDC 2019]CERO Zの推理ADV,「AI:ソムニウム ファイル」には,打越鋼太郎氏の全力が盛り込まれている
「AI:ソムニウム ファイル」公式サイト
打越鋼太郎×コザキユースケによる推理ADV「AI:ソムニウム ファイル」は7月25日発売へ。その最新トレイラーを公開
スパイク・チュンソフトは本日,打越鋼太郎×コザキユースケという体制で制作している新作アドベンチャーゲーム「AI:ソムニウム ファイル」を,2019年7月25日に発売すると発表した。本日は合わせて,A-setこと左岸イリスの姿も確認できるイントロダクショントレイラーが公開されている。
4Gamer:
よろしくお願いします。現時点では推理アドベンチャーゲームということ以外,ほとんど情報が明かされてませんが,どういう物語が用意されているのでしょうか。
打越鋼太郎氏(以下,打越氏):
「AI:ソムニウム ファイル」の舞台は現代の東京です。被害者の片目がくり抜かれるという連続殺人事件が起き,主人公の刑事,伊達が真相を追うことになります。
4Gamer:
東京を舞台にした理由を教えてください。
打越氏:
自分が住んでいるのが東京なので,一番イメージしやすいのと,東京の良さを出していきたいという思いがあります。
4Gamer:
実在する場所が,そのままゲーム内に登場するのでしょうか。
打越氏:
実は出てきません(笑)。地名とかはそのまま使っていますが,いろいろアレンジしているので,そこが実在のロケーションをモチーフにしていたとしても,気付かないと思います。
4Gamer:
ゲームはどのような流れで進んでいくのでしょうか。
打越氏:
大きく分けて「捜査パート」と「ソムニウムパート」の2つがあります。伊達の左目にはAI搭載の義眼がはめられていて,捜査パートでは,ズームやX線など,その機能を駆使して捜査を進めていきます。ソムニウムパートでは,参考人の記憶の中に入り込み,手がかりを探っていきます。
4Gamer:
想定されるプレイ時間はどれくらいでしょうか。
打越氏:
サイドストーリーや遊びの要素もたくさんありますので,その人によって変わってきます。寄り道をすると20〜30時間はかかると思います。もちろん,そういうのを飛ばしてサクサク進めることも可能ですが。
4Gamer:
物語の道筋は,いくつか用意されているわけですか。
打越氏:
本作はマルチエンディングなので,選択肢などによってルートが分かれます。ですので,物語の全貌を知るためには周回する必要がありますが,分岐地点に飛べるような仕組みもあるので,最初からやり直す必要はありません。
4Gamer:
選択肢は,物語の流れにどれくらい影響するのでしょうか。
打越氏:
ソムニウムパートは,選択肢によって展開が結構変わってきますね。
4Gamer:
タイトルにはどういった意味が込められているのですか。
打越氏:
伊達の左目に搭載されているAI,ローマ字読みの「愛」,英語で目という意味のEye,私という意味でのIと,いろいろな意味を込めています。
4Gamer:
制作するうえで意識したところはありますか。
打越氏:
アドベンチャーらしいアドベンチャーにしよう,と決めていました。昔ながらのアドベンチャーを今風にアレンジした作品なので,過去の名作アドベンチャーを知らない,若い人でも楽しめます。その一方で,昔からアドベンチャーを遊んでいた人には,懐かしく感じてもらえるはずです。
また,選択肢を選ぶという行為1つとっても,長くアドベンチャーを作ってきた僕らだからこそ盛り込める面白さを,たくさん詰め込んでいます。
岡田 昌氏(以下,岡田氏):
キャラクターも,見どころの1つです。打越さんが作っていた「極限脱出」シリーズも,個性的なキャラクターが多かったのですが,本作はそれに負けないくらい良いキャラクターがいっぱいいます。
4Gamer:
キャラクターといえば,本作はコザキユースケ氏がデザインを担当していますね。
打越氏:
コザキさんのデザインは世界的に有名ですし,本作も世界に向けていきたいという思いもあったので,コザキさんにお願いすることになりました。作風そのものも,ダークな部分とポップな部分が混在する本作に,ぴったりハマっています。
4Gamer:
そういえば打越さんは,スパイク・チュンソフトと共同でバーチャルアイドルプロジェクト「A-set」を展開しています。彼女もコザキさんのデザインですが,本作と何か関係はあるのですか。
打越氏:
はい。ガッツリと関わってきます。もっと言うと,彼女はバーチャルアイドルではなく,ゲーム内に実在する女性です。YouTuberなのですが,彼女も事件に巻き込まれます。
4Gamer:
YouTuberが事件に巻き込まれるというのは,なんだかとても今風ですね。ちなみに,本作のCEROレーティングは決まりましたか。
岡田氏:
CEROはZ(18歳以上のみ対象)です。
4Gamer:
なんと。はじめからCERO Zの表現をターゲットに作られていたのでしょうか。
打越氏:
そうですね。プロデューサーが「打越くんのやりたいようにやっていいよ」と言ってくれたましたので(笑)。
4Gamer:
「極限脱出」シリーズのレーティングは,D(17歳以上対象)でしたよね。
打越氏:
極限脱出では,人体欠損が必要だったりする面白いトリックを考えていました。しかし,そういったトリックを削ってでも,Dの範囲内に収めなければならず,そこがすごく嫌でしたね(笑)。ですから,レーティングがZでも良いというのは,本当に嬉しかったです。
4Gamer:
「極限脱出」のように,シリーズで展開していく構想はありますか。
打越氏:
プレイヤーから声が多ければ可能性はもちろん,あると思います。
4Gamer:
最後にファンに向けてコメントをお願いします。
打越氏:
アドベンチャーゲームファンなら絶対に楽しんでもらえると思いますし,普段遊ばない人にも,アドベンチャーゲームの面白さを分かってもらえる作品になっています。ぜひ遊んでください。
岡田氏:
コザキさんのビジュアルがめちゃめちゃかっこいいので,アドベンチャーゲームをあまりやらない人でも,ジャケ買いしてほしいですね。
4Gamer:
本日は,どうもありがとうございました。
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