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「MISTOVER」インタビュー。開発自らが高難度ゲームと謳う本作の特異なゲームシステムやその狙いについて聞いた
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印刷2019/09/26 14:00

インタビュー

「MISTOVER」インタビュー。開発自らが高難度ゲームと謳う本作の特異なゲームシステムやその狙いについて聞いた

画像(002)「MISTOVER」インタビュー。開発自らが高難度ゲームと謳う本作の特異なゲームシステムやその狙いについて聞いた
 2019年10月10日にアークシステムワークスより販売される「MISTOVER」PS4 / Nintendo Switch / PC)。本作は,滅亡に瀕した世界を舞台とするローグライクRPGで,プレイヤーは人類の生存という宿命を背負い,冒険に立ち向かう。
 今回4Gamerは,“随時戦略を必要とする高難度ゲーム”と謳う本作について,開発を務めるKRAFTONのJames Han氏Lee Woo Seok氏にインタビューをする機会を得た。開発状況や特異なゲームシステム,その狙いについて聞いたので,その模様をお届けしたい。


「MISTOVER」公式サイト



ゲーム全体に制限時間が定められた新感覚のローグライクRPG。特異なシステムを採用した狙いとは……


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。はじめにお二人のポジションを教えてください。

James Han氏(以下,Han氏):
 「MISTOVER」開発総括PDのJames Hanです。よろしくお願いします。

Lee Woo Seok氏(以下,Lee氏):
 日本地域におけるプロジェクトマネージャーを務めるLee Woo Seokです。本日はHanの通訳も担当させてもらいます。

写真左から,James Han氏,Lee Woo Seok氏
画像(011)「MISTOVER」インタビュー。開発自らが高難度ゲームと謳う本作の特異なゲームシステムやその狙いについて聞いた

4Gamer:
 10月10日の発売まで1か月を切りました。「MISTOVERの開発状況を聞かせてください。

Han氏:
 すでにマスターROMは提出していますが,タイムトライアル版をプレイした人の意見を分析し,反映する作業を行っています。こちらは発売後にパッチなどで対応していく予定です。

4Gamer:
 開発はどういった経緯で始まったのでしょうか。

Han氏:
 私自身,過去にモバイルプラットフォームでローグライクゲームを制作したことがあるんですが,商業的な結果として良いものを残したとは言えませんでした。そのリベンジというわけではありませんが,あらためて本気でローグライクを制作したいと考えたことがスタートになります。モバイルゲームの課金方式とローグライクはあまり相性がよくないのではないかという考えもあって,今回は買い切り制にしています。

4Gamer:
 日本でローグライクというと,不思議のダンジョン系のゲームを思い浮かべる人が多いと思います。戦闘をコマンドバトル方式にしたのは,どういった意図があったのでしょうか。

Han氏:
 ローグライクはそこまでメジャーなゲームジャンルではありませんよね。好き嫌いも分かれると思います。そこで幅広いプレイヤーに楽しんでもらえるよう,馴染み深いコマンドバトルを採用したのです。また,この方式に慣れている開発スタッフがいたことも大きかったですね。

画像(007)「MISTOVER」インタビュー。開発自らが高難度ゲームと謳う本作の特異なゲームシステムやその狙いについて聞いた

4Gamer:
 開発版を少し触らせてもらいましたが,ローグライクパート,戦闘パート共に相当な高難度だと感じました。

Han氏:
 本作ではこれまでのローグライクゲームとは一味違ったプレイフィールをプレイヤーに届けたいと考えています。ローグライクやRPGのダンジョンはレベルを上げたり,アイテムを探索しに行く場所でした。しかし本作のダンジョンは違います。探索を進めるのも命がけになりますので,その緊張感を楽しんでほしいと考えています。
 実は日本でも2回ほどクローズドβテストを実施しているんですが,初回でクリアできたプレイヤーは1人もいませんでした。攻略のアプローチがプレイヤーによって変化するようにしていますし,それを見つけるのもなかなか大変だと思っています。

4Gamer:
 自分がプレイしたときも,これまでに遊んだローグライクやダンジョンRPGの経験で攻略しようとしましたがうまくいきませんでした。今までの経験をリセットして攻略するのも面白そうですね。

Han氏:
 それはいい考えだと思います。また,命がけで探索をせず,ある程度余裕をもって拠点に戻ればいいと思われるかもしれませんが,本作には「滅亡の時計」というシステムがあり,プレイ内容によってはゲーム全体の制限時間が短くなったり,延長されたりします。

4Gamer:
 ゲーム全体の制限時間とはどういうことでしょうか。

Han氏:
 本作の世界は滅亡に瀕していて,滅亡の時計が進行すると自動的にゲームオーバーとなってしまうのです。時計はダンジョンに潜るたびに進行するのですが,くまなくダンジョンを探索したりすることで時計の進行を遅くしたり,巻き戻したりすることが可能です。

4Gamer:
 ゲームオーバーということは最初からやり直しということでしょうか。

Han氏:
 はい。そうなってしまいます。

4Gamer:
 なかなかにシビアですね……。滅亡の時計をシステムに加えた意図を教えてください。

Han氏:
 2つ目的があります。1つはプレイヤーの選択すべてがゲームを進めるうえで重要な選択になっていることを提示したかったからです。そしてもう1つが世界を滅亡から救う緊張感を与えるためです。安全に無制限にレベル上げができたら,それも薄れてしまいますから。

画像(003)「MISTOVER」インタビュー。開発自らが高難度ゲームと謳う本作の特異なゲームシステムやその狙いについて聞いた

4Gamer:
 なるほど。また,本作には仲間が死ぬと復活できないシステム――パーマネントデスもありますが,こちらもかなりシビアなシステムだと思いますが。

Han氏:
 ローグライクは3つの要素――「緊張感」「プレイヤーの選択」「新しい経験」で構成されていると考えています。この中で緊張感はとくに重要で,緊張感はプレイヤーの選択に大きな意味を与えますし,新しい経験も緊張感が伴うことでより刺激的なものになります。流れの源流となる緊張感をより与える要素として,キャラクターの死をシステムに加えたわけです。

4Gamer:
 滅亡の時計があるということは1周目でクリアできないプレイヤーも出てくるとは思います。開発で想定しているクリア率はどの程度になりますか。

Han氏:
 本作には3種類の難度「やさしい,ふつう,むずかしい」があるんですが,やさしいを選べば半分のプレイヤーはクリアできると思いますよ。

4Gamer:
 やさしいで50%なんですね……。ふつうとむずかしいはいかがですか。

Han氏:
 ふつうで3割程度になると思います。むずかしいは自分もプレイしましたが,ゲームシステムや攻略をある程度理解した状態でもギリギリでクリアできましたね。

画像(004)「MISTOVER」インタビュー。開発自らが高難度ゲームと謳う本作の特異なゲームシステムやその狙いについて聞いた

4Gamer:
 難度についてはこだわりを持っているように感じます。開発のほうで意見が分かれることはありませんでしたか。

Lee氏:
 実は開発陣でも意見が分かれていました、Hanを含め何度もくり返しプレイしている人は今の難度が適切だと感じているようですが,大半の人は難しすぎると言っています(笑)。

4Gamer:
 くり返し遊んでもらうことを前提としたゲームデザインになっているのでしょうか。

Han氏:
 少なくとも2周は遊べるデザインにしています。また,2周目ではプレイヤーに新しい体験を提供しなければならないと考えていまして,戦闘パターンが変化したり,新モンスターが登場したりもします。

4Gamer:
 滅亡に瀕する世界ということで,暗く,重い雰囲気がゲーム全体に漂っていますが,一方でキャラクターは全体的に可愛らしいデザインとなっています。このようなデザインにした理由を聞かせてください。

Han氏:
 ゲームコンセプトから考えて雰囲気はダークにする必要がありました。ただし,キャラクターまで暗くしてしまうと,緊張感しかななくなってしまう。そこを緩和する要素として,キャラクターデザインを可愛らしいものにしたんです。ですが,本作のキャラクターはただ可愛いだけでなく世界観にもマッチしていると感じています。

4Gamer:
 キャラクターの職業が,パラディン,ウィッチ,ロウニン,シャドーブレード,ウェアウルフ,グリムリーパー,オンミョウジ,シスターとかなり個性的なものばかりですね。こちらはどういう理由でこうなったのでしょうか。

Han氏:
 世界観の影響ですね。世界が滅びる直前で人類はギリギリまで追い詰められている。そんな状況では満足な戦力を集めることもできませんよね? その中で可能な限りの戦力を集めてみたら,今回のメンバーが集まったと。

画像(008)「MISTOVER」インタビュー。開発自らが高難度ゲームと謳う本作の特異なゲームシステムやその狙いについて聞いた


2020年1月にはパッケージ版が発売。アークシステムワークスとコラボしたダウンロードコンテンツが付属


4Gamer:
 現在はタイムトライアル版をプレイした人の意見を分析,反映しているとのことですが,反響はいかがでしたか。

Han氏:
 配信前はとても緊張していたんですが,かなり好評でホッとしています。開発も喜んでいましたが,改善点もいくつか出ているので,発売後のパッチでキチンと対応していきたいですね。

4Gamer:
 ゲーム難度についてはどういった意見が出ていましたか。

Lee氏:
 意外かもしれませんが,簡単と難しいで半々でした。クリアできない人がいる一方で,簡単にクリアできる人がいるということは,ルールを確立させれば攻略可能ということですよね。タイムトライアル版では狙い通りの結果が得られたという手応えを感じています。また,9月26日にはタイムトライアル版からさらに拡張した体験版の配信を予定しています。こちらもぜひ遊んでいただいて,ゲームの雰囲気を感じ取ってほしいですね。

画像(005)「MISTOVER」インタビュー。開発自らが高難度ゲームと謳う本作の特異なゲームシステムやその狙いについて聞いた

4Gamer:
 本作はアジア地域のパブリッシュをアークシステムワークスが担当しています。経緯や狙いを聞かせてください。

アークシステムワークス 井口氏(以下,井口氏):
 「MISTOVER」は2018年12月にKRAFTONさんからお話をいただいたんですが,当時遊んだ時点でスタッフからの評判がとてもよかったことを覚えています。当時は仕事が山積みですぐに受けることはできなかったんですが,今年の3月ごろに自分の手が空いたのでぜひやらせてくださいと連絡させていただきました。

Han氏:
 我々としては,開発するものを納得したうえで,好んでくれるパブリッシャと仕事をしたいという気持ちが強くあります。今回のプロジェクトはアークシステムワークスさんからも強い興味を示してもらえましたので,すばらしい協力体制ができあがったと感じています。

4Gamer:
 KRAFTONと仕事をして印象はどうでしたか。

井口氏:
 開発を進めていくうえで,プレイヤーの意見をうまく取り入れていくスピードが速くて驚きました。とにかくプレイヤーを第一に考えているといった印象が強いです。自分たちも見習っていく必要がありますね。

4Gamer:
 10月10日にはダウンロード版のみが発売されるとのことですが,発売が決定しているパッケージ版の情報があれば聞かせてください。

井口氏:
 2020年1月の発売を予定しています。こちらは「BLAZBLUE」のイラストを担当しております加藤の描き下ろしジャケットにサウンドトラックのダウンロードコード,さらにアークシステムワークスとコラボしたダウンロードコンテンツが付属される予定となっています。

Lee氏:
 実は「MISTOVER」のアートディレクターが「GUILTY GEAR」の大ファンなんですよ。アークシステムワークスさんとタッグを組んだ時のイラストも描いてくれました。

画像(009)「MISTOVER」インタビュー。開発自らが高難度ゲームと謳う本作の特異なゲームシステムやその狙いについて聞いた

4Gamer:
 発売まで1か月を切りました。楽しみにしているファンや読者にメッセージをお願いします。

Lee氏:
 本作は高難度のローグライクRPGですが,難度自体が1つのコンテンツになっています。ダンジョンを本当に探索するかのような面白さ,これまでにない体験を提供できると確信しております。発売を楽しみにしていてください。

Han氏:
 難しさのあまりストレスを感じてしまう人もいるとは思いますが,それを乗り越えたときの達成感をぜひ味わってほしいですね。大切な仲間が死んでしまい,さじを投げたくなることもあるかもしれませんが,めげずに遊んでほしいと思います。

4Gamer:
 本日はありがとうございました。

画像(010)「MISTOVER」インタビュー。開発自らが高難度ゲームと謳う本作の特異なゲームシステムやその狙いについて聞いた

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