インタビュー
[インタビュー]「三國志 覇道」×「銀河英雄伝説」コラボ。ラインハルトとヤンが“宇宙軍艦”で三国武将にファイエル!
※コラボ対象は,田中芳樹の同名SF小説を原作とした1998年開始のアニメシリーズ。通称“石黒 昇監督版”。なお,銀英伝は2018年よりProduction I.G制作のアニメ「銀河英雄伝説 Die Neue These」や,2016年より藤崎 竜氏のマンガ「銀河英雄伝説」も展開中。マンガのほうは単行本最新刊にて,銀河の歴史が“ついにあそこまで――”
銀英伝コラボでは同作より「ラインハルト」「キルヒアイス」「ヤン」「フレデリカ」の4キャラクターが覇道に参戦する。
槍や弓で戦う三国武将に“宇宙軍艦”を持ち出す光景は必見だ。
また今季のシーズンイベント「勝機天啓」は,さまざまな効果を発揮する“天啓符”を用いた軍団戦となる。勢力戦ではなく,天啓要素を使いこなして洛陽争奪を目指すシンプルなスタイルだ。
今回も新規武将「陸遜」「夏侯惇」,極求賢令の改修などと合わせて,覇道プロデューサーの伊藤幸紀氏に話を聞いてきた。
[インタビュー]「三國志 覇道」漢朝vs.群雄たちの“漢朝激震”始動。呂不韋の参戦や,恒例のクリスマス黄巾討伐も
コーエーテクモゲームスのスマホゲーム「三國志 覇道」の新シーズン“漢朝激震”が,2023年12月14日にスタートする。恒例のクリスマス黄巾討伐をはじめ,今年最後の覇道情報をプロデューサーの伊藤幸紀氏に尋ねてきた。
「三國志 覇道」公式サイト
「三國志 覇道」ダウンロードページ
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役員たちもダメ出ししてくる制作乱世
4Gamer:
今季は「銀河英雄伝説」とコラボするとのことで。
まずは施策が決まった経緯から聞かせてください。
伊藤幸紀氏(以下,伊藤氏):
「三國志 覇道」では過去に横山光輝さんの「三国志」とコラボしましたが,その後もコラボ施策については検討し続けてきました。
そして,いくつかの選択肢のなかで「銀河英雄伝説」が世代的に最適かもしれないと思い,版権元に打診させてもらったんです。
銀英伝とは過去に「三国志14」でコラボしたことがあり,シリーズ同士の関係性がすでにあったのも一因と言えます。
4Gamer:
長年展開してきた作品同士,格式も肩を並べている印象がありますが,銀英伝の舞台は宇宙。覇道の舞台は三国時代。
両作品を知る人なら「それでもわりと納得」ですが,いずれかの作品しか知らない人だと毛色の違いを感じるかと思います。こちらの点,両作品にはどのような親和性があると考えていますか。
伊藤氏:
銀英伝はいわゆるスペースオペラものですが,主題は戦争や政治,そこで巻き起こる人間模様を描いた大河的ドラマです。
世界観や登場人物のモチーフもさまざまにあると言われていますが,田中芳樹先生はその一つとして三国志も意識されたようで,ラインハルトは曹操っぽい,ヤンは諸葛亮っぽい,などと言われています。
楽しみ方にしろ,大きな勢力同士がしがらみを持ちながらぶつかり合うところに,三国時代との親和性を感じられると思います。
4Gamer:
田中先生の「アルスラーン戦記」なども似た空気を感じますしね。
伊藤氏:
それに覇道自体,今季でサービス開始から3年半となります。配信当初だと世界観のブレに感じて受け入れられなかったかもしれませんが,プレイヤーさんも醸成した今なら大丈夫だろうと判断しました。
そのうえで一応,コラボキャラクターのビジュアルは「アニメ風」と「(覇道タッチの)劇画風」を切り替えられるようにしています。アニメ風はいわば原作版で,色を濃くするなどの現代的なレタッチはしていますが,キャラクターデザインはそのままとなります。
4Gamer:
コラボに向けて,版権元から注意されたことなどは。
伊藤氏:
強いて言うなら「ラインハルトとヤンなら,ラインハルトを先に紹介してほしい」といった,主人公的な並びについてです。
そうしたルールを踏まえて,今回のコラボ紹介でもラインハルトから言及させてもらっています。ただ,ゲームキャラクターとしてはほぼ同一に扱っていて,性能なども横並びで調整しています。
4Gamer:
開発チームに銀英伝ファンはいましたか。
伊藤氏:
実のところ私は,コラボの話が出てから初めて銀英伝を見させてもらったんです。私以外だと,昔から書籍やアニメを楽しんでいたスタッフはけっこういましたし,なんなら“当社の上の人たち”ですね。
以前コラボした「三國志14」のプロデューサー越後谷和広はもちろん,代表取締役の鯉沼久史などの役員陣もとにかく好きで,ヤンのイラスト一つ取ってもなぜか役員会の議題に挙げられ,「ヤンはこんな顔しない」などと,コラボキャラの制作にダメ出しされます(笑)。
4Gamer:
真剣に楽しそうな方々の様子が目に浮かびます(笑)。
それでは,今回のコラボ内容を教えてください。
伊藤氏:
目玉はコラボ限定のLR武将「ラインハルト」「ヤン」,UR武将「キルヒアイス」「フレデリカ」です。提供は占術仕様のコラボガチャで,武将はコラボキャラ以外は排出されない仕様です。
このほかログインボーナスで占術札,限定フレーム,アイコン,限定装備品「星間航路図」を配布し,イベント「銀河英雄伝説ミッション」でイベントPtを獲得すると,限定スタンプなどと交換できます。
4Gamer:
手はじめに銀英伝ファンたちの代弁としまして。
フレデリカなんですね。ユリアン・ミンツではなく。理由はまあ分かります。三国志もですが,銀英伝もまた“屈強な男ばかり”ですので。
伊藤氏:
ええ,そこは開発チーム内でアンケートを取った結果,「やっぱり女性のコラボキャラクターもほしいよね」となりまして。
コラボキャラは作れて4体。ラインハルトとヤンは欠かせない。女性を出すならフレデリカ,アンネローゼ,ヒルダ。
しかしキルヒアイスは外せないだろうとなり,最終的に有識者たちが投票した結果,自由惑星同盟側のフレデリカにしようと。
4Gamer:
銀河帝国側のキルヒアイスを外して,アンネローゼさまやマリーンドルフ嬢を選択できるコラボ先はまずないでしょうしね(笑)。
伊藤氏:
銀英伝初心者の私は最初に藤崎 竜さんのマンガ版を参考にしたので,あれだとアンネローゼがたくさん出てくるから「あれ,みんなアンネローゼじゃないの?」と疑問に感じたんですけどね(笑)。
4Gamer:
解釈違いではないが,そうじゃない,みたいな難しい線ですねえ。
伊藤氏:
私は登場人物たちのそうした温度感も最初は分かっていなかったので,コラボスタンプにしろ「キャラがまったく分からないけど,スタッフがめっちゃ増やしてる」と置いてきぼりでした。
4Gamer:
フォーク准将(※)はいるんだろうな,と想像がつきます。
※自由惑星同盟の軍人。人物評は置いといて,「高度な柔軟性を維持しつつ臨機応変に対応」しようと大攻勢したファン人気の高い男
伊藤氏:
まだ仮ですが,スタンプのラインナップはこんな感じです。
人物と一言コメントをデザインしています。
4Gamer:
個人的には「頭をかいてごまかすさ」(ヤン・ウェンリー)と「永遠ならざる平和のために」(ワルター・フォン・シェーンコップ)がスマートで大好きなセリフですが。
やっぱり「ファイエル」は初めて聴いたとき衝撃でしたねえ。
伊藤氏:
不思議な語感で思わず調べちゃいましたよ。
4Gamer:
ちなみに,ラインハルトはカイザー時代(※)なんですね。
これだったらマリーンドルフ嬢のパターンでもアリな。
※「髪の長さ」と時代を照らし合わせた便宜上の呼び方
伊藤氏:
担当者的には「ラインハルトは絶対この姿!」らしいです。
ただ,コラボには時代的な設定までは反映していません。
4Gamer:
個人的に思うのは,銀英伝と三国志のファン層はかぶっていてもおかしくないものの,「三國志」ファンと「三國志 覇道」ファンは近似しつつも同一ではないでしょうから。そこが要ですかね。
伊藤氏:
そうですね。例えば「信長の野望 覇道」では「花の慶次」とコラボしましたが,あちらは世界観からして違和感がありません。
一方,こちらのコラボに関しては先ほども言いましたが,シリーズ同士では縁があれど,異色な雰囲気には違いない。発表後のプレイヤーの皆さんからの反応はかなり気になっているところです。
4Gamer:
似た世界観同士のコラボは親和性が高いが,悪く言えば安パイ。
そういう意味でチャレンジするという意志もあるんですよね?
伊藤氏:
そのとおりです。ようやくこぎ着けた一大コラボですので,まずはチャレンジしてみる。あとは皆さんの反応次第ですが,これが受け入れられたのなら,今後のコラボ施策もいろいろと考えられそうです。
天啓符を用いる新シーズン
4Gamer:
ここからは恒例のシーズンイベントに関して。
まずは前シーズン「漢朝争乱」の手応えはいかがでしたか。
伊藤氏:
今シーズンは過去イベントを改修した復刻開催となりましたが,1か月ごとに変化する3期制の作りや,董卓勢力と袁紹勢力に分かれて戦う構図など,シーズン中に遊び方を変える動きはうまくできました。
その反面,途中で調整の手を入れすぎたのは大きな反省点です。イベント開始後に仕様変更を重ねたことで,プレイヤーの皆さんに負担をかけてしまいました。ここは想定が甘かったです。
4Gamer:
リアルタイム調整が完璧には機能しなかったと。
伊藤氏:
はい。当初のルールだと盤面が硬直しすぎたため,リリース数日後に早期対応した結果,極端な調整となってしまいました。
例えば義勇軍攻城戦。参加率がかなり低かったため,より気軽に参加できるよう部隊の参戦クールタイムを0分に設定し直したら,逆に「みんな来すぎる」ようになり,偏りが生まれてしまいました。
お詫びの配布なども行いましたが,急激な変化で皆さんに苦労をかけたことは間違いなく,しばらくは運営方針の反面教師として,事前の想定と以降の調整に役立てていこうと考えています。
4Gamer:
では,新シーズン「勝機天啓」はどんな内容でしょう。
伊藤氏:
今回は勢力戦ではなく,3期制かつデフォルトルールの軍団戦となります。都市を取って累計ポイントを競うランキングベースで,順位は各期で決まり,期が進むごとに新要素も追加していきます。
そのうえでの大きな特徴は,君主個人が使用する「天啓」と,軍団が所持し攻城戦で特殊効果を発揮する「天啓符」です。
4Gamer:
それらはどのような要素で?
伊藤氏:
期間中は天啓拠点,天啓石といったオブジェクトから“天啓Pt”を確保し,「天啓抽選」から天啓を獲得してもらいます。
天啓は同時に3つまで発動することができ,その日に行いたいことに合わせて君主個人が恩恵を得られます。この天啓を軍団内で一定数得るごとに,軍団に「天啓符」が付与される仕組みです。
天啓符は5枚1組でデッキのような形に構築することができ,攻城戦で発動する順番を指定できます。タイミングを測って任意に発動はできず,自分と相手が同時に天啓符を発動し,お互いにその効果を適用します。このぶつけ合いが今回のシーズンの肝となります。
4Gamer:
天啓と天啓符は使い切り,あるいは非消耗品のどちらでしょう。
伊藤氏:
どちらも消耗品です。天啓は効果時間が終了するとなくなりますし,天啓符は「攻城戦で使用」したあと,翌日7時に消滅します。
天啓符の具体的な効果は「部隊能力の向上」「城壁ダメージ半減」などさまざまなので,自他の効果を見極める戦略眼も大切です。
4Gamer:
天啓符は全種類,シーズン中に手に入る量でしょうか。
伊藤氏:
全種確保は難しいはずですが,天啓Ptを得て,抽選を回す,このサイクルを高回転で維持できる軍団なら可能かもしれません。
ただし,すべて持っていても日ごとにすべて使えるわけではないので,勝敗のカギはあくまで使い道とデッキ構築次第です。
4Gamer:
手札の切り方に力を入れるほうがいいわけですね。
一方,個人用の天啓の利点はどんなものでしょう。
伊藤氏:
個人用のほうは,本当に人それぞれの好みで使ってもらえます。部隊戦や攻城戦用に装備するもよし。賊狩りで経験書のドロップ数を増やすもよしと,自分なりにカスタマイズしてください。
4Gamer:
ああ,天啓はイベント攻略用途に全振りしているのではなく,「お得な通常プレイ」にも活用できるわけですか。
伊藤氏:
ええ。そうした面をフォローしたいと考えていました。
我々としては第一に軍団戦を楽しんでもらいたいと思って運用してきたゲームですが,それだと結局,軍団戦をしない人,特定の日時にしか参加できない人などは楽しみづらくなります。
そのため個々人で気軽に遊んでもらうためのサポートとして,個人用天啓符は汎用性を高めました。お得なレベルアップ期間としても活用できるので,手持ちの戦力を底上げしてみてください。
宇宙軍艦が三国武将にファイエル?
4Gamer:
ここからは新要素のお話です。
まずはコラボ限定のLR武将「ラインハルト」「ヤン」,UR武将「キルヒアイス」「フレデリカ」の特徴を教えてください。
伊藤氏:
まず,全能力が高水準なラインハルトは「横に広い範囲で敵6部隊にレーザー攻撃」,知力100の軍師タイプなヤンは「縦に広い範囲で敵6部隊にレーザー攻撃」という特殊仕様を備えています。これは初の試みとなる方向を持った攻撃です。
攻撃時は専用演出も用意していて,ラインハルトなら旗艦ブリュンヒルトが,ヤンなら旗艦ヒューベリオンが部隊直上に現れて,敵部隊に対してアニメおなじみのレーザー砲を発射します。
キルヒアイスとフレデリカについては,各パートナーの能力を高めるサポート役です。いずれも原作での役割を意識しています。
4Gamer:
つまり,宇宙軍艦が騎兵や弓兵と戦う?
伊藤氏:
はい。武将が戦艦に撃たれます。
4Gamer:
乱世ですねえ。ゲームユニットとしてもこれまでにないユニークな仕様ですが,バランス面の考慮はいかがでしょう。
伊藤氏:
出し方と受け方次第と言えます。攻撃対象が横方向に6部隊,縦方向に6部隊と広範囲で強力ですが,方向が限定されるのでけっこうトリッキーです。複数部隊に当てれば強いものの,相手は当然避けます。効果的に運用するにはそれこそ銀英伝の艦隊戦のような手腕が求められるでしょう。使用者の腕前が試される,といった部分も醍醐味となります。
4Gamer:
言われるまで気付きませんでしたが,宇宙軍艦を出さない場合,金髪の孺子は弓で戦い,魔術師は薔薇の騎士(ローゼンリッター)と白兵戦していたかもと考えると,まあ納得です。字面だけなら黒色槍騎兵艦隊(シュワルツ・ランツェンレイター)の騎兵はアリですが。
気になる点として,艦のエフェクトがかなりデッカいですよね? 攻城戦画面が宇宙軍艦で埋め尽くされる可能性は。
伊藤氏:
現状は演出表示を「使用者」と「被撃者」だけに限定するつもりです。おっしゃるとおりエフェクトが派手なので,乱戦時は視野の妨害になりかねませんが,これまでにない挙動で攻防するため,一律で表示OFFにしてしまうと「なにが起きたか分からず部隊壊滅」といった事態を起こしかねませんから。当面はこの制限で試すつもりです。
4Gamer:
そうした特別仕様の話だと,銀英伝キャラを動かしているときだけ「BGMがクラシック曲になる」などは考えられたり?
伊藤氏:
あーなるほど。今回はボイスにもこだわり,堀川 亮さん,郷田ほづみさん,広中雅志さん,榊原良子さんにお願いして新規収録しましたが,BGMのほうはまったく考えていませんでした。確かにそういう。
4Gamer:
銀英伝でクラシック曲を覚えた人はいっぱいいる,とよく言われたものですしね。コラボ第2弾とかあったらぜひご検討を。
伊藤氏:
実際おもしろそうなので,支障がなかったのなら考えたくなっちゃいますね(笑)。コラボキャラにせよ,まだまだいますから。
4Gamer:
第2弾は難しそうですね。帝国側はミッターマイヤーとロイエンタールがセットにせよ,オーベルシュタインも捨てがたい。
自由惑星同盟側はユリアンとシェーンコップ,アッテンボローあたりとしても……次のヒロイン枠も考慮すると取捨選択が困難に。
伊藤氏:
まあ「三國志」側も言ってしまえば「新キャラが屈強な中年男性」であることが大半なので,ミスマッチとはならないでしょう。
4Gamer:
納得できすぎます。続いては覇道側の新規武将として,LR武将「陸遜」「夏侯惇」の説明をお願いします。
伊藤氏:
陸遜はUR版が火計に優れた武将とあり,その特徴を引き継いだ火力系武将としました。火属性強化が全武将のなかでも最高クラスのため,知力と耐物攻撃のエースとして活用してください。
夏侯惇は味方強化と対部隊性能を両立しつつ,兵科は歩兵から騎兵に変えました。強化効果数に応じて攻撃力を増す「豪昇」,兵力が50%以上のとき被ダメージが減る「闘気」,敵部隊の戦法ゲージを減らす戦法など,器用貧乏にならない使い方ができるほど強力です。
4Gamer:
UR武将「張紘」「張昭(シーズン)」のほうはいかがでしょう。
伊藤氏:
張紘と張昭は“江東の二張”と呼ばれた賢人で,基本的には知力系部隊のサポート役として取り入れてもらうイメージです。
4Gamer:
2人ともナンバリングシリーズでは強力な内政要員ですもんね。
伊藤氏:
そうですね。そのうえで覇道らしく働ける作りを目指しました。
4Gamer:
さて,今回はコラボを含めて新武将7人(シーズンURは除く)となりますが,求人の実施期間はどうなるのでしょう。
端的に「どっちを引けばいいのか問題」が生まれるのですが。
伊藤氏:
銀英伝コラボは“3月15日〜3月31日の約2週間”となるので,どちらかと言えばコラボ優先のほうが取りっぱぐれを減らせます。
コラボガチャは前述のとおり占術仕様で,コラボキャラ4体の友好度のみ,かつLRもURも排出確率が同一です。超大当たりなら友好度2000を獲得できますし,交換所では同一レア間で「ラインハルトとヤンを交換」なども可能なので,コンプリートや将星用に活用してください。
4Gamer:
質問が一点。「コラボキャラを今回で完凸できなかったときのシステム的なフォロー」はあるのでしょうか。
現状だと次回開催がない限り,順当に期間限定になりそうな。
伊藤氏:
現状,コラボキャラの取り逃しをフォローする手段は用意できていません。どんな武将の将星でも上げられるアイテムなどもないため,そうした要素を実装しない限り,入手機会は今回限りとなります。将来的な一案としてはなきにしもあらずですが,今のところ実装予定もないです。
4Gamer:
ですよね。次いで「極求賢令」を“LR武将が当たりやすく改修”するとのことで,こちらの経緯と内容を教えてください。
伊藤氏:
今はLR武将の数が潤沢にそろってきて,主将以外でも採用される,いわば“LR基準の部隊編制”が増えてきました。
一方で,お金をかけずに遊んでいる人たちはまだそこまで到達しきれておらず,生放送でもいろいろと声が挙がっていたため,この機会にLRをより手に入れやすくする改修に着手しました。
■「極求賢令」改修内容
以前は利用回数50回ごとにUR以上確定,100回ごとにLR確定だったが,今季から「50回ごとのUR以上確定枠でURが当たった場合,次回のUR以上確定枠が“LR確定に変化”」に仕様変更
改修前:
50回目(UR以上確定)→100回目(LR確定)
150回目(UR以上確定)→200回目(LR確定)
改修後:
50回目(UR以上確定でURが当たる)→100回目(LR確定)
150回目(LR確定)→200回目(LR確定)
50回目(UR以上確定でLRが当たる)→100回目(LR確定)
150回目(UR以上確定)→200回目(LR確定)
4Gamer:
150回の段階で,LRが最低1枚はプラスになりやすいと。
全力ガチャ時のボーダーラインが下がるわけですね。
伊藤氏:
我々としてはLRの価値を高く見積もってきたため,LR自体の価値を下げるつもりはないのですが,環境の底上げには必要だろうと決断しました。これなら課金プレイヤーにも利がありますから。
求人システム自体,生放送ごとに求賢令を配ったり,有料アイテムのオマケで付与したり,36時間ごとに1回無料を駆使したりすれば,毎月50回ボーダーはけっこういけてしまいます。あとはリソースの貯蓄次第ですが,今後はこの仕様を活用して狙ってみてください。
4Gamer:
そのほかのアップデートについてはいかがでしょう。
伊藤氏:
今回も細かいのですが,まず「主要都市効果(利権)の機動上昇を知力上昇に変更」というのがあります。
ゲーム内ではよく,軍団で攻城戦の予定を組み,同じ時間に部隊を対象に着弾させるといった動きがあります。そのとき任意の能力ではなく「利権都市の効果で機動力が勝手に上がる」と足並みがズレることがままあったため,プレイに支障が出ないよう知力上昇に変えました。
あとは都市の防御力や耐久値を底上げします。こちらはサーバーごとの調整で,環境の成熟度に応じて増加させます。
4Gamer:
攻城戦中に城壁の修復ボタンが押しやすくなる,というのは。
伊藤氏:
そこはクレームがありました。開発チーム内からですが。
これは人それぞれの操作の仕方なのですが,例えば内政画面に遷移し,城壁ボタンを押し,城壁を修復しようとすると「攻城戦メニューが邪魔になって押しづらい」という意見が内部から挙がったのです。
私はマップ上から修復ボタンを押すので気にならなかったのですが,そういう不便もあると分かったので対応しました。
4Gamer:
直さないよりは,直すほうがいいですもんね。
半年か1年に1回はやりたい
4Gamer:
続けて,今回のサーバー動向はいかがでしょう。
伊藤氏:
今季はサーバー統合をしません。そのうえでS31を新サーバー16化し,初心者サーバーS33を新設します。サーバー移動は前回と同じ予約方式ですので,軍団ごとの事情で移動を検討してください。
それと新サーバー15に所属しているS30出身の方々については,前回シーズンは戦力が環境に追いついていない様子でしたので,成長促進キャンペーンの実施期間を延長することにしています。
4Gamer:
逆に,サーバー統合をしなかった理由は。
伊藤氏:
サーバー統合に関しては原則,アクティブユーザー数を基準に見ていますが,現状はどのサーバーも人数の増減が目立っておらず,ちょうどいいバランスになっているのが確認できたからです。
もちろん,戦力的な意味合いでは多少の偏りが見られるサーバーもありますし,次のサーバー移動で変動があるかもしれませんが,今季に関してはこちらが手を入れずとも問題ないだろうと判断しました。
4Gamer:
ここ1年のサーバー施策の成果とも言えそうですね。
伊藤氏:
まあ,これからはじめてくださる人たちは「刺史サーバー1がない」など,穴あきを不思議に感じるかもしれませんが。
4Gamer:
それもまた歴史が垣間見えるということで。
このほか,サービス3.5周年のハーフアニバーサリー時期でもありますが,今回は銀英伝コラボで代替するという感じでしょうか?
伊藤氏:
そうですね。銀英伝コラボをハーフアニバーサリー相当の施策としているので,これを楽しんでもらえればと考えています。
ゲーム外のキャンペーンとしても,アニメ「銀河英雄伝説」シリーズのBlu-ray BOXや,田中先生の原作書籍を贈呈するSNSキャンペーンを開催するので,銀英伝ファンの方々はぜひ期待してください。
4Gamer:
気が早いかもですが,外部IPとのコラボは今後も検討しますか。
伊藤氏:
やりたいですね。コラボ先に関しては「運営しながら探している」のが現状ですので,プレイヤーの皆さんもコラボしてほしい作品があったら,ぜひ生放送などでコメントしてもらいたいです。
4Gamer:
一例として,一昔前のイケイケなスマホゲームでは「毎週毎月コラボ」といったコラボ祭りもよく見られました。
その点,覇道が目指すコラボのスパンはどれくらいでしょう。
伊藤氏:
毎週や毎月のペースは目指すかと聞かれれば,目指してはいないです。コラボを優先してゲーム本編をないがしろにしては本末転倒ですから。やるとしたらなにか大きなことをやりたいサービスの節目ですので,半年に1回,もしくは年に1回くらいが妥当と考えています。
4Gamer:
コラボのやり方の話だと,今回なら例えば「銀河帝国,自由惑星同盟,フェザーン自治領の勢力戦」「洛陽がイゼルローン要塞になる」「黄巾党が地球教になる」などもアイデアとして考えられますが,ゲームルールやシーズンイベントに絡むほどのミックスを目指すことは?
伊藤氏:
悩ましいところです。今回も戦艦を出すというサプライズは取り入れましたが,これ以上となると三国志ベースの世界観が崩れて,それを求めてくださっている人たちは受け入れがたくなるはずです。
工期や契約の話をよそに勘案するならば,「コラボ仕様のコラボ限定サーバー」を用意するなどのやり方は考えられます。けれど今は日々の運営だけでも手いっぱいなので,現実的ではないですね。
4Gamer:
分かりました。それでは覇道の歴史がまた1ページということで,銀英伝コラボを楽しみにしている人たちに一言お願いします。
伊藤氏:
今回の「銀河英雄伝説」コラボは原作ファンはもちろんのこと,これまで銀英伝を知らなかった人にも楽しんでもらいたいです。
コラボ期間中はラインハルトと曹操,ヤンと孔明が並んだ屋外広告も掲出します。私も銀英伝を知らない身でしたが,これをきっかけに両作品を手に取り,その醍醐味に触れていただけると,なぜスペースオペラと三国時代がコラボするのかがすぐに理解できるかと思います。
コラボは3月15日から開催しますので,皆さんぜひご参加ください。
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