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芸術家たちのIFの物語を描く「パレットパレード リパレード」を紹介。開発者インタビューで語られるパレパレの今後

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 古今東西の有名芸術家を育成するスマホ向けゲーム「パレットパレード」。その世界をフィーチャーし,芸術家たちの“IF”の物語を描く新作タイトル「パレットパレード リパレード」iOS / Android。以下,「リパレ」)が,クレイテックワークスより2020年7月16日に配信される。

 世界観をより深く掘り下げ,芸術家同士の関係性や心の葛藤に焦点が当てられた“ビジュアルノベルアドベンチャー”としてリリースされる本作を,配信に先駆けてプレイする機会を得られたので,どのようなタイトルに仕上がっているかを本稿ではお伝えしよう。また,開発スタッフの1人である波多紘幸氏に,「リパレ」の開発経緯やファンとしては気になる「パレットパレード」の今後について聞くことができたので,そちらもぜひチェックを。

「パレットパレード リパレード」公式サイト

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 クレイテックワークスは本日(2020年6月26日),スマホ向けゲーム「パレットパレード リパレード」7月中旬に正式リリースすると発表した。これにあわせて,ゴッホ,ゴーギャン,ダ・ヴィンチ,ミケランジェロをフィーチャーした新メインビジュアルの公開や,事前登録受付が開始されている。

[2020/06/26 17:35]


“もしも”の物語を描く「リパレ」の世界観&ゲームシステムは?


 2019年9月に配信が開始された「パレットパレード」(以下,「パレパレ」)では,ゴッホやダ・ヴィンチ,ミュシャや北斎など,さまざまな時代や国で活躍した芸術家の“魂”を持つキャラクターが登場し,パレット美術館のために活動する姿が描かれてきた。

 新たにリリースされる「リパレ」では,「パレパレ」の世界観やキャラクターを継承しつつ,「もしも,あなたがキュレーターになる前からパレットシティに引っ越していたら?」「もしも,芸術家たちと『パレット美術館』で出会わなかったら?」という,“IF”の世界を描くという。

――「リパレ」のあらすじ――

 キュレーターを目指し,数多の芸術家が住む「パレットシティ」に引っ越してきたあなた。そこでの出会いによって,あなたと「とある芸術家」たちの運命は大きく変わることに――。

 やがてあなたは,芸術家に襲いかかる「悪意」を目の当たりにする。果たして,芸術をつなぐことはできるのか……!?

■「バディシナリオシステム」で描かれるHappyとBadの物語


 本作では,「パレパレ」の世界でつながりの深かった芸術家たちをさまざまな角度から見つめられる「バディシナリオシステム」が採用されている。どのバディ(組み合わせ)のストーリーを読むかは最初に選択でき,物語中の選択肢によって,“Happy”と“Bad”のエンディングに分岐する作りだ。ストーリーの中心となるのはバディとなる2人だが,もちろん「パレパレ」で活躍するほかの芸術家たちも物語の中に登場する。なお,これらの物語は1日5枚配布されるチケットを使って読み進められる。

最初に選べるバディの1つは「ゴッホ&ゴーギャン」。ここで選んだバディのキャラクターがマイページに表示される
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ストーリー画面。「パレパレ」では横画面だったため,こうして縦画面で芸術家たちと対面すると新鮮な気持ちに。縦画面になっても彼らの魅力は変わらない
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■「チェック」&「バイト」とは?


 ストーリーの要所には,物語の展開を左右する選択肢とストーリー進行に関わる「チェック」が発生することがある。チェックには,「繁盛度チェック」「目利きチェック」の2種類があり,前者はミニゲームの「バイト」で高められる営業力の累計が規定の数値に達しているかを見るもので,後者はプレイヤーのミニキャラがゲーム内で指定されたアバターを着ているかどうかをチェックされるものだ。それぞれの条件を満たさなければ先のストーリーを読み進められないので,スト−リー以外の項目もまんべんなく触れておくといいだろう。

「パレパレ」の館長によく似た人物が店長を務める画材屋さんでバイト開始! 選択した対戦相手と「魅力」を勝負し,「接客」の結果によって営業力がアップしたり,コインなどを獲得したりできる。体力は時間経過かアイテム使用で回復するので,できるだけこまめに「バイト」で営業力を上げておくとよさそうだ
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■自分だけのコーデを楽しめる「アバター」&「ルーム」


芸術家に合わせたアイテムを獲得すれば,なりきりスタイルも!?
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 プレイヤーキャラに着せられる「アバター」は,ゲーム内メニューの「ルーム」で確認できる。洋服のほか,小物やアクセなどでプレイヤーキャラの「魅力値」を高められるもので,身につけるアイテムはゲーム内で獲得できるコイン(無償)やジュエル(有償),ガチャで獲得可能だ。

 「パレパレ」では名画を完成させるミニゲームや,キャラクターの育成システム,芸術家たちのわちゃわちゃとした様子を楽しめる「ルーム」機能など,ゲームとしての“遊びの要素”が充実していた。比べて「リパレ」はシンプルな作りになっているが,よりストーリーに集中しやすい作りともいえるだろう。

 また,「パレパレ」では多くの芸術家たちがストーリーに登場し,パレット美術館全体の物語が展開されていたが,本作ではバディの2人がじっくりと掘り下げられる形となるので,これまで見られなかった芸術家たちの内面をより深く知ることができるはずだ。選択肢によって異なった展開を見せるエンディングも,本作ならではの要素ということで期待がふくらむ。

 なお,筆者が選んだバディのストーリーには,意外な芸術家がさっそく登場していたので,最初に選べるバディに推しキャラがいない人もぜひ楽しみにしてほしい。


これは,僕なりの「抵抗」「挑戦」でもあるんです――開発者インタビュー


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。まずは,「リパレ」をリリースすることになった経緯からお聞かせください。

波多紘幸氏(波多氏):
 まず,「パレパレ」はゲーム内で不具合が発生してしまい,配信を心待ちにしていたすべての人にゲームを楽しんでいただくことができませんでした。そこからさまざまな事象が影響して,当初予定していた売上や集客に満たなかったため,会社としては開発チームを解散せざるを得ない状況になっていました。

4Gamer:
 そうだったんですね……。

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波多氏:
 でも僕としては,「パレパレ」を遊べなかった人にもこの世界を届けたい,パレットシティを守りたいという気持ちがあって,「1人でできることってなんだろう?」と考えたときに,作品の一番の強みであるキャラクターとストーリーを前面に出したものを作って楽しんでいただこうと,たどり着いた答えが「リパレ」だったんです。

4Gamer:
 波多さんは「パレパレ」ではエグゼクティブプロデューサーという立場でしたが,そうすると「リパレ」では……?

波多氏:
 プロデューサーであり,ディレクターとしての役割もあり……ですね。クレイテックワークスとしても,一度作ったIPを消したくないという方針があったのですが,かといって今の状況では「パレパレ」をもう一度大きく動かすこともできなくて。自分のネットワークを使って,シナリオを書ける人や絵を描ける人,開発できる人を探して「リパレ」を作りました。

4Gamer:
 「パレパレ」の世界やキャラクターたちを守るために,波多さんが単身で立ち上がったと。

波多氏:
 そんな格好いいものじゃないかもしれないけど,実際そういう立場ではあります(笑)。
 ここ数年でいろいろな女性向けゲームが出て,売れたものもあれば残念ながら終了してしまったものもあるじゃないですか。これは,自分がプロデューサー業をするなかで課題に感じていたことでした。せっかく好きになってくれた人がいるのに,それが完全になくなってしまったら,好きでいる自由すら奪われてしまう。僕は「パレパレ」には途中から参加したので生みの親ではないかもしれないけど,ファンのみなさんに対して何とか自分ができることをやりたかったんです。だから「リパレ」を出すことは,僕にとって昨今の状況への「抵抗」「挑戦」でもあります。

4Gamer:
 サービス終了になってしまった場合,良くてオフライン版の提供……というパターンですよね。

波多氏:
 そうですね。グッズだけ出すのも寂しいし,何より「パレパレ」の世界を現在進行系“〜ing”にしたかったんですよ。採算が合わなくてサービスが終了するのはファンにとってつらいことだけど,ビジネスサイドからすれば致し方ない判断なんですよ。クレイテックワークスは,僕が「(「パレパレ」を)これ以上追いかけるな」と言われてもおかしくない状況なのに,動く自由を与えてくれ,「リパレ」の開発を認めてくれたところがすごいですよね。
 ゲーム会社の経営者の中には,株主や投資家ばかり気にして,ゲームを知ろうともせずコンテンツは単なる消耗品と考えている人もいます。採算が合わずダメになったらプロデューサーに責任を取らせて,「はい,終わり。次!」みたいなところもあるのに,クレイテックワークスはそういうスタンスではないんです。クリエイターを尊重し,チャンスを与え続けるという点においては,昨今では珍しいくらいの男気があります。

4Gamer:
 先日発表されていましたが,「リパレ」は映画配給会社であるギャガとのコラボレーションによって実現した企画だそうですね。

波多氏:
 ギャガが「リパレ」の企画に理解を示してくれて,開発資金面を含めてバックアップしてくれました。プロデューサーとして資金を集めて,開発ラインを調整して……というのを1人でやるのは大変だけど,それをクレイテックワークスが許してくれたこと,ギャガが応援してくれたこと,「パレパレ」開発チーム解散後もコッソリと応援してくれたスタッフ,一緒になって「リパレ」を作り上げてくれた外部の素晴らしいクリエイター,デザイナー,ライター,エンジニアの方々には本当に感謝しています。

4Gamer:
 パレットシティを舞台に新しい世界を描いた「リパレ」がリリースされることは,「パレパレ」を好きなファンのみなさんにとって,とても喜ばしいことなのではないかと思います。

波多氏:
 「リパレード」ですからね。もう一回始まるよ! って(笑)。

4Gamer:
 ところで,「リパレ」がリリースされたあと,「パレパレ」はどうなるのでしょうか。現在はバースデー関連の更新のみとなっていますが。

波多氏:
 プロデューサーとしてできることは限られていますが,クレイテックワークスがサービスをやめるという判断をするまでは,もがき続けて,ファンのみなさんのためにサービスを継続したいと思っています。
 「パレパレ」はサービスを開始してからまもなく1年を迎え(2019年9月19日サービス開始),1周年を記念してアプリスタイルさんからアニバーサリーブックが発売されます(現在予約受付中)。アプリスタイルさんの熱意によって実現した企画で, 「パレパレ」の未公開画像や描き下ろしなども掲載される予定です。関係者のみなさんのおかげでかなり豪華なものになると思います。こういったファン向けのサービスも含めて,パレットシティの芸術家を追いかけて良かったなと思ってもらえることは,今後も続けていきたいですね。「リパレ」が好評なら,「パレパレ」も何らかの展開ができるかもしれませんし,ぜひ応援していただけたらと。


パレットシティの芸術家たちの“IF”を描く「リパレ」の世界


4Gamer:
 では,「リパレ」についてもう少し詳しくお聞かせください。「パレパレ」がパレットシティの“本筋”の物語だとすると,「リパレ」は“IF”の世界ということですが。

波多紘幸氏
画像(010)芸術家たちのIFの物語を描く「パレットパレード リパレード」を紹介。開発者インタビューで語られるパレパレの今後
波多氏:
 「リパレ」の世界では,パレット美術館に芸術家が集う少し前の時期から物語が始まります。パレット美術館に行かなくてもゴッホとゴーギャンは一緒に住んでいるし,ダ・ヴィンチとミケランジェロは互いを刺激しあう関係にある……そこを描いていく,いわばパラレルワールドのような形ですね。

 仮に芸術家たちがパレット美術館に集まらなかったとしても,彼らはパレットシティのどこかで出会っている。だとしたら,そこでどう関わり,どのような日常が送られ,変化し移ろっていくのだろう……と,芸術表現をする夢の追求と,その中の希望や葛藤を芸術家1人1人の内面に寄せて表現しています。

4Gamer:
 世界観や設定はほぼ同じだけど,紡がれていく物語が少し違うと。

波多氏:
 そうですね。「パレパレ」の世界では,それこそ「三国志」のようにいろんなキャラクターが現れますが,「リパレ」では,もっと芸術家同士の心の葛藤や彼らの光と影のようなものを深く描いていきます。だから,エンディングも“Happy”だけではないんですよ。

4Gamer:
 “IF”とは言うものの完全な“IF”ではないというか,「リパレ」を読むことで「パレパレ」のキャラクターのことがより深く理解できるということでしょうか。

波多氏:
 そんなふうにしたいなと思っています。とはいえあまりにもブレ幅が大きくなって,二次創作のフェイクストーリーのようにはしたくないので,シナリオを何度も読み返して試行錯誤しています。みんなに迷惑をかけながら作っていますね(笑)。

4Gamer:
 世界観は継承しつつも,「リパレ」ではゲームシステムが大きく変わりましたね。ストーリーチケット制にされた理由とは?

波多氏:
 やはりまずは安定性ですね。よくあるテキストアドベンチャー形式ですが,変に冒険しないぶん安定はしますし,機種やOSが古くても十分遊べるものにしたい,というのを重要視したためです。本当はアバターの仕組みとかも,「パレパレ」の世界観に寄せたものにしたかったんですが,そこにリソースを使うと時間もお金もかかってしまうので……。作っている側としては,今までにない新しいものはやりたいところなんですけどね。

4Gamer:
 あくまでも,多くの人が遊べることを目指したんですね。

波多氏:
 ええ。「パレパレ」でバグレポートとか,ユーザーからの「遊べなかった」「プレイしていたら落ちた」というメッセージを見るのが本当につらかったんです。楽しみにしていた皆さんにそんな思いをさせてしまったのかと……。これからパレットシティを知る方や,これまでの「パレパレ」を好きでいた方にストレスなく遊んでもらうために,いろいろと考えた結果ですね。ほかにもいろいろ考えていて,本来1周年で実装を予定していた「パレパレ」の未登場キャラクターも「リパレ」に……。

4Gamer:
 おっ! 新キャラですか?

波多氏:
 そうですね。画家なんですが,デザイン画もちゃんと用意していたのでぜひ出してあげたいと思っています。

4Gamer:
 それは楽しみです。話は少し戻りますが,「リパレ」ではバディである2人の関係性やキャラクターの深堀りをされると思うのですが,ここも「パレパレ」同様,史実を活かしたストーリーになるのでしょうか。

波多氏:
 はい。史実に則ったネタを使いつつ,かといってブレすぎないようにしたいと思っています。すごい展開もありますよ,お尋ね者になったりとか,当局の捜査機関に追われてしまったりとか……(笑)。これも一応,史実に絡めた話ではあります。書きたいネタや出したいキャラクターはまだまだたくさんいるので,これからのバディの組み合わせも検討中です。

4Gamer:
 かなり面白い展開になりそうですね! それでは最後に,配信を待つファンのみなさんへメッセージをお願いします。

波多氏:
 パレットシティはダークな展開やバイオレンスとは無縁な,五月の薫風のような爽やかな空気と,キラキラした淡く眩しい陽ざしが降り注ぐ優しい世界です。そこは「パレパレ」ファンにとっても,僕にとっても永遠のPromised Landです。このエバーグリーンな世界を,ファンのみなさんやいい絵を描きたくて努力する芸術家たちのために残したくて「リパレ」を作りました。僕もこの世界が大好きなので……。芸術家たちの新しい物語を楽しみつつ,この世界観に浸っていただけたらと思います。いい画といい物語を用意するので,ぜひたくさんの人に楽しんでほしいです。
 また,今後は日本各地の美術館とのコラボレーションを行って,「パレパレ」に登場する芸術家たちの独自のシナリオイベントを展開していく予定もあります。ゴッホ,ゴーギャン,ダ・ヴィンチ,ミケランジェロ以外のキャラクターでのコラボも企画しています。描き下ろしやグッズの販売も考えているので,そちらもぜひ楽しみにしていてください。

4Gamer:
 「リパレ」が盛り上がれば,ひょっとすると「パレパレ」がまた動き出すことがあるかもしれませんしね。

波多氏:
 はい。(サムズアップして)「リパレード」ですからね(笑)!

4Gamer:
 本日はありがとうございました!

――2020年6月16日収録

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