プレイレポート
[プレイレポ]「恋と深空」Ver5.0「2周年盛典」先行体験。ホームで深まる日常と,全宙帝国を舞台にした思念の物語
Infold Gamesが贈る恋愛シミュレーションゲーム
「恋と深空」(
iOS /
Android)に,アップデートVer5.0「2周年盛典」が2025年12月31日に配信される。本アップデートでは,
新機能「ホームシステム」の実装に加え,
新たな思念が加わる。
今回,4Gamerは先行プレイの機会を得たので,本稿ではその内容をお届けする。
なお,本稿では
新思念のストーリーやスクリーンショットに触れているため,ネタバレを避けたい人は,新機能ホームシステムの紹介までジャンプしてほしい。
まず印象に残ったのは,ホームシステムによって生まれる
「彼と同じ空間で過ごす」感覚だ。インテリアを整えるだけでなく,部屋の中でのカレの振る舞いや会話が細かく用意されており,触れているうちに自然と時間を忘れてしまう。これまでの要素とは異なる形で,距離の近さを感じられる機能になっている。
また,本編とは異なる世界を舞台に,これまでとは違ったテーマで関係性を楽しめる新たな思念も登場する。
思念ならではのIFの物語という枠組みの中で,2人の関係性の描き方に新たな切り口が加わった点も見どころだ。
本稿では,ホームシステムで体験できる新要素と,新たな思念で描かれる物語を紹介する。5人のカレそれぞれとの関係性にも注目していこう。
全宙帝国を舞台に描かれる,2人の物語
宇宙暦元年,人類はアロール星系にて全宙帝国を建立した。星々が分かれ,暗影が渦巻く時代を経て,宇宙暦649年,主人公は全宙帝国の新女王として即位する。
そうした帝国を舞台にした星5の思念では,権力の中心に立つ主人公と,それぞれ異なる立場にある男性たちとの関係性が描かれていく。
追加される思念は,カレ1人につき星5と星4が1枚ずつ。ここで紹介する星5の思念では,
序盤の選択によって物語のエンディングが2つ用意されているのが特徴だ。大きく展開が変化するわけではないが,結末の違いによって,物語の印象や余韻に変化が生まれる。
物語では,主人公と男性たちがときに対立する立場に置かれ,緊張感のあるやり取りが続く。立場や思惑が交錯する状況のなかで,感情が少しずつ動いていく過程を見届けられる点が,思念ならではの魅力と言えるだろう。
謎を抱えた青年との邂逅:セイヤ
セイヤの
思念「遡光の頌」は,女王に即位したばかりの主人公と,謎めいた青年セイヤとの関係性を軸に描かれる物語だ。主人公は,
さまざまな時空が融合した渦「星門」から流れ着いた睡眠カプセルを発見し,その中で眠るセイヤと出会う。
200年前に生産が終了しているはずの旧式カプセルや,彼が所持している王室の剣など,セイヤの存在には多くの謎が付きまとう。敵か味方かも定かでない距離感のなかで,2人の関係性がどのように形作られていくのかが印象的に描かれる。
離れていた時間の先で向き合う2人:レイ
レイの
思念「永宙の律」は,帝国の女王である主人公と,同じ帝国側に身を置く上将レイとの関係性を描く物語だ。主人公が即位したばかりのころ,レイは反乱鎮圧のため帝国の中枢を離れており,
2人は長い間会えずにいた。
離れていた時間を抱えたまま再び向き合うことで,言葉にしきれない想いや距離感が静かに浮かび上がっていく。穏やかなやり取りの中に,これまで積み重ねてきた関係性の重みが感じられる内容となっている。
信仰と罪が交差する関係性:ホムラ
ホムラの
思念「宴神の曲」は,現国王であり女王陛下でもある主人公と,前国王に仕えていた主聖ホムラとの関係性を軸に描かれる。主人公は,
罪を犯した前国王を裁く立場に立たされるが,その罪の背景には,ホムラの存在が深く関わっていることが示唆される。
信仰と忠誠,そして個人的な想いが複雑に絡み合うなかで,2人がどのような選択を重ねていくのか。張り詰めた空気感が続く物語が印象に残った。
取引から始まる婚姻:シン
シンの
思念「混沌の紀」は,全宙帝国の女王である主人公と,カオス星系の首領シンとの関係性を描く物語だ。物語は,
2人が婚姻の儀を執り行う場面から始まるが,それはあくまで取引のためのものとして描かれる。
感情を伴わないまま形式だけが先行する関係性のなかで,距離だけが否応なく近づいていく。互いの立場を意識しながら向き合うやり取りが続き,緊張感のある関係性が物語をとおして描かれていく。
かつて近しかった敵同士:マヒル
マヒルの
思念「授冠の歌」は,帝国と連邦が争う世界を舞台に,帝国の女王である主人公と,連邦の総帥マヒルとの関係性を軸に描かれる物語だ。かつて宮廷で共に育ち,誰よりも近しい存在だった2人は,物語の冒頭で
最大の敵として相対する。
過去の記憶と現在の立場が交錯するなかで,言葉を交わすことすら容易ではない状況が続く。それでもなお,互いを意識せずにはいられない関係性が,静かに胸に迫ってくる内容となっている。
音声で楽しむ星4思念
星4の思念では,音声を中心としたドラマストーリーが楽しめる。映像ではなく音声で物語が展開されるため,カレの声や息づかいがより身近に感じられるのが特徴だ。
日常の延長にあるような会話や,ふとした瞬間のやり取りが丁寧に描かれており,主人公とカレとの距離感を静かに縮めてくれる。今回の先行プレイでは詳細な体験はできなかったものの,星5思念とは異なる形で関係性を味わえる要素として,本配信後にじっくり楽しみたい内容だと感じられた。
![画像ギャラリー No.001のサムネイル画像 / [プレイレポ]「恋と深空」Ver5.0「2周年盛典」先行体験。ホームで深まる日常と,全宙帝国を舞台にした思念の物語](/games/535/G053594/20251224062/TN/001.jpg) セイヤ「空へ掲げる星」 |
![画像ギャラリー No.005のサムネイル画像 / [プレイレポ]「恋と深空」Ver5.0「2周年盛典」先行体験。ホームで深まる日常と,全宙帝国を舞台にした思念の物語](/games/535/G053594/20251224062/TN/005.jpg) レイ「初雪の救済」 |
![画像ギャラリー No.002のサムネイル画像 / [プレイレポ]「恋と深空」Ver5.0「2周年盛典」先行体験。ホームで深まる日常と,全宙帝国を舞台にした思念の物語](/games/535/G053594/20251224062/TN/002.jpg) ホムラ「暮色の斜唱」 |
![画像ギャラリー No.004のサムネイル画像 / [プレイレポ]「恋と深空」Ver5.0「2周年盛典」先行体験。ホームで深まる日常と,全宙帝国を舞台にした思念の物語](/games/535/G053594/20251224062/TN/004.jpg) シン「掌中の駆け引き」 |
マヒル「湿りゆく原野」
![画像ギャラリー No.003のサムネイル画像 / [プレイレポ]「恋と深空」Ver5.0「2周年盛典」先行体験。ホームで深まる日常と,全宙帝国を舞台にした思念の物語](/games/535/G053594/20251224062/TN/003.jpg) |
日常を共有するホームシステム
ホームシステムでは,自分好みに整えた部屋に気になるカレを招き,さまざまな交流を楽しめる。
インテリアをカスタマイズするだけでなく,部屋の中での
カレの振る舞いや反応にも変化があり,「同じ空間を共有している」感覚が自然と生まれるのが印象的だ。先行プレイでは,触れるほどに遊びの幅が広がっていく機能だと感じられた。
空間を整え,時間を過ごす
多種多様な家具や壁紙,床材を配置し,
部屋を自由にデコレーションできる。今回のアップデートで確認できたのは1階フロアのみだが,今後のアップデートで2階のデコレーションも可能になる予定で,空間づくりの楽しみはさらに広がっていきそうだ。
家具を設置すると,カレがソファーに腰かけて読書を楽しんだり,部屋の中で思い思いに過ごしたりする姿が見られる。
「椅子にもたれる」「まっすぐ座る」といった座り方を指定できる点からも,家具との関わり方まで細かく演出されていることがうかがえる。
また,
天気や時間帯の変更,照明の調整といった要素も用意されており,同じ部屋でも雰囲気を細かく変えられる。部屋の中で
園芸を楽しめる要素も確認でき,インテリアの一部として取り入れることで,空間づくりにさりげないアクセントを加えられそうだ。
カレと時間を共有する
部屋に
「彼を呼ぶ」と,設置した家具を見てもらったり,一緒に撮影を楽しんだりと,さまざまな交流が可能になる。決まったイベントをこなすというよりも,
同じ空間で自然に時間を共有している感覚に近いのが印象的だった。
気になるカレを部屋に招くと,新居祝いのプレゼントを贈ってくれる場面も確認できた。おしゃれなプリザーブドフラワーを選ぶレイのセンスには,さりげない気づかいが感じられ,思わず目を引かれる。
「撮影」では,自分がカレを撮るだけでなく,カレに撮ってもらうことも可能だ。どんな一枚が残るのかは,実際に試してからの楽しみになりそうである。また,カレにはさまざまなお願いができ,先行プレイではホムラが楽器演奏を披露してくれた。ほかにも,キスやハグといったアクションが用意されており,距離の近さを感じられる場面も確認できた。
さらに
「ぬくもり日記」では,カレと家の中で過ごした思い出が記録されていく。何気ない時間の積み重ねが形として残る点も,このホームシステムを長く楽しみたくなる理由のひとつと言えるだろう。
12月31日配信のアップデートで追加されるホームシステムは,「彼と同じ空間で過ごす」体験を丁寧に積み重ねていく機能だった。部屋を整える楽しさに加え,その空間でカレがどのように振る舞い,どんな反応を見せてくれるのかを見守る時間は,これまでの要素とは異なる心地よさがある。
一方で,新たな思念では,本編とは異なる世界を舞台に,これまでとは違ったテーマで関係性が楽しめる。大きな展開の変化を見せるというよりも,状況や立場の違いのなかで,感情がどのように揺れ動いていくのかを見つめる内容となっており,思念ならではの物語の広がりを感じられた。
日常を共有するホームシステムと,非日常の関係性を描く思念。その両方が加わることで,「恋と深空」の楽しみ方はさらに奥行きを増している。先行プレイでは触れきれなかった要素も多く,実際のアップデート配信後に,じっくりと向き合っていく時間が楽しみになる内容だった。
(C)2023 Infoldgames, ALL RIGHTS RESERVED.
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