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[GDC 2024]海外初公開となった「Zero Lilium Bloom」を紹介。農業ライフシムの側面を持つオープンワールド型RPG
Steamの「Zero Lilium Bloom」ストアページ
Zero Lilium Bloomは,文明の拡大によって,動物や植物を変異させる菌がさまざまな場所に浸食してしまったファンタジー世界が舞台だ。プレイヤーは武器を手に戦ったり,多種多様な植物を育てたりしながら環境変化に対峙していくことになる。オープンワールド型のRPGに,農業ライフシムのエッセンスを色濃く混ぜ込んだような作風になっている。
Zero Lilium Bloomの特徴といえるのは,主人公が持っている大きな杖のようなツールだ。杖の先端にはアタッチメントを取り付けられ,どれを付けるかによって用途が変化する。例えば,大鎌のようなアタッチメントを付ければ,荒れ果てた農地の雑草を取り除けるし,ロータリー式のティラーを付ければ畑を耕せる。
これらのツールは,それぞれ武器としても使えると,マネージングディレクターのダニエレ・オオハナ(Ohana)氏は説明してくれた。
また,プレイヤーキャラクターにはチャージのアビリティもあり,農耕時に活用することで,直線範囲を一気に耕せた。こうして耕された土地はヘックス枡状に開墾されるのだが,その中のスペース1つひとつに,どの種をまいていくのかはプレイヤーの自由だという。
農業シミュレーション部分で面白いのが,「シナジー」と名付けられた農業に関するゲームメカニックだ。ヘックス枡の1つひとつには1種類しか種をまけないが,その周囲にまいた別の種類の種との相性によりシナジー効果を生み出すようだ。縦横のマス数が限られている農地の中で,いかにシナジー効果の高い種を組み合わせるかで収穫量も変化し,これがマッチ形式のパズルになっていて面白い。
なお,高品質の種はコンパニオンとなる小さなオウムのような「エモバード」と呼ばれる鳥と一緒にオープンワールドの世界を旅して収集していくようだが,現時点では見られなかった。アクション部分では,菌に汚染された動物たちを除染するのが目的で,彼らを殺して資源を得るのではないという。
オハラ氏によると,今回のデモ版はブラジルで開催されたローカルイベントに合わせて2023年10月に作られたもので,そこで高評価を受けたことでプロジェクトにゴーサインが出たとのこと。そのため,まだ発売時期などを含めて計画が進められていないようだ。
Zero Lilium Bloomは親会社であるPuzzl Software Houseからリリースされる予定。気になる人は,Steamストアページでウィッシュリストに追加して,続報を待とう。
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