今日から始める「東方Project」。「東方紅魔郷」から「東方鬼形獣」まで，Windowsで遊べる17タイトルを一挙紹介

東方神霊廟 〜 Ten Desires.

登場：2011年8月開催「コミックマーケット80」
入手方法：各種同人ショップ，DMM GAMES
体験版DLページ


　「ダブルスポイラー」「妖精大戦争」とスピンオフタイトル2本を挟んで登場した「東方Project」第13弾タイトル。「東方星蓮船」からの続投である霊夢，魔理沙，早苗に加えて，妖夢が自機として復活を果たした。なお，本作では自機選択のみでオプションのバリエーションは無い。
　また，本作のおまけテキストにも書かれているが，敵の弾幕がそこまで厳しくなく，「東方Project」全体の中でも難度は低い。「東方永夜抄」にあったスペルプラクティスも復活しており，ノーマルをオールクリアするだけであれば，そこまで厳しくないタイトルとなっている。


　今回の異変は，神様になるはずの霊――神霊が幻想郷の至るところに出現したこと。4人はそれぞれの思惑で異変の調査に乗り出す。ゲーム全体のテーマが墓地や幽霊のため，「西行寺幽々子」や「多々良小傘」といったお化けっぽさを感じさせるキャラが再登場している。

テーマが幽霊ということで半人半霊の妖夢が自機として復活。近くに浮いている霊魂が半霊

幽々子はステージ1のボスキャラとして登場。冥界に訪れた霊夢たちに行き先のヒントを与えてくれる

■Tips

・霊界ゲージ
　本作の独自システムで，画面左下に表示される。霊界ゲージは，敵を倒すことで出現する「小神霊」というアイテムを集めることで増加していき，最大3つまでストックできる。霊界ゲージが1つ以上あるときに被弾すると，「霊界トランス」状態に突入し，ゲージの残量に応じた時間，完全無敵のまま行動可能となる。なお，霊界トランス終了後は被弾扱いとなり，残機が消費される。

小神霊は4種類。青色は得点アイテムなどの最大得点を増やし，白色は最大得点を得られる。緑色と紫色は色から分かるようにボムとエクステンドに関係しており，一定数集めるとボムと残機を獲得できる

霊界ゲージは最大時にトランスボタンを押すことで，霊界トランスを任意に発動できる。自身で発動した場合は，終了時に被弾扱いとならないので，ボムの代わりのように使っていこう

・パラレルエンディング
　本作では，「東方Project」では初となるパラレルエンディングが採用されており，最終ステージクリア時に特定の条件を満たすことでエンディングが変化するようになっている。条件はExtraステージクリア時に表示されるので，ぜひ自分の目で確かめてほしい。

難度が低めと紹介したが，Extraステージはやっぱり難しい。繰り返し練習してオールクリアを目指そう

・オーバードライブ
　スペルプラクティスでのみプレイできる「ルナティック」以上の難度を誇るスペルカード。出現条件は対応するスペルカードの全難度を取得すること。「東方永夜抄」のラストワードに似たやり込み要素となっている。

オーバードライブは登場ボスそれぞれに用意されており，全8種類。いずれも高難度のスペルカードだ

東方輝針城 〜 Double Dealing Character.

登場：2013年8月開催「コミックマーケット84」
入手方法：各種同人ショップ，PLAYISM，DMM GAMES
体験版DLページ


　「東方Project」第14弾タイトル。本作からグラフィックスの解像度で1280×960を選べるようになり，大画面プレイ時の映像クオリティが大幅に向上した（以前までは640×480が最大）。自機として選べるのは，霊夢，魔理沙と「東方花映塚」以来の再登場となる咲夜の3人。霊夢は「お祓い棒」，魔理沙は「ミニ八卦炉」，咲夜は「シルバーブレード」と，装備する妖器があり，出撃時に妖器を使用するか否かで，機体性能が大幅に変更される。

妖器を使用するとスペルカードもそれぞれの妖器を用いたものになる。霊夢の場合はお祓い棒で目の前を薙ぎ払う

　本作における異変は，これまでおとなしかった妖怪の暴動とポルターガイストの発生。身近なところでは，霊夢のお祓い棒が勝手に妖怪を追い払ったり，魔理沙のミニ八卦炉が妖気に反応して火を噴くといった現象が起きていた。そんなある日，2人は暴れている妖怪を退治するために霧の湖に向かう。

「東方神霊廟」と比較すると弾幕が濃く，高難度に思える本作だが，ボムや残機を増やしやすい設計となっており，難度が大きく上がっているわけではない

ベントラーや霊界ゲージといった独特のシステムが存在しない本作。オーソドックスな弾幕シューティングでとても遊びやすいが，弾幕はかなり濃い。ノーミスノーボムクリアを目指す場合は屈指の難度を誇る

■Tips

・アイテム回収ボーナス
　本作では，アイテムを上部で回収時，あるいはボムで回収時に20個以上同時に回収することで，アイテム回収ボーナスが発生する。ボーナスは同時に回収したアイテム数で倍率が決定し，最大で2.0倍。回収ボーナス発生時には，必ずボムの欠片か残機の欠片が出現するので，積極的に狙っていこう。

簡単に言えば，アイテムをたくさん同時に回収すればボムか残機の欠片がもらえる。基本は上部回収となるため，敵の体当たりを食らわないように注意したい

残機の欠片はアイテム回収ボーナスの最高倍率である2.0倍を出すか，回収ボーナス5回ごとに出現する。効率よく集めればステージ3か4到達時には残機が最大まで増える

弾幕アマノジャク 〜 Impossible Spell Card.

登場：2014年5月開催「第11回博麗神社例大祭」
入手方法：各種同人ショップ，DMM GAMES


　「東方輝針城」に登場した天邪鬼の少女「鬼人正邪」を主人公とする「東方Project」第14.3弾タイトル。幻想郷社会の転覆を企てたためにお尋ね者となった正邪が，ルール無用の弾幕で襲いかかる追手から逃げ切るストーリーが展開される。ゲーム性は「東方文花帖」に近く，プレイヤーは好きなシーンを選択し，弾幕攻略に挑戦する。

「東方輝針城」ではステージ5のボスとして登場した正邪。単独主人公としての抜擢はまさかの一言だ

　本作には，弾幕シューティングゲームでは反則的とも言えるアイテムがあり，正邪はそれらを使用し，追手を撃退していく。アイテムは，一定時間無敵になる「ひらり布」や，被弾を帳消しにするマスコット「身代わり地蔵」，ボスの目の前に瞬間移動する「血に飢えた陰陽玉」などさまざま。シーンに応じて有効なアイテムを選択することがクリアの近道となっている。

ほとんどチートのようなアイテムばかりだが，相対する弾幕もハチャメチャなものが多い。お尋ね者を捕らえるのにルールもへったくれもないようだ

アイテムは装備してクリアすることで経験値が溜まっていき，規定のポイントに達することでレベルアップし，性能が強化される。強化内容は，使用回数の増加や効果範囲の拡大，効果時間の延長など

■Tips

・サブアイテム
　ある程度ゲームが進むとメインアイテムに加えて，サブアイテムが装備できるようになる。メインアイテムと比べると効果は小さいが，食らい判定の縮小やショットの弾数の増加など，縁の下の力持ち的な効果を持つものが多い

メインの身代わり地蔵は所持数だけ被弾を帳消しにしてくれるが，サブでは1回のみ。メインとサブどちらにも装備すれば，初期の段階で4回まで無かったことにしてくれる

・ノーアイテムクリア
　アイテムを使用せずにクリアすると，所持しているアイテムすべてでクリアした扱いになり，全アイテムに経験値が加算される。なお，本作の弾幕はすべてノーアイテムクリアが可能となっている。我こそはという人はぜひ挑戦してみてほしい。

アイテム使用が前提のゲームでアイテムを使わずクリアを目指すのは相当な天邪鬼と言える

本作には家庭用ゲームで言うところの実績的なシステムが存在する。もちろん，ノーアイテムクリアの実績も用意されている