GDC 2019の会期3日めとなる2019年3月20日,Intelは米サンフランシスコ市内のイベント施設で「Game Developer Conference 2019 Intel Press Briefing」を開催。その場で,2018年4月までAMDのRadeon Technologies Groupに所属していた現Intelの
Chris Hook(クリス・フック)氏が,新世代のグラフィックス設定用フロントエンドアプリケーション(≒コントロールパネル)「
Graphics Command Center」を発表した。
Graphics Command Centerのスクリーンショット
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Chris Hook氏(Maketing Chief, Visual Technologies Team, Graphics and Visual Technologies Group, Intel)
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Graphics Command Centerが対応するハードウェアは第6世代Coreプロセッサ(開発コードネームSkylake)以降で,対応OSはWindows 10バージョン1709(Fall Creators Update)以降。対応ハードウェア搭載のシステムにインストールすると,Graphics Command Centerは当該システムにセットアップされているゲームを自動で認識し,1クリック操作で快適にプレイできるようグラフィックス設定をカスタマイズしてくれるという。
従来の専用コントロールパネルと比べてデザインがモダンになったGraphics Command Center
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当該システムにインストールされているゲームを自動認識させる以外に,手動で指定することも可能だ
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よく知られる解像度モードだけでなく,独特な縦横ピクセル比の画面モードを作って保存して利用したりもできる
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ただし,Grqaphics Command Centerでカスタマイズできるのは,レンダリング解像度やアンチエイリアシング設定,垂直同期の有効無効設定といった,グラフィックスドライバ側の設定まで。カスタム解像度およびカスタム垂直リフレッシュレート設定といったところはサポートしているので,NVIDIAの「NVIDIAコントロールパネル」的と言えるが,一方で「GeForce Experience」のような,ゲームタイトル側のグラフィックス設定にまで踏み込んだ自動設定までは行えない。
そんなGraphics Command Centerで特徴的なのは,カスタマイズできる項目がいったい何のことか,初心者に分かりやすく解説するヘルプを用意しているところだと,Hook氏はアピールしていた。それこそアンチエイリアシングなら,設定するとどういう効果を画面にもたらすのか,選択できるアンチエイリアシング手法にはどういうものがあるのかといったところまで教えてくれるという。
ゲームタイトルごとのグラフィックス設定カスタマイズに対応。項目名ごとに「?」マークがあり,クリックするとヘルプを呼び出せる
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提供はMicsrosoft Store経由に限定
Graphics Command Centerのアーリーアクセス版提供は北米太平洋時間3月20日19:00から始まっているが,注意したいのは,Intelのドライバソフトウェア配布ページでなく,
Microsoft Store限定となっているところだ。
Graphics Command CenterはMicrosoft Storeのみで入手可能。Intelのドライバページでは入手できない
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Hook氏いわく,Grqaphics Command CenterをMicrosoft Store専用アプリとして提供するのは,シームレスな自動アップデートでGrqaphics Command Centerを更新していくためとのこと。新しいゲームがリリースされるたびに,最適な設定プロファイルをIntelは用意するが,Microsoft Storeアプリであれば,そのアップデートに関して,Windows 10のシステム側で面倒を見てもらえる。ここに期待して,配信経路を絞ったのだという。