エストニアからやってきた,北方十字軍がテーマの協力型ボードゲーム「Lembitu」。勝ち目の薄い戦争を,どう戦うか
SPIEL’15の会場には,欧州はもちろん,北米やアジアからもたくさんのメーカーが出展している。ここではエストニアのデベロッパによるタイトル「Lembitu」を紹介しよう。北方十字軍に対し,エストニア現地民がいかに頑強に抵抗したかがテーマとなる,確かにこれはエストニアでしか生まれそうにない,協力型のボードゲームとなっていた。
あの「M.U.L.E.」がボードゲームに! 30年越しで生まれ変わった惑星開拓ストラテジーを遊んでみた
PCゲームが原作のボードゲームは,今となっては珍しいことではない。「Railroad Tychoon」「Sid Meier's Civilization: The Board Game」のように,名作が生まれることも少なくないのだ。そんな中,1983年に作られた歴史的なゲーム「M.U.L.E.」を題材にしたボードゲームが現れたので,紹介してみたい。
フィンランド生まれの北極探検ゲーム「Race to the North Pole」を紹介。カオスなゲーム展開を生み出す,ゲームボードの工夫に注目
ボードゲームの楽しさには,ゲームに用いるさまざまなコンポーネントから生まれる,いわば“ゲームの手触り”の要素が含まれるものだ。回転するゲームボードを備えた「Race to the North Pole」もまた,そうしたギミックの面白さで勝負するタイトルの一つといえる。テーマとメカニクスが一体化した,なかなか興味深いタイトルだ。
ベルギーの鉄道ボードゲーム「SteamRollers」プレイレポート。和気あいあい系かと思いきや,意外にシビアな競争が楽しめる
デジタルやアナログを問わず,鉄道ゲームはそれ単体で一つのジャンルといえる勢力を持っており,名作にも事欠かない。他人との熾烈な競争を戦い抜きながら,自分なりの理想の路線を作っていくのは,鉄道ゲームならではの楽しみだ。そんなジャンルに,ベルギーのFlatline Gamesが新作を送り込んできたので,レビューしてみたい。
5人プレイでも45分で決着。ライトだけれどピリリと辛い,ポーランド産文明ビルダー「CVlizations」をSPIEL会場で遊んでみた
「Sid Meier's Civilization」に代表されるような文明ビルダーは,アナログゲームの世界でも人気のジャンルである。が,どうしてもルールが複雑でプレイ時間が長くなりがちなのが難点でもある。そんな中,1プレイ45分という極めてシンプルかつ刺激的な文明ビルダーカードゲームがSPIEL’15に出展されていたので紹介しよう。
「7 Wonders: Duel」をリリースしたAntoine Bauza氏に聞く,最新作あれこれ。「進撃の巨人ボードゲーム」やゲームマーケットでの新作も準備中?
Antoine Bauza氏と言えば,「7 Wonders」などのタイトルで知られる,フランスの気鋭ゲームデザイナーだ。今回のSPIEL’15でも,新作「7 Wonders: Duel」などの新作が発表され,注目を集めていた。そんな氏にSPIEL会場でインタビューしてきたのでお届けしよう。話題作「進撃の巨人 ボードゲーム」の話題もあるので,ファンはお見逃しなく。
ボードゲームで振り返る,東西ドイツの半世紀。統一25周年記念のゲームコレクション展示に,ゲーマーの魂を見た
2015年は東西ドイツ統から一25周年にあたる。これを記念し,かつての東西ドイツでそれぞれ出版されたボードゲームを比較展示するという大胆な企画がSPIEL’15の会場で催されていた。世代,社会,そして国境を越えた「ゲーマー魂」を感じさせるコレクションの数々を,本稿では写真を中心に紹介していこう。
「Nuclear War」から「クイーンズブレイド」まで歩み続けた40年。最新第8版「T&T」をリリースしたFlying Buffaloに,SPIEL会場で話を聞いてみた
Flying Buffaloは,「T&T」「Lost World」「Nuclear War」といった個性的なタイトルを数多く手がけてきた,アナログゲーム界の著名デベロッパの一つである。それぞれ息の長いシリーズであり,懐かしく感じる読者も少はなくないだろう。今なお独特のユーモアにあふれた作品を作り続けるFlying Buffaloに,SPIEL’15で手応えを聞いてみた。
[SPIEL’15]Kickstarterとボードゲームの幸せな関係。日本展開の話題も飛び出した,Kickstarterゲーム部門担当者インタビュー
ボードゲームを含めたゲーム産業において,Kickstarterを始めとしたクラウドファンディングが注目されるようになって,はや数年が経過した。この分野ではどうしても華々しい成功例だけがもてはやされがちだが,成功例はどの程度なのだろうか。SPIEL’15会場で担当者に話を聞いてみたところ……なんと日本展開についての話題も飛び出した。
[SPIEL’15]「T.I.M.E Stories」から「T&T」まで。グループSNEの安田 均代表が読み解く,ドイツゲームのこれまでとこれから
安田 均氏といえば,言わずと知れた日本アナログゲーム界のキーパーソンだ。古くはSF小説の翻訳家として活躍し,またTRPGやTCGをいちはやく日本に紹介したことでも知られる氏は,ボードゲームの世界においてもまごうことなき先駆者の一人である。20年前からSPIELに足を運んでいるという氏の目には,ドイツゲームの現状はどのように写っているのだろうか。SPIEL’15の場を借りて,忌憚なく語ってもらった。
[SPIEL’15]世界各国から集まった1040人で同時に遊ぶ,世界最大のカタン。20周年記念イベント「1000人カタン」レポート
広く愛されるゲームによくあるように,さまざまなバリエーションが作られてきた「カタンの開拓者たち」だが,中には変わり種もある。イベントなどでのプレイを想定した「大人数カタン」がそれだ。発売20周年にあたる今年,その参加人数の最大記録に挑むイベント,その名も「1000人カタン」がSPIEL’15内で開催された。その模様をレポートする。
[SPIEL’15]大逆転妙手が飛び出した「第10回 カルカソンヌ世界選手権」レポート。2014年優勝の望月選手は惜しくも準優勝
ドイツゲームは,勝ち負けはあっても楽しむためにゲームをするというのが一般的な遊び方だ。だが,それがすべてではない。ドイツゲームの代表作の1つ「カルカソンヌ」では,世界31か国で予選が行われる本格的な世界大会が開かれている。その決勝大会がSPIEL’15会場の一角で開催されたので,その模様をレポートしていこう。
[SPIEL’15]「カタン」を生んだTeuber一家による新感覚ゲーム「Tumult Royal」プレイレポート。雲を掴むようなプレイフィールながら,中毒性の高い一作
ドイツゲームというジャンルを世界に知らしめた「カタンの開拓者たち」。この記念碑的な作品を作ったKlaus Teuber氏が,息子のBenjamin Teuber氏との共作として発表したのが「Tumult Royal」だ。おりしもカタン発売20周年を迎えた今年,Teuber親子はドイツゲームに再び新しい潮流を巻き起こすのだろうか。
[SPIEL’15]総重量10kg越えの超大作「MEGA CIVILIZATION」はいかにして生み出されたのか。ゲームデザイナーに聞く,その狙いと手応え
世界41か国から出展者が集まる「SPIEL’15」には,個性的なゲームが数多く出展されているが,その中にあって一際目を惹くタイトルがプレイ人数18人,プレイ時間12時間という「MEGA CIVILIZATION」だ。果たしてデザイナーは,何を思ってこの大作を作ったのだろうか。
[SPIEL’15]初披露のボードゲームがずらりと並んだ新作発表会をレポート。「MEGA CIVILIZATION」など,1000を超えるタイトルが集結
「SPIEL’15」の開幕前日となるドイツ時間の2015年10月7日には,プレスカンファレンスとドイツゲーム賞の授賞式が開催されたのだが,その合間にはこれまたプレス関係者を対象とした新作発表会が行われた。実に1000を超える新作が並んだその会場の模様を,写真を中心に紹介していこう。
[SPIEL’15]日本生まれの「街コロ」が入賞を果たしたドイツゲーム賞授賞式&プレスカンファレンスレポート
ドイツ時間の2015年10月7日,SPIEL’15の開幕に先立って開催されたプレスカンファレンスの模様をレポートしよう。登壇したのはSPIEL’15の主催者であるDominique Metzler氏。同日夜に行われた「ドイツゲーム賞 2015授賞式」の模様も合わせてお伝えする。
[SPIEL’15]ボードゲームの祭典「SPIEL’15」がまもなく開幕。ドイツゲーム賞授賞式から「1000人カタン」まで,年に一度の“お祭り”にファンが集結
現地時間の2015年10月8日から11日までの4日間,世界最大規模のボードゲーム見本市「Internationale Spieltage SPIEL’15」が開催となる。新作ボードゲームの発表や試遊,販売のみならず,さまざまなステージや大会などが予定され,世界中のボードゲームファンが注目するこのイベントの模様を,ドイツ・エッセンの現地からレポートしていこう。