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人を楽しませるって,どんな仕事? 中学生を対象に行われた「一日ネクソン社員体験イベント」をレポート
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印刷2014/08/23 00:00

イベント

人を楽しませるって,どんな仕事? 中学生を対象に行われた「一日ネクソン社員体験イベント」をレポート

 ネクソンは,夏休みも終わりに近づいた2014年8月22日,中学生を対象とした「一日ネクソン社員体験イベント」を実施した。このイベントは,誰もが知っている“すごろく”の制作過程から,オンラインゲーム会社が日頃どういった業務を行っているのか,また人を楽しませる仕事とはどういうものなのかを,参加者に知ってもらおうという趣旨で行われたものだ。
 参加者については完全招待制となっており,ネクソンの公式サイト上で募集が行われたことから,ゲームが好きの中学生が集まったと言えるだろう。初めて会った人や,指導にあたったネクソンの社員達とも和やかに話す姿が印象的で,参加者は与えられた課題に対して一生懸命取り組みつつも,イベントを楽しんでいるようだった。その模様をレポートしよう。

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誰もが知っている“すごろく”制作からゲーム運用という仕事を学ぶ


進行並びにすごろく制作のアドバイザーを務めたのは,ネクソン運用部 今濱隆一郎氏
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 イベントは,ネクソン運用部 今濱隆一郎氏の「私たちが扱っているゲームを簡略化した『すごろく』を通じて,ゲーム運用という仕事を皆さんにご案内していこうと思います」との言葉でスタートした。
 30人ほど集まった参加者は,4〜5人でひとつの班を作り,ネクソンの社員が班長としてまとめる形ですごろく作りを行う。同じ班のメンバー同士で自己紹介をした後は,あらかじめ用意されたベースとなるすごろくを皆で遊んでみることになった。このベースのシンプルなすごろくを,いかにアレンジして面白いものにしていくか。つまり,すごろくというゲームのブラッシュアップが,参加者に与えられた大きな課題だ。

ベースのすごろくは,「全員スタートに戻る!!」という変わったマスがある以外は非常にシンプルな作り
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 一通りベースのすごろくを遊んだ後は,班のメンバー同士で遊んだ感想を言い合うことに。どこが面白くて,どこがつまらなかったのか話し合いながら,改良案をディスカッションしていく。今濱氏からは,「ルールを変える」「マスの数を変えてみる&マスの廃止」「指示文をもっとワクワクするものにする」「分かれ道でルート選択できるようにする」といった面白くするヒントが提示されていた。
 話し合いの後は,今濱氏のヒントを参考にしながら,各自すごろくを面白くするための重要な要素となるオリジナルの“マス”を制作することになった。自分のアイディアを形にし,用意されたマスのシートに書き込んでいく参加者達。ここでは今濱氏から,「大まかにコンセプトを決めることが大事」というアドバイスが送られた。

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班のメンバーが協力してすごろくをブラッシュアップ


 お昼休憩が入り,ネクソン社内の業務(ゲームマスターやデザイン部の仕事内容)が動画で紹介された後は,すごろく制作が引き続き行われた。休憩前は,班のメンバー同士の話し合いを除けば個人での作業が多かったが,休憩後はブラッシュアップしてオリジナルのすごろくを完成させるためにメンバー全員が協力して作業にあたる。今濱氏より,作業手順の説明があったので,ここで紹介しておこう。

  1. ルールの見直し
  2. マスを差し替える,追加マスと矢印を置いていく
  3. 矢印のつながりを見直す
  4. ひとり〜少人数で遊んでみる
  5. 問題がある場所をなおす

 これは,すごろくをブラッシュアップするための作業行程だが,これをネクソンが行っているオンラインゲームの運用業務と照らし合わせると,アップデートやテストプレイといった内容が盛り込まれていることになる。決められた時間内に完成させるという前提のもと,最後は4〜5の工程を何度も繰り返すことも大事であると今濱氏は話していた。

試行錯誤しながらすごろくをブラッシュアップしていく参加者達。マスを調整する人,イラストを描いてデコレーションを施す人といったように,役割を分担して作業を進める姿も見られた
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 こうして各班ともにオリジナルのすごろくを完成させたわけだが,ここでイベントが終わったわけではなかった。隣の班にプレイしてもらって感想を聞き,制作した班が考えた面白さのポイントと実際にプレイした班のメンバーが抱いた感想とで,ズレが生じていることを参加者に認識させることが行われたのだ。オンラインゲームでは,アップデートの後,プレイヤーに意見を聞いたりアンケートを取ったりすることがあるが,そこまで体験させるというわけだ。
 冒頭で今濱氏が言ったように,すごろくを完成させることではなく,すごろく制作を通じてゲーム運用という仕事の内容を知ることこそが,今回のイベントの趣旨なのである。
 すごろく制作を中心に行われた本日のイベントのまとめとして,今濱氏より以下の3つのポイントが挙げられた。

  1. 「完成したゲーム」が「おもしろいゲーム」とはかぎらない
  2. みんなが「おもしろい」と思えるゲームをみんなでつくる
  3. 「おもしろさ」を正しく伝える方法を考えることも大切

 つまり,オンラインゲームのサービスというのは,ゲームを作ることだけでなく,(出来上がったゲームをブラッシュアップするなどして)みんなを楽しませることが大事であるということだ。最後は「私達ネクソンでは,みんなを楽しませることを,いつも考えています」との力強い言葉でイベントは締めくくられた。

ネクソンの社員へ対して質問するコーナーも設けられた
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 実は昨年も同様のイベントが行われており,昨今のネクソンは,働くことの意味や社会との関わりについて考える「キャリア教育」を支援する活動に積極的だ。多くの中学生は,ゲーム作りやオンラインゲーム運営について,明確なイメージが湧かない年齢かもしれないが,こういった形で子供達にネクソンのサービスを伝えていくというのは,興味深い試みだ。参加者にとっても,普段ゲームを遊んでいても実際に会うことのない運営と話せたことは,夏休みの良い思い出になったのではないだろうか。
 なおネクソンは,Qremoと共同で,小・中学生を対象としたゲームプログラミングイベント「第1回・みらいクリエイターズプロジェクトイベント」を9月15日に開催する(関連記事)。参加者の募集は8月29日まで行われているので,参加してみたい,あるいは家族に教えたいという人はチェックしてみよう。

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