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今回4Gamerは,本シリーズのディレクターを務める浜口直樹氏に話を聞く機会を得た。10年以上という長い時間をかけてきたプロジェクトの心境から,「REVELATION」というタイトルに込めた意味,ミニゲームの報酬設計,ハイウィンドによる探索の自由度,そしてUnreal Engine 4で走り切るという判断の理由まで,完結編の設計思想を語ってもらった。
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4Gamer:
Summer Game Festでの発表からすぐにお時間をとっていただきありがとうございます。取材で缶詰なんでしょうね。
浜口直樹氏(以下,浜口氏):
今日は場所をいくつか変えていたので,厳密には缶詰というわけではなかったですが,確かに取材に追われていましたね。
4Gamer:
そうなると何度も話していると思いますが,REVELATIONという名前について聞かせてください。REMAKE,REBIRTH,REVELATIONと続くと三段活用っぽくて語呂がいいなと。そこは狙ってつけたんですか。
浜口氏:
その部分もあると思いますが,基本的にこのリメイクシリーズのサブタイトルは,このFF7フランチャイズ全体のクリエイティブディレクターである野村(野村哲也氏)がつけています。
今回もいくつか案があったなかで,これまでどおり,今回も彼に決めてほしかったというのはあります。「もう最後は任せるよ」と。
あとは,これまでREMAKE,REBIRTHとしてプレイヤーに問いかけてきた謎を含めて,ここで最後に完結として回収するという意味でも,しっくりきたという理由もありますね。
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4Gamer:
3部作にすると発表した初期の段階で決まっていたのではないかと思うほど,バシッとハマっているなと思いました。
浜口氏:
いくつか案があって,こっちがいいかな,こっちかなとなりながら,最後にそこにたどり着いたので,結構ギリギリで決まったんですよ。
4Gamer:
とはいえ,「RE」は絶対つけようというのはあったのではないですか。
浜口氏:
そこも絶対かなと思っていました。プレイヤーも多分混乱するでしょうし。
4Gamer:
ナンバリングにしなくても,続いているイメージもあっていいですよね。名前の話であまり引っ張るのもよくないですし,本題に移りしょう。
オリジナル版1作を3つに分けて,それぞれフルスケールで作っていくというのは,前例がなかったと思います。ゲーム史においても巨大な挑戦で,浜口さんはキャリアの大半をそこにかけてきました。やっとゴールテープが見え始めたのかなというところですが,今の心境はいかがですか。
浜口氏:
始めた瞬間は正直あまり想像もできていなかったというか。ただ走ってきて,振り返ると結構あっという間だった印象があります。
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それだけここに自分の時間を集中していたのもあるかもしれないですね。ようやく終わりが見えてきて,何とも言えない感情もあります。
ただ,ここからこのIPを広げていくというよりは,まずはこのリメイクシリーズに関して,我々開発としてもちゃんと完結してやり切ると。プレイヤーに対しても我々の答えをしっかり届けるという気持ちが,今は強いです。
完結というと寂しい気持ちを持つファンも当然いると思いますが,シリーズとしてしっかり完結させるのが,ここまでついてきてくださった方々に対しての誠意だと思います。
4Gamer:
今まで残してきた伏線や謎を,基本全部回収すると。
浜口氏:
その心意気でゲーム全体も構成できています。
4Gamer:
プロジェクトのスタートは10年以上前ですよね?
浜口氏:
いくつかのメディアでもお話ししていますが,プロジェクトが立ち上がったとき,私は関わっていなかったんです。大きく開発体制を変えたタイミングから関わっているので,それから12年くらいですね。
4Gamer:
プロジェクト発足に関わっていなかったのに長い! 生まれた子が中学生になってしまうぐらいですよ(笑)。
浜口氏:
ですよね,本当に。
4Gamer:
それだけ携わっていると,ハードウェアや業界のトレンド,技術もどんどん変わっていくなかで,開発初期に思い描いていた完結編のビジョンと,今まさに作っているビジョンがズレるということはなかったですか。
浜口氏:
正直,とにかくその作品をいかに成立させるかに集中するので,REMAKEを作っているときにREBIRTHやREVELATIONがどうなるかは,後で考えるしかないという感じでした。
4Gamer:
そうなると,開発初期でそこまで先はイメージしていなかったわけですね。
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浜口氏:
REMAKEの終盤になってくると,そろそろREBIRTHのことを考えなければとなって,なんとなくゲームの方向性や設計をイメージしていく。REMAKEが終わったときには,REBIRTHのゲーム性の方向性がある程度形になっている。
同じように,REBIRTHも終わりが見えてきたときに,そろそろREVELATIONについて決めないとまずいと考え始める。序盤で全部きちっと形ができるというよりは,フェーズフェーズで「そろそろこれを決めていかないと」という感じでしたね。
4Gamer:
なるほど。
浜口氏:
このゲームは進化し続けないとプレイヤーに正しく受け取られないというか,ビジネス的にも成功できないだろうなという感覚がありました。
分かりやすくいうと,REMAKEと同じゲーム設計でREBIRTHもREVELATIONも作ってしまったら,同じゲーム体験が続くとプレイヤーに受け取られてしまう。
なので,一つのタイトルの終わりが見えてきたときに,その時代やタイミングに合わせて,どうもう一段進化させようかを考えながら取り入れていきました。そこはうまくはまったんじゃないかなと思います。
4Gamer:
そういう意味で,ゲームの開発はすごく大変だなと思います。映画なら,ワン,ツー,スリーと続いても,技術的な進歩は求められないじゃないですか。でもゲームはそうはいかない。
我々メディアもいけないのかもしれないですね。新しい要素がないと紹介の価値がないような空気を作ってしまっていて(笑)。
ゲーム開発は常に新しいものを求められる,ものすごくつらい仕事だなと。
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浜口氏:
クリエイターとしては表現の幅という意味では,やりがいは感じています。とはいえ,改めて振り返ると難しい業界だなとは思いますね。
4Gamer:
古い例ですけど,「バック・トゥ・ザ・フューチャー」はパート2とパート3を同時に撮って,ぶった切っただけじゃないですか。最初にFF7のリメイクが3つに分かれると聞いたとき,そんな感じかなと思っていたんです。まとめて作って2か月後に次を出す,みたいな。
それがまさかこんな規模になるとは。REMAKEが2020年で,REBIRTHが2024年,REVELATIONが2027年と,壮大な旅ですね。
浜口氏:
いや,本当に大変でした。
4Gamer:
ところで,REBIRTHを出したあとのプレイヤーのフィードバックを受けて,急遽変えたり取り入れたりしたものはありますか。
浜口氏:
ゲームの大きい方向性をプレイヤーの反応で変えることは基本的にはなくて。REMAKEはストーリードリブンの,これまでのFINAL FANTASYの文法で,そこからREBIRTHはよりオープンワールドにしてゲーム体験を変える。
そして今度はREBIRTHからREVELATIONで,オープンワールドのゲーム体験をどうスケールアップするか。その答えはREBIRTHの終盤くらいに決めてイメージしていたので,方向性は自分のなかで突き通してきたところはあります。
4Gamer:
ブレずにやってこられたと。
浜口氏:
ただ,REBIRTHのローンチ時に「ミニゲームが多すぎる」という声がありました。私はこれについて,ミニゲームが多いこと自体が問題だというプレイヤーは,ある意味本質的ではないんだろうなという印象だったんです。
4Gamer:
ミニゲームが多すぎるといっても,やりたくない人はやらなければいいわけですしね。
浜口氏:
ですが,改めて冷静に考えると,REMAKEやREBIRTHのときは,各ワールドマップを探索していくと,バトルのカスタマイズ要素が増えていく構成になっていました。そうすると,バトルを楽しみたいプレイヤーも,バトルの深みを得ようとしたらミニゲームをやる必要があったなと。
「どっちでもいい」といいながら実はやらせていたところは,確かに一部あったと気がついたんです。
4Gamer:
言われてみればそうですね。
浜口氏:
ですから今回は,コンテンツに対する報酬を切り分けて,バトル要素を深めたい人はバトル要素のコンテンツをやれば集まるようにして,ミニゲーム的な要素はキャラクターのスキンや武器のスキンなど,バトルの攻略要素とは違う報酬にしました。
ミニゲームに興味がない人はやらなければいい,という方向にバランスを整えたんです。
4Gamer:
その話からいくと,REVELATIONでもミニゲームはしっかりありそうですね。
浜口氏:
ええ。どこかのメディアのインタビューで「ミニゲームはありますか」と聞かれて,「ミニゲームは原作としてのオリジンなので絶対に減らしません」と明言したら,すごく怒られるかなと思ったんですけど,意外と「それで正しいんだ,浜口」と言ってくれる人が多くて安心しました。
4Gamer:
あのビンタもありそうで良かったです。
浜口氏:
ティファとスカーレットのビンタ対決は,今作の中でもプレイヤーがすごく期待しているものだと思うので,演出も含め非常にしっかり作ってあります。そこは期待してもらって問題ないですね。
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4Gamer:
報酬がほしいだけの人にとっては,ミニゲームそのものはどうなるんでしょう?
浜口氏:
たとえば,スキンだけほしいけどミニゲームは面倒くさいという人もいるじゃないですか。なので今回,ミニゲームは一度プレイして「違う」と思ったら簡単にスキップできる機能も入れているんです。報酬がほしい人はすぐスキップして,ほしいものだけもらえます。
4Gamer:
プレイヤーが選択できるというのはいいですね。
浜口氏:
今回,REBIRTHよりもプレイヤーの選択感や,それぞれのプレイヤーによって感じるゲームの印象が違うところは,私自身,今の時代に求められるゲームの特徴なんだろうなという感じがしています。
FINAL FANTASYのようなRPGが今気をつけないといけないのは,ゲーム実況を見て満足してしまうことなのではないかと思います。
これは作品としては危機というか,ゲームの作り手としては手放しで喜べることではないんです。実況配信をすべて否定するわけではないですが,それを見て「自分だったらどうしたいか」「自分だったらどう試行錯誤できるんだろう」と感じてもらえれば「やってみよう」と思ってもらえる。
ただ,単純にストーリーだけをゲームで体験するところに固定してしまうと,好きなインフルエンサーやYouTuberの映像を見ているほうが楽しいとなってしまう。そうなるとゲーム全体の広がりが縮小してしまいます。
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4Gamer:
楽しみ方は個人の自由とはいえ,ゲームメディアの人間としても,ちょっとモヤモヤします。
浜口氏:
ただ,世の中の流れとエンターテイメントはあるところで比例していくところがあります。世の中が変わっているのにオールドスタイルを貫いて「これが正義」というのもまた違って,時代に合わせながらエンターテイメントも変わっていかなければなりません。
自分のやりたいゲーム体験がその世界でどう表現できるかという視点があれば,それはそれで生き残っていくと思うので。
REMAKE,REBIRTH,REVELATIONを含めて,自分なりにチャレンジしているところなので,最新作がお客さんにどう届くのかは楽しみですね。
4Gamer:
同じものを遊んだはずなのに,体験がまったく違うというのもオープンワールドゲームの特徴だと思います。
ここまで話していると,プレイヤーの利便性をかなり優先しているなという印象です。
浜口氏:
いろいろなプレイヤーをどうケアできるかは,自分の強みというか,意識しているところですね。AAAタイトルのディレクターのなかでも,自分が開発しているゲームをプレイする回数はなかなかのものだと思いますよ。
4Gamer:
確かに,浜口さんが40回ぐらいプレイしているみたいな話が他メディアのインタビューに出ていました。
浜口氏:
毎回通しでプレイするときは,いろいろなプレイヤー設定でやるんですよ。「今回はメインしかやらない」とか,「こういうスタイルのプレイの仕方」とか。その人の気持ちになって,どういうところが操作しにくいんだろうと常に考えながら遊びます。
プレイするたびに「こうしたい,ああしたい」と開発チームにオファーを投げてしまうので,ある意味プレッシャーになっているかもしれないですね(笑)。
4Gamer:
何回もプレイするのは仕事だからというのもありますが,毎回自分がどんなプレイヤーなのか,ペルソナを設定するというのは面白いです。
浜口氏:
一番つらいのが,全部の要素をちゃんとやっていくプレイヤー設定にしたときですね。本当に全部確認しないといけないので大変なんです(笑)。
4Gamer:
ところで,SGFで公開されたムービーにはハイウィンドが出てきて,スカイダイビングをしていましたが,ハイウィンドは手に入れた段階でどこでも行ける状態になるんでしょうか。
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浜口氏:
ゲームを開始して5,6時間くらいプレイすると,ハイウィンドを入手するストーリー展開になります。それ以降は一気にワールドマップが広がりますね。
ただ,当然いくつかのエリアはストーリー進行上,たとえば大雪が降っていて今はハイウィンドで近づけない,といったところはありますが,多くのエリアには初回から行けるようになっています。既存のエリアも含めて。
4Gamer:
メインストーリーがあって,戦闘のバランスを考えると,いろいろと難しそうです。
浜口氏:
REBIRTHは各エリアの要素を,行けるときのプレイヤーの推奨難度にバトルのコンテンツ要素を合わせていました。ですが今回はあえて意識的に,コンテンツの難度を極端にしているんです。
たとえばグラスランドであっても,この部分はすごく難度が優しいけど,ちょっとこっちに行った瞬間にめちゃくちゃ強いやつがいて一瞬で全滅させられる,というのを普通に入れています。
4Gamer:
それは遊び方が変わりそうな変更ですね。
浜口氏:
REBIRTHではコンプリートするまでほかのエリアには行かない,というプレイヤーもいました。ですが今回は,「とてもじゃないけどここは無理だ,しばらくメインを進めてからまた戻ろう」と,REBIRTH以上にどのタイミングでどのコンテンツをプレイするかをプレイヤー自身が決められるようにしました。
4Gamer:
ハイウィンドの話に戻りますが,スカイダイビングで降りるというのはグッときました。
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浜口氏:
今回のワールドマップ探索は,前作以上に高さというか,空間を探索要素に取り入れているんです。
チョコボを成長させると結構自由に空を飛べるようになったりもして,平面だけじゃなく空間の高さも意識した手触りを入れています。
でも,毎回どこかのエリアに行くたびにパラシュートで飛び降りなければいけないとなると,今度はプレイヤーのストレスになる。なので,一度訪れたところは簡単にファストトラベルでも行けますし,どこかにファストトラベルして「もう一回パラシュートで飛び降りたいな」となったときに,わざわざハイウィンドに戻らなくても,上空から飛び降りられる設定もあるんです。
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4Gamer:
スカイダイビングは格好いい反面,戻る場面は少し地味になるので,どうするのかと思っていましたが,あえて描かないわけですね。
浜口氏:
ええ,戻るときにいちいちハイウィンドのある場所まで行かないといけないとなると,それはそれでストレスですしね。
ファストトラベルでハイウィンドの飛行モードにも行けるし,ハイウィンドの中も選択できます。そのあたりは前作以上にファストトラベルを含めたユーザビリティを上げています。
4Gamer:
今しれっと「ハイウィンドの中」という言葉が出てきましたが,原作と同じように中もあるんですね?
浜口氏:
ハイウィンドの中は,今作ではある意味ポータル的な扱いになっていますよ。ワールドマップを探索したことによって,中のクルーとの会話があったり,報酬をくれる人がいたりと。あと,チョコボ厩舎がありますよ。
4Gamer:
そうなんですね。
浜口氏:
ワールドマップを探索しながらいろんなチョコボを救出したり,関係を持ったりするとチョコボが増えていきます。ワールドマップでやった結果がハイウィンドの中に反映されていくわけです。
4Gamer:
動画では衣装を変えると戦闘スタイルも変わると紹介していました。あれは,性能的にはAがいいけど見た目はBがいい,みたいな葛藤が生まれるんじゃないかなと思っていますが,いかがでしょう?
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浜口氏:
そこは,このウェアシステム――最初「ジョブシステム」と呼んでいたんですけど――を入れる以上,ウェアによる見た目とは別で,スキンという機能を入れないと,一部のプレイヤーには絶対ストレスになるので,それはもうセットで考えました。
内部的にはウェアとして戦士でも,見た目はソルジャーファーストの衣装のままでいられます。前作にもあったリゾートウェアや,今作の新作ウェアもあるので,バトルの攻略要素とは別で好きなスキンをつけられるようにしています。
4Gamer:
なるほど,そのほうが満足度は高まりそうです。
浜口氏:
見た目にこだわりのないプレイヤーは,たぶん変えることもなくそのままでいいんでしょうけど,このゲームのキャラクターってアイコンとしての強さがあるので,一部のプレイヤーにとっては絶対に原作を含めたオリジナル衣装じゃないと嫌だ,という人も多くいると思うんです。
4Gamer:
そのこだわりも理解できます。
浜口氏:
ですので,せっかくウェアシステムを作っても,「見た目が変わるなら嫌です」となってしまうと本末転倒ですからね。
REBIRTHでも,コスタデルソルで着替え室があって着替えられたんですけど,「特定の場所で着替えられます」にしてしまうと,ボス前で衣装を変えたいときにそこまで行かないといけない。メインメニューの中で完結できないとプレイヤーにとってストレスだろうということで,かなり利便性高く実現していますよ。
4Gamer:
痒いところに手が届いていますね。そんなこだわりをもって開発しているなかで,ここだけは譲れないといったものはありましたか。
浜口氏:
REVELATIONの開発を始めたとき,バトルチームにお願いしていたのが,ウェポン戦のことですね。
ウェポンは大きいので,通常と同じバトルシステムで表現したら,足元だけを叩いているような形になってしまう可能性があります。まったく同じシステムだけで構成するのは難しいというのは理解していますが,本作はRPGです。
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4Gamer:
極端に変えるというのも難しいですね。
浜口氏:
RPGはやっぱり,自分のキャラクターを育ててカスタマイズしたものを,バトルの攻略としてプレイヤーがどう活用できるかが魅力だと考えています。
ウェポン戦はREVELATIONのなかでも重要な要素なので,ただのミニゲームのように別システムで完結させましたというのはやりたくありません。少なくともベースに同じコンバットシステムを置いて,その上に成立させたい。そこだけは絶対にブレないようにしました。
なので,通常のコンバットシステムの中に,ウェポン戦に合わせた専用のギミックをアレンジして足すことで,手触りや新鮮さを入れつつ,根本のところにはベースのバトルシステムを入れる。今回はそれで実現しました。
4Gamer:
そこを深掘りするとネタバレになるので,実際にプレイするまでの楽しみにしておきます。
浜口氏:
一つひとつのウェポン戦ででユニークなギミックをバンバン作っているので,かなりリッチですし,華やかな感じになっていますよ。
4Gamer:
ところで,この3部作のゲームエンジンはUnreal Engine 4ですよね?
浜口氏:
そうです。REVELATIONをUE4で走り切っていますと別の媒体で話したら,比較的ポジティブな反応をいただきました。
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4Gamer:
素人考えだと数字が大きいほうがいいだろうみたいなイメージもあって,Unreal Engine 5じゃなくていいのか,みたいな。
浜口氏:
それも分かります(笑)。ただ,このシリーズはビジネス的な観点でもプレイヤーの観点でも,とにかくなるべく早く出すことが,結果として一番いいと思っています。
せっかくUE4でこのリメイクシリーズに合わせたカスタマイズや拡張をしているものを,全部リセットしてUE5でやり直し,再構築して開発期間もかかるよりは,慣れたワークフローで走り切って,なるべく早くプレイヤーさんの手に届けるのが一番いいだろうという判断です。
結構早い段階で「今回はUE4で走り切るので,そこに対する議論はしない」というくらいの感じでチームに伝えました。
4Gamer:
現場からは反発はなかったんですか。クリエイターとしては新しいものにチャレンジしたくなりそうな。
浜口氏:
「この機能が新しく入ったのに,我々は使えないんですか」みたいな反応は予測できました。ですから,早い段階でUnreal Engine 4でいくと決めたことで,迷いを断ち切りましたね。
その判断は今でも良かったと思っています。もちろん,私たちはエンジンを作ったり拡張したりしてきたチームなので,UE4で困っているなら自分たちで改造すればいいですし。
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4Gamer:
ゲームエンジンに何を使おうが,最終的なアウトプットを見てくれよと。
浜口氏:
そうですね,そこです。よくUnreal Engine 5だとNanite※といった名前が出ますけど,我々はREBIRTHを作るなかで,Naniteとほぼ同じ思想のレンダリングシステムを独自に作っているんです。なのでUE5並みのクオリティを出せますし。これまでAAAを作ってきた開発チームなので,そこはプレイヤーも信頼してくれているんだろうと思います。
※Nanite……Unreal Engine 5に搭載された,超高密度なジオメトリを効率的に描画するための仮想化ジオメトリシステム
4Gamer:
枯れた技術というか,使い慣れたもので徹底的にというわけですね。
浜口氏:
SGFで発表した映像でも,グラフィックスに関してはかなり好意的な反応で安心しました。我々も自信を持ってプレイヤーに届けますし,それがちゃんと伝わっているのかなと思いますね。
4Gamer:
そろそろ時間が来てしまったので,お決まりですが,発売を待っているファンにメッセージをお願いします。
浜口氏:
多くのファンに,期待していたものに対して安心感や期待感を届けられたのかなと思います。我々としては,作品としての形はもうできているので,あとはいかに作り込めるかです。
最高の形でこの作品を届けられるよう,しっかりやっていくので,ぜひ期待していてください。
4Gamer:
ありがとうございました。
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約12年。1つのリメイクプロジェクトに費やされたこの歳月の長さを,浜口氏は誇るでもなく,嘆くでもなく,ただ淡々と「やり切る」という言葉に変換していた。REMAKEで都市の密度を,REBIRTHでワールドの広がりを描いてきたチームが,完結編で選んだのは「空」だった。飛空艇ハイウィンドで惑星全土を見下ろし,好きな場所へパラシュートで降り立つ――それは30年前のオリジナルを遊んだプレイヤーがずっと夢に描いてきた光景かもしれない。
REBIRTHで指摘されたミニゲームの是非にも逃げずに向き合い,報酬の分離とスキップ機能という具体的な答えを用意してきたあたりに,このチームの誠実さが滲む。
取材を通じて筆者が強く感じたのは,浜口氏の言葉の端々に宿る覚悟だった。新しいエンジンへの誘惑を断ち切ってUE4で走り切ると決め,「制限があるなら自分たちで改造すればいい」とスタッフの創意を封じるのではなく,解放する方向に向けた。
派手な革新を声高に語るのではなく,積み上げてきたものを取りこぼさずに着地させる。そこには,ゲーム実況だけで満足されてしまうことを「RPGの危機」と表現するほどに,プレイヤー1人ひとりの手の中に届く体験を真剣に考えているディレクターの姿があった。
本作がオリジナルの物語をどこまでREVELATION(啓示)するのか,その核心も今はまだベールの向こうにある。確かなのは,2027年という発売時期と,空から惑星を巡るという体験の輪郭,そして約12年を走り続けてきた開発チームが,この完結編を最高の形で届けると約束した点だけだ。
これから明らかになっていく続報と発売を,オリジナルを愛した世代として,そして1人のプレイヤーとして静かに待ちたい。



















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