スマホゲームのセルラン分析（2023年11月30日〜12月6日）。3週連続で1位は「モンスト」。7月〜9月に1周年を迎えた主なタイトルも紹介

　データ分析を専門に行うSensor Towerによると，2022年におけるスマートフォン向けゲームの国内収益は約2兆1422億円に達している（関連記事）。そんな世界有数のスマホゲーム大国となった日本で，いま最も売れているタイトルをはじめとした，さまざまなデータを毎週お届けするのが，本連載「スマホゲームのセルラン分析」である。

スマホゲームの国内収益ランキング
（2023年11月30日〜12月6日）

順位	前週	タイトル	DL数の前週比	収益の前週比
1	1	モンスターストライク	-20%	17%
2	8	Fate/Grand Order	14%	242%
3	3	プロ野球スピリッツA	5%	64%
4	4	パズル＆ドラゴンズ	29%	23%
5	17	プロジェクトセカイ	7%	201%
6	-	呪術廻戦 ファントムパレード	-	-
7	9	ウマ娘 プリティーダービー	135%	48%
8	13	Pokémon GO	10%	100%
9	45	LINE：ディズニー ツムツム	0%	432%
10	10	荒野行動	10%	34%
11	5	原神	5%	-25%
12	27	信長の野望 覇道	195%	210%
13	6	eFootball 2024	-9%	-26%
14	2	ドラゴンクエストウォーク	-22%	-56%
15	11	ロイヤルマッチ	-2%	1%
16	12	勝利の女神：NIKKE	-19%	-5%
17	14	パズル＆サバイバル	0%	8%
18	20	ドラゴンボールZ ドッカンバトル	4%	21%
19	54	崩壊：スターレイル	51%	203%
20	7	モンスターハンターNow	-4%	-43%
21	18	ドット勇者	-3%	10%
22	23	ロマンシング・サガ・リ・ユニバース	321%	51%
23	47	ヘブンバーンズレッド	-7%	159%
24	194	七つの大罪 光と闇の交戦	139%	1471%
25	41	にゃんこ大戦争	3%	105%
26	25	ONE PIECE バウンティラッシュ	-8%	40%
27	16	FINAL FANTASY VII EVER CRISIS	41%	-10%
28	15	ブルーアーカイブ	2%	-28%
29	34	LINE ポコポコ	-3%	54%
30	33	メメントモリ	-15%	49%
31	70	レスレリアーナのアトリエ	384%	181%
32	44	放置少女	-9%	85%
33	46	#コンパス〜戦闘摂理解析システム〜	-4%	86%
34	49	ブルーロック Project: World Champion	71%	89%
35	43	遊戯王 マスターデュエル	-14%	74%
36	31	KARIZ - カリツの伝説 -	-38%	32%
37	24	あんさんぶるスターズ！！Music	10%	10%
38	61	PUBG MOBILE	-2%	107%
39	30	陰の実力者になりたくて！マスターオブガーデン	-9%	11%
40	29	Toon Blast	-3%	5%
41	35	ガーデンスケイプ	-6%	14%
42	57	リネージュW	270%	71%
43	42	雀魂	-8%	24%
44	28	Age of Origins	-17%	-5%
45	51	転生したらスライムだった件 魔王と竜の建国譚	-16%	40%
46	38	ホームスケイプ	-16%	14%
47	19	ドラゴンボール レジェンズ	-14%	-45%
48	37	ホワイトアウト・サバイバル	-13%	3%
49	67	アークナイツ	8%	73%
50	52	アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ	2%	22%

※データはSensor Towerから引用。データのない箇所は「-」と記載
※App StoreとGoogle Playが集計対象。PC/コンシューマ版のデータは含まれていない

1〜25位の棒グラフ。縦軸（収益）の値は本連載では非公開

　国内収益ランキング1位は，3週連続で「モンスターストライク」（iOS / Android）となった。ガチャ「幕末維新伝 肆之章」を12月2日から実施し，ミッションのクリアで「10連ガチャ値引き券」がもらえるキャンペーンも展開した。

　サムザップと東宝が企画・制作し，11月21日にリリースした「呪術廻戦 ファントムパレード」（iOS / Android）は6位にランクイン。
　本作は，TVアニメ「呪術廻戦」を題材とした，ターン制のコマンドバトルRPGだ。アニメの追体験ができるだけでなく，オリジナルストーリー「福岡分校編」も収録されている。


　「LINE：ディズニー ツムツム」（iOS / Android）には，アニメ映画「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」より，「ジャック＆サリー」と「サンディ・クローズ」が新ツムとして12月1日に登場。前週比で収益を432％伸ばした。

　また，「七つの大罪 光と闇の交戦」（iOS / Android）は，イベント「4.5周年ロイヤルフェス」を11月30日から開催している。新SSRキャラクター「【守護の光輝】王妃 エリザベス」の実装などが，前週比1471％の増収につながり，194位から24位まで順位を上げた。

7月〜9月に1周年を迎えた主なタイトル

　今回は，7月〜9月に日本でのリリースから1周年を迎えた主なタイトルについて，国内収益ランキングにおける順位を，サービス開始日から1か月間と，1周年記念イベントの開始日から1か月間で比較してみた。

■ダダサバイバー

　Habbyが2022年8月11日にリリースした2Dアクションゲーム。「Vampire Survivors」系のゲームシステムをポップな絵柄に落とし込んでいる。サービス開始日から1か月間の順位は76位。
　1周年記念イベントの第1弾となる「周年フェス・勇者集結」を8月6日に開始し，新サバイバーの「ウィチェ」が登場した。8月6日〜9月5日の順位は36位。

■モリノファンタジー：世界樹の伝説

　SPOTLIGHT NETWORKが2022年9月15日にリリースしたファンタジーMMORPG。オート機能が充実しており，縦画面でのんびりと遊べるが，がっつり遊びたいときには横画面モードに切り替えられる。サービス開始日から1か月間の順位は20位。
　1周年記念イベントは早めの7月31日から開催され（先にリリースされた地域との兼ね合いだろうか），死神の力を駆使する新ジョブ「魔天使徒」（関連記事）が登場した。7月31日〜8月30日の順位は81位。

■Tower of Fantasy（幻塔）

　Level Infiniteが2022年8月11日にリリースしたオープンワールドRPG。数百年後の未来，人類が移住した惑星「アイダ」を舞台に，SF系のストーリーが展開される。サービス開始日から1か月間の順位は6位。
　1周年にあわせて，Ver.3.1アップデート「天燈夏祭」（関連記事）を8月8日に配信し，新キャラクター「明景」を実装したほか，PS5/PS4版のサービス（関連記事）も開始した。8月8日〜9月7日の順位は176位。

■鋼の錬金術師 MOBILE

　スクウェア・エニックスが2022年8月4日にリリースしたタクティカルRPG。漫画「鋼の錬金術師」を題材としており，原作に沿ったメインストーリーと，ゲームオリジナルのサイドストーリーを楽しめる。サービス開始日から1か月間の順位は14位。
　1周年イベントは8月3日にスタートし，フェス限定SSRユニット「エドワード（祝祭の主役）」と「アルフォンス（鎧と大熊猫の結束）」が登場した。8月3日〜9月2日の順位は117位。


　収益が伸びやすい1周年イベントの時期とはいえ，ほとんどのタイトルではリリース当初よりも収益が減少している。同時期にリリースされたタイトルの中には，すでにサービスを終了しているものも多く，1周年を迎えること自体の難しさがうかがえる。

　一方で，「ダダサバイバー」は優秀なパフォーマンスを示している。リリース当初の順位は76位と，ほかのタイトルと比べて見劣りしていたが，1周年記念イベント時には36位まで順位を上げた。今回取り上げたタイトルの中で，上昇傾向が見られたのは本作のみだ。
　収益性という観点では，2022年7月〜9月にリリースされたスマホゲームの中で，日本市場で最も成功したのはダダサバイバーだと考えられる。

「ダダサバイバー」の週間収益推移。1周年記念イベント時に過去最高の週間収益を記録した

Sensor Tower 日本語公式サイト

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