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Intelが次に狙うカテゴリ特化型PCは「クリエイター向け」? Intel最新の取り組みが語られたプレスセミナーをレポート
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印刷2018/06/26 20:28

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Intelが次に狙うカテゴリ特化型PCは「クリエイター向け」? Intel最新の取り組みが語られたプレスセミナーをレポート

 2018年6月26日,Intelの日本法人であるインテルは,東京都内にて「インテル・プレスセミナー Q2’18」という報道関係者向けイベントを開催した。おおむね四半期ごとに行われているこのイベントは,同社における最新の取り組みについて説明するもので,既出の情報をまとめて紹介するといったものだ。そのため,テーマが一般消費者向けの話題ではないことが珍しくないし,本邦初公開という新情報が明らかになることもない。
 ただ,今回はCOMPTUEX TAIPEI 2018で発表となった「Core i7-8086K」(以下,i7-8086K)やPC向けの新技術がテーマであったため,その概要を簡単にレポートしたい。

日本法人の代表取締役社長であるScott Overson氏
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 イベントの冒頭で登壇した日本法人の代表取締役社長であるScott Overson(スコット・オーバーソン)氏は,創業50周年を迎えたIntelの歴史を簡単に振り返った。
 1968年,米国カリフォルニア州のいわゆるシリコンバレーでスタートしたIntelは,最初の事業計画が単語数にして165ワードで収まってしまうという,本当に小さな企業であったという。それが成長していくにつれてPC業界で大きな地位を占めるようになり,やがては世界最大の半導体メーカーとして成長を遂げるわけだが,その力の源泉になったのは,プロセスの微細化技術と半導体の製造技術,そしてUSBのような業界標準規格の推進にあったそうだ。

創業当時のIntelは,事業計画書が紙1枚,165単語で書けてしまうほど小さな企業であったそうだ(左)。マイクロプロセッサの進化と共に成長したIntelは,PC事業への注力で大きな発展を遂げ,今ではコンピュータが関わる多方面で事業を展開している(右)
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Intel主体で見たPCの歴史
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 Overson氏に続いて登壇した日本法人の執行役員マーケティング本部長である山本 専氏もIntelとPCの歴史を簡単に振り返ったうえで,2018年におけるPCのトレンドとIntelの取り組みをまとめて説明した。
 山本氏が挙げたトレンドは,eスポーツ,コンテンツ制作者向けPC,VRやMixed Reality(MR,複合現実),ビジネス向けPCという4点だ。とくにeスポーツについては,Intelがeスポーツイベントの運営企業である「Electronic Sports League」(ESL)と組んで主催している大規模イベント「Intel Extreme Masters」を,2018年はすでに2回実施したこと(関連記事)や,韓国で行われた平昌冬季オリンピックでもeスポーツイベントを開催したことをアピールしていた。

PCにおける4つのトレンド。ゲーマー向けノートPCは,世界市場において前年比で45%増という驚異的な売上げを記録しているという
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 山本氏の話で興味深かったのは,コンテンツ制作者(クリエイター)向けPCの話だ。Intelは大手PCメーカーと組んで,高性能,優れたデザイン,高い柔軟性(拡張性)を有するPCを開発し,クリエイター向けとしてアピールしていくというのである。ゲーマー向けPCで成功しつつあるアプローチを,今度はクリエイター向けPCという形で展開しようといったところか。
 クリエイター向けに特化したPCに,Intelが取り組むだけの市場が存在するのか疑問に思うところだが,山本氏によれば,米英中の3か国だけで5000万人以上のクリエイターが存在するそうで,世界全体を合わせればさらに大きな市場があるという見積もりであるという。
 山本氏は,こうしたカテゴリ特化型PCが今後重要になるだろうという考えを示していた。

クリエイター向けに特化したPCを,大手PCメーカーと組んで展開していくという。Core i9またはCore i7をCPUに採用し,OptaneシリーズのSSD搭載,Thunderbolt 3対応が要件となるようだ
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 山本氏は,i7-8086Kについても簡単に取り上げ,i7-8086Kと,40年前に登場した「Intel 8086」の実物を披露した。i7-8086Kの登場は日本でも大きな話題となり,世界的に見ても,日本におけるオンラインでの盛り上がりは,米国に次ぐほどであったそうだ。

左手にi7-8086K,右手にIntel 8086を掲げる山本 専氏(左)。i7-8086Kは,Intel製CPUとしては初めて5GHzの大台に達した製品だ(右)
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i7-8086KとIntel 8086。Intel 8086のようなパッケージのCPUを見たことがある人は,4Gamer読者でも少ないだろう
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技術本部 技術本部長の土岐英秋氏
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 3人目の登壇者となった日本法人の技術本部 技術本部長である土岐英秋氏は,COMPUTEX TAIPEI 2018の基調講演でIntelがアピールした,クライアントPCにおける新技術を3つ紹介した。その1つは,すでに多くの製品で採用済みのThunderbolt 3であるが,今後のノートPCに期待が持てそうな技術として,「Intel Low Power Display Technology」(以下,Low Power Display Technology)が取り上げられた。
 土岐氏によれば,シャープやInnoluxが製造するLow Power Display Technology対応液晶パネルを使うことで,バッテリー駆動時間が20時間程度のノートPCの場合,さらに4〜8時間は動作するようになるそうだ。

バッテリー駆動時間が20時間程度のノートPCにLow Power Display Technology対応液晶パネルを採用すれば,さらに4〜8時間はバッテリー駆動時間が伸びるという。右はCOMPUTEX TAIPEI 2018基調講演における発表の様子
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Optaneを採用した製品には,ストレージキャッシュタイプとSSDタイプの2種類がある
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 3つの技術のうち,土岐氏が一番力を入れて説明していたのは,高速メモリ技術「3D XPoint」を使ったOptane Technology(以下,Optane)対応製品についてであった。
 Optane対応製品は,大きく分けてPCのマザーボードに組み込んで使うストレージキャッシュ製品のOptane Memoryシリーズと,M.2インタフェースやPCI Expressなどを利用して使うストレージ製品のOptane SSDシリーズという2種類がある。土岐氏は,Optane Memoryを組み込んだPCであれば,データ読み込みが高速化できるので,ゲームにおいては最大4.7倍も速くなったという事例を紹介していた。
 もちろん,どんなゲームでもそれだけ高速になるわけではないだろうが,プレイ頻度の高いゲームにおける読み込み時間を短縮したいと考えている人なら,Optane Memoryに挑戦してみる価値はあるかもしれない。

Optane Memoryを搭載したPCでは,ゲームにおけるデータ読み込みが最大4.7倍も高速化できるという(左)。第8世代CoreプロセッサとOptane MamoryをセットにしたCore i+ブランドという製品も販売中なので,PC自作を検討している人は,チャレンジしてみるのもいいかもしれない(右)
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Intel日本語公式Webサイト

  • 関連タイトル:

    第8世代Core(Coffee Lake,Kaby Lake)

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