フォトリアルな昆虫の世界を描くRTS「Empire of the Ants」の最新トレイラー公開。虫が苦手な人は閲覧注意

　ゲームパブリッシャのMicroidsは，フランスのデベロッパTower Fiveが開発する「Empire of the Ants」の最新トレイラーを公開した。この映像は，北米時間の2024年3月18日から22日まで開催されるゲーム開発者会議「Game Developers Conference 2024」（GDC 2024）に向けたもので，会期中にハンズオンデモを実施する予定とのこと。「Unreal Engine 5」の最新技術を駆使した，リアルなグラフィックスが本作の特徴なので，「虫が苦手」という人は閲覧注意だ。

Tower Five公式サイト

　「Empire of the Ants」は，フランスのSF作家ベルナール・ヴェルベール（Bernard Werber）氏の小説に基づく，アリを主人公としたRTSだ。ヴェルベール氏は，ベストセラーとなった「Empire of the Ants」（1991年）と「The Day of the Ants」（1992年），そして「Revolution of the Ants」（1996年）という，いわゆる“アリ三部作”のほか，擬人化されたイルカやネズミなどを主人公とした多数の作品を執筆している。邦訳も出版されているので，読んだ経験のある人も少なくないだろう。


　Microidsは2000年，本作と同じ「Empire of the Ants」というマルチプレイ対応のRTSをリリースしており，原作も同じくヴェルベール氏の小説だ。つまり本作はリメイクということになりそうだが，総じて露出が少ないタイトルで，詳しい経緯は分からない。2023年1月に制作発表が行われ，同年のgamescom 2023ではスニークプレビューが実施されたようだ。前作は，残念ながらあまり話題にならなかったので，リブートという感じだろうか。

　プレイヤーは，10万3683匹め（どういう順番なのかは不明）のアリとして，巣と仲間を守るため，広大なジャングルを探索し，スキルを磨き，仲間を率いて敵に立ち向かっていく。最大の特徴はやはり，上にも書いたようにフォトリアルなグラフィックスで，公開されたトレイラーを見ると，アリの大群や毛むくじゃらのクモなど，ここまでやらなくてもという気がしてくるほどだ。
　ヴェルベール氏の小説は，現実に基づいた虫の記述が多いらしいので，ゲームもそのあたりのリアリティを狙っているのだろうか。マップには，季節の変化や昼夜の概念もあり，春には木々が芽吹き，夜には夜行性の生き物が現れるという。


　「Empire of the Ants」は2024年内のリリースを予定しており，対応機種はPC（Steam，Epic Gamesストア，GOG.com）のほか，PlayStation 5、Xbox Series X|Sとなっている。Steamのストアページによれば，日本語にも対応するとのこと。GDC 2024のハンズオンレポートにも期待したい。