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[GDC 2009#35]Oblivionのゲームデザイナーが語る,Big Huge Gamesのビッグ・ヒュージ・プロブレム
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印刷2009/03/30 18:14

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[GDC 2009#35]Oblivionのゲームデザイナーが語る,Big Huge Gamesのビッグ・ヒュージ・プロブレム

 Bethesda Softworksに在籍中,The Elder Scrollsシリーズで同社をトップメーカーに押し上げたデザイナーコンビKen Rolston(ケン・ロルストン)氏とMark Nelson(マーク・ネルソン)氏。ロルストン氏は,もともと「Paranoia」や「RuneQuest」といったボードゲームの開発からキャリアをスタートして,Bethesdaでは「The Elder Scrolls III: Morrowind」から「The Elder Scrolls IV: Oblivion」までリードデザイナーとして携わってきた人物だ。
 一方のネルソン氏は,ロルストン氏が定年退職したあと,「The Elder Scrolls IV: Shivering Isles」でリードデザイナーとなり,「Fallout 3」の開発初期まで同社に在籍していた。2007年2月,Big Huge Gamesで現場復帰したロルストン氏のあとを追うように,ネルソン氏もBig Huge Gamesに移籍したという経緯がある。

Big Huge GamesのKen Rolston(ケン・ロルストン)氏(左)とMark Nelson(マーク・ネルソン)氏(右)

 Big Huge Gamesは,MicrosoftからリリースされたRTS,「Rise of Nations」(2003年)や「Age of Empires III: The Asian Dynasties」(2007年)を開発したメーカーとして知られている。創設者は,かつてFiraxis Gamesの中心メンバーでもあった,Brian Raynolds(ブライアン・レイノルズ)氏やTim Train(ティム・トレイン)氏で,Microprose時代からSid Meier(シド・マイヤー)氏のもとで育ってきた,ストラテジーゲームの専門家達だ。2008年1月にはTHQの傘下に入り,未発表のRPGプロジェクトに従事している。

 とはいえ,THQの台所事情は急激に悪化しており,50人ほどの社員がすでに人員整理された。3月18日に掲載したニュースにもあるように,Big Huge Gamesは他社への売却か,売り手が付かない場合は閉鎖されるかもしれない。そんな状況下にあるため,「パブリッシャは,以前ほど私達を愛してはいないようですね」と,ネルソン氏はジョーク混じりに話を始めた。
 会社の存続は予断を許さない状況のようだが,少なくとも会場の二人は非常に明るく,開発中のRPGでの「オープンエンドのゲームにおけるストーリー作りの問題点」というレクチャーを行ったのだ。
 この二人,おそらく親子ほども年齢差があるはずだが,掛け合いが非常に面白く,良いコンビであるのが分かる。例えば,最初にネルソン氏が,「ケンは世界的にも有名なゲームデザイナーです」と相棒を紹介すれば,ロルストン氏が「マークは,もう1人の世界的なゲームデザイナー。ようやくリードデザイナーに昇格したけど,それは僕が仕事を何もしてないからなんです」と会場の笑いをとる。こんなやり取りが60分間,ずっと続いたのだ。

[GDC 2009#35]Oblivionのゲームデザイナーが語る,Big Huge Gamesのビッグ・ヒュージ・プロブレム [GDC 2009#35]Oblivionのゲームデザイナーが語る,Big Huge Gamesのビッグ・ヒュージ・プロブレム

 ロルストン氏とネルソン氏がBig Huge Gamesに参加して最初に手をつけたのは,現在行っているRPGプロジェクトのビジョン作りだったという。Big Huge Gamesは,一流の開発チームであるとはいえ,それはストラテジーゲームジャンルでの話。実際,当初はRPGとRTSのハイブリッドという企画であったそうで,当然ながら,なかなか内容が決まらなかったらしい。
 その結果,もっと本格的なRPGへ軌道修正をすることになったのだが,ネルソン氏は,「Bethesdaは,すでに本格的なRPGを何度もこなしてきたメーカー。Big Huge Gamesにも有能な開発者が多いが,このジャンルでの経験はなかった」と話す。またロルストン氏も「BethesdaやBioWareの作っているようなRPGに対抗しようと鼻息が荒かった」と,そのプロジェクトが無理に大型化されていたことを明かした。

 ゲームプレイにもいくつか大きな変更があり,開発当初に予定していた「何体ものキャラクターが入り乱れての戦闘シーン」がカットされることになったのだが,それを決定した会議をたまたまロルストン氏が欠席し,しかも会議の内容をネルソン氏がロルストン氏に伝えるのを忘れたため,コミュニケーションの悪さにロルストン氏はかなり憤慨したらしい。
 その後ネルソン氏は,社内Wikiに細かい工程や作業に関する書き込みを増やし,社内ブログで多くのチームメンバーの声を聞くようにしたという。
 とくに,ブログは「どうせ,我々は休憩している時間もネットを使っているわけで,だからブログを利用することはオススメですね。以前なら全員の声を聞くことなんてできなかったけど,ブログのおかげで皆の考えていることが良く分かるようになりました」とネルソン氏。ただ,そのきっかけを作ったロルストン氏は,使い方が良く分からなくて,一度も書き込んだことはないらしい。

画像は「The Elder Scrolls IV: Oblivion」より
[GDC 2009#35]Oblivionのゲームデザイナーが語る,Big Huge Gamesのビッグ・ヒュージ・プロブレム

 RPGに軌道修正されたプロジェクトだが,最初は二人がこれまで作ってきたタイプとは違ったものになり過ぎていたらしい。
 「ファクション(派閥)はとても扱いの難しい要素です。Morrowindでは全部のギルドに参加することができず,ファンの間では不評でした。だから,Oblivionではなんでもできるようにしたのに,今度はそれは行き過ぎだと非難された。今やっているプロジェクトでは,こういう複雑なことをやめ,“ブルーオーシャン”(競合のいない市場を意味する経済用語)を狙って,メインストーリーを中心にしたすっきりしたRPGを目指しました」とロルストン氏は語る。
 ネルソン氏がそれを受け,「ですが,あまりにも軽いRPGを作ろうと考えたのは失敗だったかもしれません。プレイヤーが見なくてもいいものはすべて削り取ってやろうというアイデアに固執し,アーマーの強度などのさまざまな数値を表示しないようにしました。ですが,そうしたパラメータこそがRPGを面白く,魅力的なものにする要素の一つなんです。画面がゴチャゴチャになるので,アーティストにもインタフェースのデザイナーにも不評だけど,今ではできるだけの情報を入れるようにしています」と続けた。
 「結局,いろいろな苦労をしたあと,我々が最も熟知しているやり方に戻りました。ファクションも,The Elder Scrollsシリーズで学んだやり方に手を加えて使います」とロルストン氏は話した。
 彼らのデザインするBig Huge Gamesの新作RPGが果たして世に出ることになるのか,この先の状況は不透明だが,何らかの発表に期待したい。
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