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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第363回「歯車」
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印刷2016/01/14 15:00

連載

男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第363回「歯車」

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著者近影
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 皆さんこんにちは。場合によってはこんばんは。ひょっとしたらおはようございます。
 ゲイムが大好きゲイレスラー,男色ディーノです。
 当然未婚の一人暮らし。でも実家からの「結婚だけはしろ。そうしたらプロレスを続けることは認めるから」的なプレッシャーと戦いつつ,偽装結婚を目指している今年で39歳。
 今まではぶっちゃけ,「いや,その気になって妥協すりゃすぐできるだろ,結婚なんて。あくまで制度なんだし」と高をくくってきたはいいが,いざその気になって偽装とはいえ結婚を視野に入れて生活をしてみたら現実の厳しさ肌で感じた以外,2015年は何の成果も進展もなく無事終わりました。
 そこで2016年は。いっそ開き直って「しないんじゃねえ。できねえんだ!」と言っていこうと思います。ノリとしては「強い者が勝つんじゃない。勝った者が強いんだ!」の感じで。
 そんなこんなで,最近は犬を飼おうか悩んでいて,でも結婚を目指している人間が犬を飼い始めたら終わりだぞ,という周囲からの必死の制止によって持ちこたえている状態です。4Gamerで連載を持たせていただいております。

 そんな私のこの連載,もう何年か続いているわけですが,担当さんの話によると,読まれている数,言い換えると見られている数は昔と比べて増えても減ってもいないそうです。正直なところ,私としては数を意識しなくていいということは,スタンスを変えなくてもいいということでもあるので,そのほうが楽だったりするのですが,担当さんからすると痛し痒しでしょうな。
 でもいいんです。私はどうってことのない原稿を書く。担当さんはそれを読むに耐えるよう編集する。そういう仕事のシステムなのですから。ゲイムのニュース的な情報は4Gamerのほかの記事で読めるからそれでよくて,ほかのライターさんの記事はその人の立場や嗜好や持っている人間関係やらを介した視点からの読み物があるからそれでいい。
 自分の名前がついている連載であるならば,たとえ一般論でもニュースでも,一度は自分の視点を通したうえでそれを文章化することが,名前を冠したライターにとって必要な能力ではないかと私は思っているのです。私がそういう意識で文章を書いて,あとは担当さんがまとめる。そういうチームワークなのですね。もちろん編集部にもチームワークはあるのでしょう。私が知らないだけで。
 何が言いたいのかと言うと,私の名前で持たせていただいている連載でも,いろんなチームワークの結果として表に出ていて,結局私も歯車の一つなんだってことなのです。
 「社会の歯車になりたくない」って人がいるんだったら,それはもうとても恥ずかしいことですよ。あくまで私視点ではね。最高の歯車になればいいじゃない。プロフェッショナルってそういうことだと思うよ。自分で物を作るんじゃなくて,物を作るために歯車になる。その歯車として,自分ならではの最高のパフォーマンスをする。38歳8か月の時点では,私にとっての仕事とはそういう感じかな,と。要は,原稿が遅れても,あとの人達は頑張ってくれって話ですね。

 で,この連載のいいところでも悪いところでもある点として,ゲイムに関係ない話が多い,ということが挙げられます。……違うのよ。言い訳をさせてちょうだい。さっきの歯車論。
 ゲイムの情報はほかの記事で読めるわけ。別に,この連載には有名クリエイターさんが出るわけでもなく,ゲイム業界のインサイダー情報が載っているわけでもなく,スクープがあるわけでもない。だから,こういうスタイルで書き続けているわけ。
 数字を取るという目的しかないならば,もはやこの連載はさほど必要とされないと思うの。いや,数字があるに越したことはないけど。ただ,数字じゃない価値で勝負しなきゃ,私には日本最大級のゲイム情報サイトに連載を持てる要素なんてないからね。だってただのゲイムファンのおっさんだから。
 ゲイムを作っている人でもなければ,ゲイムに出てくる人でもない。ゲイム会社から見たらただの消費者。食物連鎖で言うならば,食物のポジションよ。ただ,強いて特徴を言えば,プロレスっていう比較的珍しい職業に従事していることぐらい。で,担当さんがプロレスが好きだったっていう運を持っていることぐらい。
 だから,ゲイムの話だけでなく関係ない話をぶっこむのですよ。ホラ,今回もここまでゲイムの話をしてないでしょ。そういうことなのです。

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 本当は,「いつもゲイムの話をしないから,今年からは心を入れ替えてゲイムの話しかしない」っていう展開に持っていくつもりで冒頭の話から出発したんだけど,無理だったわね。やっぱ人間,向き不向きがある。
 要は「Fallout 4」PC / PlayStation 4 / Xbox One)の何が面白いのかを考えてみたかっただけなの。昨年の暮れから始めてみたら,ハマってしまったのね。今は「モンスターハンタークロス」のおかげで抜け出せてはいるけど,師匠も走る年末の忙しい時期にけっこうな勢いでFallout 4の世界に現実逃避してしまったのよ。
 でね。面白いは面白いんだけど,じゃあ実際のところ何が面白いのか。それを私視点で語るのがこの連載の意義でしょう……ということを言いたかったんですね,冒頭で。やっぱり長くなったけど。
 で,ケツ論としては「どの視点で語るかによる」という,当たり前すぎる意見に収まりそうね。と言うのも,プレイする人のスタート地点によって,面白いポイントが変わると思うの。
 例えば私だったら,この手の海外製オープンワールドのゲイムって,あんまりプレイしないのね。そういう人からすると,感想は「すごい世の中になったもんだな」になっちゃうの。普段プレイしない分,このゲイムが基準になるわけだから。
 でも,シリーズファンからしてみると「今までのシリーズに比べてどうか」という比較の視点から語るんだと思う。そしてその視点を私は持ち合わせていない。これまでのシリーズをプレイしていないんだもん。
 あとは,こういったゲイムを数多くプレイしてる人から見た視点。シリーズではなく,ジャンル内での比較。ほかのゲイムに比べてどうか。この切り口でも私は語れない。あんまりプレイしないから。

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 そういう意味で私の視点から,なぜハマったかを語らせていただくならば,「無理がないのが素晴らしい」ってところかしらね。さっき,現実逃避っていう表現を使ったけど,まさにこれなのよ。世界がもう一つあるのね。現実の世界では忙しくて腰も痛くてダイエットもしている私だけど,この世界ではそんなことは関係ないの。
 もう一つの世界があって,その世界がものすごく作り込まれていて,そこに住んでいると錯覚させられる。で,自分のアジトというか住んでいる集落に人をどんどん集めることができる。でも,ほかの集落から自分の集落が襲撃されることもある。人だけではなくクリーチャー的な敵が襲ってくることもある。
 この辺はゲイムならではだって分かってはいるけど,さっき述べたように無理がないの。ゲイムだから無理があるはずなのに,虚構と現実をうまくつなぎ合わせてるから,異世界での冒険に集中できるのね。
 あとは,目的を急かされないのもいい。ストーリーはあるんだけど,どちらかというとオープンワールドの世界で生きていくこと自体が楽しいので,そこに重点を置いたプレイが許される。これが本当に心地いいのよ。現実逃避にはもってこい。だからハマったんだと思う。要は異世界への旅立ちよね。そこに無理がなければハマれちゃう。
 繰り返すけど,これはそこまでこのジャンルをプレイしてない,このFallout 4がシリーズ初プレイの私の感想だからね。ひょっとしたらほかのゲイムでもこういった体験はできるのかもしれない。でも,そういうことは抜きにFallout 4の世界はFallout 4の世界として,無理のない世界がちゃんと形成されている。
 それこそ,歯車論よ。ほかにも代わりはあるけれど,でもその歯車ならではの働きをしてくれるし,そこでしか体験できない世界を提供してくれている。世界的に売れているシリーズってだけのことはあるのよね。もし興味があるならばプレイしておいてもいいと思うわ。オススメです。

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 というわけで,ゲイムの話ではない話を交えつつ今週もお届けしてまいりましたが。今年も観念してこういうスタイルでプレイしたゲイムの感想を私視点でお届けしていきたいと思っております。来週はたぶんモンスターハンタークロスについて。ではまた来週。

今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 4:「Fallout 4」「ウイニングイレブン 2016
PlayStation 3:特殊なDVD ※死亡確認→復活予定
PlayStation Vita:「シヴィライゼーション レボリューション 2+
PSP:「サモンナイト5
Wii U:「Splatoon(スプラトゥーン)
Wii:「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン
ニンテンドー3DS:「モンスターハンタークロス
Xbox 360:「剣の街の異邦人 〜白の王宮〜

■■男色ディーノ(プロレスラー)■■
ディーノ選手が所属するDDTプロレスは,今週末の1月16日にヨコハマラジアントホール大会「横浜たそがれ2016〜新春〜」を開催します。ディーノ選手は大石真翔選手とのタッグで,彰人選手&ワンチューロ選手と対戦します。なお,この翌日のディーノ選手はとくに予定がないらしく,「日曜日にぽかっと予定が空いちゃうと,どう過ごしていいのか分からないのよね……。今さらだけど初詣にでも行こうかしら」と語っていました。
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