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「ワイルドアームズ」シリーズ ボーカルコンサート「Score Re;fire #2 〜WILD ARMS Vocal Songs Concert 2019〜」をレポート。“渡り鳥”達の宴が再び
この公演は,昨年12月に横浜で行われた「Score Re;fire #1 〜WILD ARMS Vocal Songs Concert〜」(関連記事)の再演という位置付けながら,作曲家・なるけみちこ氏の監修のもと,セットリストを一新。“渡り鳥”達からのリクエストによる楽曲が追加されたほか,岩垂徳行氏,穴沢弘慶氏による新たなアレンジ楽曲が用意されるなど,前回来場した人もあらためて楽しめる内容となっていた。本稿ではその模様をお届けしていく。
当日の演奏楽曲のなるけ氏による解説が掲載されたパンフレットをはじめ,記念グッズも販売されていた |
ロビーに設置された「渡り鳥ボード」。渡り鳥の形のステッカーを来場者が自由に貼り付けられた。ボードには出演者のサインやメッセージも。写真に収める来場者も多数 |
ボーカルコンサート「Score Re;fire #2 〜WILD ARMS Vocal Songs Concert 2019〜」を控えたなるけみちこ氏を直撃。2度目のコンサートへの意気込みを聞く
「WILD ARMS」シリーズのボーカル曲を集めたコンサート,「Score Re;fire #2 〜WILD ARMS Vocal Songs Concert 2019〜」が,2019年10月14日に開催される。昨年12月に続く2度目の公演となるが,選曲や演出など前回とは違った趣向もあるとのこと。その内容について,監修を手がける作曲家なるけみちこ氏に話を聞いた。
「Score Re;fire #2 〜WILD ARMS Vocal Songs Concert 2019〜」公式サイト
「ワイルドアームズ」シリーズのアルバムジャケットをフィーチャーした映像とともに流れる「Overture」から「Lullaby」,そして「どんなときでも、ひとりじゃない」へとつながるオープニングでコンサートはスタート。
「Lullaby」では,冒頭から麻生かほ里さん,織田かおりさん,SAK.さんの3人の歌姫による美しいハーモニーで,客席を魅了した。
「ワイルドアームズ」シリーズではおなじみのボーカリストの麻生さん,織田さんに加え,コーラスのSAK.さんによる歌声は今回も健在。楽曲を演奏する「渡り鳥バンド」も,前回とほぼ同じメンバーで,ギターの太田光宏さんをバンドマスターに,ホーンやパーカッション,ヴァイオリンなどを加え,「ワイルドアームズ」のボーカルサウンドの世界観をこの場に構築した。
当日のセットリストは,販売されたパンフレットなどで事前に明らかにされていたものの,その内容を楽しみにしていた人も多かったようで,楽曲が出演者から明かされるたびに大きな歓声が上がっていたのが印象的だ。
5曲目の「Sky High! Fly High!!」は今回初演奏された曲で,麻生さんも「レコーディング以来,初めて歌います」と告白。そのほかにも「夜空〜奇蹟」のメドレーなど,いくつかのリクエスト曲を演奏している。
休憩を挟んで後半1曲目の「描いた未来を画架に掛ける」は,当日唯一のインストゥルメンタル曲。ゲームミュージック然とした,誰が聴いても熱くなるようなメロディで,途中には各パートのソロ演奏が入るアレンジなども施され,客席の渡り鳥達はバンドメンバーの腕前に酔いしれた。なるけ氏は後のMCで「バンド編成でゲームBGMだけのコンサートも,いつかはやってみたい」とコメントしていた。
織田さんがメインボーカルをとる「誰がために」と「本気の嘘」も演奏。「ワイルドアームズ クロスファイア」でのレコーディング時はまだ高校生だったという織田さんは,「(シリーズの)長い歴史の中で,私が歌ったのはこの2曲だけなのに,今回も呼んでいただいてありがとうございます」と挨拶し,コーラスに入った麻生さんに「麻生さんにハモってもらえるなんて,私からギャラを払います(笑)」と頭を下げて客席を笑わせたが,このコンサートには欠かすことのできない存在感のある歌声であることは,来場者の誰もが確信したことだろう。
MCではサウンドディレクターとアレンジャーとして携わる岩垂徳行氏と,同じくアレンジャーの穴沢弘慶氏も登壇し,今回新たに作られたTシャツやステッカー,そして公演のパンフレットなどの物販アイテムを紹介。Tシャツにある上下逆向きに「I'll fly to you wherever you are.」と書かれたメッセージには,着ている人が落ち込んで下を向いたときに読めるように,という意図が込められていると解説していた。
シリーズを代表する名曲と言っても過言ではない「空を見上げる君がいるから」から,Twitterリクエストで希望が多かったというアニメ「ワイルドアームズ トワイライトヴェノム」の最終話の挿入曲「CONTINUOUS 2002 ver.」,そして「alone the world」ではステージ奥の幕が開き,夕暮れを思わせるライティングの演出が施され,渡り鳥達の涙を誘った。
アンコールの「distance」と「Resistance Line」では,出演者が渡り鳥達に手拍子を求め,ステージと客席が一体に。演奏後に登場したなるけ氏は,2回目の公演にあたりアレンジや演奏に磨きをかけたと述べ,コンサートのスタッフに向けてもお礼の言葉を述べた。そして再び次の旅へと向かう渡り鳥達に向け,「皆さんと同じように,私達も渡り鳥です。どんなに遠くに行っても,きっと巡り会えると思います。渡り鳥の皆さん,行ってらっしゃい」と別れの挨拶をして,ラストナンバーとなる「足跡」へつなげた。
演奏終了後,スクリーンには劇中のメッセージが表示され,出演者全員が手をつないでそのメッセージに目を向けた後,「ワイルドアームズ」第一作のエンディングイベントをそのまま踏襲するような演出で,客席を振り返って一礼。約2時間半にわたる公演は終了となった。
「Score Re;fire #2 〜WILD ARMS Vocal Songs Concert 2019〜」
【セットリスト】
1.Overture(inst)
2.Lullaby
3.どんなときでも,ひとりじゃない
4.Advanced Wild
5.Sky High! Fly High!!
6.夜空しか知らない〜Only The Night Sky Knows〜
7.Wings
8.夜空〜奇蹟
9.Zephyr's
10.as time goes by〜僕達は忘れない〜
11.描いた未来を画架に掛ける(inst)
12.誰がために
13.本気の嘘
14.Windward Birds
15.一番逢いたい人
16.milestone
17.空を見上げる君がいるから
18.CONTINUOUS 2002 ver.
19.alone the world
アンコール
1.distance
2.Resistance Line
3.足跡
【出演】※敬称略
麻生かほ里(Vocal)
織田かおり(Vocal)
なるけみちこ(作曲)
<渡り鳥バンド>
太田光宏(Guitar・Bandmaster)
藪野遥佳(Piano&Keyboard)
蓮池真治(Bass)
宮本“ブータン”知聡(Drums)
福岡高次(Percussion)
野口勇介(Trumpet)
馬場桜佑(Trombone)
石川美咲(Sax)
皆川真里奈(Violin)
SAK.(Chorus)
坂 知学(Manipulator)
「Score Re;fire #2 〜WILD ARMS Vocal Songs Concert 2019〜」公式サイト
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